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エド・シーラン現象で伺える世界の音楽シーンの現状

JUGEMテーマ:洋楽好き♪

 

 

どうも。

 

 

ここのところ、多いですけど、今日もこの話題をしましょう。

 

 

 

 今、音楽界は、世界のどこもかしこもエド・シーランです。こないだもおつたえした通り、イギリスではシングルがトップ10のうち9曲、アルバムもトップ5のうち3枚を独占しました。そしてアルバム「÷」は現在、ほとんどの国でナンバーワン。日本でもオリコンで5位だったので浸透していると思うし、来日する際は結構大きいところで出来るような気もしてます。

 

 

 それにしても、今回のエド・シーランのものすごい規模での成功は、僕がここ数ヶ月くらいに音楽界で思っていたことがかなり端的に現れた結果になりました。なので、全く驚くものでも何でもありません。起こるべくして起こった。それをいくつか章立てして説明することにしましょう。

 

 

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 このブログで少し前、「実はアメリカもイギリスも、アルバム・チャートの半分近くが1年以上ランクインしているロングセラー・アルバムだ」という話をしました。これは驚くべきことです。だって、毎週かなりの数のアルバムが世界中でリリースされているという状況で、半分はチャートが動いていない訳ですから。

 

 

 そして、その中でエド・シーランというのは、最もロングセラーを続けていた若手アーティストなんですよね。アデルにそうしたイメージを持っていらっしゃる方も少なくないと思うんですが、ある意味アデル以上です。エドの場合、デビュー・アルバムの「+」がイギリスで259週、アメリカで202週、セカンド・アルバムの「×」が英米共に142週、ずっとランクイン、今もし続けています。さすがにこれだけ長くヒットが断続的に続くと、その間にファンの数が潜在的にふくれあがって来ている訳です。新作が出るタイミングでドカンと売れても全く不思議はない。ある時期から「チャートイン週」に着目するようになっていたこともあって、これは十分起こりうるだろうなと思っていました。

 

 

▲蓮璽肇好蹈屐蔑人)タイプの男性シンガーがウケる時代

 

 

 あと、今はこのポイントが非常にデカいんです。

 

 

 エドの他に誰がロングセラー・アーティストかというと、それはブルーノ・マーズとドレイクです。ブルーノはデビュー作が300週超えていまだに全米200位に入り続けているし、セカンドも3年位入り続けています。ドレイクも、イギリスだとまだそこまでではないんですが、アメリカだと2011年の「Take Care」が200週を超えてアルバム・チャートにランクインし続けているのを筆頭に、4枚のアルバムが既に1年以上のロングヒットになってチャート・インし続けています。

 

 

 彼らに共通するポイントが、「女性人気が非常に高いアーティスト」ということです。

 

 

 エドに関して言えば、彼が欧米圏だとアイドル的人気も非常に高い人であることは前にも書きました。比較対象がジャスティン・ビーバーとか、ワン・ダイレクションのハリーとかに実際になっちゃう人ですからね。そこまでではないにせよ、ブルーノもティーン雑誌の需要が非常に高く、ライブは、日本だとそこまでわからないのですが、少なくとも欧米圏では女の子ばかりです。そしてドレイクは、マッチョで当たり前のヒップホップの世界に、「女性への真摯な愛を語るロマンティスト」のイメージを打ち出して、ヒップホップの女性人気を高めて変えた人でもあります。

 

 

 なので、エド、ブルーノ、ドレイクともに、「アイドル」とまでは言わないまでも、少なくとも、「ロマンス映画のヒロインの相手役」みたいな感じでよく使うところの「ハートスロブ」というのに、すごく当てはまるタイプです。

 

 

 エドの場合、それはデビュー作にすごく顕著でしたね。「ああ、これだけまっすぐに、日常感覚たっぷりに純愛を歌われたら、そりゃ女の子、コロッと行くわな」と思いましたからね。セカンドでも「Thinking Out Loud」っていう一大バラードがあったでしょ?10年くらい前に、同じくイギリス人のジェイムス・ブラントが「You're Beautiful」って国際的な特大ヒット出しましたけど、彼があれ1曲で終わったのとは対照的に、エドにはそのテの曲が何曲も何曲も打ち出せる強みがありましたからね。

 

 

 とりわけエドの場合は、日本の事例で思い出すのは、大昔のオフコースとかアルフィーみたいな、「ニュー・ミュージック」って言葉があった時代の、クラスで女の子しかファンがいなかったタイプのアーティストとか、2000年前後くらいの、山崎まさよしとかスガシカオのいわゆる「オフィス・オーガスタ」っぽい感じとか。そういうの思い出しますね。ゆずとか福山雅治あたりまで行くと言い過ぎかもしれませんが、僕は「そこまで遠いものでもないかな、国籍が違うだけで」とも思ってます。いずれも、ものすごくファンベースが女性ばっかりの感じでしょ?欧米だと、エドがまさにその感じなんです。考えにくいかもしれないけど。

 

 

 で、そういうタイミングで今回みたいな現象ヒットが出ると、そうした女の子以外の、普段ならロック聴いてる男性層とかでも「ヤツはそんなにすごいのか」みたいな感じで聴こうとするでしょ?そのタイミングで音楽性広げたアルバム出してるから、そこもうまくハマるんです。うまいことやったと思いますね。

 

 

「歌がうまい人」が評価されやすい時代

 

 アデルにエドに、ブルーノにドレイク。こういうアーティストがロングセラーになりやすい、ということを書きましたが、彼らにはさらに共通点があります。それは

 

 

歌唱力が安定しててうまい

 

 

 ここが非常に大きいです。このリストにシーア(Sia)も入れて良いと思います。

 

 

 これは文化背景も大きいと思いますね。それは2000年代から今にかけて「アメリカン・アイドル」「X Factor」「The Voice」といった、歌唱力を争うリアリティ・ショーの存在が大きいと思いますね。これらの番組って、出演者の数の割に大ヒットした人ってそこまで多くないんですけど、そこでの出演者よりも視聴者に与えた影響力として大きいことは、「歌のうまい人、そうでない人を聞き分ける能力」だったと思うんですね。番組でのスターっていうのは人工的なものというのがさすがにわかるからか、そんなに長くは続かないんですけど、でも、テレビで歌のうまい人を聴く習慣が出来上がってしまっているから、「誰が歌がうまいか」の基準で無意識のうちに聴くアーティストを選ぶクセみたいなものが出来上がっちゃったんじゃないかな、と僕にはそう思えることがあります。

 

 

 そこに加えて、「Glee」とか「ピッチ・パーフェクト」みたいな、現象的ヒットになったポップ・ソング主体のミュージカルがあったり、EDMでも歌のうまい人がフィーチャリングされてヒットなんて、もはや常套手段でしょ?そんな感じで、「歌がうまい」ことが、ひとつの音楽上の大きな基準になっていることが否めませんね。

 

 

 ただ、それの弊害が、こないだもここで話したような、グラミー賞での「アデル対ビヨンセ」の例でしょう。そこでも書きましたが、「アルバム賞」の話をしてるのに、アデルの熱狂的なファンは「アデルの方が歌がうまいんだから文句ない!」と、曲とか、サウンドのこととか一切無視して語り倒そうとする。あれには僕も閉口しましたけどね(苦笑)。

 

 

 

 ここまでが、「エドみたいなアーティストがなぜ流行るか」の背景、というとこでしょうか。では今度は、こういう背景が生みやすい弊害について語っていくことにしましょう。

 

 

ぁ峅痢廚个りに気がいって、曲やサウンドへの評価がおろそかになる

 

 

 ここは非常に問題です。

 

 

 今、多くの人が、歌や声に神経が行っています。ただ、アデルのとこでも言ったように、それと引き換えに、一般リスナーのあいだで「曲」や「サウンド」を嗅ぎ取る力というのが薄れてしまい、その結果、「ただ、口ずさみやすいだけで、その曲が本当に刺激的なものなのか」といったことを吟味する力が堕ちて来ている、と僕は思います。

 

 

 実際、エドの曲というのも、聴きやすいし、器用に色んなことは出来ます。ただ、これは決定的な彼のウィーク・ポイントでもあるんですけど、「安心感」「安定感」だけがあって、音楽を先に進めるだけの新しさとか、刺激の類いがほとんどありません。

 

 

 だから今回のエドのアルバム、ほめてるメディアも多い分、酷評するところも随分あります。「こんな毒にも薬にもならないものがどこがいいんだ」という感じでね。上に書いて来た時代的な背景というものを一切無視すれば、彼らの言い分もわからないではありません。また、こういう酷評レヴュー以前に、エドっていわゆる大型のロックフェスというものに、あれだけの人気がありながらもほとんど呼ばれたことがないのですが、それも大いにわかる気もします。

 

 

シ覿鼻◆峅山敞禀省顕宗廚覆襪發里蓮△瓦一部でしか浸透していない

 

 

 だけど、そんなエドに批判的な批評など、今言ったところでマスには全く響かないし、言ったところでどうしようもないです。僕自身も、ピッチフォークとかガーディアンとかの酷評レヴューを読みましたけど、正直「そんなことしてもカッコ悪いだけだよ」としか思いませんでしたからね。

 

 

 これ、素直に、「批評文化の推す音楽」、いわゆるインディっぽいテイストの音楽が完敗していることを意味してます。だって、人々が、曲の良さとかサウンドに気を使わないなら、そうしたところでアピールしているこれらの音楽が聴かれることってなかなか難しいじゃないですか。そういうとこにリスナーの気を向かせられなかったということで、批評メディア、ハッキリ言って「負け」だと思います。売れてるもの批判する前に、自分たちの力のなさも客観的に反省するべきなんだと思います。ここは自戒も少し入ってますけどね。

 

 

 で、皮肉にも、リスナーからしてみれば「自分たちは選んでこれを聴いてるんだ」の意識がありますからね。彼らにとっては「歌のうまい人」を「あえて選んで聴いている」という自負がある訳だから、サウンドがどうとかといわれても、少なくとも今は耳を貸さないでしょう。おそらく、似たようなアーティストが大量に流行り出すまで「違い」を求めることはないでしょうね。

 

 

Ε好肇蝓璽潺鵐亜Ε機璽咼垢それを後押し

 

 あと、そうした現象を後押ししているのがストリーミングですね。

 

 

 あのサービスは、僕も本当に大好きで、今やスマホに毎日イヤホンして、金曜になれば話題の新作を何枚も入れて最低1回は聴く、という習慣を続けていますが、でも、ほとんどのリスナーにとっては、サービス自体が勧めるオススメ曲を聴いて、それで満足しているのがパターンです。

 

 

 しかも、そういうプレイリストは、リスナー間の事前の人気のアーティストに基づいていることがほとんどです。そうなると、今、マジョリティなものを結果的に多く選びます。そうなると、みんなが同じようなものしか聴かなくなる。今現在、世界中のヒットチャートで同じ曲しか流行らなくなるという現象が起きていますが、そういう時代にたまたまもっとも聴かれるアーティストとして選ばれてしまったのがエド、という側面もあります。そして、それを曲個別でチャート集計するようになったことで、先述のエドの記録も生まれた、ということにもなります。

 

 

多様化の時代の“ひとまずの”終焉

 

 

 あと、最近よく思うことですが、90年代くらいから「それが当たり前」で「そう言っておきさえすれば全てが解決する」くらいにまで思われていた音楽における「多様化の時代」は、今、ひとまず終わってますね。

 

 

 だって、そうでしょ。一番上にも書いたように、あれだけ毎週いろんなものが出てるのにアルバム・チャートの半分が1年以上のランクインのもので、シングルにしたって今回エドが独占した上に、「シェイプ・オブ・ユー」が全世界的にチャートのトップからもう2カ月近く落ちていない状態。彼じゃなくても、チェインスモーカーズは3曲もトップ10を独占している。「クローサー」なんていつになったらトップ10落ちるんだ、って感じですものね。最近はついにそこにいらつきはじめた音楽ファンが出はじめて、チェインスモーカーズのアンチが急速に増え始めてもいますけどね。

 

 

 ただ、これ「反動」ってやつですよね。もう、長い間、「みんなが同じもの聴くなんてありえない」とさえ思われていたものが、個性的なものが一部のあいだで入れ替わるように一瞬しか流行らなくなって、ものすごいマスは安心感、安定感のあるものを長いこと同じようなものしかシェアしなくなるというのもね。

 

 

 でも、90年代あたりだと「皆が同じものを共有することがなくなった」とワーワーわめく人もメディアの論調もあったから、そういう向きの人たちには「時代は今、それが戻ってきましたよ」といいたいですけどね。まあ、その人たちの世代の価値感覚にあったものかどうかはわからないですが(笑)。

 

 

 でも、これ、テクノロジーの問題もあるとはもちろん思うんだけど、「人間の習性」だったり、「人間の許容の限界」だったりするのかな、とも思いますけどね。極端に人とシェアするものが少なくなったら、なんかそれがさびしく感じられたり、いくら多様化したいからって、人の情報の許容量も、音楽を作る側も限界ってものがある。広がるとこまで広がってしまったら、あとは共有するとこまで戻るしかないのかな、と。

 

 

 それでいて、「みんなと同じものがいや」という向きも、ストリームやユーチューブ多用すればそれなりに満たされるし、みんなが流行っているものをイヤホンして自分の好みのものを聴くことで防ぐこともできるから、昔ほどには「みんなが無抵抗なまま聴いてる音楽が耐えられない」といった反発心も芽生えにくい。そこも、物事が動いていきにくい問題にもなるんですよね。

 

 

 まあ、自分のリスナー経験上、「みんなが同じもの聴く」という体験も子供のとき以来に久しぶりのことだし、その利点をエンジョイするのも手ですけどね。ただ、「そうなることでの弊害」も上に書いたように見えてもいるから、そのつまらなさが強化された際にどうするか、も課題だと思っていますけど。ストリーミング本来の特性である豊富な音源を背景にした「次の多様化」は、その行き詰まりのときにはじまるでしょうけどね。

author:沢田太陽, category:評論, 19:32
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ムッシュかまやつ死去  日本で最初のパワーコード・ロックンローラー

どうも。

 

 

別のことを書く予定だったのですが、これはどうしても書きたいので書かせてください。

 

 

 

ムッシュかまやつが亡くなってしまいました・・。

 

ムッシュという呼称には既に「ミスター」の意味があるので、敬意をこめて、以下ムッシュで文章を進めさせて欲しいのですが、ムッシュこそ、日本で最初の本格的なロックンローラーだったと、僕は信じて疑っていません。

 

 

 最初にムッシュのことを知ったのは、ジュリーとかマチャアキ絡みでしたね。1977年くらいかな。その年に僕は「勝手にしやがれ」でジュリーに狂った7歳の子供だったんですけど、そのときに彼が「その昔、タイガーズというバンドのヴォーカルだった」というのを知ります。ついでに、この当時にドラマの主役やってたショーケンも、大好きで毎週見てた「カックラキン大放送」のマチャアキも同じようにバンドのシンガーだったことを知ったわけです。それと同じ頃に、7つ上の姉がビートルズを聞きはじめていたので、「同じ頃に日本で同じようなブームがあったんだな」と思った訳です。で、「バンドやってた芸能人って、他の人よりカッコいいな」tと思って、そのときから、僕の中では「クール」のひとつの基準ができあがっていたわけです。

 

 

 その中でムッシュは、「マチャアキと、(夜のヒットスタジオの)井上順の、突然やってくるお友達」のイメージで最初は見てましたね。それからもう少しして、「あのジュリーのバックバンドのリーダーさん(井上尭之)も同じバンドだったのか?」と聞いて、”スパイダース”というものに漠然と興味を抱くようになったわけです。

 

 

 ただ、それでも、あの当時、ムッシュの歌、それなりに耳にすることあったのに、そこはあんまり通らなかったんですよね。「我が良き友よ」とか、聞き覚えはあったんですけどね。

 

 

 で、僕がGSというものに開花するのは1990年代前半、大学卒業する前後の話です。

 

 

 その頃、「僕が本当に好きな音楽の路線ってなんだろう」という、アイデンティティ探しみたいのをしていたんですね。その際に、ニルヴァーナとかのグランジも出て来た訳なんですけど、その2年くらい前から、たまたまなんですけど、エアロスミスとチープ・トリックとトッド・ラングレンとAC/DCが好きで、彼らの旧譜買って聞いてたんですね。そこでひとつの共通するポイントを見つけたんです。それが

 

 

ブリティッシュ・ビート!

 

 

これ、今でもそうなんですけど、やっぱり僕が根本的に一番好きな音楽がコレです。ハードロックでも、ギターソロがなければないほど、リフがグルーヴしてればしてるほど好きです。その後のガレージロックもグラムロックもパンクも、みんな大元はコレです。ちょうどそう思って、ライノ・レーベルから出ていたブリティッシュ・ビートのコンピとか、「ナゲッツ」っていう、泡沫系の60sのガレージロックのコンピとか買ってて、ものすごく聴き倒したわけです。そうした中、「これ、日本だったらどれにあたるのかな」と思って思索したところ、その答がまさに「GS」だったわけです。

 

 

 で、ちょうどその頃、「カルトGSコレクション」というコンピの存在を、渋谷のウェイヴに立ち寄った際にたまたま知って、「ああ、そうそう。こういう感じが欲しかったんだよ!」と思ってそれを買いあさって、さらに、そのコンピの制作者と同じ、黒澤進さんが書いた「日本ロック起GS編」という名著が出て、それをもとにGSを探って行ったんですね。

 

 

 長くなっちゃいましたけど、そこで聴いたのがコレでした。

 

 

 

この曲が「日本最初のガレージ・ロック」として聴いたんですけど、衝撃でしたね!1966年、昭和にして41年の曲でしたけど、「日本にも、この当時に既にこんなカッコいいロックンロールが存在したんだ」という驚きと言ったらね。僕の中でこれと、ゴールデン・カップスの「銀色のグラス」とダイナマイツの「トンネル天国」、モップスの「お前のすべてを」、テンプターズの「神様お願い」は僕の中ではかなり特別な曲です。

 

 

 で、こういう曲を知ってしまっているがために、「はっぴいえんどが日本最初のロック」とはどうしても言いたくないんです!だって、聴感上、そして肉感的にこんなにロックを感じることが出来る曲がすでに存在しているというのに、どうしてそれらが「日本黎明期のロックンロール」として認知されないのか。そんなの、どう考えたっておかしいじゃないか。と思う訳です。

 

 

とりわけ

 

 

ムッシュはそれを、自分のオリジナル曲として書いていたわけですからね。

 

 

「日本最初のロックンローラーは誰か?」という問いがあった場合、形式的には、小坂一也とか、そういう答えもあります。戦後、日本はアメリカからの進駐軍の影響もあって、ヨーロッパの国よりもむしろ、エルヴィスをはじめとしたロックンロールの伝来が早く、世界に先駆けてロカビリーのブームのあった国ですからね。その先駆性は僕も認めるところなんですが、いかんせん、ロカビリー・ブームのときだと技術があまりにも未熟だった。僕もその当時の曲、いくつか聴いてますが、ちょっと聴くのツラいですもん。演奏がロックと呼ぶのにあまりにふさわしくないし、曲調そのもののカントリー・ウェスタン、もしくは演歌っぽいですからね。おしむらくは、そのブームの末端で出て来て、「アメリカン・ポップス・カバー」のブームの歳に国際的スターになった坂本九、彼がもう少し自由に歌えていたらな、と思うことはあります。彼もエルヴィスの大ファンで、あの歌唱法はバディ・ホリーの影響を受けたものとされているようにロックンロールの影響下のものだったんですが、そういうセンスを行かせている楽曲がとにかく少なかった。そこが非常に惜しいとこです。

 

 

 ただ、50sのロックンロールのオリジネーターという存在が、海の向こうでさえも、ビートルズやストーンズ、キンクス、ザ・フーなどの登場で今日古びて聴こえます。それは、こうしたバンドたちが、いわゆる3つくらいのエレキギターのパワーコードで曲を書くスタイルを作ってしまったからに他ならないのですが、それを日本で最初にやったアーティストこそ、ムッシュ率いたスパイダースだったわけです。

 

 

 

 

 

 

この映像で聴ける曲の数々も、とにかくエレキの軋んだコード・ストロークが、もうとにかくカッコいいです。

 

 

 

 

そしてこの代表曲でも聴かれるように、コードだけじゃなく、メロディ感覚も絶妙です。これ、正統派なマージービートですけど、デイヴ・クラーク・ファイヴとか、ホリーズのスタイルを完全に吸収してますからね。こういうセンスを持っていたのも、才能にあふれたGS勢の中でも、やっぱムッシュだけだったんじゃないかなと思いますね。

 

 

 ムッシュがこういうセンスを持ち得たのは、実は彼が他のGS勢よりも年齢が少し上だったから、という背景もあります。だいたい、GSの人って、年齢で言って、1946年から49年生まれ、いわゆる戦後生まれのベイビーブーマーなんですが、ムッシュは生まれが1939年と7つから10個上なんですね。だから音楽的に他の人より先んじていたのがひとつ。あと、先述のロカビリー・ブームの歳にすでにロカビリーシンガーとしてデビューしていて、ロックンロールの経験が人より長かった、というのもあります。

 

 

 実は僕、1994年、まだNHKの社員だった時代に、ムッシュとは一度、お仕事を一緒にさせていただいたことがあります。そのときに、ムッシュの事務所に伺って、打ち合わせという名の音楽談義(笑)を3時間ほどしてます。そのときのムッシュは、まさに一番上の写真と同じ格好で、カーペットで横になりながらでの会話だったんですが、そのときの会話はすごく貴重でした。

 

 

 中でも一番覚えているのは「はじめてビートルズを知ったときの印象」というものです。これに関してムッシュが言ったのは

 

 

「パリの、実存主義の学生みたいだな、という感じだったね」

 

 

 こういうことを言ったのは、後にも先にも、彼以外に僕は知りません。

 

 

 これはビートルズのマッシュルーム・カットと、襟なしの黒いシャツについての言及だったのですが、これは元メンバーのスチュアート・サトクリフがドツのハンブルグで作った恋人のアストリッドの影響なんですね。で、これ、言及的にあっています。ドイツでの実存主義なのでハイデガーのはずなんですが、フランスでも実存主義がサルトルを筆頭に展開されていますから、これを指していると思われます。ムッシュもこのとき「サルトルの」とおっしゃってましたので。「だから、すごくヨーロッパっぽいなと思ったの。アメリカの流行りとは全然違うね」というのもすごく印象的でしたね。こういう、文化の奥底の部分までしっかり把握出来ていたからこそのあのセンスだったのかな、と今にして思います。

 

 

 あと、余談として、「フォークはいとこの良子ちゃん(森山良子)がやってたから嫌いだったんだよ」と言ってた(これ、頻繁に公言してますけど)のも思えてます(笑)。

 

 

 それから、この取材の1年くらいあとだったかな、「我が良きともよ」のB面だった「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」がレア・グルーヴ・ブームと渋谷系で再評価があったんですけど、そのときに、そのフランスに関しての歌詞を見て、「ああ、あのフランスからの影響は、あのときのサルトルの会話のまんまだな」とも思いましたね。

 

 

 

この曲も、何度聴いてもすごくカッコいいなあ。

 

 

 最近、よく思うことですけど、もとが海外の文化だったものを、日本で発展させるためには、こうしたムッシュのような、海の向こうの感覚を良く知った優れた先駆者の存在ってやっぱ必要なんだな、ということです。それはロックでいうところの細野さんとかキヨシローしかり、映画での黒澤明しかりね。もっともっとリスペクトされていいことだと思います。RIP

 

 

 

author:沢田太陽, category:評論, 18:59
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アメリカで音楽批評文化が定着していないことにガッカリ

どうも。

 

やっと睡眠時間、リカバーして、あとはもう少し遅く眠くならないかを願っているとこです。

 

 

いやあ、それにしても、先日の「ビヨンセVSアデル論争」でハッキリと認識したのは

 

 

アメリカには音楽を批評する文化、ないね

 

 

ということでしたね。

 

 

もちろん、すごくしっかりした批評媒体ならありますよ。僕も、(好きじゃないけど)ピッチフォークは見てるし、コンシークエンス・オブ・サウンド、ステレオガムあたりのサイトのレヴューは読んでるし、ローリング・ストーンとかスピンといった雑誌(あるいは元雑誌)のも読んでいます。

 

 

ああいうメディアのレヴューを読むのに慣れていたら、普通、「なぜ今回のアルバムでいうとビヨンセがアデルよりも内容的に上なのか」というのは、迷いもせずにわかるレベルなんです。

 

 

このことは、3日前のコラムにも書いたことだからあえて長くはくり返したくないんですけど、やっぱりビヨンセの方が今回音楽的な冒険での成果が著しいアルバムでしたからね。同じR&B/ヒップホップの中でもエレクトロからサイケデリック・ロックとの接点のあるものまであったし、ロックやカントリーにさえも接近しました。逆にアデルの方は、前作にあったエッジィな曲が減って聴きやすい曲ばかりが並び、それは「無難で冒険心のないアルバム」とデーモン・アルバーンに批判された内容そのものであったこと。そういう例を出せば、普通、それで終わるとこなんです

 

が!

 

もう、アメリカの音楽ファンの論点がズレまくってるんだな、これが。

 

 

フェイスブックでこの問題に関しての投稿でのコメントでの論争見ても、これ、アデル・ファンの論法でもあるんですけど、「アデルは本物のシンガーだが、ビヨンセはエンターティナーだ」とか、そういう「歌い手としてどうか」の議論だけに集中させようとするんですね。それに対して、主に黒人ですけど、ビヨンセ派がつられて反応してしまい、レイシズム論に持ち込んでしまう。そういうパターンが目立ってましたね。

 

 

あんまりにもこれが続くんで僕も腹立って、「アメリカン・アイドルじゃないんだから、シンガーとしての力量を議論するの、たいがいでやめない?」と投稿して、「いいね」ももらったりもするんですけど、そう投稿したすぐあとも、引き続いて歌唱力の議論ばかりする。「アルバムの議論」だってのに!「なんで曲とか、音楽性とか、アルバムを測る基準になるものには触れないわけ?」と言っても聞く耳もたない。

 

 

まあ、これがなにを物語っているか。つまり

 

 

アルバム、聴いてないってことです(苦笑)!

 

 

アメリカ、というか欧米圏一般ですけど、ラジオへの距離感は日本の数10倍近い。なので、音楽に興味を持つ人の割合も日本よりは高いです。実際問題、最近僕が読んだデータでも、ストリーミングが定着した今でも、「ラジオを聴き続けている」という人が、アメリカ国民の9割くらいいるみたいですからね。

 

 

ただ、そのラジオ生活に慣れてしまっているがためなのか、彼らは「好きな盤を買ってまでして聴く」という人が少ないのも、これまた事実なんですね。今にはじまったことでもないです、これ。一方、日本は、音楽を好きになる人の確率こそやや低めだけれど、言ったん好きになれば熱心に聴き、性格がまじめなもんだから作品もちゃんと買って聴く。だから、いまだにこのご時世にもなって、世界で有数にフィジカルのアルバムを買い続けている。それは、ストリーミングでいろんな音楽をスマホでイヤホン通して聴く方がはるかに効率良いんで考え直してほしいところでもあったりはするんですが、でも、それくらいに日本人はアーティストの「作品」というのを理解しようとする。

 

 

 なので、今回のビヨンセとアデルの論争にしたって、建設的な議論になるのはむしろ日本でしょうね。大体、音楽雑誌の数にしたって、一時期に比べて激減したとはいえ、それでも日本って世界有数の音楽雑誌大国ですからね。それくらい、音楽を語るという行為が好き。「○○の方が歌がうまいから」なんて議論では終わらないはずです。ただ、日本の方が「歌えもしないのに、ルックスがウリになる」という理由だけで歌手デビューするみたいなことへの倫理観が薄い(欧米圏だと今もって非常にアウトな考え方です)し、高校での教育課程の影響か、20世紀の歴史、とりわけ文化史に非常に弱いので、それがだいぶネックになってるところもあります。でも、そこさえ克服すれば、かなりレベルの高い音楽評論、できるはずです。

 

 

 ただ、アメリカの場合、音楽を語りたいタイプのマニアの抑圧があるからなのか、いざ、マニアックな評論させたら天下一品にうまいところがあるのもまた事実です。だからピッチフォークみたいなところも需要があるわけなんですが、今回の一般でのアデル対ビヨンセの不毛な議論の連発を見るに「ああ、ああいうピッチみたいなものに興味を持つのは、アメリカ国民での確率から見りゃ数パーセントに過ぎないんだろうな」とは思いましたね。だいたい、ああいう批評メディアが推すものって、まずアメリカで売れないし、売れたところで発売された数週だけの話だし、大ヒットしたとしてもそれは他の大衆メディアでの露出での影響だし。そういう意味では、今の「音楽批評」の力って、アメリカじゃ本当に弱いよな、というのを思い知らされてトホホな気分になっていたわけです。

 

 

 あと、こうも思いました。

 

 

「これが映画界だったら、アデル対ビヨンセ論争みたいなことは起こらなかっただろう」と。

 

 

 アメリカの場合、「エンタメ系のサイト」といった場合、多くでその筆頭となるのがまず映画だし、音楽メインのメディアでも映画を併営しているところが多いです。いや、それどころか、新聞で必ず映画はレヴューされます。しかも、アメリカの場合、ローカル紙制になっているので、その数が膨大です!

 

 

 あと、ラジオを聴くのと違って、多少なりともお金を払って見に行くわけだから、新聞のレヴューくらいはチェックして行く人が習慣として珍しくないんですね。これは僕の住んでいるサンパウロでもそのあたりの事情は変わりません。逆に新聞での音楽のレヴュー、ものによっては目立つものもあるんですけど、ほとんどの新聞の場合、映画より目だっていることがありません。

 

 

 それに加えて、それらの批評の点数をまとめて平均点を出した媒体(アグリゲイター)というのもあります。僕が全米映画興行成績の指標で紹介しているメタクリティックとかロットントマトーズもそうだし、imdbもそう。ある程度の映画マニアなら、大体チェックしてます。

 

 

 そういうものが定着していることもあって、最近では映画のアワードも、極端に点数の悪いものはノミネートされなくなってきています。だって、いくら配給会社が自分たちの利益になりそうな映画をごり押ししようとしたところで、もう、こういうアグリゲイターの記録が残ってるわけだから、評判のよくない作品を嘘ついてまで押すことはさすがに難しくなる。その昔のハリウッドって、そういうとこで腐敗してて、たとえばあの悪名高いエリザベス・テイラーの「クレオパトラ」みたいなものでも、評判が悪かったのに配給がごり押ししてノミネートされてたりとか、そういう例が60年代くらいまではあったし、90年代くらいまでだったら感傷的な甘口な映画が受賞しやすいみたいなこともあったんですけど、最近だとやっぱりインディっぽいものの方が強くなってきていますね。

 

 それに加えて、映画賞でもオスカーの前までに全米のローカル規模で30個くらい今ならあるんじゃないかな。それらでの受賞結果が事前にいくらでも重なった結果、それがあたかも最終の総合結果でもあるかのごとく、オスカーの結果に行き着く。これが最近の道筋になっています。

 

 

 そして、オスカーのウィナーも、近年、アグリゲイターの評価で最低でも85点前後行かない作品は作品賞は難しいのが現実です。たとえば「ラ・ラ・ランド」ひとつとっても、メタクリティックとロットントマトーズで両方で93点をたたき出した映画です。imdbはちょっとランクのつけ方が違って8.0ポイント行けば歴史的傑作扱いなんですが、そこでも8.5点で歴代オールタイムでも100位以内の評価です。だから、これまでのセンセーションで、メディア的な不満があがってないわけです。

 

 

 じゃあ、「レモネード」と「25」はどうだったのか。メタクリティックに音楽の部門があるので、それで得点を見てみると、

 

 

「レモネード」が92点で、「25」は75点!

 

 

さらに、最近出来たみたいなんですけど、Any Dedent Musicっていう、音楽レヴュー専門のアグリゲイターがあって、そっちの方がもとにしているレヴューの分母が50媒体くらいと大きいんですけど、それでも「レモネード」が8.7点なのに対し、「25」は6.8点に過ぎません。

 

 

 これをオスカー風の基準でとらえたならば、「レモネード」は受賞争いの筆頭格、「25」はノミネートさえされるかどうかが微妙、といったレベルです。

 

 

 こうしたことが音楽でも映画並に行なわれてたらねえ。音楽界の場合、前哨戦もなく、いきなりグラミーですからね。ああいう、ゆがんだ変な結果になってもしょうがないわけです。だいたい、オスカーだって、前哨戦に前哨戦を重ねてでさえ、「あれはおかしい」という結果が出るのに、ましてや、文句の出ないような事前のマッチレースが少なすぎますからね、音楽界は。

 

 

 まあ、それもひとえに、映画と違って音楽は作品数が多すぎて、興味のないジャンルを聴かないで一生終わっても問題がない世界ですからね。ひとまとめにするのが難しい側面はあります。ただ、今みたいに、ストリーミングが普通になって、大金払わなくてもボタンひとつでいろんな音楽が試し聴き出来る世の中なら、確立していく余地はあると思うんですけどね。

 

author:沢田太陽, category:評論, 18:17
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ミーゴスをきっかけにアトランタ近辺の今のヒップホップを芋づる式に

どうも。

 

 

ここ最近、音楽だとこれにハマってます。

 

 

 

 

ミーゴス!

 

アトランタ出身の3人組のラップ・グループで、シングルの「Bad And Boujee」でつい最近、全米1位になりましたけどね、この曲がカッコいい!音割れしそうなくらいにデカ久手太いベースに、酩酊しそうなくらいに遅いリズム。そして、そこに乗っ掛かる過剰にエコーのかかったパンッ、パンッて音。

 

 

 ちょうど、これを知ったときくらいに、このスピーチがあったんですね。

 

 

そう。実は昨日「アトランタ」を紹介したのは、今日の企画のための長い枕詞だったんです(笑)。ゴールデン・グローブの作品賞を受賞した際のスピーチでドナルド・グローバーが、突然「Bad And Boujee」絶賛しはじめて、そのあとの取材でも、「あいつらはこの世代のビートルズだよ」とまで言ったんですね。

 

 

そこまで言われたら、やっぱ気になるじゃないですか。そんなわけで

 

 

 

この「カルチャー」という名前の、2枚目のアルバムなんですが、配信されてすぐに聴きましたが、ハマってます。

 

 

最初はトラックのカッコよさから入ったんですけど、僕が好きになったのはどうやらそこだけじゃなく、3人による一種独特のマイクリレー!それが相乗効果的にあるから、好きなんだなと思いましたね。

 

 

 

 

このクウェイヴォ、テイクオフ、オフセットの3人ラッパーからなる彼らですけど、聴いていただけるとわかるんですけど、1秒ごとくらいに、吃音みたいになる「えっ?」なラップがあったかと思ったら、いったん歌われたリリックの単語を間の手で叫んでみたり、そうかと思ったらラガ調に歌ってみたりと、この3者3様のラップによるリレー、これはちょっと聴いたことがないなと。しかも、それが、すごく重くゆったりとしたビートと相乗効果を起こしているなと。

 

だからなんでしょうね。少し前から、このあたりのサウンドって「トラップ」と言われて注目はされていたんですけど、「これはさすがにヤバいだろ」とまで思えたのは、僕にはこれが最初でしたから。

 

 

 そのことは、これをキッカケに、アトランタの最近のヒップホップ・アーティストやその人たちの関連作品をこの1週間くらいでいろいろ聴いたんですが、ここまで気にいったのは実はまだ出て来てません。だけど、それでもかなり良いなと思える作品には出会えたので、ちょっといろいろ紹介したいと思います。

 

 

 

 

 まず、「Bad And Boujee」に参加しているフィーチャリング・ラッパーのLil Uzi Vert(左)と、この曲を手がけた、今のこのシーンで一番カッコいいプロデューサーのメトロ・ブーミン、彼がアトランタのまだ21歳のラッパー、21 Savage(右)と組んだミックステープ。これがビルボードのアルバム・チャートで半年くらいのロングヒットになってるんすね。聴いたらこれが粋が良くてですね。特に21 Savageは低い声がすごくカッコよくて、それがメトロ・ブーミンのヘヴィなサウンドにすごくしっくり合うんですね。彼は正式アルバム・デビューの際にはかなり話題になるんじゃないかな。

 

 

あと、メトロ・ブーミンの過去の音源がないかと思って調べてみると。

 

 

 2人ともアトランタの今を代表するラッパーです。フューチャーとグッチ・メイン。フューチャーは2015年に彼自身の「DS2」ってアルバムがピッチフォークとかその辺りの批評メディアですごく評判が良かったり、かのドレイクとの共演アルバム「What A Time To Be Alive」を発表していますが、この2枚のアルバムでもうメトロ・ブーミンの曲、かなりやってたんですね。ドレイクの目線からディスコグラフィ追うと後追いになりやすい作品だっただけに気がついてなかったですね。

 

 

 あとグッチ・メインは、どっちかというと「客演王」なイメージがある人ですけど、彼は正式なアルバム以前にミックステープを大量に作るクセがあって、なんと67作もミックステープがあります。それが結構、ストリーミング・サービスでも聴けますが、そんなに多くはさすがに聴けるはずがありません(笑)。ただ、そのミクステの中にやたら「トラップ」と名付けられた作品が多いので、「ああ、トラップの仕掛人って彼あたりなんだな」と思いましたね。

 

 

 ただ、グッチ・メインの場合、異常なまでの多作である割には傑出した作品がありません。まあ、多作の人にありがちなことではありますが、しかし、最近の彼の作品を聴いていると、今のアトランタや南部の重要なプロデューサーと早いうちから仕事していることは伺えます。メトロ・ブーミンもそうだし、ゼイトーヴェン(すごい名前でしょ、笑)、サウスサイドといったあたりがそうなんですけど、園中のひとつに「マイク・ウイル・メイド・イット」というのがあって、「どこかで聞いた名前だな」と思ったら、これでした

 

 

 

レイ・シュリマー

 

彼らもつい先日、シングルが全米ナンバーワンになったばかりでしたが、彼らのアルバムを全面的にプロデュースしているのがマイク・ウィル・メイド・イットだったわけです。

 

 

どうりでフィーチャリング・ラッパーがグッチ・メインだったわけです。で、やっぱ、この曲もひときわキャッチーです。ほとんど歌だし、声がアイドルみたいに甲高いですからね。やはり、このトラップ、「ここからが大衆的に広がるポイント」と言えるのが、この曲と「Bad And Boujee」だったんじゃないかな。

 

 

粉懐古と言うと、レイ・シュリマーはアトランタよりはだいぶ西のミシシッピー州の出身、マイク・ウィル〜はアトランタと同じジョージア州の人ではあるんですが、違う市の出身です。ただ、同じ”トラップ圏内”であることにか変わりはないようです。

 

 

 そしてよく調べると、メトロ・ブーミン、このアルバムにすでに参加していましたね。

 

 

カニエ・ウェストの昨年のアルバム「ライフ・オブ・パブロ」、これに4曲も入ってたんですね。ただ、「俺ちゃん」アピールが良い意味で強いカニエです。使っていても、そこまでハッキリわかるような使い方じゃなくて、いちパートとして、比較的小さな音で使ってましたね。

 

 

ただ、カニエ絡みでいくと、たとえばこのひとつ前の「Yeezus」に深く参加したテキサスのラッパー、トラヴィス・スコットの2015年のデビュー・アルバム「Rodeo」にはメトロのほかにミーゴスのクエイヴォもラッパーとして参加してます。あと、カニエのレーベルの秘蔵っ子ラッパーのビッグ・ショーンも、来週のビルボード・アルバム・チャートで1位が確実な新作アルバムのファースト・シングルの「Bounce Back」がメトロのプロデュースになっています。

 

 あと、そのほかにもアトランタものだと

 

 

この2つのミックステープもロングヒットしてます。ひとりはまだ10代の、ちょっと変な声のラッパー、リトル・ヨッティ(左)。「ヨット君がボートに乗ってる」というダジャレ・ジャケが印象的ですが、彼も既に客演多しです。あと、隣のヤング・サグは大物のアルバムに既に結構参加してます。器用なタイプでラップも歌も、ラガ歌唱もできるんですが、歌詞の下品さで結構知られてます(笑)。この2人もアルバム・タイミングだと、かなり売れそうな感じが既にしています。

 

 

 今回、1週間くらいでここまで調べて聴くことが出来たのは、先週話した「ビルボードのアルバム・チャートのロングセラー」の話ともつながります。長く売れてたから僕に対して「ああ、文化としてここまで浸透しているのか」と納得しましたからね。でも、それでも「これからだ」と思うのは、今回のミーゴスのアルバムでさえ、イギリスでやっと16位で、他の国でもシングルは売れるけどアルバムはサッパリ、ということが普通だから。ここまで紹介したアトランタもので売れてるの、フューチャーがドレイクの影響があって多少くらいの話ですからね。

 

 

 ただ、これからまだかなりこれ、広がると思いますよ、これ。なんか1995年くらいのウータン・クランのメンバー・ソロのときのような広がり方を思い出しますけどね。とりわけ今年は無視出来ない流れになると思いますよ。

 

 

author:沢田太陽, category:評論, 12:17
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ビルボードのアルバム・チャートを隅々まで見ると結構なことが学べる

どうも。

 

 

こないだ、「ビルボードのチャートの200位までには、4年以上ランクに入ってる作品が20枚以上ある」という話をここでしました。今日はその話の続きをしましょう。

 

 

別に4年じゃなくても、2年とか、1年以上入っている作品なら、もっとザラにあります。この発見は僕には新鮮でした。なぜなら、これだけリリース過多になった時代で、リスナーの方が全部を消化しきれず、結果、定番を選ぶ傾向があるのがわかったから。特に、僕が毎週チェックを入れている、批評的評判の良いインディ・ロックの作品なんかは、固定ファンだけが買ってロングヒットにならない傾向が近年強かったので、なおさら新鮮でしたね。そのせいで、「実はロングヒットしてたのに、おさえてなかった作品」がかなりの数、見つかりましたから!

 

 

今日は、そうした作品を紹介して行きましょう。

 

 

 近年では、そうしたロングセラー・アーティストがやっぱり地盤が強いんですね。わかりやすいとこで言うと、こないだも言いましたが、アデル、ブルーノ・マーズ、エド・シーランはかなりの長きに渡ってヒットしてます。彼らの初期の作品は5、6年チャートに入っています。あと、ラナ・デル・レイのデビュー・アルバムも先週かな、5周年で、まだ200位から落ちてません。彼女のあのアルバムはイギリスでも3年入ってたので、相当なヒット作だったんですね。

 

 

 ただ、まだまだロングヒットしそうな可能性があるものが、実は目白押しだったりします。たとえば、上にあげた人たちのほかにも、今、ドレイクが過去の作品含め、5枚もアルバム・チャートの200位に入っています。ウィークエンドも同様に3枚。このあたりはシングルもヒットしているのでわかりやすいかもしれませんが、実はこの人も同じようなヒットをしてたんですね。

 

 

Jコール!

 

現在、最新アルバムの「4 Your Eyez Only」がトップ10入りしてますが、そのひとつまえの「2014 Forest Hill Drive」が112週、さらにひとつ前の「Born Sinner」が93週で、まだ200位内に入ってます。

 

それに気がついて僕も聴いてみたんですが、過去作よかったんですね、これなんか特に。

 

 

 これ、すっごく好きな曲です。ラップも出来て歌えて、ソングライトも出来て、ライブもバンドでやるんですね、彼。で、「フィーチャリングを一切使わないアルバム」というのをここ2作続けてて、それで全米アルバムの1位になった、25年ぶりのヒップホップ・アルバムという記録も作りました。ドレイクみたいな派手な話題がない人なんですが、その裏で実力派として評価されてた訳なんですね。

 

 

 ラッパーだとほかに、俳優のドナルド・グローヴァーが別名でやってるチャイルディッシュ・ガンビーノの「Because The Internet」が116週、キッド・カディの「Man On The Moon」が109週、レイ・スリーマードの「Sremmlife」が106週、ビッグ・ショーンの「Dark Sky Pradise」が94週、フューチャーの「DS2」が80週、と目白押しです。これ、すごいことですよ。だって、カニエにもジェイZにも、そんな長くヒットしたアルバム、ありませんから!

 

 

あと、気がつきにくいですが、白人ヒップホップも結構ロングヒットしていました。最近だと、トウェンティ・ワン・パイロッツが、彼らもシングル・ヒットしてるのでわかりやすくて、代表作の「Blurryface」が89週でまだトップ10近くにいるのですが、その前のアルバム「Vessel」も128週で入っているのですが

 

 

 

このG-Eazyってラッパーの「These Things happen」というアルバムも128週のロングヒットになっていたのは知りませんでしたね。あとロジックっていうラッパーの「Under Pressure」というアルバムも54週入ってます。最近、ポスト・マローンという白人ラッパーのアルバムが現在トップ10に入るヒットになっていますが、ホワイト・ラッパーの人気が後押しされてる感じはこういうロングヒットにもあったわけだなと。

 

 

 まだ、あります。今度は女の子のポップシンガー、行きましょう。

 

 

ホールジー、アレシア・カラ、メラニー・マルチネスの3人ですね。いずれもデビュー作です。

 

ホールジーの「Badlands」は74週、アレシア・カラの「Know It All」は63週、メラニー・マルチネスの「Cry Baby」は76週で、しかも全部60位台より上のランクなのでまだまだヒットしそうです。彼女たちはまだすごく若くてですね、ホールジーが22、アレシアが20、メラニーが21で、しかも全員,曲、自分で書く人たちなんですね。僕、ちょっと彼女たちには期待してたりします。

 

 みんないいんですけど、メラニー、聴きましょうか。

 

 

 

この人のアルバムは完成度高かったですね。ロイリータ版のラナ・デル・レイって感じで。かなりコア・ファンついてる感じですね。彼女、17歳のときに「The Voice」の出演者だった過去があるんですけど、早めに敗退したから契約の話などはなかったっぽいんですけど、そこから新進気鋭のいいプロデューサー見つけて台頭したようです。サウンド・プロダクションがとにかくいいですからね、このアルバム。彼女、ロラパルーザでブラジル来るので見るつもりです。

 

 

 それからカントリーに行きましょう。

 

 この世界はもう、テイラー・スウィフトは昔の話になっていえ、今はイケメン・シンガー大全盛です。ロング・ヒットするのも彼らで、ルーク・ブライアン、フロリダ・ジョージア・ライン、ブレイク・シェルトンといったあたりはザラに3年くらいロングヒットするアルバムがあるんですが、僕的には

 

 

このサム・ハントという人の「Montevallo」というアルバムが気になりましたね。これは118週入って、まだ70位台ですが、これが一番モダンですね。

 

 

 

彼はエド・シーランへのカントリーからの回答、みたいな感じで売ればいいと思うんですけどね。曲がマッチボックス20みたいで、かつヒップホップの要素も混ぜれる器用さもあるんで。この人、このデビュー作からアルバム出してないんですけど、新作、今年らしいです。結経、売れるんじゃないかと思います。

 

 

 最後にロック、見ましょうか。こちらは、シングルヒットがあったものが長く売れてますね。ルーミニアーズのデビュー作が125週、ホージャーのデビュー作が116週でまだ入ってます。ルーミニアーズはその次のヤツも長く売れそうです。あと、こないだまでアークティック・モンキーズの「AM」が123週入ってたんですけどね。本国イギリスでは170週超えてまだ100位以内です。あとThe 1975ももうすぐ1年。その前のデビュー作はアメリカでも2年くらい売れてましたけど、本国イギリスでは145週でまだチャート入ってます。あとはニュー・メタルのディスターブドもサイモンとガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」の意外カバーがウケて75週でチャートインしています

 

が!

 

今回一番驚いたのはこれでした。

 

 

パニック・アット・ザ・ディスコ!

 

 

いやあ、これは驚きました。今、ビルボードのアルバム200位に、彼ら、というか、今や彼ですね、アルバムが3枚も入ってるんですよね。去年出た「Death Of A Bachelor」が54週、その前の「Too Weired To Live Too Rare To Die」が94週、そして2005年に大ヒットした「A Fever You Cant Sweat Out」が83週。

 

 

 これ、どうやら、「Death Of A Bachelor」がカルトヒットしていることから、過去のアルバムも再ヒットしてるみたいなんですね。これ、アメリカだけじゃなく、「Death Of A Bachelor」、イギリスでも同じく54週、チャートから落ちてません。しかも、ビルボードに関していえば、今週、31位から24位にあがってきてます。

 

 

 今、こんな感じなんですね。

 

 

 

 

クイーンとシナトラの要素が入ったとは、聞いていたんですけど、随分、異形に行きましたね、これは。

 

好きか嫌いかは別として、こういう感じで生き残っていくのは面白いことだと思いましたね。

 

 

こんな風に、なにかと発見、多いものですよ。

 

 

author:沢田太陽, category:評論, 18:50
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ビルボードのアルバム・チャートの1割は4年以上ランクインしている作品だった!

どうも。

 

今日はこういう話をしましょう。

 

先日、たまたまビルボードのアルバム・チャートをながめていてあることに気がつきました。「へえ、こんな古いのまだ入ってるんだな」「へえ、こんなのも今、入ってるんだ」と見て行くうちに、それらが実は何10年も前のアルバムだったり、5年前のアルバムだったり、そういうのが目立ってたんですね。

 

 

「これ、1年以上、ランクインし続けているアルバム、一体何毎あるんだ?」と思って調べたら

 

トップ200中、102枚もありました!

 

つまり

 

ランクされてるアルバムの半分以上が1年以上前のアルバムじゃないか!

 

 

 まあ、今がちょうど、新作のリリースが少ない年始ということもあるんだとは思いますけど、それにしても多いですね。

 

 しかも、さらに調べてみたら

 

チャート・イン100週(約2年)以上のアルバムは60枚!

 

 それも驚いたんですが、さらに

 

チャート・イン200週(約4年)以上のアルバムが22枚もあった!

 

 

 これ、カタログのチャートじゃなしに、最新のヒット動向を見るチャートでですよ!いやあ、「4年」ってなかなかチャートインしませんよ。どんなに1枚のアルバムが台ほっとして、そこからたくさんシングルきって長いツアーをしても2年が精一杯だし、もう半年、もしくは1年も持てばいい。それでやっと3年ですけど、そこからもう1年長く入るには、もう、プロモーションの力を超えた何かが亡いと、さすがに実現しにくいです。

 

 だけど、そんな特殊なアルバムの数々が、今週のビルボードのアルバム・チャートで22枚も入っていたわけです。それがどんな作品なのか、ちょっと内訳を見てみましょうか。

 

 

900週以上
The Dark Side Of The Moon/Pink Floyd 926

 

まずは、お約束です。ビルボード・アルバム・チャートの最長ロングランの記録を持っているピンク・フロイドの「狂気」が入っています。これ、実は先週は入ってなかったんですけど、僕の今回の企画にあわせるかのように、トップ200に返り咲いて来ました。このアルバム、僕がその記録に気がついたときでリリース10年後くらいで500週くらいのランクインだったと思うんですけど、そこから30数年経ってもまだ入る週があるんですからね。バケモンです。

 


400週以上
Legend/Bob Marley 452
Greatest Hits/Journey 443
Metallica/Metallica 413

 

 

 

ボブ・マーリーの、非常に高名なベスト盤「レジェンド」が9年ランクに入っていますね。これに関しては、もう随分昔からずっと入り続けている作品ですよね。僕の記憶だと、80年代半ばのイギリスのチャートではかなり上位にランクしていた記憶があります。かの国では700週を超えるヒットのはずです。

 

 

 あと、ジャーニーのベスト盤も強い!これ、80年代の末に、当時でいう新曲も一曲もなかったのに、それでもリリース当時、トップ10入ってたんですよね。そこから、「随分チャート落ちないよね」、と思ってたら、これも9年分のチャートインです。最近はロックの殿堂効果もあって再度入ったんでしょうね。

 

 

あと、メタリカのブラック・アルバムは、今日のクラシック・アルバムとして定着した感がありますね。シングルになった曲はロック系のラジオ局の大定番中の大定番ですからね。

 

 


300週以上
Greatest Hits/Guns N Roses 382
NevermindNirvana 345
The Curtain Call/Eminem 323
21/Adele  308
Doo Wop&Hooligans/Bruno Mars 306
The Eminem Show/Eminem  302

 

 

 これ、ビックリしたんですけど、ガンズのベスト盤って、もうすぐ8年くらいのランクインの大ベストセラーなんですね!これ、出た当時のこと、覚えてます。「別にベストじゃなくても、ファーストだけ持ってりゃそれで良くない?」と思ってたんですけど、案外、それ以外のアルバムからのヒットも大事なようですね。ちなみにファースト「アペタイト・フォー・ディストラクション」は、ものすごいヒットの印象もあるんですけど、チャートインは171週。200週チャートインがいかにすごいことかは、この例からもわかるはずです。

 

 あと、ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」は、ある世代から下にとっては、メタリカ、ガンズと並ぶ、90s前後のクラシック・ロック化してますね。実際、その3つは欧米のロック・ステーションでは頻繁にかかりますからね。

 

 

 あと、

 

 

エミネムが強いんですよね。300週台に2枚ですよ!意外だなと思ったのは、ひとつがベスト盤なのはわかるとして、もう1枚がサードの「エミネム・ショウ」なんですよね。彼の最高傑作と言えば、このひとつ前の「マーシャル・マザーズLP」という印象だったり、あるいはこの次の「8マイル」のサントラも人気あるのかなと思ったら、これなんですよね。

 

 

 エミネムはこのほかにも200週台1枚、100週台3枚と、6枚が100週以上のロングヒット。リリックが「心のうた」化しています。

 

 

 それから、アデルの「21」は非常によくわかるし今後も伸びて行くと思うんですが、それに並行してブルーノ・マーズのファーストもずっと入ってるんですね。今の世代の、男女のベスト・シンガーが共に長く愛されている感じですね。

 


200週以上
Chronicle The 20/CCR 297
Hot Rocks 1963-71/Rolling Stones263
Recovery/Eminem 261
Born To Die/Lana Del Rey 258
1/The Beatles 255
The Legend Of Johnny Cash 250
Night Visions/Imagine Dragons 224
Their Greatest Hits 1971-1975/Eagles 211
good kid maad city/Lendrick Lamar219
Greatest Hits/Tom Petty&The Heartbreakers 218
Heres To The Good Times/Florida Georgia Line 205
Take Care/Drake  202

 

 

 いきなり意外だったのが

 

 

 

CCRのベスト盤の「クロニクル」ですね。60年代後半のアメリカン・ロックだとフラワー・ムーヴメントだったり、70sの前半だとCSN&Yやザ・バンドみたいなイメージってどこかあるような気がするんですけど、CCRみたいな、飾り気のない埃っぽいロックンロールの方が普遍的にわかりやすいってことなのかな。これ、あと3週で300週台突破です。今週、153位だったので、達成可能かと思われます。

 

 

 あと、ストーンズとビートルズは共に定番ベストが強いようです。ビートルズは赤盤、青盤の方が好きなんですけどね。

 

 

 そして!

 

 

 これが驚きですね。ラナ・デル・レイの「ボーン・トゥ・ダイ」!これ、発売以来5年で、ビルボードのトップ200から落ちたことがないんですね!これは思うに、すごくカルト・アルバム化してるのかと思います。やっぱり、タイトルもそうだし、曲調もすごくゴシックなダークさにあこがれを持つタイプの人にはゾクゾクさせるものがあるのは確かだし、ブラジルでの彼女のライブ見てますけど、ファンの熱狂度がすごいですもん!ブラジルでも不自由なくいろんなライブが見れてますけど、こと、ファンの団結心と、アーティストへの崇拝度で今、彼女を上回る人、いないんじゃないかと思いますからね。

 

 

 あと、レジェンドではジョニー・キャッシュ、イーグルス、トム・ペティが強いあたりはいかにもアメリカ。最近のものだと、イマジン・ドラゴンズ、ケンドリック・ラマー、フロリダ・ジョージア・ライン、そしてドレイクが入っています。

 

 

 これで22枚なんですが、後もう少しで200週なのが

 

 

 ビートルズの「アビー・ロード」が今、198週目です。オリジナルだとこれが一番長いんですね。ちなみに122位なので、達成は可能でしょう。あと、エド・シーランの「+」もあと6週で200週。今、シングルで大ブームなので、余裕で達成でしょうね。

 

 

 あと、今週、たまたまランクインを外れていますが、このほかのもチャートイン200週以上の作品はあります。全部拾えているか自信は少しないですが、こんな感じです。

 

 

Tapestry/Carole King  318 

Back In Black/AC/DC 282  
Thriller/Michael Jackson 282 

Taylor Swift/Taylor Swift  275 
IV/Led Zeppelin 269 

Greatest Hits/Queen 263 

Ten/Pearl Jam 261 

The Best Of Van Morrison  242 

The Sound Of Music/Soundtrack  238 

Teenage Dream/Katy Perry 232 

No Fences/Garth Brooks 224 

Sigh No More/Mumford&Sons 222 

Number Ones/Michael Jackson 219

19/Adele  217  

Mothership/Led Zeppelin  214 

Tailgates&Tugboat/Luke Bryan  214

Rumours/Fleetwood Mac 206 

All The Right Reasons/Nickelback 205

 

 こんな感じですね。このうち、AC/DCとクイーンは前の週にはトップ200にランクインしていました。

 

 

 あと、ここではレッド・ツェッペリンとテイラー・スウィフトの強さが目立ちます。テイラー、デビューから5作、全て100週以上のロングヒットです。あと、あの「スリラー」でさえ、282週なんだから、300週以上のランクインってすごいですよね。

 

 

 いやあ、でも、これすごいことなんですよ。例えば、U2は5枚、ブルース・スプリングスティーンとフィル・コリンズが4枚、マドンナやポリスが3枚、100週以上のロングヒットがあるのに、200週以上は1枚もないですからね。そのほか、考えうる限りのビッグ・アーティストを調べてみてもなかなか200週はないですね。

 

 

 まあ、200週以上のヒットがなくとも、コンスタントに1年くらい売れ続けるアルバムを連発出来ていたらそれでいいといえばいいのですが、リスペクトして良いことだとは思います。

 

 

author:沢田太陽, category:評論, 13:01
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