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最新全米チャート

どうも。

 

このあと、ワースト行くので手短に。全米チャートです。

 

 

 

SINGLES

1(2)Thank You,Next/Ariana Grande

2(1)Sicko Mode/Travis Scott

3(4)Without Me/Halsey

4(3)Happier/Marshmello&Bastille

5(5)High Hpes/Panic At The Disco

6(-)Going Bad/Meek Mill feat Drake

7(14)All I Want For Christmas Is You/Mariah Carey

8(7)Ze Ze/Kodak Black feat Travis Scott &Offset

9(8)Drip Too Hard/Lil Baby feat Gunna

10(6)Mo Bamba/Sheck Wes

 

6位にミーク・ミルのドレイクとの共演曲、入ってきました。この2人、ビーフしてなかったっけ?

 

では、もうアルバムに行きます。

 

 

 

ALBUMS

1(-)Championships/Meek Mill

2(-)Street Gossip/Lil Baby

3(2)Dummy Boy/6ix9ine

4(-)A Brief Inquiry Into Online Relationships/The 1975

5(5)Christmas/Michael Buble

6(-)Stokeley/Ski Mask The Slump God

7(4)A Star Is Born/Lady Gaga

8(1)Astroworld/Travis Scott

9(6)Bohemian Rhapsody/Soundtrack

10(7)Christmas Is Here/Pentatonix

 

そのミーク・ミルが1位。2位もリル・ベイビーの今年2枚目のアルバムが初登場。6位にもサウンドクラウドで人気だったラッパー、スキー・マスク・ザ・スランプ・ゴッドが入ってきています。

 

 

そんな中、The 1975のアルバム、初登場で4位ですが立派だと思います。全英のとこでもいいましたが、この季節、人気リリースとクリスマス・セールの時期なので、よほどの売れっ子じゃないとリリース、キツい時期なんでね。全英のとこで紹介した「Love It If We Made It」、なんと、かのピッチフォークのSong Of The Yearになっちゃいましたよ!なんか評判的にすごいバンドになりましたね。

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:全米チャート, 19:02
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沢田太陽の2018 年間ベスト・アルバムTop50  20-11位

どうも。

 

 

では、年間ベスト・アルバム、いよいよトップ20に入ってまいりました。行きましょう。今回はこんな感じです。

 

 

 

僕自身の思い入れもこの辺りになるとグンと上がってくるんですけどね。では20位から行きましょう。

 

 

20.Singularity/Jon Hopkins

 

 

20位はジョン・ホプキンス。

 

このアルバム、一つ大きな快挙をやっています。それは、アンビエントのエレクトロのインスト・アルバムで、全英チャートのトップ10に入っていることです。確か7位だった気がするんですけど、すごいことだと思います。確かにひところ、BBCでも一般のヴォーカル曲に混じってよく流れてましたけどね。僕は自分の中でエレクトロの優先順位というのはさほど高くはないのですが、エレクトロが最高だった90sに20代を通過したこともあって幸いにして名盤とたくさん出会えて自分なりの判断は出せるくらいにはなっているんですけど、このアルバムはそうした90sのエレエクトロの精神性が感じられる、ストイックで非常に美しいアルバムだと思いますね。全編通して鋭角的な電子音で、EDM以降の媚びた仕掛けもなく、ひたすらメロディと、大きな展開力だけで聞かせるアルバムなんですけど、そこになんか、そこはかとなく聞き手にそれぞれのストーリーを描かせる余白があるような感じがあるというかね。エイフェックス・ツインやボーズ・オブ・カナダの名作群を聞いていて思い出しましたね。こういう遺伝子が絶えることなく、今後も受け継がれていくことを僕は望みたいですね。

 

 

19.Dream Wife/Dream Wife

 

 

19位はドリーム・ワイフ。

 

これも今年の、とりわけ初めの方によく聴いたアルバムです。彼女たちはロンドンを拠点にしたフィーメール・ロック・トリオで、ちょっとカッコよさ気なギターとベースのお姉さんを左右にして、90sのティーン・ムーヴィー・クラシック「クルーレス」のアリシア・シルヴァーストーンを思わせる、アイスランドからやってきたフォトジェニックなブロンド・ガール、ラケルの舌っ足らずのセクシーなヴォーカルのコンビネーションが魅力です。この見かけの時点でかなり華があるんですけど、やってるのはかなり正統派なインディ・ロックンロールでして、いわゆる「ザ・ストロークス以降」の世代のタイプのバンドしては、ソリッドなギターも、ちょっと無機質なリズムの取り方も、ストロークス・フォロワーの中でもかなり出来がいい方だと思うし、そこに彼女たちなりのアイデンティティがちゃんと付与できているところも好感が持てます。今年は、この後に続々出てきますが「インディ・ロック・ガールズ」の当たり年だと思っているんですが、彼女たちも欠かせない存在です。所属レーベルのラッキー・ナンバーでも、彼女たちと、スペインのザ・ハインズと、ニューヨークのサンフラワー・ビーンと今年セットで売り出してましたからね。その中から誰が今後抜け出すかにも注目です。

 

 

18.Freedom’s Goblin/Ty Segall

 

 

18位はタイ・セガール。

 

今年のUSインディの男性を語る際に、このタイ・セガールの存在は欠かせません。僕の目から見ても「内気な大学サークル・ノリの男子バンド」はこのシーンでもかなり淘汰されたように見えるんですけど、タイは、ある時期のジャック・ホワイトやらライアン・アダムスと同じように、ひたすら楽曲を量産することによって存在をアピールしています。今年、これを筆頭に3枚リリースしていますからね。で、このアルバムもそうなんですけど、なんか、この人、「一人サージェント・ペパーズ」とか「一人ホワイト・アルバム」とか、そういうことして遊べそうな、愛すべきロック・バカ的体質がありますよね。メロディのセンスと音の録り方がマシュー・スウィートを思い出させるからですけど、ヒップスターみたいな感じじゃなくて、ああいうちょっとマッドな天才肌、個人的にはインディからもっと見たい気がしています。もう少し大きくなって、どうもここ最近考えすぎちゃってるのか、作品が伸び悩んじゃってるジャック・ホワイトをいい意味で刺激するような存在になって欲しいんですけどね。ちなみにタイとレーベルのドラッグシティ、このアルバムが出てから数ヶ月後に、ようやくストリーミングへの音源解放を始めましたが、それも音楽界にとっては非常にグッド・ニュースでした。

 

 

17.boygenius EP/boygenius

 

 

17位はボーイジーニアス。

 

ここ数年のアメリカでのインディ女子の強さには舌をまくばかりですが、このボーイジーニアスなんて、その象徴ですね。ルーシー・デイカス(右のブルネット)、フィービー・ブリッジズ(左のブロンド)、そしてジュリアン・ベイカー(真ん中のブラウン)という、いずれもここ数年でデビュー作を出して好評だった女性シンガーソングライターが夢の共演ですよ。実際、レーベルのマタドールもそういう打ち出し方してたんですが、全く期待に違わない出来でしたね。落ち着いたアルト声でソフィスティケイトされたインディ・ギターロックを歌うルーシー、ちょっとしゃがれたか細い声でフォーキーで時にフリーキーな「今日的な女ニール・ヤング」といった趣のフィービー、そして小さな体から驚異的な高音の伸びによるダイナミックな歌世界を聞かせるジュリアン。この3人の音楽性が一切の引き算なくプラスされ、さらには完璧な3声ハーモニーまで奏でられたら、もう言うことないですよ。これ、一回の企画で終わらせるんじゃなくて今後も続行希望ですね。「50年前のクロスビー・スティルス&ナッシュへの現代女性からの回答」みたいな存在にすでになれているから。そして3人とも1994〜95年生まれと非常に若い。いずれも本当に楽しみですよ。

 

 

16.Daytona/Pusha T

 

 

16位はプッシャT。

 

この6月に、カニエ・ウェスト絡みのリリースが5タイトル連続で続きました。いずれも7曲で統一されたものでしたが、もう、その中だったら、圧倒的にプッシャT。ズバリ、これしかないですね。このプッシャTは2000年代前半にヴァージニアのラップ・デュオ、クリップスのひとりとしてデビューし、ファレル・ウィリアムズ(当時ならネプチューンズ)のプロデュースでデビューし評判高かったんですよね。とりわけプッシャTはその後も「過小評価ラッパー」として長らく語られても来ていましたけど、ようやく、その実力に見合った評価とヒットをこれで記録しました。かねてから、こと「ドラッグ・ディーリング」の話を面白おかしくさせたら天下一品の評価だったんですけど、そんな彼の個性を、カニエが久々に得意のフレーズ早回しによる御囃子と、オールド・ソウルのサンプリングを微妙にカッコ悪く聞こえさせる手法で、プッシャのラッパー・イメージを巧みに掴むと同時に、カニエ自身がここのところ忘れかけていた、彼自身の初期の、まだユーモアに富んだラップとキャラクター・イメージを巧みに蘇らせていましたね。最近、いろいろ試すカニエですけど、ラッパー・デビュー時からのユーモア精神にあふれたサンプリングでの得意技、やはりこれに関しては10数年経とうがやはりベストなものに変わりはない。それがわかっただけでもかなりの収穫でしたね。

 

 

15.Prequelle/Ghost

 

 

15位はゴースト。

 

いわゆる”メタル”の中では、この数年、このバンドが一番好きですね。彼らの場合、そのコスプレ的な格好と「教皇がどうたらこうたら」のワケわかんないコンセプトのせい(笑)で、真正面から聞かれる機会というのをファン以外の人たちから勢い失いがちなところがあると思うんですが、僕は彼らを見つけた前々作の時から、その音楽に対しての重箱の隅というか、極めてマニアックなセンスに血眼ですね。彼らって、「見かけはあんななのに、曲は激しくもなく、キャッチーでもないじゃん」と思う人も少なくないかと思うんですが、それこそ”元祖ヘヴィ・メタル”、ブルー・オイスター・カルトのスタイルなのです。1970年代初頭、「サイケデリックでちょっとハードで、なんとなく安心できない気味の悪い音楽」をやっていたBOCについた呼称こそヘヴィ・メタルであり、今となっては忘れられているそんなところに目をつけるところが僕的なツボだったりもするんですが、彼らの場合、その発展のさせ方も面白い。このアルバムなんて、ボストンとかスティクスみたいな、70s半ばの「産業ロックという名のアメリカン・プログレ」みたいだし、そこに曲によっていきなりディスコとかサックス・ソロの要素足したりで「なんだこりゃ」感を増幅させてるのも面白い。この音楽性で、世界で10カ国くらいでトップ10入っているからすごいです。もっと注目されていい異質の存在だと思います。

 

 

14.El Mal Querer/Rosalia

 

 

14位はロザリア。

 

これは2018年の最大の衝撃の一つですね。だって、これ、”フラメンコ”ですよ!フラメンコと言ったら、やはりイメージとしては伝統音楽か、堺すすむの「なんでかフラメンコ」(大好きなんです、笑)のイメージしかなく、まさかポップ・ミュージックとして聞く日が来るなんて、夢にも思ってませんでしたからね。しかもこれを、もう見かけは完全にアイドルな可愛い女の子が、R&B聞くようなすごくカジュアルな感覚で、あの「オーレイ!」なハンドクラップとか、「アアアアアアアアアア、オオオオオ」という、ジプシー・キングスまんまの長いヴィヴラートのかかった歌声を差別化のアクセントにして、ものすごくポップに聞かせているわけですからね。「こんなこと、できるんだ」と、僕はとにかく驚きましたね。しかもこれ、フラメンゴに関して付け焼刃感が一切なく、仮にそのトラディショナルな世界だけでやっていたとしても第一人者になったであろう(この前作はこれとは対照的なアコースティック!)、基礎値がちゃんとあるのも見逃せないところです。それでいてライブ・パフォーマンス見たら、ジャネット・ジャクソンみたいなこともやっていたりして、創造性の拡張がすごいことになっています。国際的な売り出しかけるの来年みたいなんですが、これはスペイン発の世界的なセンセーションになるような気がしています。

 

 

13.Lush/Snail Mail

 

 

13位はスネイル・メイル。

 

スネイル・メイルは、まだ今年19歳になったアメリカン・ガール、リンジー・ジョーダンのバンドなんですけど、先ほどから何度も言うように、2018年は本当に女の子の年で、彼女たちがインディのロック・シーンを支えていてくれたと言っても過言ではありません。このスネイル・メイルも、リンジーの鮮やかなソングライティング能力と、ピクシーズくらいの時からUSインディのアイデンティティの一つとして脈々と受け継がれる、鋭角的な2本のギターのアンサンブル、これが見事です。この年で、曲の展開がここまで錬れることに素直に感服しましたね。その秘訣はどうやら、彼女の幼い時からの音楽リスニング体験にあるようですね。彼女のインスタグラムを覗いてみるとわかるんですが、リンジー、中学生くらいの時から、地元ボルチモアのライブハウスにやってくるインディ・バンドのライブにはことごとく通っていたようで、その頃からビーチハウスやらスクリーミング・フィーメールズやらプリースツやら、かなり通なものを見に行ってて、バンドもその頃からやってたようです。そういう、USインディ・ロックをカジュアルに聞いて育ったような彼女みたいな存在が、ちょっと停滞気味の今のシーンを変える原動力にならないものか。僕は期待しています。

 

 

12.Songs Of Praise/Shame

 

 

12位はシェイム。

 

「ロックのシーンが停滞した時に、一番効くのはなにか」となったら、やっぱり、「純度の高い本物のロックンロール」が一番です!この南ロンドンから出てきた5人組の、まだ20歳そこそこの若さのシェイムはまさにそんなバンドです。初期エコー&ザ・バニーメンを思わせる、ダークな中に鋭いエッジを併せ持つロックンロールを、若き日のジョー・ストラマーみたく、音程も気にせずにぶっきらぼうに歌いきる。そんなストイックなロックンロールの追求ぶりが彼らはすごく魅力的です。それでいて、初期のオアシスみたいなメロディックでアンセミックな曲を作る力もあってですね。いくらメディアの注目が遅れたからと言っても、これほどの力を持ったバンドが、なぜまだ最高位たかだか32位の位置に収まっているのか、本当に不思議でならないし、これが現状のロックの悲しいとこだと言わざるを得ないです。ただ、シェイムを筆頭として、現在のサウス・ロンドンのインディ・シーンが盛り上がり始めているのは事実だし、ここを起点にUKロックが息を吹き返したりすると本当にいいんですけどね。そういう期待感を持ったバンドが、今年は彼らと、トップ10に入れたもう一つのイキのいい存在と2つ見つかっているのはすごくポジティヴなことです。

 

 

11.Heaven And Earth/Kamasi Washington

 

 

11位はカマシ・ワシントン。

 

彼が現在のジャズに果たしている役割、本当に大きいですよね。60〜70年代、評価高くないけど、僕のリアルタイム体験からして80sもそうだったかな。マイルス・デイヴィスがジャズ以外のファンにアピールしているようなことを、今のカマシがやっている気がします。実は誰よりも実験的だったりするのに、そういう風に思わせることなく、極めて美しく敷居の低いフレーズ(あの、トレードマークになってるゴスペルのハーモニーは絶品!)と、ファンクからヒップホップからヴォーカル・フィーチャリングから万能になんでもこなせてしまう音楽性で、非ジャズ・ファンにとってのジャズの入り口になる。彼というのはそういうアーティストだし、そういう人こそが本物の存在なんです。ある人が本作を称して、「マイケル・ジャクソンのスリラーのようだ」とも表現してもいましたが、それもとどのつまりはそういうことです。親しみやすくバランスがいいから、2枚組で今のストリーミングのご時世から考えるとちょっと長すぎる収録時間を気にせずに聴き通すことができますからね。カマシ周辺の他にも、今はサンズ・オブ・ケメットをはじめとしたロンドンのジャズのシーンなんかも盛んになってくるなど大衆的にジャズが開かれてきたような感じがしますが、そんな中、今後のカマシがどういう表現をしてくるかにも注目です。

 

 

では、ワーストを挟んで(笑)、週末にトップ10、いきます!

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:2018年間ベスト, 12:26
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ワースト・アルバムって、見たい?

どうも。

 

 

ここでみなさんに質問です。

 

 

お一方、投稿でリクエストをされた方がいらっしゃるんですが、「ワースト・アルバム」、これをやってほしいという方は他にいらっしゃるでしょうか。

 

 

僕自身も、「やろうかな、どうしようかな」と思っていたところでした。今年の場合、クロスビートの年間が出るかどうか、少なくとも今日の時点で話は受けてないし、出るのかどうかも知らないです。そして、あのクロスビート年間号で、どうやらあのコーナー、そこそこ需要があったという話を聞いています(笑)。僕自身もそういうツイッターを何回か読んだことがあるし。なのでもしかしたら、ある方々にとって、「無くなって欲しくないもの」だったりしたら、それはちょっと考慮する必要があるなと思いまして。

 

 

 なので、そうですね。投稿欄にある一定のリクエスト数があれば、やることにしましょう。やる場合は、日本時間の木曜日にやろう(いずれにせよ、年間トップ10は日本時間の今度の日曜です)かと思いますので、ご希望があれば投稿欄で受け付けます。

 

 

 

author:沢田太陽, category:-, 19:29
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最新全米映画興行成績

1(1)Ralph Breaks The Internet

2(2)Dr.Seuss The Grinch

3(3)Creed II

4(4)Fantastic Beasts The Crimes Of Grindewald

5(5)Bohemian Rhapsody

6(6)Instant Family

7(10)Green Book

8(8)Robin Hood

9(7)The Possession Of Hannah Grace

10(9)Widows

 

author:沢田太陽, category:全米映画興行成績, 12:14
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沢田太陽の2018 年間ベスト・アルバムTop50  30-21位

どうも。

 

アワードの発表がドドッと重なってましたが、年間ベストの続き、行きましょう。今回は30位から21位。

 

 

ラインナップはこんな感じです。

 

 

 

はい。こんな感じになりましたが、早速30位から行きましょう。

 

 

30.And Nothing Hurt/Spiritualized

 

 

30位はスピリチュアライズド。

 

スピリチュアライズドといえば、もう90sの前半から、イギリスではずっとリスペクトされ続けているアーティストですよね。今やジェイソン・ピアーズのソロ・プロジェクトですけど、彼がメンバーだったスペースメン3の頃から、UKネオ・サイケデリック・ロックの代表者であり、97年に発表した「宇宙遊泳」は、あの年の年間ベストでレディオヘッドの「OKコンピューター」とザ・ヴァーヴの「アーバン・ヒムズ」と1位を争ったほどでした。当時はもう、宇宙的なサイケ・サウンドだったんですけど、この後、ゴスペルを導入しはじめてより肉感的でヒューマンな感じに進化していたんですけど、このアルバムではもう、とうとうアメリカの60年代のルーツ・ミュージックというか、フォーク、カントリー、ソウルの領域にまで突入しましたね。こうした路線は「アメリカーナ」と言って、アメリカでもトラディショナルな伝統芸になってますけど、やっぱりジェイソンの場合、これまでの蓄積から、そこに未来的な浮遊感を刻み込むことができ、「古き良きもの」を過去の時間軸に押し込めることをせずに先に進める役割を果たしています。彼の世代のイギリス、優れたアーティスト、揃ってますけど、まだまだ才能は枯れません。

 

 

29.Oil Of Every Pearl’s Un-Insides/Sophie

 

 

29位はソフィー。

 

彼女は存在は、インディ界隈で話題だったPCミュージックというレーベルの仕事で一部で話題だったんですけど、その時は聞いてません。僕の場合、インディの一部のコアでウケてるものは、「そういうの追ってたら全体が聞けなくなる」と考えるクチで「本当に良いものだったらしかるべきタイミングで大きく注目される」と思うのでそこまで待つタイプなんですが、このソフィーのアルバムがまさにそういう存在です。ソフィー、聞いて思ったのですが、もう彼女の場合はエレクトロ内のジャンルがどうこう、という小さなレベルで収まる人ではありません。エレクトロ全体の基礎値が高いですね。ちょっと懐かしいハードコアな感じが案外強いんだなと思いましたけど、アンビエントも、ハウス(しかもかなりトラディショナルな感じの)も、ヴォーカル・フィーチャリングも、どれにも対応できるしっかりした素地がありますね。これがあれば、シーンの流れがどうあれ彼女なりの対応は十分可能でしょうね。その意味でエイフェックス・ツインに通じるものを僕は感じましたけど、今後、すごく楽しみです。トップ・クラスのセレブ系のアーティストが誰か早く起用しないかなと思いますけどね。

 

 

28.Iridescence/Brockhampton

 

 

28位はブロックハンプトン。

 

このブロックハンプトンは、インディ・ファンの間では昨年から話題になっていたヒップホップ・グループでしたね。ミックステープを3つだったかな、出していて。彼らの場合は、人種も混合だし、さらに言えば中心人物がオープンリー・ゲイということもあって、非黒人の、とりわけ刺激を求めるインディのファンがつきやすかったんですよね。そしてメジャーと契約して、拠点もテキサスから本格的にカリフォルニアに移してのメジャー第1弾。期待値も高く、評判も良かったのでいきなり全米初登場1位もとりました。彼らの場合、やはりフロントのケヴィン・アブストラクトのゲイというアイデンティティゆえ、マッチョで当たり前の他のラッパーとは自ずと視点が違ってくる面白さがあるし、アンダーグラウンドでずっとたたき上げてきただけあって、近年流行のトラップやマンブル・エモ・ラップにも目もくれない、昔ながらの正統派で通してるのも潔くて見てて気持ちいいですね。雰囲気として、90s前半当時のデ・ラ・ソウルとかトライブ・コールド・クエストみたいな当時「ニュー・スクール」とか「ネクスト・スクール」とか言われてた人たちと同じ匂いを感じます。ただ、まだ決定的な「自分たちの音」というのを確立してないのでそこが注文ですね。でも、まだ伸びしろもあって楽しみです。

 

 

27.I’m All Ears/Let’s Eat Grandma

 

 

27位はレッツ・イート・グランマ。

 

このローザとジェニーの二人は、デビュー前に注目された時がまだロー・ティーンだったことで話題になったんですよね。そしてセカンド・アルバムで、それでもまだハイティーンかな、その若さではあるんですが、かなりの成長した姿を見せています。耳をひきやすかったのは、さっき紹介したソフィーとホラーズのファリス・バドワンがプロデュースした、ちょっと刺激的なエレクトロ楽曲で、僕もそれを聞いて引き込まれたものです。ただ、ちょっと時間をおいて聞き返すと、そうした曲がむしろ「いいんだけど、ちょっとネクストLordeの線を周囲が狙いすぎかな」と思い、むしろ自分たちが主導で作った生ピアノを中心とした自作曲の方がやっぱりいいなあと思ったり。彼女たち、確かにLordeが「メロドラマ」での成長と引き換えに失われそうな良い意味でのおどろおどろしいダークな雰囲気を持っていてそこはミステリアスで惹かれるんですけど、その個性を伸ばすのに「Lordeっぽい路線」というのはわかりやすくていいんだけど、でも、それだけでも惜しい。そういう、伸び盛りゆえの未完成ぶりがこのアルバムの良さだったりするのかなと思っています。次のアルバムがさらに楽しみです。

 

 

26.Swimming/Mac Miller

 

 

 

26位は、マック・ミラー。

 

彼はこのアルバムを発表した1ヶ月後の9月に弱冠26歳で他界してしまいましたが、これはもう、本当に惜しい。惜しすぎる!ここ数年でようやく白人ラッパー、かなり台頭するようになってきましたけど、その中でマック・ミラーこそが筆頭格であることをこのアルバムは十分証明できてたんですけどね。まず驚いたのが、彼がこのアルバムで、アレンジャーとしてジョン・ブライオンを起用したことですね。ブライオンって、エイミー・マンとかフィオナ・アップル、ルーファス・ウェインライトで出世して、最近のインディ映画のサントラのスコアとか作ってる人ですよ。最近だったら「レディ・バード」とかもそうでしたけど、ジョン・レノンのコード進行でストリングス作れる人です。彼が半分以上絡んでたこともあって、人種に関係なく、他のラッパーができない表現世界に入れてたんですけどね。このアルバムではJコールも参加してましたけど、彼みたいなギミックなしの、自分のラップと音楽性だけで勝負できるラッパーになりたかったんじゃないかな。それができていたら、まだ白人ラッパーで誰もできていなかった「エミネム超え」を達成する最初のラッパーになっていたのにね。まだ途上な感じを漂わせて終わっているからなおのこと残念です。本当にドラッグが恨めしいですよ。

 

 

25.Sweetner/Ariana Grande

 

 

25位はアリアナ・グランデ。

 

マック・ミラーと連番にしたのは、ええ、もちろん意図的ですよ。現在大ヒット中の「Thank U Next」に出てくるマルコムはマック・ミラーのこと。彼が亡くなった時に、「元カレが苦しんでいるのに見捨てた」とばかりにアリアナも不本意に攻撃され、誰にとっても幸せなことにならなかった。ああいうのは見ててつらいですね。ただ、そのマルコム同様、アリアナもアーティストとして着実に成長していることを示した、これは見事なアルバムです。彼女はこの2作前の「My Everything」 から「楽曲で勝負できるアイドル」で売ってるところがあったんですけど、前作までなら彼女と最も相性の良いイルヤ・サルマンザーデのキャッチーなシングル曲で引っ張る所を、今回のアルバムは前半部をプロデュースしたファレル・ウイリアムスがシングル向きでない、でも、アルバムのクオリティは決して落とさないタイプの佳曲でアルバムの流れを作り、「Breathing」「No Tears Left To Cry」といったイルヤのシングル曲のある後半に徐々に盛り上げるという手法をとった。そのおかげで、「フィラー(穴埋め曲)」がなく、アルバムのトータルとしての完成度が上がっています。こう言う作り方を覚えて、次回、「Thank U Next」を主体にしたアルバムなわけでしょ。もう今からすごく楽しみです。

 

 

24.Oxnard/Anderson .Paak

 

 

24位はアレクサンダー・パク。

 

彼は2016年のアルバム「Malibu」で一躍注目され、「ネオ・ソウル世代のR&B/ヒップホップの期待株」として、自らドラムを叩く生バンドでフェスにもかなり積極的に出演して、満を持してのこのアルバム。結果、全米11位と大きく躍進はしましたが、コアなファンにはちょっとウケの悪いアルバムであります。なんか「メロが薄れた」とか「方向性がわからない」という意見が目だったんですが、僕はこれ、すごく気に入っていて、「方向性に迷い」どころか、彼のルーツがどこにあるのかをしっかりとアピールした作品だと思うんですよね。というのも、これ、全体を通してのエンジニア、ドクター・ドレなんですけど、彼の作るドラム・サウンドの鋭角的なキレとベースラインの太さがもうカッコいいんですよ、これ!ネオ・ソウルの中にしっかりとウェッサイなGファンク精神が生きてますが、NWAの故郷、LA郊外のコンプトン近くの、タイトルにもなったオックスナード出身のパクが作りたかったのはまさにこれだったんじゃないかな。このアルバムにも参加してますけど、コンプトン育ちのケンドリック・ラマーがスタイル全く違うのにトゥパックを神のように崇めているのと同じ感触をこのアルバムからは感じます。地元がつなぐ、過去のレジェンドとのミッシング・リンク。僕がジ・インターネットやブラッド・オレンジよりこちらを評価するのは、それが見えるからです。

 

 

23.The Future And The Past/Natalie Prass

 

 

23位はナタリー・プラス。

 

彼女も数年前から注目のシンガーソングライターですね。2015年のデビュー作が出た時から期待してる人です。元がジェニー・ルイスのバックバンドのメンバーとか、裏方仕事が長かったせいなのか、ちょっと表でのアピールが地味(3年前にライブ見た時にそう感じた)だなという印象だったんですが、今回のこのアルバム、前作の、バロック・ポップっぽいイメージからガラッと変わって、かなり垢抜けたアーバンなブルー・アイド・ソウルに変身してます。彼女自身が「ジャネット・ジャクソンぽい感じ」と表現した80sの、日本流に言うならシティ・ポップの感覚を現代流に表現しています。そうかと思えば、アレンジを取っ払って生っぽいアレンジでやった曲だと、まさに元祖ブルー・アイド・ソウルのローラ・ニーロみたいなテイスト出してきたりとかね。また、ジャネットであれローラであれ、ナタリー、声がキュートな感じでハイトーンだから、すごくハマるんですよね。正直、彼女にここまでの才能があるとは思っていませんでした。ただ、今出てる世界のいろんな年間ベストでも入ってることは入ってるんですが、その最高位がAmerican Songwriterって媒体が選んだ24位と、どうも低い。「オマエだって23位じゃないか」と言われそうですが(笑)。この辺りのアピールの地味さを今後どうするかに将来かかってますね。

 

 

22.Twin Fantasy/Car Seat Headrest

 

 

22位はカー・シート・ヘッドレスト。

 

現在のUSインディのギター・バンドでは、もう最高の実力派だと言い切ってしまいましょう。天才メガネ君、ウィル・トレド率いるカーシート。彼のことは2016年に出た前作から注目しはじめてますが、「声;ベック&ジュリアン・カサブランカス、曲;ストロークス&ペイヴメント」な、もうUSインディのギター・ロックのアイデンティティを考えると最高にツボなところを、実際にそのイメージを崩さずにやりきるソングライティング能力と表現力がありますからね。僕はこのウィルが、これから数年先のこのシーンのトップに立つと睨んでいます。まだ年齢も26と若いですからね。今年新作があって評判の良かったパーケイ・コーツよりは僕は断然こっちですね。このアルバムは、ウィルがまだ学生の頃に作ったデモテープみたいな古いアルバムの、正式には再録アルバムで、それがゆえに年間ベストにカウントしてない人も少なくないんですけど、そんな頃はまだほとんどの人が知らないわけで、純粋に新作として聴いて聞き応えのある作品でしたね。ただ、前作のときも思ったんですが、スケール感があるのはいいものの、とにかく曲が長すぎる!平気で10分超えちゃうような曲を、もう少しなんとかしてくれれば(笑)、もう言うことありません。

 

 

21.Room 25/Noname

 

 

 

21位はノーネイム。

 

このノーネイムですが、彼女のことはチャンス・ザ・ラッパー人脈としてご存知の方もいるでしょう。彼女もチャンスと同じく、レーベル所属を持たないラッパーです。ただ、拠点はシカゴだったんですが、現在はLAに移してまして、これが通算で2枚目、LAでは初のアルバムとなります。彼女なんですが、言われなければラッパーと気がつかれないくらい、見かけがフツーの人です。このラッパー・ネームも「ブランド物の服を着たことがないから」という理由でつけているんですが、この「Room 25」というアルバム名も「25で初めてヴァージン失った」という、およそラッパーの一般イメージとは遠い理由によるものです。ただ、いざラップをはじめてみると、これがメチャクチャうまい!バックはサックス・メインのジャズっぽい感じなんですけど、そこに超高速の彼女のラップが畳み掛けるように乗る姿は、聴感上、過去に聞いたことがないものですね。ダーティな雰囲気が歌詞にないのと、そのジャズ・テイストゆえにこれ、ポエトリー・リーディングにも聞こえるんですが、そういう感じにヒップホップを拡張できる才能だとチャンス以上、ケンドリックにも近いものを感じさせます。ヒップホップのマネーゲームに全く興味なさそうな感じなので、今後もマイ・ペースかとは思うんですが、シーンで一線を画した存在でいて欲しいです。

 

 

author:沢田太陽, category:2018年間ベスト, 06:23
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最新全英チャート

どうも。

 

ここのところ、必須事項が多くてなかなか大変なこのブログなんですが、全英チャート、行きましょう。

 

SINGLES

1(1)Thank You Next/Ariana Grande

2(6)Sweet But Psycho/Ava Max

3(4)Without Me/Halsey

4(-)The Power Of Love/Dalton Harris feat James Arthur

5(3)Thursday/Jess Glynne

6(34)All I Want For Christmas Is You/Mariah Carey

7(2)Woman Like Me/Little Mix feat Nicki Minaj

8(17)Rewrite The Stars/James Arthur&Anne Marie

9(38)Kika/6ix 9ine feat Troy Lanez

10(-)Nothing Breaks Like A Heart/Mark Ronson feat Miley Cyrus

 

今週はたくさんトップ10があります。

 

4位は、これまだこの国では強いんですね。「X Factor」のファイナルから、コンテスタントのダルトン・ハリスが歌ったもの。これ、どの「パワー・オブ・ラヴ」かと思いきや、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの1984年の大ヒット曲のヤツなんですね。これ、いい曲です。

 

6位は、もうこの季節の大定番になってしまった、他のヒット曲を忘れてしまう、マライアの代表曲。

 

8位は、これは「グレイテスト・ショーマン」のカバー企画の曲の一つですね。

 

10位はこれはマーク・ロンソンの来年出るニュー・アルバムからの先行シングル。フィーチャリングはマイリーです。

 

 

では、アルバムに行きましょう!

 

 

 

ALBUMS

1(-)A Brief Inquiry Into Online Relashionships/The 1975

2(3)The Greatest Showman/Soundtrack

3(2)Love/Michael Buble

4(9)Staying At Tamara's/George Ezra

5(1)Odyssey/Take That

6(8)Unchained Melody/Roy Orbison

7(16)Christmas/Michael Buble

8(7)Bohemian Rhapsody/Soundtrack

9(6)Si/Andrea Bocelli

10(12)True Love Ways/Buddy Holly

 

こないだ僕がここで騒いだThe 1975、初登場で1位です。これで3枚連続ではあるんですが、11月って通常、定番ものとかChristmasものとかアダルトものが売れる季節なんで、かなり大物じゃないとリリース、キツい時期なんですよ。なのでちょっと心配もしたんですが1位でした。

 

では、彼らで1曲聞きましょう。

 

 

これはアルバムの中で、僕が1、2位を争うくらい好きで、彼らの中でも重要な位置付けのナンバーです。

 

 

この曲は、マット・ヒーリー曰く、「僕らにとってのサイン・オブ・ザ・タイムス」とプリンスの名曲を例に示している曲なんですけど、ネット時代の近年に主にネガティヴに話題になった事例を並べていって、「うまくいったら愛してやるよ」と、皮肉っぽいメッセージを投げかけた曲です。

 

 

 もう、このアルバム、出て1週間経ちましたけど、1日に1回、必ずフルで聞いています。もう自分の中で染み付いてますよ。

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:全英チャート, 19:13
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