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映画「Detroit」感想 裏黒人音楽史としても見ごたえのある「Black Lives Matter」の元祖

どうも。

 

 今日は映画レヴュー、行きましょう。これです。

 

 

 

この「Detroit」という映画。これは1967年に起こった、デトロイトでの黒人暴動を元にした実話の映画化・・との話を僕も聞いてて、興味あるテーマで楽しみにしていました。監督は「ハートロッカー」で2010年のオスカーで女性監督による初のオスカーの作品、監督賞を受賞したキャサリン・ビグロウ。来年2月のオスカーの候補作の一つにも見られています。果たして、どんな映画なのでしょう。

 

早速、あらすじから行きましょう。

 

 

 

 1967年7月23日、デトロイトでは、歴史的ににかなり有名になる黒人暴動が起きていました。その理由は、公民権運動が施行されて2年になるのに黒人の就業の平等が達成されず、郊外に押し寄せてきた白人たちに生活基盤を追いやられていたこと。そして白人の警察による、無闇矢鱈な黒人の取り締まりにありました。

 

 

 この有名な暴動も、事の発端は、違法経営の黒人のナイトクラブを取り締まろうとしたことにありました。その夜、そこで行われていたのはベトナム戦争に出陣していた黒人兵の帰還パーティだったのですが、警察はそこにいた人を全員逮捕してしまいます。それに怒って黒人たちは暴動を起こしたのでした。

 

 

 

 白人警官のひとり、フィリップ・クラウス(ウイル・ポウルター)は、その中でも特にタチの悪いタイプでした。彼は、この暴動の最中、ただ、スーパーマーケットに入って窃盗をしただけに過ぎない黒人男性を、ただ逃げているだけなのに後ろから銃で撃つような暴挙をして、警察の上司からも目をつけられているような輩でした。

 

 

 暴動が始まって2日目。デトロイトのローカル規模ながらちょうど注目され始めてきていたばかりのソウル・ヴォーカル・グループ、ザ・ドラマティックスはフォックス・シアターという劇場で1曲のパフォーマンスを行おうとしていましたが、暴動が激化したことを受けて、彼らの出演の出番の直前にショウがキャンセルになってしまいます。

 

 

 

 

 そのリードシンガーのラリー・リード(アルジー・スミス)は友人フレッドと、近くにあったモーテルに宿泊します。そこで彼らは、宿泊客の2人の白人女性ジュリー・アンとカレンに会います。この女性2人は、モーテルの黒人の主人のカールと顔なじみで、ラリーたちをカールに紹介しました。

 

 

 その紹介の場で、カールは友人と喧嘩をして、おもちゃの銃で撃って死んだふりをする、というキツい冗談を演じて、女生2人の顰蹙を買います。彼女たちは黒人ベトナム帰還兵とこの後時間を過ごし、ラリーたちも自分の部屋に戻っていました。

 

 

 ちょっと酒が入っていてゴキゲンだったのか、カールはそのおもちゃの銃を勢いでパーンッ、パーンッと何度か窓の外からならします。しかし、そこから悪夢が始まってしまいます。

 

 

 それは、暴動にそなえ警備していた警察の耳に入ってしまったのです。暴動だと思い込んで忍び込んだ警官の中には、クラウスがいました。そしてクラウスは、「なんか俺、ヤバイことした?」みたいな感じで降りてきたカールをテロリストだと思い込み射殺されてしまいます。

 

 

 そして、モーテルの宿泊客たちは、カールの遺体現場の眼の前で壁に後ろを向けられた状態で「銃はどこだ」と、乱暴に乱暴を重ねて、「真実を話せねば殺す」くらいの勢いでした。

 

 

 この現場には、周辺の警備を行っていた黒人のメルヴィン・デスムークス(ジョン・ボイエガ)も立ち会い、銃がないかを調べる作業などを手伝っていましたが、そこで行われていることを目撃していました・・

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

 いや〜、これですね。

 

 

 想像していたものと、ぜんぜん違いました!

 

 

 僕はですね、もっとデトロイトの黒人暴動そのものを描いたものだと思っていたんですよ。僕としては、そういう話に興味がありました。だって、いわゆるこの時代の黒人の差別問題って、「公民権施行でそれでめでたし」みたいなものになりがちだったけど、実際には施行して数年後に黒人暴動は多発していたし、ブラック・パンサーみたいな党も台頭していました。そこで「めでたし、めでたし」のものではないよなあ。もっと、その当時の黒人社会の実際のところを知りたいなあ、と思っていたからです。

 

 今回の映画は、黒人暴動そのものではありませんでした

 

が!

 

 むしろ、それ以上でした!

 

 というか、これ、黒人暴動の話というよりは

 

 

 Black Lives Matterの元祖じゃないか!

 

 

 そういう意味で、黒人暴動そのものを扱うより、もっともっとコンテンポラリーな問題だったんですよね、これ。

 

 

 

 このBlack Lives Matterというのは、2013年に白人警官のジョージ・ジマーマンが黒人小年のトレイヴォン・マーティンくんを射殺したにもかかわらず、裁判で無罪になったことに端を発して始まっています。その翌年も、ミズーリ州ファーグソンでマイケル・ブラウンさんという18歳の青年が同じように白人警官に撃たれ、この時は直後に暴動に発展しています。

 

 

 この問題って、僕が大学生だった1992年にもLA暴動と言って、この時は殺害まではいかなかったんですが、白人青年が警察のリンチにあったのに、それが無罪になって、この時は暴動が数日続いたものでしたけどね。ちょうどこれをキッカケに、僕が本格的にヒップホップやブラック・ムーヴィーに興味を持つようになったものです。

 

 この映画が描いているものは、それからさらに25年後、50年後に続いていることの、ことの本質を描いたものです。その意味で、悲しいかな、まだ普遍性のあるもので悪い意味であり続けている、白人の黒人に対する差別心、もしくは、一旦、「この黒人は悪い奴」と決めつけたら命をも軽視してしまうその態度の悪しき伝統、というか、ここまできたら病魔ですね、それを描いたものになっています。

 

 この映画で描かれているものは、中でも最悪ですね。この当時は今よりもさらにその偏見が根深かっただけに、起こったこともさらに最悪です。見ていてすごく気分悪くなりましたが、でも、それが現実だったんだなと思います。

 

 

 そして、これ、驚くべきことに

 

 

 ドラマティックスがその後、成功して、今も現存する人たち、ということです!

 

 

 

 

 

 

この2曲70年代に全米トップ10に入る大ヒットになって、ソウルファンにはそこそこ知られたグループです。その彼らに、こんなにシャレにならない、悪夢のような事件があったとは。

 

 ちなみに、ラリー・リードは、このヒット当時のメンバーではすでにありませんでした。どうなったかは・・映画を見て知って欲しいんですけどね。

 

 でも、リリックによるメッセージじゃなく、実際の体験でここまでえげつない、後の世に対する強烈なプロテスト・メッセージにもなりうるものを彼らがしていた、というのは本当に勉強になりましたね。目からウロコが落ちたような気分になりました。

 

 

 こうしたとこも含めて

 

 

やっぱり、キャサリン・ビグロウってすごい監督だなと思いますね。

 

 いわゆる女性監督って、「女性だから女性らしい映画を作る人」と「女性だからといってそうしたものに左右されずに映画を作る人」の二手(僕はどちらでも良いですが)に分かれて、前者の方が多い印象があるんですけど、彼女は後者側の第一人者ですね。言われないと、監督の性別なんて全くわからないタイプですけど、今回もその徹底ぶり、すごいですね。あくまでも、自身の問題意識のある社会的問題に踏み込むことだけにこだわって作った(それは前作の「ゼロ・ダーク・サーティ」も基本そう。CIA女性捜査官への差別問題もすごく客観的に描かれてるし)感じがあって。あくまでも「社会派監督」としてだけで勝負して、その結果、現在、その道で完全にトップの監督の一人ですね。

 

 そして、前にも書きましたが、この題材を取り扱う際に「めでたし、めでたし」にしないで、今日までしっかり続く問題にしてある点で、やっぱり信頼がおけますね。白人監督だと、「ミシシッピー・バーニング」のアラン・パーカーあたりがそうでしたけど、そういう風な作りにしてしまって後味が悪くなるものもあるんですけど、そういうのがないのも良いです。

 

 

 ただ、惜しむらくは、これだけの良作が、完全なるどインディの配給で、商業的にコケたことですね。もうオスカーも受賞しているし、そうした名誉にはこだわらないとも思うんですけど、やっぱり「優れた作品」というものは多くの人に届いて欲しいじゃないですか。その意味では、惜しい気もしましたね。

 

 

 

  

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 14:14
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最新全英チャート

どうも。

 

 

今日からブラジル、夏時間で1時間、日本と時差が縮まっています。ちょうど半日ずれだったのが11時間になります。なんかこの違和感がいつも気持ちよくないんですよね。あと、変わりたての日は、11時59分からいきなり1時に飛ぶので、なんかいつも損したような気になりますね。

 

 

では、遅れましたが、全英チャート、行きましょう。

 

 

SINGLES

1(2)Rockstar/Post Mallone feat 21 Savage

2(3)Havana/Camilo Cabello feat Young Thug

3(2)Too Good At Goodbyes/Sam Smith

4(4)New Rules/Dua Lipa

5(5)Lonely Together/AVIICI feat Rita Ora

6(7)Dusk Till Dawn/Zayn feat Sia

7(6)Reggaeton Lento/CNCO feat Little Mix

8(14)Mi Gente/J Balvin feat Willy William

9(11)Hurtin Me/Stefflon Don&French Montana

10(9)1-800-273-8255/Logic  feat Alessia Cara and Khalid

 

 

ポスト・マローン、2週連続ですね。世界的なヒット曲になりそうな勢いです。

 

8位にはアメリカに続いてイギリスでもビヨンセ効果ありの「ミ・ヘンテ」。

 

9位の曲は最近BBCでよくかかってましたね。女性ラッパーのステフロン・ドンです。

 

 

では、アルバムに行きましょう。

 

 

ALBUMS

1(-)As You Were/Liam Gallagher

2(-)Wamp To Dem/Giggs

3(4)÷/Ed Sheeran

4(7)Wonderful Wonderful/The Killers

5(6)Concrete And Gold/Foo Fighters

6(-)MTV Unplugged Summer Solstice/Aha

7(-)Heaven Upside Down/Marilyn Manson

8(-)Pinewood Smile/The Darkness

9(-)Raised Under Grey Skies/JP Cooper

10(-)A Different Stage/Jason Manford

 

初登場1位はリアム・ギャラガーがとりました。聞いてみましょう。

 

 

 これくらい分かりやすくオアシスやってくれると嬉しい人も少なくないでしょうね。この人の場合は、「進歩がない」と言われようが「らしい曲」を歌った方が結果がいいんですよね。

 

 ただ、アルバムはちょっと長かったかな。もう少し短かく、「らしい曲」だけで攻めまくって良かったと思いますけどね。

 

 このソロ・デビュー作、イギリスでは2〜20位の売上を合計したより売れたそうです!こういう話を聞くと、さすがだなと思いますね。

 

  これ、他の国でも調子いいんですよ。かねてからオアシスが熱狂的に人気のあるイタリアでは4位、オーストラリアでは9位、ドイツで14位、スウェーデンで23位ですからね。期待値がかねてから高かったことをうかがわせます。

 

 2位はブリティッシュ・ラッパーのギグス。ドレイクのアルバムなどにも参加してましたよね。やはり人気あります。

 

 6位はahaのMTVアンプラグド・アルバム。シンセ・ポップの人たちのアンプラグドというのもなんかピンとこないものがありますけどね。

 

 7位はマリリン・マンソンのアルバム。これも聞いてみましょう。

 

 

 すみません。オフィシャルの方がyoutubeから規制受けてます(笑)。彼、僕の一つ年上なんですけど、まあ〜、相変わらずですね(笑)。ここまで芸風一貫できるのもすごいですね。

 

 そういえば、ステージの機材が頭上から落ちてきたのは、一応、大丈夫だったらしいんですけど、どうなんでしょう。

 

 8位にはザ・ダークネスの新作。イギリスではまだ人気ありますね。ここのドラマー、今、クイーンのロジャー・テイラーの息子がやってます。

 

 9位にはシンガーソングライターのJPクーパー。聞いてみましょう。

 

 

よくも悪くもエド・シーラン・フォロワーかなと思うんですけどね。今年の「ブレイクしそうな新人」みたいなアンケートで軒並み上位に入っていたのでもっと売れるのかなと思っていたんですけど、もう少しインパクトが欲しかった感じですかね。2作目以降、どうでしょう。

 

 

10位のジェイソン・マンフォードという人はイギリスのコメディアンのようですね。

author:沢田太陽, category:全英チャート, 12:14
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2018年オスカーの17年10月時点の展開

どうも。

 

では、もう10月にもなってきましたので、

 

 

 

そろそろ映画でのオスカー関係、気になってくる頃です。

 

 前回、この企画をやった時はヴェネツィア映画祭の結果があれは出たのか、直前だったのか、そんな時期で、トロント映画祭がこれからという時でした。もう、トロントも結果が出て1月くらいになろうとしていますが、なかなか企画的にすぐフォローできずにスミマセン。

 

 

 ただ、オスカーの予想の方はいろんな方面で着々と進んでいます。

 

 

 まずは僕が、これらの下馬評をもとに、「これは当日も作品賞ノミネートは堅いだろう」、そう思うものから紹介してこうと思います。

 

 

 

 まずは日本でもすでに公開されていますが、クリストファー・ノーランの「ダンケルク」ですね。これはこの夏、最も絶賛された映画で興行的にも成功したので、まあ堅いとこでしょう。これで初めて、ノーランがオスカーに監督賞として初ノミネート、ということになると思います。が、ノーラン、アカデミー会員の人気は元から高くない人だし、作風が「俺ならこう作るね!」みたいなスノッブ気質丸出しな作風で、この映画も決して例外じゃないとこから、僕は作品賞、監督賞受賞まではそう簡単じゃない気がするんですけど、どうでしょうか。

 

 今回ここでは、配給先というのを重視した話をしますが、この映画はノーランのお膝元的なイメージもある大手のワーナーです。

 

 

 

 

 僕が「本命なんじゃないかな」と睨んでいるのは、このヴェネティア映画祭で金熊賞を受賞したギレルモ・デル・トロ監督の「The Shape Of Water」なんじゃないかなと見ています。というのも、オスカーでは2010年代に、アルフォンソ・キュアロン、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥという、メキシコ出身の2人が監督賞を受賞しています。この2人の「スリー・アミーゴス」と呼ばれているデル・トロにも当然チャンスはあると思います。そして加えてこれ、題材が「ナチス批判」的なもののようなので、昨今のハリウッドのポリティカルな方向性から見ても合致するんですよね、これ。なので、なんとなく、これかなと。

 

 

 

 そしてトロント映画祭の実質上のグランプリの受賞作品となったのが、この「Three Billboards Outside Ebbing Missouri」。これは「ヒットマン・レクイエム」や「セヴン・サイコパス」といった曲者なブリティッシュ・ブラック・ユーモア・コメディを作らせたら随一のマーティン・マクドノーの監督作で、主演は、この人も非常にクセが強いですね。フランシス・マクドーマントが演じてます。彼女はあの「ファーゴ」の女性警察官役以来の、約20年部りのオスカー主演女優賞受賞の期待もかかります。

 

 

 ただ、この「Three Billboards〜」と「The Shape Of Water」、なんと配給先は同じなんですね。二つともに、フォックス・サーチライトという、ここ数年のオスカーですごく信頼を得てたくさん勝ってるとこです。なので、まあ、1作品に絞らなくても、2本ともいくと思いますけどね。

 

 

 

 そしてサンダンス映画祭を制して話題になった「Call Me By Your Name」。これも有力視されてますね。こちらの配給はソニー・ピクチャーズ・クラシックスと、こちらもオスカー常連の配給の上に、去年、「ムーンライト」でLGBT問題に苦手だったイメージを払拭した直後なので、これもそのあとに来る映画としては有利でしょうね。

 

 

 ・・と、今のとこ、この4本はなんとなく決まりなのかな、と思っています。実際にレヴューもいいですからね。

 

 そして、ここからは配給会社のオシの問題ですが

 

 

 今、インディ配給で最も勢いのあるA24という会社があるんですが、そこに注目作が2つあります。一つは、インディ女優グレタ・ガーウィッグが監督しシアーシャ・ローナンが主役の「Lady Bird」、そして6歳の少年の目からの世界を描いた「The Florida Project」。この2本もかなり評判です。ただ、いくらブリー・ラーソンが主演女優賞で話題になった「ルーム」の存在で知れた会社と言っても、まだ実績、それだけのところが2作品もノミネートされるのかな・・と思って、僕の中では「どうなんだろう?」と思っているところです。

 

 

 

 そして、黒人の人種問題に切り込んだ「Mudbound」。これもサンダンスで話題の映画でした。ただ問題が配給でして、ここネットフリックスなんですね。映画関係者の間で、ネットフリックスが映画で影響力を持つことに強い反発を示している人が少なくないんですね。そうしたこともあり、評判は高いんですけど、損をする可能性はあります。

 

 

 そして、インディの中の老舗ですね、正確には「メジャー傘下のインディ」でもあるんですけど、フォーカス・フィーチャーズが押しているのが「Darkest Hour」。ゲイリー・オールドマンがチャーチル首相を演じて話題の映画です。監督は「つぐない」のジョー・ライト。今あげてきた中では、若干レヴューでの手応えが落ちるんですけど、それでも別に悪いわけじゃないし、FFの押しが強いなら入ってくるかと思います。

 

 

 

 オスカーの常連、僕も大好きなアレクサンダー・ペイン監督の「Downsizing」はパラマウント・ピクチャーズの推しです。この映画も9月のアワード・サーキットに出てた作品なんですが、今ひとつ評判が伸びていません。ちょっとノミネートには物足りないという声が聞こえていますね。

 

 

 

「ハートロッカー」でオスカーを受賞し、続く「ゼロ・ダーク・サーティ」でもノミネートされたキャサリン・ビグロウ監督の「Detroit」。これ、レヴューの評価は高いんですけど、聞いたことのないところが配給で、なおかつ商業的にも失敗したので、キツ系見る声が上がっています。これ、こっちで公開が始まったばかりなので、土曜に観に行く予定です。

 

 

 そして

 

 

 今週のエンタメ界最大の話題でしたね。「オスカーの寝技師」こと、ワインスタイン・カンパニーのハーヴィー・ワインスタインが、女優たちから相次いだセクハラの訴えで自分の会社を解雇されてしまいました。これ、オスカー・レース的には大ニュースです。ワインスタイン・カンパニーって、毎年絶対何かは必ず賞に絡んでましたからね。2011年の「英国王のスピーチ」、12年の「アーティスト」の2年連続作品賞受賞の頃なんて大全盛期でしたけどね。そのあとも「世界に一つのプレイブック」や「イミテーション・ゲーム」もあったり。タランティーノもこの人のとこからの配給ですからね。

 

この人、インディとかイギリスの好作品を上げてくれるのはいいんだけど、昔からやり方が強引で、前身のミラマックスの頃から、「受賞がきなくさいかげにワインスタインあり」と言われたほどの人です。そこまでの大物が実質シャットアウトなわけですからね。特に今年、ワインスタインからの推しものはちょっと入りにくい状況になりましたね。

 

 

 あと、これから公開の作品だと

 

 

 

スティーヴン・スピルバーグがジャーナリズムを描いた社会派作「The Post」があります。こちらはトム・ハンクスやメリル・ストリープが主演です。こちらのオシはフォックスですね、今のところ、どの予想家もエントリーさせてますね。

 

 

 それからポール・トーマス・アンダーソン監督で、ダニエル・デイ・ルイス主演の「Phantom Thread」も期待されています。こちらは年末ギリギリの公開。配給先はフォーカス・フィーチャーズですね。

 

 

 あと対象作品にはなりにくいタイプのジャンルの好作品だと

 

 

 

 すでに2月に公開されヒットもしたホラー「Get Out」。こちらは配給もユニバーサルと大手なのですが、僕はこれ、過大評価を感じるので、正直、作品賞のノミネートには入ってほしくないんだよなあ。

 

 

 

 僕も大好きなジャド・アパトウ絡みのロマンティック・コメディ「The Big Sick」も評判はやたらいいです。ただ、配給先が小さいところなのが気になります。これ、来週末、こっちでも公開されるので見に行きます。

 

 あと、今年は「ローガン」だったり「ワンダーウーマン」といったスーパーヒーローものでも評判の高い作品があって、これらにも可能j性がありますが

 

 

 同じく話題作で、これもオスカーに絡んでくるとみられていた「ブレードランナー2049」ですが、これ、「商業的失敗」のイメージを持たれてしまているので、作品賞はキツい気がしますねえ。技術関係はノミネートされるとは思うんですけどね。

 

 

 これらの感じから12月のシーズン開始後に果たしてどうなっているか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:アワード, 14:00
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エミネムのトランプへのプロテスト・フリースタイル「The Storm」の動画とリリック

どうも。

 

やっぱり、これは伝えるべきだと思います。

 

 

 

 

 エミネムが10日、アメリカのケーブル局BETのBETアワードの際に発表した5分のフリー・スタイル「The Storm」 ですね。

 

これの動画とリリックを載せようと思います。

 

もちろん、見る人によって好き嫌いは分かれるとは思います。ただ、僕自身の記憶にある中で、ポップ・ミュージックを介した即興表現でここまで大胆で全身全霊を傾けたものというのはちょっと体験したことはないですね。

 

 

やれるもんなら、やってみな。

 

 

僕から言えることがあるとすれば、そういう感じでしょうか。そして、今日のところはこれ以上、言わないでおくことにします。

 

 

では、動画とリリックです。全部英語ですが、この方がリアリティあると思うので。

 

 

 

 


It's the calm before the storm right here
Wait, how was I gonna start this off?
I forgot… oh yeah



That's an awfully hot coffee pot
Should I drop it on Donald Trump? Probably not
But that's all I got 'til I come up with a solid plot

Got a plan and now I gotta hatch it
Like a damn Apache with a tomahawk

I'ma walk inside a mosque on Ramadan
And say a prayer that every time **** talks

She gets her mou— ahh, I'ma stop
But we better give Obama props
'Cause what we got in office now's a kamikaze
That'll probably cause a nuclear holocaust

And while the drama pops
And he waits for shit to quiet down he'll just gas his plane up
And fly around 'til the bombing stops

Intensities heightened, tensions are risin'
Trump, when it comes to givin' a shit, you're stingy as I am
Except when it comes to havin' the balls to go against me, you hide 'em
'Cause you don't got the fuckin' nuts like an empty asylum

Racism's the only thing he's fantastic for
'Cause that's how he gets his fuckin' rocks off and he's orange
Yeah, sick tan

That's why he wants us to disband
'Cause he can not withstand
The fact we're not afraid of Trump

Fuck walkin' on egg shells, I came to stomp
That's why he keeps screamin', "Drain the swamp!"
'Cause he's in quicksand

It's like we take a step forwards, then backwards
But this is his form of distraction
Plus, he gets an enormous reaction
When he attacks the NFL so we focus on that in–
–stead of talkin' Puerto Rico or gun reform for Nevada
All these horrible tragedies and he's bored and would rather
Cause a Twitter storm with the Packers

Then says he wants to lower our taxes
Then who's gonna pay for his extravagant trips
Back and forth with his fam to his golf resorts and his mansions?

Same shit that he tormented Hillary for and he slandered
Then does it more

From his endorsement of Bannon
Support for the Klansmen
Tiki torches in hand for the soldier that's black
And comes home from Iraq
And is still told to go back to Africa

Fork and a dagger in this racist 94-year-old grandpa
Who keeps ignorin' our past historical, deplorable factors
Now if you're a black athlete, you're a spoiled little brat for
Tryna use your platform, or your stature
To try to give those a voice who don't have one

He says, "You're spittin' in the face of vets who fought for us, you bastards!"
Unless you're a POW who's tortured and battered
'Cause to him you're zeros
'Cause he don't like his war heroes captured
That's not disrespectin' the military

Fuck that, this is for Colin, ball up a fist!
And keep that shit balled like Donald the bitch!

"He's gonna get rid of all immigrants!"
"He's gonna build that thing up taller than this!"
Well, if he does build it, I hope it's rock solid with bricks

'Cause like him in politics, I'm usin' all of his tricks
'Cause I'm throwin' that piece of shit against the wall 'til it sticks
And any fan of mine who's a supporter of his
I'm drawing in the sand a line, you're either for or against
And if you can't decide who you like more and you're split
On who you should stand beside, I'll do it for you with this:
Fuck you!

The rest of America, stand up!
We love our military, and we love our country
But we fucking hate Trump!

author:沢田太陽, category:音楽ニュース, 13:41
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最新全米チャート

どうも。

 

 

こっちは明日は休みです。そういう日に限って家族行事で逆に忙しかったりするものですが、全米チャート、行きましょう。

 

 

SINGLES

1(1)Bodak Yellow(Money Moves)/Cardi B

2(2)Rockstar/Post Malone feat 21 Savages

3(21)Mi Gente/J Balvin &Wily William feat Beyonce

OK

4(4)1-800-273-8255/Logic feat Alessia Cara

5(3)Look What You Made Me Do/Taylor Swift

6(7)Feel It Still/Portugal The Man

7(17)Thunder/Imagine Dragons

8(10)Sorry Not Sorry/Demi Lovato

9(4)Despacito/Luis Fonci&Daddy Yankee feat Justin Bieber

10(6)Unforgettable/French Montana feat Swae Lee

 

カーディBが1位をキープ。

 

3位に前ここで紹介しましたコロンビアのJバルビンの「ミ・ヘンテ」が、ルイス・フォンシがビーバー効果で大ヒットしたように、こちらはビヨンセで対抗しました。1位、取るかな?

 

7位にはイマジン・ドラゴンズ、アルバムから2枚目のトップ10。これ、ライブだとどう表現するんだろうね。そう思って、パフォーマンスの動画を貼りました。スタジオ盤よりはちゃんと生っぽくはなるんですね。こういうとこはハッキリさせたほうがいいので、こういうのはいい試みだと思います。でも、ホント、好きだよね、太鼓(笑)。

 

 

では、アルバムに行きましょう。

 

 

ALBUMS

1(-)Now/Shania Twain

2(-)Greatest Hits/Tom Petty&The Heartbreakers

3(-)Tell Me You Love Me/Demi Lovato

4(-)The Bigger Artist/A Boogie Wit Da Hoodie

5(-)Younger Now/Miley Cyrus

6(6)Stoney/Post Malone

7(2)Luv Is Rage 2/Lil Uzi Vert

8(7)Evolve/Imagine Dragons

9(8)Damn/Kendrick Lamar

10(10)➗/Ed Sheeran

 

シャナイアが全米でも1位でした。英米豪の3国で1位でしたね。他のヨーロッパ圏ではあんまり強くなくドイツの12位が最高でした。

 

 

そして2位にトム・ペティのベスト盤ですよ!やっぱり影響力は大きいですね。

 

この反応の大きさを象徴する事柄を紹介しておきましょう。

 

 

まずトムの地元、フロリダのアメフト・チーム、フロリダ・ゲイターの試合で彼の「I Won't Back Down」がスタジアム内で大合唱されました。

 

 

それから

 

 

 

ラス・ヴェガスで50人を超す射殺者のでた大惨事となってしまったカントリー・フェスでの、事件発生時にパフォーマンスをしていたジェイソン・アルディーンが悪夢のような体験を乗り越え「サタディ・ナイト・ライヴ」に出演。犠牲者の方々に誠意のこもったメッセージを送ったと、彼も「屈しないぞ」という意味を込めてトム・ペティの「I Won't Back Down」を歌いました。動画で良いのがなかったので、写真で紹介しますね。

 

 

 あと、このベストが収録曲の関係上、いちばん手っ取り早かったので上位に来ましたね。これの他にも27位に、このベストで拾えない曲が入っている「Wildflowers」、34位に拡大ベストの「Anthology」、122位にブレイクのキッカケになった「Damn The Torpedoes」(破壊)、そして127位に「I Won't Back Down」がそもそも入っていた「Full Moon Fever」。これらがランクインしました。

 

3位で初登場はデミ・ロヴァートの新作、4位初登場はニューヨークのラッパー、ア・ブギー・ウィット・ダ・フーディー、5位はマイリー・サイラスが初登場してきました。今回マイリー、英語圏では振るわないんですが、スペインで1位とかイタリアで9位とか、アルゼンチンで5位とか、変わったチャートアクションをしています。

 

 

author:沢田太陽, category:全米チャート, 15:24
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映画「ブレードランナー2049」感想 スピリットは感じる良い続編ではあるんだけど

どうも。

 

 

では、今日は前々から言ってた、これの映画レヴュー、行きましょう。

 

 

 

はい。「ブレードランナー」の35年振りの続編、「ブレードランナー2049」。これのレヴュー、行きましょう。

 

 

35年も前の作品を、その当時のキャストも込みでできるというのは客観的に考えたらすごいことですけど、それだけハリソン・フォードの役者人生の長さの冥利に尽きますね。そして、そんなに長い時間、、ファンを引きつけるだけのオリジナルの作品の強さ。そういうことだと思います。僕は、そこまで大ファンということではないんですけど、やっぱり「エイティーズ」のイメージとして思い出すものの一つだし、イメージを大事にして自分の中でとっておきたい映画の一つであるこちには変わりはありません。楽しみにしていましたよ。

 

では、早速あらすじから行きましょう。

 

 

時は2049年。前作の設定から時が30年流れていました。

 

 

その間、人間にそっくりに作られた人工生命体レプリカントは、人間の作業システムに組み込まれる形で生き延びていましたが、新しいモデルが作られると、古いモデルは新しいモデルから無理やり生命を奪われるシステムとなっていました。

 

 

そんな、古いレプリカントを取り締まる別名「ブレードランナー」の一人として、ロサンゼルス警察勤務のK(ライアン・ゴスリング)は生きていました。

 

 

 

 彼の生活はレプリカントを狩り、家に帰ると、レプリカントの製作者として名高いニアンダー・ウォレス(ジャレッド・レト)が開発したホログラフによる映像上のカノジョ、ジョイがいました。

 

 

 そんな彼はある日、レプリカントのレジスタンス運動家サッパー・モートンを追跡している際に、彼が持っていた所有物を見つけたんですが、これが衝撃を呼びました。

 

 

 それはレプリカントの白骨遺体で、それは妊婦でテイプ切開してる際に亡くなった、と言うものでした。それはある種、タブーな存在でした。なぜなら、レプリカントはあくまで大量複製存在で、人間のような妊娠の形をとることはありえないとされていたからです。

 

 

 

 Kはそれを秘密にするよう警察の上司ジョシ警部(ロビン・ライト)に命令されます。

 

 

 

 ただ、その一方で、ウォレスは、その死の妊娠で生まれた子供を見つけ出したいと思い、部下の女レプリマント、ラヴに手を回させもします。

 

 

 

 Kはこの捜査の過程で、この遺体のレプリカントが、前作でデッカード刑事(ハリソン・フォード)と恋に落ちたレプリカント、レイチェル(ショーン・ヤング)であったことを発見します。Kはデッカードをなんとか見つけ出そうとしますが・・。

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

これはですね

 

 

 前作「メッセージ」が大好評で前回のオスカーでも多数ノミネートされたカナダの若き名監督ですね、ドゥニ・ヴィルヌーヴが監督を手掛けたことで話題ですね。

 

 僕はこの人、そういうSFものを手がける以前に「灼熱の魂」とか「ボーダーライン」と言った人間ドラマでむしろすごく好みの監督だったんですけど、今回の映画はそういう彼の良さがすごく出ていますね。脚本のプロットラインがすごく凝ってて、しかもそれが、82年版の前作のおいしいエッセンスをちゃんとくんで話を作ってあるのに好感が持てました。

 

 

 一つにはやはり、「高度に進み過ぎた人間の合理性の潜む恐怖」ですね。これに関しては、リドリー・スコットの手掛けた前作より丁寧に描けている気がしました。前作って、「用無しになって命を奪われるものの哀しさ」に関してはルトガー・ハウアーやダリル・ハンナを主体にうまく描けていたと思うんですけど、追い詰める側の醜さに関しては、こないだ見返して改めて思ったんですけど、案外薄いんですね。今回は両方の側の立場がうまく描かれていたと思います。

 

 

 そして二つ目はやはり

 

 

 デッカードとレイチェルの愛の復活ですね。これがしっかり描かれ、それこそが今回のストーリーの軸としてしっかり生きていたのが良かったです。これは人間とレプリカントの愛なのか。もしくはレプリカント同士の愛なのか。それは見る人に目に委ねるしかない領域なんですが、それが何の場合にせよ。愛の形は変わらない。そのメッセージが、今回の続編のスピリットとしてしっかり通じているように思えましたね。

 

 

 あとヴィルヌーヴで言えば、演技の配役的にも良かったですね。ライアン・ゴスリングの不器用で孤独で何かに彷徨っている姿といい、今やクセものの役をやらせたら欲しい存在になっているジャレッド・レトといい、どうも「ハウス・オブ・カード」や「ワンダーウーマン」以来、貫禄ある女性像が板についてるロビン・ライトとか。こういうとこの配役はうまいと思いましたね。

 

 あと、未来都市の浮遊感ね。今回、あの小型飛行船がポカンと浮くのが3Dになってるから、そこはなおのことでしたね。

 

 

 という風に、監督自身の「ブレードランナー」という作品に対する解釈や愛情はしっかり伝わる作品にはなってはいるのです

 

 

 が!!

 

 ごめんなさい。正直、こうも思ってしまいました。

 

 

 これ、見た人の記憶にいつまでも残る作品かなあ〜。

 

 

 そう思うポイントを挙げておきましょう。

 

 これ、さっきも言うように、話自体は前作よりもずっと入り組んでいて、凝った作りにはなっているんですが、

 

 それでも160分というのは長すぎるし、簡潔さに欠けるんじゃないの・・

 

 話は確かに深くなっているんです。でも、そのために覚えにくい話にもなっているんですね。分かりやすいインパクトに欠けるんですよね。

 

 それから、ここが一番違和感あったかな。映像、確かにテクニカルには優れてはいたんですけど

 

 いつまでも印象に残るような未来都市の絵柄のオリジナリティが少ない

 

 ここがなあ〜。それでこそオリジナルは映画史に残ったんだけどなあ。

 

 

 強いて挙げればジョイのこれくらいですね。これだって前作のビルに映った芸者さんとか、ああいうのと比べてしまうと、やっぱり物足りないんですよね。

 

あと、女優さんでいうと

 

 

 

 

やっぱ、ダリル・ハンナのプリス、そしてそして、ショーン・ヤング演じたレイチェルのこうしたショットには全然及んでないんですよねえ。ズバリ今回は、ジョイ役を演じた女優さんのインパクトが弱かった。アナ・デ・アルマスという人みたいなんですが、なんで彼女を起用しないといけなかったのかは今ひとつ判らなかったですね。

 

 

 あとサントラもですね。前作のヴァンゲリスのシンセのインストに匹敵するようなものがなかった。そこも物足りなかったですね。

 

 

 あとですね。僕、今回、どうしてもこれと比較しちゃったんだよなあ。

 

 

 

 やっぱ、「マッドマックス怒りのデスロード」ですよねえ・・。この復活作が持つ狂気の表現力と、オリジナルを作ったジョージ・ミラーの異様なまでの才能の爆発ですよねえ。なんか「人間の想像力の底力とかほとばしり」みたいな、創作者の業みたいなものさえ感じてしまったこれに比べると、ヴィルヌーヴ版のマッドマックスはいささかスマートすぎるんですよね。一緒にしてはいけないのかもしれないけど、でも、同時に「フォースの覚醒」のフレッシュさとオリジナルの持ってた輝きの直感的なツカ味ですね。そういうのが非常に分かりやすかったのに比べると、ちょっとじっくり見ないとよく分からないとこでも損をしてますね。

 

 

 なんとなくですけど、「評判はいいけど、興行が今回今ひとつ・・」なのはなんかわかるような気がします。

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 10:19
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