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「ワンダー・ウーマン」の公開で露呈される6つの日本の非常識

どうも。

 

これはもっと早くネタにすべきだったことかもしれませんが、元を取ってて少し遅れました。この話です。

 

 

 

 

 

この「ワンダー・ウーマン」の公開ですね。

 

もう、洋画界への文句に関してはですね、

 

相次ぐ不適切キャンペーン 本気で洋画界、考えた方が良いと思う

 

 

 これをはじめ、過去に何度もここで苦情を書いて来ました。もうね、本当に日本の海外エンタメの中において、洋画がダントツで一番問題があります。これ、前は日本でそこまで問題にされて来てなかったような気もするんですが、さすがに最近は「おかしい」ということに気づかれはじめているのか、結構ネットでも話題になっていますね。

 

 

 もう、すでに「ワンダー・ウーマン」の日本公開に関しての苦情は他のところでも耳にされているかもしれませんが、もう一回、根本的なところから整理して、「なぜ、おかしいのか」を語って行こうかと思います。

 

 

,覆次他の国と比べて、公開が2ヶ月以上も遅れているのか?

 

 そもそも、プロモーションで何をやったか以前に、ここが根本的に問題です。「ワンダー・ウーマン」って、国際的に公開されたの6月の頭ですよ!

 

 

 ここをクリックして、世界の公開状況をご確認ください(クリック)。

 

 大体の国で、世界同時公開だったんですよね。僕の住んでるブラジルでもそれは同じで、公開されてすぐに僕も見に行っています。そして、どんなに公開が遅い国でも6月23日までに公開がはじまっています。

 

 で、なぜ日本だけ

 

一番公開が遅い類いの国から、さらに2ヶ月も遅れてダントツに公開が遅いのか!

 

 

 これね、そろそろ日本の映画ファンの方、本気で怒った方が良いと思いますよ。今の世の中、imdbの作品データの中のリリース・デート(公開日)ってとこをクリックしたら、各国の公開状況ってすぐわかるんですよ。それで調べていけばわかるんですけど、今、映画の話題作の公開がここまで遅い国、本当にないですよ。

 

 

ダンケルクの公開日も見てみますか?(クリック

 

猿の惑星 聖戦記は?(クリック

 

これ見てもすぐわかると思うんですが

 

 

どうして、どれもこれも、洋画の話題作の公開がこんなにダントツの世界一のドンジリ続きなんですか??

 

 

 どういう策略のもと、こんなにモタモタしているのか?「ワンダー・ウーマン」の場合、国際的話題作であったがために、まだ遅れが2ヶ月で済んでますけどね、あと1ヶ月遅れてたら他の国でDVD発売されてますよ!実際、日本で人気が出損ねた「ハンガー・ゲーム」なんて、余裕で海外でDVDが先に出た後に、これも半年とか平気で遅れて公開されてましたけどね。

 

 

∈作の世界的現象を、日本の担当は理解してるのか?

 

 

 

 

 これですね、たとえば、他の映画だったら、まだ2ヶ月遅れでも良かったのかもしれません。

 

 

 だけど、「ワンダー・ウーマン」って、2017年上半期最大の国際的ヒット映画じゃないですか。で、それが意外なヒットだったとかならまだしも、言ってもDCコミックスの映画なわけで。こうなることは十分予想出来てたわけじゃないですか。いや、少なくとも、「ヒットを受けて公開前倒し」くらいの誠意を見せることなら出来たのでは、と思うんですよね。世界一のヒット映画なのに、たとえば、夏休み入るくらいの時期の公開ではダメだったのでしょうか。なんでお盆も終わった時期の、ちょっと夏休みが寂しくなりはじめる時期での公開なんでしょうね。

 

 

 あと、この映画って、これまで出そうで出なかった、「女性のスーパー・アクション・ヒロイン」が遂に生まれた瞬間でもあったから、それを成し遂げたことへの歴史的快挙を祝う念というのが各方面からすごいんですよ。それを可能に出来たことで、ガル・ガドットや、監督のパティ・ジェンキンスに対するリスペクトがすごく高まっているんですよね。こうした側面って、日本にはちゃんと伝わってます?アメリカだと、配給のワーナーが「ダークナイト」のときでさえ、それほど熱心じゃなかったのに、オスカーの作品賞と主演女優賞の候補としてかなり力を入れてプッシュする、という話さえ入っているくらいです。もっと価値の高さを尊重して推すべきものなんですよね。

 

 

F本独自の主題歌なんて、そもそもいるの?

 

 

 次からのポイントが日本で物議を醸しているようですが、そこの段階に入る前にまず ↓△世隼廚Δ里如△修海論簑个頬困譴突澆靴ないわけです。

 

 

 で、次のい帽圓前に、まずです。誰が歌うかとか、そう言うこと以前に

 

 この映画に限らず、日本独自の主題歌なんて、いるの??

 

 この疑問がどうしても、頭をもたげるわけです。

 

 なんで?客が見たいのは映画なのに、なんで、しかも本来、そんなものオリジナルにはついてないものなのに、どうしてそんなものを無理矢理くっつけるわけ?よくわからないんですけど、世論調査で「日本のオリジナル主題歌があってほしい」という意見が大半なわけですか?

 

 

つけることによって、作品そのものの価値が台無しになるリスクだって高いのに、なんでそんなことをあえてやろうとするのかがわからないし、そんなことに金かけるんだったら、世界的に話題のうちにさっさと公開しろって感じですよ。

 

 

 大体、そんな曲作ったって、喜ぶの、そのアーティストのファンだけであって、そんなの、日本の人口が1億2000万人だとしたら、そのわずか0.1%とか、そんなのたかがしれた効果でしかないじゃないですか。あと、やったところで、そのアーティストのファンでさえ、「ああ、そんなこともあったかも」くらいの認知で止まる可能性の方が高いのに。

 

 

 たとえば、僕の住んでるとこにせよ、吹き替え版に有名な¥国内の役者さんとかコメディアンを使う、ってことは欧米圏ではよくしますよ。だけど、その国独自の主題歌をつける文化、なんてものは少なくとも僕は聞いたことがない。よその国に住んでる人の感覚からしたら、「他の国でDVD出そうなくらいにただでさえ遅れてるのに、何、余計なことまでやってるんだ」くらいの感でしかないですよ。

 

 

い如△覆鵑妊▲ぅ疋襪覆錣院

 

 で、ようやっと、ここにたどり着くわけですけどね。

 

 なんか、今回の件で、僕は20数年前のこれを思い出してしまいました。

 

 

 

 

 これ、日本の洋画における、日本独自のオリジナル主題歌の走りじゃないかな。ドリカムの「Winter Song」。

 

 

 この曲は1993年のクリスマス時期に公開された、メグ・ライアンとトム・ハンクスのロマンティック・コメディ「めぐり逢えたら」の日本公開時に、もろもろのトレイラーが流れた後、公開直前にこの曲のMVが必ず流れる、ということがありました。当時、まあ、「犬も歩けば」って感じで、どこでも鳴ってたドリカムだったので、「もう、ホント勘弁してよ。なんでこんなとこにまで」と思って、あの当時、すっごく嫌だったし、今みたいにSNS発達してなかったので世間評ははっきりはわからないところはあったものの、それでも、日本独自の主題歌つけるなんて、あの当時前代未聞のことでしたから、やっぱりそれなりに文句の声は聞いたものです。

 

 

 ただ、今、振り返った場合、これに関しては、今の基準で考えたら、「それでもまだ良心的な配慮はあったのかな」と思えます。なぜなら、「OLや若い主婦層」が映画そのもののターゲットで、その層が好きそうなアーティストを選んで、洋画に配慮して英語詞で歌った。一応は炎上要素を避けていたのかな、と今にしてみれば思えます。

 

 

 で、そのセオリーに立った場合ですね

 

 

 どうして椎名林檎や宇多田ヒカルじゃダメだったの?

 

 

 だって、ガル・ガドットって、30代の大人の女性ですよ。なんで、そこに近い女性シンガーに歌わせないんでしょう?そっちの方が、「う〜ん、主題かなんていらないかもだけど、まあ、わかるかも」となった人が多かったような気がするんですね。大体、オリジナルの主題歌だって、Siaで、彼女も40代前半なわけでもあって。

 

 

 そこを、そういう人にしないで、なんで

 

 乃木坂46??

 

 と、やっと、そこにたどり着くわけですけどね。

 

 

 僕、ぶっちゃけ、この人たちのことはよく知らないし、個人的な感情は一切ありません。今回の件が起こるまで名前しか聞いたことなかったですから。だから、彼女たちに関しては責めるつもりはありません。どっちかといえば、「巻き込まれた」んでしょうから。

 

 

 むしろ問題は

 

 依頼した人と、曲の責任を持った人

 

 

 ここに尽きると思いますからね 

 

 

イ如△覆鵑如映画のテーマに逆行するイメージを?

 

 

 で、そこで主題歌なわけですが、ブラジルだと、聴くのに時間かかりました。まあ、今のこの世の中、YouTubeで国外に曲を聴けなくするなんてアイディアがまずありえないわけだったんですけど、時間かけて、ようやく、動画であがってたもので断片的に聴いたわけですけど

 

う〜ん・・・。

 

 乃木坂46というのが、たとえば同性の子たちにとってどういうイメージで捉えられているのかは、僕は知りません。もしかしたら、「アイドルの中では同性共感が多いタイプ」だったりするんですか?まあ、もし仮にそうであったと100歩譲って了承したとしても

 

 

 まず、あの声で生理的に受け付けない・・

 

 

という人は多いだろうねえ。

 

 

 どう聴いても、いわゆる昔ながらのアイドルオタの、保守的な女性の趣味した野郎の趣味のそれの域を出ない声じゃないですか。発声のあまりよくない、典型的な日本のかわいらしいタイプのアイドルの。オリジナル主題歌のSiaとは、あまりにもかけ離れ過ぎですよね。しかも、この人選の時点で、この映画に一貫している「フェミニズム」や「独立した大人の女性」のイメージなんて全く表現できないわけじゃないですか。

 

 そこに加えて

 

女は一人じゃ眠れない???

 

 

 まあ、秋元康氏は、僕が高校生だった30年くらい前から、こと、女性のイメージに関しては保守的というか、退行させるイメージしか申し訳ないですけど、抱いてなかったんですけど、世界的に見て、かなり女性のリベラルなイメージが強い映画で、彼特有の、「男性の上から目線の中で、手のひらで踊らされている女の子のイメージ」の歌詞つけられて不快に思う女性が多かったとしても、それは仕方がないですよね。

 

 まあ、どんなことがあろうが、乃木坂とか、類したアイドル文化が好きな人は、それを必死に肯定しようとはするでしょう。でも、

 

 

 歌い手に興味のない人にとって、逆効果な不快さしか生んでいない

 

 

 この事実を否定することは、かなり難しいことだと思います。

 

 

 Ε▲瓮灰漾Ε侫.鵑魎袷缶技襪靴拭∈念なレッドカーペットとプレミア

 

 あと、その場に居合わせた友人から直接聞いたんですけど、パティ・ジェンキンスを招いて行なわれたプレミアが史上最悪級にひどかったんですってね。

 

 

 

 なんでも、雨が降ってるのに、その場に詰めかけたのはほとんどがアメコミのファンだったのに

 

 

 ガル・ガドットが来日もせず、代わりに、乃木坂のインタビューが長時間、延々と行なわれたんですってね。

 

 

 しかも、レッドカーペットの前に、大型の車が並んで見えなかった上に、乃木坂のインタビュー自体も、多くの参加者に対して背中を向けたまま行なわれたらしいですね・・。

 

 まあ、

 

 コア・ファンを大事に出来ないようなものが、成功するってことは、今のご時世、ほとんどないですけどね。

 

 

 いつからなんだろうな。もっと、「マスに向けないと」との意識から、テーマそのものとは関係ない有名人をタイアップさせようと奔走するようになったのは。そんな血の通わないプロモーションしてもダメですよ。何かを生み出すどころか、嫌悪感しか生まれません。コアファンひとりひとりより、「不特定多数の、数うち当たるの抽選」の方がいいって考え方ですよね。今はSNSで、むしろ、違和感や不快な感触を抱いた人がひと暴れしやすい時代になっているからむしろ損なのにね。

 

 

 まあ、これが、「他山の石」として、今後の洋画界への反省になことくらいしか、ポジティヴには考えられないですけどね。それ以前に、反省はするのかな?

 

author:沢田太陽, category:映画, 13:57
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最新全米映画興行成績

どうも。

 

今日、可能なら、もうひとつ記事行きたいとこですが、出来るかな。

 

月曜恒例、全米映画興行成績、行きましょう。

 

 

1(-)Annabelle : Creation

2(2)Dunkirk

3(-)The Nut Job 2: Nutty By Nature

4(1)The Dark Tower

5(3)The Emoji Movie

6(4)Girls Trip

7(6)Spider Man Homecoing

8(5)Kidnap

9(-)The Glass Castle

10(7)Atomic Blonde

 

初登場で1位は「Annabelle ; Creation」。

 

これは、日本では「死霊舘」と呼ばれているようですね、「The Conjuring」のシリーズの第4弾で、2014年にリリースされた「アナベル 死霊人形の誕生」の続編ですね。

 

既にアメリカのホラー界では人気シリーズになっていることもあり、今回も3500万ドルとかなり高い初動になっています。知名度のある役者、誰一人出てないんですけどね。

 

評判は、前作は実は売れはしたものの散々だったんですが、何と今回、持ち直してますね。メタクリティックで62点、ロットントマトーズで69点。この感じで行くと、アナベル第3弾はありますね。

 

 

3位初登場は「The Nut Job 2」。これはですね、どインディの配給会社、オープン・ロード制作のアニメです。前作はカナダと韓国の合作でしたが、今回はアメリカ資本での作品です。

 

 これ、前作、全く記憶にないんですよね。もう、うちの子供を映画に連れて行ってた頃(2014年)の作品なので知ってておかしくないんですけどね。

 

 ただ、評判は良くないんだ、これ。メタクリティックで38点、ロットントマトーズなんて11点ですよ。これは、よっぽど他に候補がないときに子供連れて行かざるを得ない場合の映画って感じですかね。

 

 

9位初登場はブリー・ラーソン主演の新作「The Glass Castle」。これは、隔離された状況で育った少女の実話を描いたベストセラーの映画化で、割と期待されてた作品です。春先にはオスカー候補との予想もされていた作品ですね。

 

 ただ、そうした映画の割に無名の監督を抜擢したのが響いたか、評判はあまりよくありません。メタクリティックで57点、ロットントマトーズで49点。これでオスカー・ノミネートということはちょっとないでしょうね。

 

 

author:沢田太陽, category:全米映画興行成績, 08:42
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思えば「Xメン」も「猿の惑星」も人種差別問題の産物だったな

どうも。

 

 

ちょっと語りたいことが2件ほど出て来ましたが、こちらから。

 

 

 

もう、ご存知の方も多くいらっしゃるとは思いますが、アメリカのヴァージニア州シャーロッツヴィルで、極右の集団の行進が行なわれました。もう、こういうのに参加した人たちの顔も見たくないので、こういう風に引きの絵で見せてますけどね。彼らの主張と言うのが、反黒人、移民、LGBT、ユダヤ人とかで。

 

 

僕自身、アジア人が人口の2割いないところに住んで7年も経ちますからね。こういう、マイノリティが差別を受けることには許せない、というか、こういう感覚のことに関して言えば、もう、幼い頃から一貫して許せないですね。

 

 

自分にとって、何がそうした差別を許せない心が出来たのかな、とハタと考えた場合に、僕の場合はやっぱり、音楽とか映画の力が大きいですね。ほら、日本の高校の世界史って、20世紀の歴史、すっとばすじゃないですか。だから、学校で得た知識じゃないんですよね。それよりは、自分が好きで聴いてる曲とか、映画とかで。

 

 

最初は世代的にはこれでしたよね。

 

 

 この1985年の「サンシティ」ですよね。これは南アフリカ共和国でのアパルトヘイトに反対したアーティストによるプロテスト・チャリティ・ソングでしたけど、このときにネルソン・マンデラのことも知って。そのことはマンデラの追悼記事のときにもここで書きましたけど、ただ、あのときは、「もう、こうした人種差別の問題は、文化の発達していないところで起こるものなんだ」とばかり思っていたら

 

 

今から25年くらい前ですね。このスパイク・リーの映画で、90年代に入るか入らないかの時点での黒人たちの置かれていた状況のリアリティを彼の諸々の映画で知り、65年に実施にこぎつける公民権をどのような過程で実現にまで到らしたか、そこに到るまでにいくつの命や血が流れて来たか、ということも知った次第でした。ちょうど1992年に起こったロスの黒人暴動の際に僕も興味を持ちましたからね。

 

 

 で、このときに、ちょうどパブリック・エネミーとか、NWAとか、黒人たちの怒りと現実を乗せたリリックのヒップホップにも触れ、同時に公民権法施行前後からのサム・クックの「A Change Is Gonna Come」からはじまって、スライ&ザ・ファミリー・ストーンとか、カーティス・メイフィールドとか、マーヴィン・ゲイの「What's Going On」もそうですよ。ちょうど、こうした問題意識でいた1993年の11月に、僕がNHKで自分で台本書いた最初のラジオ番組が今言ったような曲をかける番組だったんですね。それもあるから、なおさら、こういう問題には黙ってられないんですよね。

 

 そうした問題を遡って調べて行くうちに

 

 

 ああ、これも写真見るだけで気分が悪くなります。今から102年前の1915年に、DWグリフィスという監督の「国民の創世」という映画がありまして。このグリフィスという人は、映画技法的には「映画の父」と呼ばれる、この当時としては画期的な映像編集を編み出した人で、それがモンタージュ手法と呼ばれるものなんですが、この映画はそれがはじめて大々的に使われたことで歴史に残るものになっているんですが、問題と今もなり続けているのはこの中身です。だって

 

 

KKKが黒人を一方的に黒人を討伐するのを英雄として描いてるんですから。

 

 

 しかもそれが、単に黒人の出演者が白人女性に恋心を示した、とか、そのレベルで暴力ですよ。これ、初めて見たときにものすごく気分が悪くなって、「見なきゃ良かった」とさえ思ったのを今でもハッキリ覚えています。

 

 

 それがほぼ一世紀前でしょ?そこから公民権が施行されたのがちょうど50年後の1965年。その頃にさきほども言ったような「ブラック・パワー」のムーヴメントが起こってそれがソウル・ミュージックの歌詞の意識を社会的に昂揚させていったし、映画でもシドニー・ポワチエがハリウッドのAリストの主演級スターになって社会的問題作にたくさん出はじめたような時期ですが、

 

これらも

 

 

この「Xメン」とか「猿の惑星」だって、公民権運動の産物ですからね。

 

「Xメン」はまさに1963年と、公民権運動まっただ中のときにスタン・リーが意識して作った話は有名です。ミュータントは「黒人」、人間を「白人」に見立てた話で、プロフェッサーXがキング牧師で、マグニートがマルコムXだったんですよね。

 

 

また、「猿の惑星」に関しては、厳密に言えば公民権ではなく、フランス人の作家のピエール・ブールが第二次大戦中に日本軍の捕虜になったことをアイディアにしたストーリーだったんですが、映画がハリウッドで制作されたのが1968年。その際に、「猿が人間を下等な生き物として差別して扱う未来」として描かれた際に、これがハリウッドのあるアメリカだとどうしても「黒人と白人の立場がいつか逆転する社会」として見られてしまった。しかも、虐げられる人間を演じたのがチャールトン・ヘストンでね。この人、いわゆる史劇のヒーロー役が代表的な役者で、しかも異人種を討伐する役が多かったんですよね。しかも、私生活では銃推進者で。どう考えても、当時のアメリカの白人の象徴的な役者だったから、そう見えたのはなおさらだったでしょうね。

 

 

 そうしたことがあって、25年後に再度、さっき言ったような「世の中、良くなってないじゃないか」という厳しい現実の突きつけがあって、その次の25年のあいだには黒人の社会進出がかり進んで、ついには黒人大統領まで生まれるようになった。

 

 

にも関わらず

 

 

まだ「Black Lives Matter」と黒人側が叫ばずにはおれず、こんなKKKまがいの行進が行なわれるというのもなあ・・・。

 

 

 しかも今回、その矛先が黒人に限ったことじゃなくて、なんかナチも一緒になっちゃってユダヤ人とか、LGBT、さらに中南米の人たちまでくっついてるわけでしょ?アジア人だってウカウカしてられないですよ。アメリカのIT産業からアジア系減らそうって話もあるくらいですからね。

 

 

 ナチとか、ユダヤ人へのホロコーストとかに関しても、

 

 

 

いうまでもなく、「独裁者」なり「シンドラーのリスト」なり、もう、戦争映画の題材的には本当にキリがないくらいにあるものです。

 

 そして、近年では、毎年のようにLGBTの傑作映画も生まれてますよね。今年のオスカー取った「ムーンライト」にせよ、その前の年の僕のすごく好きなトッド・ヘインズの「キャロル」とかもそうですけどね。あと、黒人問題におけるソウル・ミュージックやヒップホップのみならず、LGBTのアンセムもすごく強調されて言われるようになってきてますよね。なんか、長く取り留めもなくなって来てはしまいましたが、シメはLGBTのアンセムとして知られつつも、曲のタイトル聞いたら、「あっ、すべての問題に当てはまるな」と思える曲の動画でシメましょうかね。

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:社会, 05:05
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最新全英チャート

どうも。

 

昨日話した映画は結局、見れました。これでソフィア・コッポラ版のレヴューが出来ます。

 

 

では、土曜日恒例、全英チャート、いきましょう。

 

 

SINGLES

 

1(3)Feels/Calvin Harrid feat Pharrell Williams,Katy Perry,Big Sean

2(4)Unforgettable/French Montana feat Swae Lee

3(2)Wild Thoughts/DJ Khaled feat Rihanna&Bryson Tiller

4(1)Despacito/Luis Fonsi feat Daddy Yankee&Justin Bieber

5(9)New Rules/Dua Lipa

6(8)Sun Comes Up/Rudimental feat James Arthur

7(5)Mama/Jonas Blue feat William Singe

8(7)Came Here For Love/Sigala feat Ella Eyre

9(6)Power/Little Mix

10(12)Subeme La Radio/Enrique Iglesias

 

ようやく「デスパシート」が落ちて、キャルヴィン・ハリスが1位になりました。EDMブームの後退をフィーチャリング攻勢で凌いだ感じでしょうか。

 

トップ10入りは10位にエンリケ・イグレシアス。「ラテンブームには俺を呼べ」って感じでしょうか。

 

 

では、アルバムに行きましょう。

 

 

ALBUMS

1(2)÷/Ed Sheeran

2(13)Adios/Glen Campbell

3(1)Everything Now/Arcade Fire

4(3)Human/Rag N Bone Man

5(4)Lust For Life/Lana Del Rey

6(10)The Ultimate Collection/John Denver

7(11)Dua Lipa/Dua Lipa

8(17)Moana/Soundtrack

9(12)Glory Days/Little Mix

10(14)X/Ed Sheeran

author:沢田太陽, category:全英チャート, 11:17
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「白い肌の異常な夜」を見る時間がない!

どうも。

 

昨日のネタは個人的にすごく楽しかったです(笑)。やっぱ、好きな曲ばかりですからね。

 

 

そして、これ、60sだから思いつくんですよね。なんか、あの時代の方が、浮かばれずに終わったアーティストが多いもので。70s以降って、それなりに成功の道筋が出来るし、今なんて、インディでもずっとやれたりもする時代だから、カルト感がでにくいんですよね。

 

でも、70sでアイディアがムクムクッと出て来てるので(笑)、そのうち続編やっちゃうかもしれません。

 

 そんな僕の今の目下の悩みは。

 

 

この映画ですね、1971年のクリント・イーストウッド主演映画「白い肌の異常な夜」、これを見る時間がどうしても取れないことですね。

 

これ、なんで見たいといけないのかというと

 

 

カンヌで監督賞を受賞したソフィア・コッポラのこの映画のリメイクが、僕のとこで公開されはじめて、明日、見に行くんですね。

 

 

僕の場合は、ソフィアはもう、夫婦で揃って好きな監督なのでほぼ家族行事なんですが、意外なとこ突いて来たというか。僕はクリント・イーストウッドって、割と未開領域、というか、じいさんになってからの映画の相性が。ここで前からよく言ってますが、正直な話、良くないんですけど(苦笑)、その影響もあって、古い作品を見るのが億劫になってるとこがある時期が長かったもので、70sのものに関しては、ある種、時代を象徴するものでもあるから興味は出て来てるんですけどね。

 

 

 ただ、最近、ストリーミングの生活になってから、音楽で語りたいことが増えてる影響で、ネットでの映画鑑賞の時間が取りにくくなってもいて。両方、うまく兼ねれたらいいんですけどね。

 

 レヴューも是非したいので、うまいこと見れるといいんだけど。

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画, 20:41
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グレン・キャンベルもランクイン 沢田太陽が選ぶ60sポップ裏名曲10選

どうも。

 

この話もしないといけなかったんですよね。

 

 

 

 

アメリカの偉大なカントリー・シンガーで、かつ、60年代の西海岸ポップスの重要セッション・ミュージシャンでもあったグレン・キャンベルが亡くなってしまいました。彼の名はカントリーを知らなくても、ビーチボーイズ絡みで知っていたり、ちょっと年齢の上の方だと、コカコーラの日本のみのCMソング(実は僕、これは知らなかったのですが・・)でご存知の方もいらっしゃると思います。¥¥

 

 

僕は、このグレン・キャンベルと言う人はですね、彼が60年代の末に発表したある1曲が、自分的な琴線に刺しまくって、それでもうすごく好きになった経緯のあるアーティストです。なので、彼の追悼特集で代表曲を紹介するということも考えたのです

 

が!

 

 

実は僕にはそういう60年代の裏的存在のアーティストや曲で好きなのがたくさんあるじゃないか!

 

 

ということに気がついたんですね。ビートルズとかディランとかストーンズとかみたいなビッグネームじゃない、ちょっとマニアじゃないと知らないタイプのものだけど、でも、実はすごくシクスティーズらしいアーティストや曲って多いんだよな。そういうのが、ちゃんと紹介出来なくてもどかしいな、と思ってもいたんですね。

 

ということで、今回は

 

 

僕の選ぶ「60sポップの裏名曲のプレイリスト」、その10曲を紹介したいと思います!

 

 

では、早速行かさせていただきます。

 

Wichita Lineman/Glen Campbell(1968)

 

 

1曲目はやっぱこれですね。グレン・ギャンベルの「ウィチタ・ラインマン」。

 

 

これは1968年に全米3位まで上がる大ヒット曲なんですけど、僕がどうしてこれを知ったかというと、90年代の前半にですね、なんかで読んだ本で「60年代の後半に、ジミー・ウェッブという優れたソングライターがいた」ということで紹介されてて、そこで代表作としてこの曲があったんですね。それで、NHKの資料室で調べたらちゃんとあって、聞いてみて、まず、このストリングスとホーンのアレジにまず圧倒されたんですね!そしてグレン自身が物語るように遠距離恋愛の先にいる彼女に語りかける物語性。あいだに、信号音と郷愁をイメージしたような、あれ何の楽器で出してるのかわからないサビ終わりのリフ、そして2コーラス目が終わった後にグレンが弾く、ひずんだ音で単音で弾くAメロ繰り返しのギター・ソロ。そして曲が終わりに近づけば近づくほど、ストリングスのアレンジに緊迫感と幻想感が加わっていくんですよね。「ああ、なんてカッコいいんだ」と思って、20年以上大好きな曲です。

 

 グレンはこの頃、この他にも同じくジミー・ウェッブ楽曲の「By The Time I Get To Phoenix」「Galveston」「Where's The Playground Susie」や他の人の曲でも、「Gentle On My Mind」もすごく良い曲だし、あと、ブライアン・ウイルソンが提供した、山下達郎のフェイバリット曲でもある「Guess I'm Dumb」ね!こういう曲がことごとく大好きです。この頃の彼の作品は、アル・デ・ローリーという、60年代の前半にフィル・スペクターのプロデュース作品でキーボードやってた人がアレンジャーやってて、彼のストリングスとホーンのアレンジは本当に見事なんですね。グレンも優れたギタリスとかつ、見事なハイトーンを持つシンガーなんですが、ウェッブの曲もあいまって、1971年くらいまで強いケミストリーを持ちます。ただ、ローリーとウェブが離れちゃってから、あんまりカッコよくない曲で全米1位2曲出して、そっちはあんまり好きじゃないんですけどね。

 

 

Walk On By/Dionne Warwick(1963)

 

 

 続いては、若きディオンヌ・ワーウィックによるこの曲です。これは別に裏じゃなくても有名ですけどね。

 

 ただ、ディオンヌというよりはやっぱり曲を書いたバート・バカラックです。60年代前半は、ロック史的には、「フィル・スペクターがプロデュースしたアイドルの時代」という定義のされ方をされがちなんですが、僕、フィル・スペクターより、同じ時期に大活躍したバカラックの方が圧倒的に好きなんですね(苦笑)。なんかスペクターって、まず殺人犯だったり、スタジオでピストルちらつかせたとかの逸話も嫌だし、歌詞が露骨に男尊女卑だし・・っていうのもあるんですが、分厚い音の壁はともかく、その骨格となってる曲の部分で面白いと思ったことがあまりないんですね。

 

 その点、バカラックの方が、洒落てかつ意外性のあるコード進行があるし、合いの手で入れるストリングスやホーン、女性コーラスが効果的だし(この曲の2コーラス目の出だしなんて、その典型!)、あと、どことなくヨーロピアンな影のあるテイストがあるというか。そこに、上手いんだけど、なんか「ソウルフル」と呼ぶには線の細い感もあったディオンヌの声って絶妙に合ったんですね。彼女がバカラックにとってのミューズに60年代の終わりまで結局なったのもよくわかります。

 

 あと、ヨーロピアン・テイストが強く感じられたせいなのか、ディオンヌがバカラックと、この曲とか「Anyone Who Had A Heart」(こっちにしようか、散々迷った)みたいな曲で築いた路線って、イギリスの「女の子版ブリティッシュ・ビート」、具体名を上げるとダスティ・スプリングフィールドやサンディ・ショー、シラ・ブラック、ルル、マリアンヌ・フェイスフルといったガール・ビートシンガーたちの楽曲のお手本フォーマットとしても機能しました。その影響もあって、これ、大好きなんです。

 

 

Wedding Bell Blues/Fifthe Dimension(1969)

 

 

 

 続いてフィフス・ディメンション。この人たちは黒人のヴォーカル・グループですが、「黒人版ママス&パパス」とも呼ばれたようにソウル・ミュージックの括りで語られたことはなく、歌ってたのも白人のソングライターが多かったですね。それがいみじくも、ジミー・ウェッブでもあり、バカラックでもあり・・って、うまくつなげてるでしょ(笑)。

 

 そして、彼ら最大のヒット曲だった、これは聞いたことある人も少なくないでしょう、ミュージカル「ヘアー」の中の「輝く星座(アクエリアス)」の次に出た曲で、これも全米1位を当時獲得している「ウェディング・ベル・ブルース」。僕は、洒落たコード進行でゆっくり跳ねるピアノとコール&レスポンスのハーモニーが大好きなんですけど、これを作ったのがローラ・ニーロ。まだ、この当時、年齢的に大学生くらいだった白人の天才少女です。これは彼女の代表曲としてもすごく有名ですね。

 

 

Eli's Coming/Laura Nyro(1968)

 

 

 

 その、「ウェディング・ベル・ブルース」を書いたローラ・ニーロですね。彼女はこの当時、ソングライターとして売れっ子だったんですが、同時にシンガーとしてもアルバムを出していました。その、シンガーとして出していた曲を、フィフィス・ディメンションなりがカバーしてヒットに到らしていたものです。この曲も、この当時の「いいソングライターのカバー専門バンド」、スリー・ドッグ・ナイトが後にヒットさせて有名になっています。

 

 彼女の曲の場合、基本的にソウル・ミュージックとゴスペルの影響が強いので、黒人アーティストが歌うとそのニュアンスが出るんですが、彼女自身が甲高い声で歌うとソウル臭がしなくなる上に、歌に没入するとかなりしつこく耽美的な方向に走るので、緊迫感と怖さが一気に高まります。かなり呪術的で、そこのところをいやがる音楽ファンも結構います。特に同時代のキャロル・キングやジョニ・ミッチェルが好き、みたいなタイプの人でも、彼女は苦手だと言った意見は割と耳にします。

 

 でも、それ、正しいと思います。だって彼女、イメージとしてどちらかというと、そうしたあの当時の「フォーキーでナチュラルなシンガーソングライター」というよりは、後のケイト・ブッシュ、フィオナ・アップル、Lordeの先駆、といった方がニュアンス近いですもん。いわゆる「髪の長い天才少女の系譜」ですね。面白いことに全員そうですもんね(笑)。今回聞き返して思ったんですけど、ケイト・ブッシュは思った以上に似てましたね。

 

 

How Can I Be Sure/Young Rascals(1967)

 

 

 

 

 続いてヤング・ラスカルズ。その後のラスカルズですね。

 

 彼らの場合もローラと同じ、ニューヨーク内のイタリアン・コミュニティの出身です。この当時のニューヨークやニュージャージーのイタロ系は伝統的にドゥワップとかソウル・ミュージックの影響が非常に強いんです。フォー・シーズンズとか、ディオンとかの例もあるようにですね。ただ、「自分たちが実際には黒人ではない」ことがわかっているから、その分、開き直ってというか、白人のテイストも同時に活かしたユニークなものも作り得たんですね。この当時のローラなりラスカルズなりの「ブルー・アイド・ソウル」のはしりみたいなアーティストにはそうした自由さが感じられて僕はすごく好きですね。この流れはその後にホール&オーツなりトッド・ラングレンなりにもつながって行きます。

 

 

 この曲ですが、彼らの最大のヒット・アルバムの「グルーヴィン」に入っている3曲目のヒットで、アコーディオンを使った、ちょっとシャンソン風なおフレンチな感じもあって、そこが変化球になって面白いニュアンスが出せていますね。これ、ヴォーカルがリードシンガーのフェリックス・キャヴァリエーリ(この映像でキーボード弾いてます)ではなく、もうひとりのエディ・ブリガッティでもあります。フェリックスの方が本格的なソウルシンガー然としてて上手いわけですけどね。

 

 

Wear Your Love Like Heaven/Donovan(1967)

 

 

 

  続いて、この人も僕は大好きですね。ドノヴァン。

 

 もともとは「イギリスのディラン」と言われた人ではあるんですけど、彼はインド哲学にすごく走っちゃったとこでも垣間みれるようにすごく実験精神が旺盛な人で、フォークの垣根を超えて何でもやっちゃうとこが魅力でしたね。最初は「サンシャイン・スーパーマン」みたいなインド楽器のシタールを使ったところからはじまって、「メロー・イエロー」なんて名前からしていかにもおクスリ関係なことをサイケに歪ましたサウンドで表現したりしてるうちにそれが幻想的な方向に走ったり、60年代のおしまいの方だとジェフ・ベックとかデビュー前のツェッペリンと組んだり、振れ幅も非常に激しい人でしたね。

 

 この曲はそんな最中、1967年の後半に出た、幻想路線の曲ですね。曲名からしていかにもフラワー・ムーヴメントっぽかったりしますけど、この人のホーンやストリングス、チェンバロ、シロフォンといったアレンジの仕方って、どこか、彼の故郷でもあるスコットランドの雰囲気に合うというかな。この感じが30年後に郷里の後輩のベル&セバスチャンにもつながって行くのはすごく自然な気もしてます。

 

 

Blackberry Way/The Move(1968)

 

 

続いてこれもイギリスはバーミンガムの誇るバンドですね。ザ・ムーヴ。

 

僕は無類のブリティッシュ・ビート・バンド好きで、今回はそこからはあえて選ばないようにしたんですけど、ザ・ムーヴに関してはギター・バンドの枠を超えたポップさがあるので選んでみました。その観点だとゾンビーズとか,アメリカですけど、モンキーズの中期以降も捨てがたいんですけどね。

 

 この曲はそんな彼ら最大のヒット曲で1968年に全英1位になっています。こないだ出た、チープ・トリックのアルバムでもカバーされてましたね。お聞きのように、思いっきり中期ビートルズなんですけど、中心人物のロイ・ウッドのすごいところって、瞬間的に「本家以上かも」と思わせる瞬間があることです。残念ながら、ジョージ・マーティン的存在がいなかったからなのか、アルバム単位でそれが持続しなかったのが難点ではあるんですけどね。

 

 このバンドにはこの後ジェフ・リンと言う人が入りまして、それがそのままエレクトリック・ライト・オーケストラ、つまりELOに発展します。ただ、そこでもロイ・ウッドは一枚で辞めて、カルト・アーティストとして生きて行きました。

 

 

andmoreagain/Love(1967)

 

 

 続いては,またアメリカに戻りますが、ロサンゼルスのLoveですね。

 

彼らは「悲劇のバンド」とも言われてますよね。もともと、当時新進気鋭だったエレクトラ・レコーズがイチオシする予定だったのが、レーベルの後輩のドアーズが想定外に売れてしまったために押されなくなって、なかば「幻のバンド」化してたんですけど、この3枚目の「フォーエヴァー・チェンジズ」というアルバムは伝説化していて。現在でも、欧米圏のオールタイム・ロック・アルバムのランキングで、今やもう、あの当時のスターだったジェファーソン・エアプレインとかよりは確実に上位に入るし、ドアーズより上のものも見かけるときもあります。

 

 このバンドはアーサー・リーという、「裏ジミヘン」とも称される黒人アーティストがフロントマンのバンドなんですが。やってることは実に多彩で。かなり濃いめのガレージロックやサイケから、ソウルもあ利、そして一番得意なのは、この曲に代表されるストリングスを多用したバロック・ポップですね。これか、今日までカバーの非常に多い「Alone Again Or」にしようかか迷ったんですけど、よりファンタジックな分、こっちにしました。

 

 このバンドは、かのロバート・プラントが熱烈なファンで有名なのをはじめ信奉者多いんですけど。アーサー・リーが正当な評価をされきらずに亡くなったのが残念です。

 

 

The Seventh Seal/Scott Walker(1969)

 

 

 続いて、彼も今や本当にすごいカルト・アーティストですね、スコット・ウォーカー。

 

 もともと、ウォーカー・ブラザーズといって、ソウルやバカラックみたいな曲を、すごく低音の魅力のバリトン・ヴォイスで歌ってそれでロックの時代になったのに異色の人気があって、圧倒的なルックスの良さも手伝って60年代後半に日本でものすごいアイドルになって、こういうCM(クリック)にも出てたほどです。

 

 その後もソロになってから、彼は、ジャズやシャンソン.フラメンコみたいな非ロックの音楽を、ちょっとしたリズムの使い方や、このキレの鋭いカッコいい美声で独自にロックする路線を歩んだんですけど、この「スコット4」というアルバムは中でもサイケ色が濃くなって、よりその独自性が高まって、今やカルト名盤ですね。中でも、この曲は人気です。最初の闘牛士みたいなイントロから、REMの「Losing My Religion」みたいな緊迫感溢れるフォーキー・サウンドになって、不気味なエコーのかかったハーモニーに包まれる。この曲はイングマル・ベルイマンの名作映画「第七の封印」を歌にした、神と人間の死を扱ったヘヴィな曲でもあります。

 

 スコットは、デヴィッド・ボウイやパルプのジャーヴィス・コッカーをはじめ、熱烈なファンがトップ・アーティストにいたおかげで今日でもイギリスでは伝説化されていて、たまにアルバムが出ては話題(今や実験音楽!)になり、ドキュメンタリーの題材にもなってますね。

 

 

Way To Blue/Nick Drake(1969)

 

 

 

 そしてシメはこれです。ニック・ドレイク。没後40数年経っても、というかむしろその後に大物カルト・アーティスト化してますね、ブリティッシュ・フォークシンガーです。

 

 僕も長年いろんな音楽聴いてますけど、彼ほどウェットで、かつ美しいフォーク・ミュージックというのは、生まれてこのかた、聞いたことないですね。その吐息のようにささやく、悲しげな歌声とメロディ。その存在だけで十分に神経が一点に集中されてしまいます。

 

 生前に出た3枚のアルバム、どれも素晴らしいんですけど、あえて1枚選ぶなら、これです。デビュー作の「Five Leaves Left」。彼の場合、とりわけ、変則チューニングの曲か、ストリングスをまじえた美しい曲か、そのどちらかのときに輝きがフルに発揮されるんですが、それでいくとやっぱこれか、カバーも多い「River Man」か、どちらかかなあ。この次元に近いアーティストって、後でもエリオット・スミスとか、気持ちが内省モードに入ったときのベックか、そういうとこでしか聴けないものですね。

 

 

ボーナス・トラック Initials BB/Serge Gainsbourgh(1968)

 

 

 

 で、終わろうかと思ったんですけど、プレイリストらしく(?)ボートラをつけましょう(笑)。

 

 シメのシメはセルジュ・ゲンズブールです。ここまで選んでみて思ったんですけど、やっぱ僕の場合、ソウルとバロック・ポップが組み合わさって。そこにフォーク的な物語性が加わると目がないですね(笑)。だとしたら、このゲンズブールなんて、思いっきりソレでしかありません。ヨーロッパの黒人音楽好きで、しかも退廃的な文学の香りもする感じとかね。

 

 彼の場合、やっぱこのタイトルの元にもなったBBことブリジット・バルドーとの関係にあったときにこうした路線が一気に開花してますね。その前のジャズ路線も良いんですけど。あと、ジェーン・バーキンとの「ジュテーム」以降、「メロディ・ネルソンの物語」とか、あの辺りが絶頂でしょうね。

 

 あと、この映像、50年ほども前とは思えないくらいにカッコいい!やっぱこの当時の、ヌーヴェルヴァーグ系の関連者の映像美って、アート的にも、ファッション的にも最強ですね。

 

 

・・といった感じでしょうかね。

 

author:沢田太陽, category:評論, 11:45
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