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映画「デッドプール」感想〜マーヴェル一の痛快バカキャラ誕生!
どうも。


やっと、これがレヴューできます。これです!





マーヴェル・コミックの最新映画「デッドプール」です。もう世界的に大ヒットしてますね。僕はこれを見たのは、もう結構前です。オスカーの頃ですよ。あの頃は、オスカーのことで書くことがたくさんあったし、その後がロラパルーザだったので書くタイミングを逸していたんですけど、これ、すっごくオススメのナイスな映画です。


では、どんな話なのか、あらすじからいきましょう。




 映画は,まず、高速道路の渋滞エリアなのにも関わらず、派手に暴れる謎の男を映し出します。赤と黒の衣装に包まれたその男は、いかにも凶暴そうなヤツらを、容赦なく、かつ、エゲつなく、持ってる刀でやっつけていきます。そして、彼は、「ちょっと、俺の話を聞いてよ。聞くも涙。語るも涙だぜ」と、自分の身の上を話しはじめます。



 主人公ウェイド・ウイルソン(ライアン・レイノルズ)はもともとはマーシナリーです。言うなれば、雇われで迷惑なヤツを武力で追い出す、雇われのボディガードみたいなものです。彼はいつも、親友ウィーゼル(TJミラー)のバーに顔を出してて女の子たちとイチャつくのが大好きな基本、チャラ男なんですが(笑),ある日、そのバーで絶品のセクシー美女、ヴァネッサ(モレーナ・ヴァカリン)と恋に落ちます。





 2人は、子どもが多く見てるはずのシリーズとは思えないほど、濃厚な熱愛っぷりを示しますが、そんな矢先、ウェイドは体に異変を覚えます。




 彼は末期がんにおかされていたのでした。途方に暮れらウェイドでしたが、ある日、裏町で怪しげな男に声をかけられます。誘いに乗って行ってみたら、そこはミュータントの科学者アジャックスのアジトでした。彼はウェイドに末期がんを治すことと引き換えにミュータントになることをウェイドにすすめます。ヴァネッサとの日々を望むウェイドはそれを飲みますが、ただ、アジャックスの上から目線をすごくいやがるウェイドは一言多く、「なにがアジャックスだ、てめえ。カッコつけた名前しやがって、本名はなんて言うんだ?」「わかったぞ本名。やあい・・・」とからかいますが、これがウェイドにとって災いになってしまいます。




 アジャックスによるミュータント手術は一応、成功しますが、副作用が出てしまい、イケメンのウェイドの容姿は、全身がただれた醜い姿となってしまいます。これにウェイドは激怒し、アジャックスは「整形してやるよ」と言いますが、約束は果たされず。「こんな姿、ヴァネッサに見せられない」と、彼はヴァネッサのもとには帰らずじまいで、死んだことになっていました。




 ウェイドはアジャックスに復讐を果たすことを心に誓いますが、体についた特殊能力を生かし、醜くなった顔を隠すために、変装して生きることになります。そこでデッドプールが誕生します。





 デッドプールは、なかなかの強さを示しますが、そのことを聞きつけたXメンのコロッサスとネガソニックが、アジャックスを襲撃するデッドプールの元にかけつけ、彼のXメンとしての適正を見ようとしますが・・。


 ・・と、ここまでにしておきましょう。


 これですが




 マーヴェルの中では90年代にデビューしたんですね。この「デッドプール」の映画化です。基本、「Xメン」の中の位置づけなんですが、まあ、マーヴェルのキャラ中、ダントツのおゲレツ・キャラということで(笑)、R指定にしたところ、これが大ヒットしてしまったんですね。


 たしかにR指定らしく、残酷なシーンも、エッチなシーンも非常に濃いわけなんですが


これ、コメディとして秀逸です(笑)!


だいたいスーパーヒーローが



 こんなポーズ、普通取りません(笑)。なんか見ていて、1970〜80年代版のルパン3世、思い出してしまいましたもん。日本語吹き替え、栗田貫一にやらせればいいのに、って本当に思っちゃいましたからね(笑)。


 このヒーローの、もともとのおかしさをモノに出来たのはひとえに




ライアン・レイノルズ、あってのものです。このマーヴェルのコミカルなヒーロー像って




「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」でのクリス・プラットに、「アントマン」のポール・ラッドに続きましたね。これ、3人とも、「3枚目な笑えるスーパーヒーロー」として、演技、見事でしたもんね。


 また、この3人だけじゃなく、最近だと、たとえばジェイムス・フランコだったり、チャニング・テイタムだったり、ブラッドリー・クーパーだったり、2枚目もただカッコいいだけじゃなく、コメディアン的なユーモア・センスを求められるご時世じゃないですか。ライアン・レイノルズって、早くからその線で行けそうな雰囲気漂わせていたのに、なんか、ポヤ〜ッとした部分の方が先行して、なんか、その波に乗れてなかった。そこ行くと、チャニングはすごく頭がキレそうな感じがするから、かなり器用なんですよね。そこんとこでなんか不器用さが残っていたんですけど、ここで一気にハメを外してなんか吹っ切れた感じがあります。


それにしても、ライアン、よかったなあ。彼、その昔



 

DCコミックですごく期待されてた「グリーン・ランターン」で主役だったのに大コケしてしまい、そこから実際に仕事、鈍っちゃいましたからね。まあ、DCには何の特にもなりませんが、マーヴェルで見事に大ヒットを出したわけです。これで、「ブレイク・ライヴリーのダンナさん」と呼ばれなくてすみそうです(笑)。


 あと、これ、共演者とのあいだにケミストリーもあるんですよね。




 恋人役のモレーナ・ヴァカリンと、親友役のTJミラーが良かったですね。

 モレーナはテレビの世界ですごくプッシュされてた人で、コケちゃったけど、「V」ってドラマでは主役、というか主役級の悪役だったし、エミーも受賞したヒット作の「ホームランド」でも、ある時期まで実質主役格の、イラクからの帰還兵の妻役で注目されてましたからね。もともと美貌ぶりで評判で、「タイミングさえあえば」という期待のされ方でしたけど、ようやくハマった感じですね。あとTJミラーは、かねてからコメディ映画の端役が多い人でしたけど、今、HBOでやってる「シリコン・バレー」ってドラマで、ちょっと抑えた感じの渋い役柄やって、当ててる最中だったんですよね。笑わせるだけじゃなく、しっかり演技出来るところも光ります。


 あと、今回で注目度上がったのは




ネガソニック役の、これが実質映画デビューのブリアナ・ヒルデブランドですね。劇中では、デッドプールにさんざん坊主頭をからかわれる設定なんですけど、すごくかわいいですよ、この子。で、ちゃんと、しっかり強そうにも見えるし、同性ウケもいい気がするし、今後も設定としては外せない役だろうから結構定着して行くと思いますけどね。


 そんなこともあり、「スーパーヒーロー」の枠にとらわれない良い意味で奔放な感じの素材を、主役の熱演と、共演者とのケミストリーで上手くものに出来ましたね。こういう作品が下から上手く行くと、層として安定しますからね。


 あと、この映画、ポップ・カルチャーのレファランスもすごく多くて、ちょっと古い洋画とか洋楽好きには思わずツボなものも出て来ます。さっきのネガソニックの髪型の茶化しでもそれは使われたりもするんですけど、なんてったって、この曲が裏テーマソングみたいなもんですからね。




 これの使われ方が、とにかく最高です(笑)。イントロ聞くだけで思い出し笑い、できますもん(笑)。
 
author:沢田太陽, category:映画レビュー, 19:11
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最新全米チャート
どうも。


もう、3月も30日なんですね。来月は出産マンスじゃないか。早いなあ。


ってことで、水曜恒例、全米チャート。


SINGLES
1(1)Work/Rihanna feat Drake
2(3)7 Years/Lukas Graham
3(2)Love Yourself/Justin Bieber
4(5)My House/Flo Rida
5(4)Stressed Out/twenty one pilots
6(12)No/Meghan Trainor

7(7)Me.Myself&I/G-Easy feat Bebe Rexha
8(6)Pillow/Zayn
9(9)Cake By The Ocean/DNCE
10(11)I Took A Pill In Ibiza/Mike Posner


1位のリアーナは変わりません。


6位に、入んなくていいよ、こんなの(笑)、メーガン・トレイナー。ミュージック・ヴィデオもついて来てますが、どうやら、ハッキリと「ガキ向け」な様相がネットとか見てると強まって来てますね。「今頃かよ」とも思ったんですが、硬派なメディアでようやく批判的なコメントを見かけるようになりましたね。今まで、こんな人工的なものを本物志向みたいに思ってたのが不思議でならないんですけど、気がついて来たのは良いことです。フェミニズム系の雑誌では、「なんで『Dear Future Husband』とかいって50s風の保守的な女の子演じてたのが、急にブリトニー・スピアーズみたいなカッコしてフェミニズム・アンセムみたいな曲を歌い出すの?そんなのおかしいじゃない」というコラムを読んだんですけどね。あ〜、本当にアデルの登場以降にマーケッティングで作った感じがするの、ホントにヤダ。子どもはまだ、「本音で歌ってる」と思ってるんだろうけどさ。ここまで不快なの、全盛期のケシャ以来だよ(笑)。


 では圏外に行きましょう。21位に上昇中のこの曲で。





 これ、ラッパーで、名前をデザイナーと読むようですね。曲名は「パンダ」。なんか人を食ったような感じですが、なんか一昔前の50セントみたいな雰囲気ありますね。カニエのレーベルの、ティーンエイジャーみたいなんですけどね。なんか,つかみ所のない不思議な感じはクセになりそうなので、そこがウケてるのかな。


では、アルバムに行きましょう。


ALBUMS
1(-)This Is What The Truth Feels Like/Gwen Stefani
2(-)Something Beautiful/Jordan Smith
3(1)ANTI/Rihanna
4(2)25/Adele
5(3)Purpose/Justin Bieber
6(7)Traveller/Chris Stapleton
7(8)Blurryface/twenty one pilots
8(-)The Passion New Orleans; Music From The TV Event
9(-)Chapel I/Kane Brown
10(4)Hymns/Joey+Rory



初登場で1位はグウェン・ステファーニ。ソロ名義だと10年ぶりなのかな。ちょっと聞いてみましょう。





 なんかこれ、カーディガンズみたいですね。グウェンがエレクトロとしてはすごく合ってる気がします。今回のアルバムはグレッグ・カースティンに、スウェーデンのマットマン&ロビンというプロデューサー・チームとの共作みたいですね。それで良いと思います。2枚目のソロのときみたく、無理にヒップホップの売れっ子あてがわれて、つまんなくなってましたからね。グウェンに合うタイプの人で作るので正解だと思います。

 最近は「ザ・ヴォイス」のジャッジで、共演したジャッジ仲間のブレイク・シェルトンと、不倫された同志でラヴラヴになってるみたいですけど、なんかカントリー・シンガーとグウェンって、なんか似合ってないんだけどなあ。


2位初登場のジョーダン・スミスはコンテンポラリー・クリスチャンのアーティスト。


8位初登場はこれはなんかテレビで放送されたミュージカルのサントラのようですね。なんかシールとかクリス・ドートリーとか、そのあたりが出演したようです。


9位は男性カントリーシンガーのケイン・ブラウンのEP。


 なお、全世界的にヒット中のイギー・ポップの新作はアメリカでは17位。ただ、これ、彼の68歳にしての全米自己最高位を大幅更新です。過去の全米アルバムの最高位、75位っていうのは嘘みたいですもんね、ホント。

 
author:沢田太陽, category:全米チャート, 08:11
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映画「ズートピア」感想〜傑作!動物アニメじゃなく、実写作品でも成功してたはず。
どうも。


今日から、チャートの日は除きつつ、ここ最近、見て入るもののレヴューしそこなっていた映画があるので、それを紹介していきたいと思います。


 まずはじめは、まさに昨日見たばかりのこれです!





 ディズニー最新アニメ、現在大ヒット中です、「ズートピア」。こちらのレヴュー、行きましょう。これ、ものすごく評判なんですが、一体どんな話なんでしょうか。


 では、あらすじにいきましょう。


 舞台となるのは、大きなものから小さなものまで,あらゆる動物が居住する大都会。そこに、ウサギが多く住む田舎から出て来たばかりの婦人警官がいました。




 彼女の名はジュディ・ホップス。彼女は幼い時から小さいながらも正義感が強く、「なれるわけがない」とバカにされてた逆境を跳ね返し、体の大きな動物が居並ぶ警察学校を卒業して晴れて警察官になりました。採用式のときはライオンの市長と羊の副市長もセレモニーに出てくれました。




 ただ、警察組織には男尊女卑の世界があり、ジュディはひたすら駐車違反を取り締まるだけ。そこで彼女は、あるキツネを見つけます。そのキツネは、連れの仲間とともに、巨大動物用のアイスキャンディー屋に入り恵まれない貧乏動物であることを主張しそれを恵むようアピールします。それを見かねたジュディはアイスをおごりますが、キツネたちはそれを溶かして作り替え、小型動物に売り直すという詐欺行為を働いたのでした。ジュディはそれをつかみますがキツネはどうやら根っからのワルではなさそう。それが彼女とニック・ワイルドとの出会いでした。




 退屈な仕事と、安アパートでの孤独な一人暮らし、田舎に残した両親の期待を裏切れない気持ちでジュディは悩みます。しかし、あるときジュディは、万引き犯を現行犯で捕まえるため、激しい追いかけっこをしながら遂には捕まえますが、犯人逮捕は管轄外の仕事なので署長に怒られてしまいます。




 ジュディはたまりかねて、今、署が捜査している行方不明動物の事件のチームに入れるように懇願しますが,聞き入れてもらえません。ただ、ある主婦が息子の捜査をジュディに泣きついて来たこともあり、48時間限定で捜査をその依頼人に関してのみ認められました。




 ジュディが捜査に出かけると、そこにニックがいました。ジュディのことが気になるニックは声をかけ、興味をひこうとします。最初はぶつかりながらも二人は捜査を続けて行くうちに心を通わせ,やがてニックの悲しい生い立ちなどについても知って行きます。




 そして、捜査して行くうちに、この事件が思わぬほどに危険で、かつ、巨大で組織的なものであることに気がついて行きます・・・。


・・と、ここまでにしておきましょう。


 これはですね。





 この「塔の上のラプンツェル」の監督だったバイロン・ハワードと「シュガーラッシュ」の監督だったリック・ムーアが共同監督、そこに「ベイマックス」のクリエイティヴ・リーダーだったジャレッド・ブッシュが脚本と、今のディズニー・アニメ・チームの精鋭が集まって作った作品なんですが非常に良く出来ています。


 ぶっちゃけ


 最近のピクサーに出来てないレベルの高品質です!


 何が良いかって、これ、ストーリーがすごく重厚なんですよね。動物アニメって要素で子どもを引きつけつつも、話そのものはフェミニズム青春映画だし、さらに進むと立派なサスペンスにもなっている。たとえていうなら、リース・ウィザースプーンとかサンドラ・ブロックとか、コメディにもシリアスにもそつなく対応出来る女優さんを主演にして,人間の実写映画でも十分通用するレベルです!


 これってまさに、良いときのピクサーがそういう感じなんですよね。「Mr.インクレディブル」とか「Wall E」「カールじいさん」、そしてもちろん「トイストーリー」しかりね。子どもに見せてるようでちゃっかり大人向けに作ってあり、シチュエーション変えて脚本組み直したら、実は人間ドラマとしても十分に対応しうる。ここ最近のディズニー・アニメに言えることですけど、そうしたピクサーのお株を奪いはじめてますよね。逆にピクサーの方が、子ども向けのキャラクター・グッズが売りやすいような戦略に走った感じで。なんか「カーズ2」以降、おかしいんですよね。


 しかも、これもピクサーが本来好む、名画からの引用が目立つんですよね。


 

 こんなキャラが来ますからね(笑)。あと、この一族が妙にイタリアンなんです(笑)。


 あと、後半のイメージが妙に、90年代前半を代表する、とあるサスペンス・ホラーを意識させます。ちょっと適切な写真がないので割愛しますが、ここが案外ヘヴィなのと、「確かに動物にそれを当てはめるのは効果的かも」とうならせるものでもあります。


 で、そうでありつつも





 良く出来たラヴ・ストーリーでもあるんです。このジュディとニックって、ここ最近の映画でも上位に入るくらいの良いスクリーン・カップルですよ(笑)。アニメで、しかも動物てそう思わせるのって簡単名ことじゃないと思うんですけど,それが出来てるのもお見事です。


 あと、動物の特徴を細かく捉えたアートとユーモアも立派です。街の作りや縮尺が動物のガタイに極めて忠実に作られているのはお見事だし、動物の動きを人間社会の生活の風刺としても上手く利用出来ています。中でも





 これは最高です(笑)。もうすでにかなりの人気キャラですよ。
author:沢田太陽, category:映画レビュー, 08:05
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最新全米映画興行成績
どうも。


3連休終わりました。で、映画も1本仕込んだので、今週はレヴュー、いっぱいいきます。


では、月曜恒例、全米映画興行成績、行きましょう(ポスターをクリックするとトレイラーが見れます。


1(-)Batman V Superman Dawn Of Justice


2(1)Zootopia
3(-)My Big Fat Greek Wedding 2


4(3)Miracles From Heaven
5(2)The Divergent Series Allegiant
6(4)10 Cloverfields Lane
7(5)Deadpool
8(6)London Has Fallen
9(14)Hello My Name Is Doris


10(21)Eye In The Sky



初登場で1位は、もう説明不要ですね。「バットマンVSスーパーマン」。これは期待値がさすがに高かった。興収も、もちろん1億ドルを超えて、1億7000万ドルでデビューです。しばらく売れそうです。


 ただ、これ、評判が正直、厳しいんですよね。Metacriticで44点、Rottentomatoesに関しては30点割ってます。29点。不評の原因は「暗い」「話がわかりにくい」「ベン・アフレック、そりゃないよ」っていうのが3点セットですね。僕も、それは全くの予想度りで、監督のザック・スナイダーが自己満足に走るクセがあるのもよく知ってるので、今回はスルーしようかと思ってたりします。なんか、すごく予想とおり過ぎる展開のような気がするので(笑)。


 3位は、これはすごくなつかしいですね。「グリーク・ウェディング」の続編です。これ、2002年くらいだったかな。すごく陽気な、アメリカのギリシャ系移民をネタにしたコメディで、大事な娘が嫁入りする際の、親や周囲の過剰な反応っぷりが笑えます。「夫がベジタリアン」っていうと、肉料理主体のギリシャ人たちが「そんなこと、世の中にありうるのか?」って反応するのが好きでしたね。


 これも、そのときと同じ、ニア・ヴァルダロスが主演で、「セックス&ザ・シティ」のキャリーの一時的なカレ氏にもなってたジョン・コーベットが夫。そして今回は、そのふたりのティーンエイジの娘さんの話です。


 楽しそうなんですが、ダメです。Metacriticで34点、Rottentomatoesで24点。これじゃ作らない方が良かったですね。


 9位は拡大公開で浮上して来ました「Hello My Name Is Doris」。これは、息子くらいの男性に心惹かれた、60代のちょっとおかしなオバさんによるコメディで、主演は名女優ですね。サリー・フィールドが演じます。ちょっと興味あるんだよな、これ。


 評判もなかなかです。Metacriticで62点、Rottentomatoesでは85点。


 10位も拡大公開であがってきました。イギリス映画の「Eye In The Sky」。こちらは大女優ヘレン・ミレン主演のサスペンスです。これはヘレン扮するCIA高官がテロリストの攻撃に対しての判断をめぐるストーリー。共演は「ブレイキング・バッド」のジェシーことアーロン・ポール、そしてイギリスの名優アラン・リックマンの、ほぼ遺作です。


 評判もかなりいいです。Metacrtiticで72点、Rottentomatoesで73点です。








 
author:沢田太陽, category:-, 12:25
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ストーンズのキューバ公演に思う
どうも。


 今週、ロックでまた歴史的出来事が起こりましたね。もちろん、このことです。





ローリング・ストーンズのキューバ公演ですよ!


 共産国のキューバで、これがはじめて公式に認められたロック・コンサートですよ。この国は1959年にキューバ革命が起きているので、その頃はまだロックといってもせいぜいエルヴィスとかチャック・ベリーの時代が終わるかそこらで、まだ「ロックの興行ビジネス」なんてものが存在しない時代でしたからね。その50余年のロックの空白の歴史を、1962年デビューのストーンズが、ロック・コンサートのそもそもの熱狂と共に1日のうちに集約して伝えた。言うなれば、そんなところでしょうか。


 もう、ロックでこのテの話を聞くこと自体が久しぶりですね。今から25年近く前、僕がまだ大学生の頃には、ちょうど東ヨーロッパでの共産時代が終わったので、こういう話はよく聞きました。この当時は、ロックが東側の人にとって、違法ラジオから聴こえて来る「自由の象徴」として機能し、いざ自由主義経済が戻るとなったときに、彼らの中で人気のバンドたちがすごく大きな会場で大型野外ライブを行なう、ということがよくあったものでした。その頃は、もうロックそのものの影響力が世界的に本当に大きくて。インターナショナルに、グローバルに広がっている最中でしたね。僕の今住んでる南米圏でも、その5年くらいまえに右翼の軍事政権が終わって、そこでもロックが同様の活躍をしていましたしね。


 ただ、不思議なもので、ロックはその直後に、ふたたびローカルで、かつパーソナルなものに戻って行ったんですよね。そのキッカケとなったのがニルヴァーナだったのは言うまでもないんですけどね。ちょうど91年くらいだと、人によっては、「もう、ロックはビッグになりすぎて、身近な社会問題ではなく、アフリカの飢餓とか、共産独裁主義の打倒とか、そういう国際問題と戦うものとなった。そこに特化することこそ、社会的な立場も大きくなったロッカーたちがロック本来の初期衝動的な怒りを保つためにすることなのだ」みたいなことを言う人もいたものでした。たしかにU2(今もそうか)やピーター・ゲイブリエルの行動とか見てるとそんな感じだったものですけど、そこに突如出て来たニルヴァーナの存在って、ロックってなにも、大上段に構えなくても、特に顕在化した社会問題なんてなくても、身の回りの個人的な不満や憤りで爆発することができることを示したような気が感じられたものなんですよね。同じ時期、それは黒人側でもヒップホップでも起きて。ロックがそうした、ある種、偉人化・セレブ化した立場から、再び個人の欲求不満の場に一気に戻って行った感じでしたね。


 すると、その間、ロックがそういう社会的なことで話題をさらうこと自体がほとんどなくなった。その間に、たとえばイラク戦争に伴う反戦運動なんてものもあったものなんですが、これが今ひとつ盛り上がらなかった。逆にカントリーの女性アーティストのディクシー・チックスがブッシュ政権の批判したら、そっちの方が話題になるとか、そんな感じでしたからね。「ロックの人たちがリベラルなことをやっても、それはクリシェ」になってしまい、強いインパクトを残せない状況にまでなっていましたね。それが,今から10年くらい前の話でしたね。


 ただ、その間、ロックの表現だったりファッションだったりアティチュードがだんだん内に内にこもって行くに従って、ポップ・ミュージックの天下からは落ちてしまい、その間に「ロック」というフォーマットではなかなかフルに自分たちの表現がうまくできなかった女性や黒人といったマイノリティたちが強い自己主張をするようになり、今、社会的に影響力やアピールできる存在はむしろそちらになってしまった。特に「ティーンを主体とした若者」という、ロックが本来強かった地盤は根こそぎ奪われてしまった。そうしているうちに、ロックでは、黄金時代を支えて来た人たちの訃報が相次ぎ、ひとつの時代の終焉を余儀なく感じさせられる事態にもなってきていたわけです・・。


 そんなタイミングでの、ストーンズのこのキューバ公演の引き受けは、すごく面白いと思ったんですよね。これは「やはり、ロックという、いち音楽を超えたカルチャーには、そうした”自由の象徴”としてのパワーがまだ残されているんだ」と見るべきなのか、はたまた、60sの時代から半世紀を超えて巨大なカルチャーを築いて来た者たちの最後の社会的な見せ場なのか。僕は後者じゃないことを願いたいし、これを契機に風向きが少しでも変わって、またロックに良い風が吹けば良いなと思ってはいるんですけどね。

 
author:沢田太陽, category:ロック, 14:02
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最新全英チャート
どうも。


 今日は1日、ゆっくり休みました。祭日でね。おかげでリフレッシュできました。


では、今週はちゃんとやります。土曜日恒例、全英チャート。


SINGLES
1(1)I Took A Pill In Ibiza/Mike Posner
2(1)7 Years/Lukas Graham
3(4)Work From Home/Fifth Harmony
4(3)Lush Life/Zara Larsson

5(46)Say You Do/Sigala feat Imani 

6(5)Work/Rihanna
7(6)Fast Car/Jonas Blue feat Dakota

8(16)Cheap Thrills/Sia

9(10)Girls Like/Tinie Tempah feat Zara Larsson

10(12)Pillowtalk/Zayn

マイク・ポズナーが2週目の1位です。


トップ10入りは5位にシガラがまた入って来ましたね。

8位にはSiaのニュー・シングル。10位はザインがアルバム発売直前にトップ10返り咲きですね。


では、アルバムに行きましょう。



ALBUMS
1(1)25/Adele
2(-)Girl At The End Of The World/James
3(2)Purpose/Justin Bieber

4(3)I Cry When I Laugh/Jesse Glynne
5(-)Post Pop Depression/Iggy Pop
6(5)A Head Full Of Dreams/Coldplay
7(4)Best Of Bowie/David Bowie
8(8)Chaos And the Calm/James Bay
9(7)Get Weird/Little Mix
10(-)Barbara Barbara We Face A Shining Future/Underworld


アデルが1位をキープです。

2位には90年代初頭からカリスマ的な人気を誇るイギリスの老舗バンド、ジェイムスの新作です。


ちょっと聴いてみましょう。





 なんか今となっては名曲「Sit Down」もなつかしいですが、本国だと人気が根強くて、アルバム・チャートだと最悪でもトップ20にずっと入り続けているんですよね。永遠の名ローカル・バンドの趣きです。


 5位ですが、イギー・ポップ!これ、世界的にものすごく好評ですが、僕も大好きな1作です。聴いてみましょう。





いや〜、最高ですね!久々に「ストゥージズ」の名前にも、彼の趣味であるシャンソンやジャズ・スタンダードに頼らない、80sの頃までの「ソロのイギー」のイメージに忠実な、新しいロックンロールですね。彼の持ち味である、ディープな美声と、メロディアスさをいかしてます。特にベースとギターの重低音と、スカスカの隙間を絶妙に生かしていますけど、これ、プロデュースがクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのジョッシュ・ホーミなんですね。そしてドラムも、今やQOTSA人脈のひとつになっているアークティック・モンキーズのマット・ヘルダーが叩いてますね。いやあ、これはカッコいい。


 このアルバム、イギーのソロ名義だと、68歳にして既に各国で自己最高レベルの成功でして、フランスでも4位、ドイツでも9位、オーストラリアで7位、スウェーデンで13位、イタリアで18位と、世界的なヒットになっています。


 そして10位ですが、なんとアンダーワールド!これ、彼らにとって16年ぶりとなる全英トップ10です。今回評判は良かったんですが、トップ10に入ったのですねえ。それでも、この数字でもまだフェスのヘッドライナーには十分でないとは思いますが、2008年の頃のヘッドライナーよりも、国際的に見て場違いな印象は拭えたかな。また12位にはプライマル・スクリームの新作。前作で全英トップ10の連続記録が7枚でストップしたのですが、今回もそのときと同じ12位。また14位のノー・ダウトのグウェン・ステファーニの久々のソロ。アメリカでは次の1位らしいですよ。






 
author:沢田太陽, category:全英チャート, 13:57
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