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最新全米チャート
どうも。


グラミー賞、結構日本でも話題にされているようですね。ダフト・パンクやLordeの話を良く目にします。いいことです。


では、金曜恒例、全米チャートに行きましょう。


SINGLES

1(2)Dark Horse/Katy Perry
2(1)Timber/Pitbull feat Kesha
3(3)Counting Stars/OneRepublic
4(4)Say Something/A Great Big World&Christina Agulera

5(5)The Monster/Eminem feat Rhianna
6(15)Talk Dirty/Jason Derulo feat 2 Chainz
7(6)Let Her Go/Passenger
8(9)
Team/Lorde
9(7)Royals/Lorde
10(10)Pompeo/Bastille

ケイティが1位奪取しました。今回のアルバムからも1位が続きますね。

トップ10入りは6位のジェイソン・デルーロ。すごくサンプリング全盛期みたいなヒップホップ・ソウル・ナンバーですね。90sみたい。そろそろ「EDM一辺倒」ってわけにはいかないだろうから、これは良い傾向だと思います。

では圏外に行きましょう。11位に上昇中のこの曲で。

 

今年のグラミーでも、ダフト・パンクと常に一緒に動きスポットライトを浴びていたファレルの「Happy」。イギリスの方で先にあたってた曲でもあります。

これは「グラミー効果」というより、その前に発表されていたオスカーの主題歌賞候補効果じゃないかな。映画「Despicable Me 2」(怪盗グルー2)の曲です。これ、好きなんですよね、僕。もともと、10年くらい前の彼自身の大ブームのときから、メロディは抜群に書ける人でしたからね。多忙をきわめだしてから同じような曲ばっかりになって失速してましたけど、ここに来て、そのワンパターンを脱して、じっくり曲が書けるようになってからはこうやってジワジワ復活して来ましたね。「EDMの次」をもとめる流れ上にはうまくのっかってると思います。

来週は、グラミーでの「ボーイスカウト帽」効果もあって(笑)、さらに上がってくるでしょう。

では、アルバムに行きましょう。


ALBUMS
​1(1)Frozen/Soundtrack
2(-)Grammy Nomination 2014/Various Artists
3(-)Is There Anybody Out There/A Great Big World
4(4)Beyonce/Beyonce
5(7)Pure Heroine/Lorde
6(3)Kidz Bop 25/Kidz Bop Kid
7(-)Mind Over Matter/Young The Giant
8(1)High Hopes/Bruce Springsteen

9(9)Prism/Katy Perry
10(8)The Marshall Mathars LP 2/Eminem

「Frozen」サントラ、これもオスカー効果かな。1位奪取です。

2位に初登場はグラミー・コンピ。時節柄ですね。3位は「The Voice」で有名になったデュオ、ザ・グレイト・ビッグ・ワールドのデビュー作。

7位には、今のアメリカでは珍しくなって来た、メジャーが推してるロックバンド、ヤング・ザ・ジャイアントの2ndアルバム。このバンド、前作がロードランナーで今作がフュールド・バイ・ラーメンなんですけど、別にニュー・メタルでもエモでもなんでもなく、普通に、ちょっと音作りがしっかりしすぎのインディ・ロックの趣きです。

ここで1曲聞きましょうか。

 

特徴がないっちゃないんですけど、曲としてはわかりやすいものだと思います。ラジオ・ヒット次第では結構行けるのではないでしょうか。

さて、来週ですが、集計の関係上、先週末にあったグラミー賞効果がてきめんに出る週になります。思わぬ再浮上組みが多発すると思われますが、一番恩恵を受けるのは一体なんでしょうね?


 
author:沢田太陽, category:全米チャート, 09:17
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映画「アメリカン・ハッスル」感想〜ルパン三世やゴルゴ13風味のビリー・ワイルダー
どうも。

これからオスカー作品賞ノミネート映画を、週1本以上のペースで書いて行きます。

既に「ゼロ・グラヴィティ」「キャプテン・フィリップス」は去年のうちにあげているのですが、3本目はこちらになります。



今年のオスカー最多タイの10部門ノミネート、監督のデヴィッドOラッセルに関して言えば、ここ4年で3作目のオスカー・ノミネート作になります。「アメリカン・ハッスル」。こちらのレヴューに行きましょう。


まずはあらすじから行きましょう。前もって行っておくと、話をわかりやすくするために、ストーリーの順番、若干かえて説明しますね。

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ときは1970年代後半、アーヴィング・ローゼンフェルド(クリスチャン・ベール)はニューヨークで詐欺師をやっていました。表向きはガラス屋、クリーニング屋の多角経営者でして、そんな彼は、あるパーティでデューク・エリントンのジャズに理解のある、元ファッション業界にいた女性シドニー・プロッサー(エイミー・アダムス)と出会います。2人は恋に落ちますが、そんな2人の仲は、アーヴィングの身元がバレそうになったとき、シドニーが「ロンドンの金融関係にコネがある」とさらなる詐欺ビジネスを持ち込み、アーヴィングに負けない才能があることがあることがわかったことでより深まります。シドニーのそこでの詐欺師ネームはレイディ・イーディスです。


ただ、困ったことに。


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アーヴィングには妻と子供がいました。彼としては坊やを引き取ってシドニーと暮らしたいところなのですが、言動のひとつひとつがやたら強烈なお水系の妻ロザリン(ジェニファー・ローレンス)のせいで、なかなか別れられません。

そうしているいうちに

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アーヴィングとシドニーはFBI捜査官のリッチー・ディマッソ(ブラッドリー・クーパー)に捕まってしまいます。ただ、このリッチー、ちょっと変わった男でした。彼はこの2人に、刑を軽くすることの見返りに、彼が目を付けている、東海岸の政治家の汚職捜査の協力を求めます。つまり、この2人が詐欺をしかけことで寄って来る政治家が汚職をしたところで「御用」とする感じとでも言いましょうか。

さらに

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リッチーは「アーヴィングはキミをだますつもりだったんだよ」と言って、シドニーに自分の女になるように迫ります。ただし、リッチーはシドニーのことを、ロンドンの女詐欺師・イーディスとすっかり勘違いしています。

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かくして、おとり捜査ははじまりますが、リッチーの狙いはニュージャージー州アトランティック・シティの市長・カーマイン・ポリト(ジェレミー・レナー)。カーマインは人種を超えた多くの養子を養うなどヒューマニストなところがあり、貧しい人の味方として市民にも非常に人気がありました。ただ、「なんとしてでも街を良くしたい」の気持ちから、金にも手を出す人でした。

リッチーとアーヴィングとシドニーは、カーマイン相手に詐欺をしかけ、「シーク」と呼ばれるアラブの大富豪のニセモノを立てることで、この交渉がいかにも本当のようであるかのようにして商談を進めます。



そして、こんな風にパーティなども開きますが、おとり捜査は計算外の事態が多く、思ったようには・・。

・・と、ここまでにしておきましょう。

これはですね



FBIが1970年代後半に実際に仕掛けたおとり捜査を原案にしたものです。これを



デヴィッドOラッセルが、2010年の「ファイター」でオスカーの助演男優・女優でそれぞれノミネートされた「ファイター」のクリスチャン・ベールとエイミー・アダムス(ベイルは見事受賞)、そして2012年の「世界でひとつのプレイブック」で主演男優と女優でノミネーチされたブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンス(J-Lawはこれでオスカー受賞)という、「ラッセル組選抜チーム」で臨んだ映画だったわけです。

この映画ですが、「70sに実際に起きた意外な事件を、当時の時代風俗のままに再現した」という意味では



昨年のオスカー受賞作の「アルゴ」に似た系統の作品だと思います。


たしかに、こと「再現」という意味においては、これ、非常に見事です。特にラッセル監督自身が70年代がちょうど10代からカレッジの学生ということもあり、当時のファッション感覚を再現させることに成功していますね。特に、70sの後半にアメリカでも流行った刑事物やスパイもののエッセンスはすごく意識してますね。それは「チャーリーズ・エンジェル」でも「スタスキー&ハッチ」でも良いんですけど、この映画の場合、「女性がファム・ファタール的でセクシー」というのと、「犯罪の仕掛け方がウィットに富んでる」ということ、そこはかとなくフィルム・ノワールの雰囲気があったりすることから、同じ70sでも、僕はどちらかというと




「ゴルゴ13」や「ルパン三世」といった、日本国産の70sクライム・アクションを思い出してしまいました。まあ、「アメリカン・ハッスル」の場合、「アクション」はないんですけどね。

・・・と、この映画、「70sへのノスタルジーを誘う娯楽作」として単純に見ても面白い作品ではあります。でもですね、この映画、よ〜く見てみますと、映画史のもっと深いところのものを彷彿とさせるんです。

僕がこれを見て何を最も思い出したかというと



ビリー・ワイルダーなんです!

ワイルダーが「40s〜60s前半までの監督」ということを考えると、70sとのイメージが結びつかないためか、僕の言うことにピンと来ない人も少なくはないと思うんですけど、僕が思うに、ラッセル監督はかなりこれ、意図的にワイルダーを今回は意識したんじゃないかな、と思っています。

それは「どういう意味でか」というと



ひとつは優れたサスペンス作家としてのワイルダー。ことが、映画視聴者の思うようになかなか進まない、意外なところでの逆転劇が待っているストーリー展開。特にそれは上の写真の、マレーネ・ディートリッヒがヒロインをつとめた「情婦」あたりで顕著なんですけど、この要素は今回強いですね。

そして



もうひとつはもちろん「コメディとしてのビリー・ワイルダー」ですが、たとえば、これはこんな感じです。

ひとつは「ストーリーに直接関係ないディテールで笑わせる」。特に今回は70sなので「髪型」で笑わせたりしてますが、やっぱり一番おかしかったのは、このブラッドリー・クーパーが見せた「ホームパーマ」。僕、小学生3〜4年生がこの時代だったので、こういう髪型が実在してたこともホームパーマも覚えてるんですけど、今、もう「死語の世界」になってるものを、単に髪型だけじゃなく、こうやって恥ずかしいとこまでしっかり開陳してしまうことによって徹底して笑いを誘ってるのがよろしいです。それはクリスチャン・ベールの、ハゲ隠しのコームオーバーでも同様です(笑)。



そして2つめは、「唐突に長話をはじめるボケ役」。たとえばワイルダーの作品だったら「情婦」での判事さんとか、「あなただけ今晩は」での語り部役の人とかなんですけど、「アメリカン・ハッスル」にも実はそれにあたる役がいて、それがこのルイCKが演じたブラッドリー・クーパーの上司役。

事件の捜査をしようとはやるブラッドリーを「まあ、そうあせるな」と言わんばかりに「おまえに良い話をしよう。その昔、俺と俺の兄貴はな」という話を何度も持ちかけるんですが、この話のオチが延々と先延ばしされて聞けないと言う(笑)。これなんかも話の本筋とは全く関係ないんですけど、やっぱ、これがあるとないでは全然違うんですよね。

そして、「ブラッドリーがどんなに熱くなってもボケ続けるルイ」という図式も、「お熱いのがお好き」でのエンディングで、ジャック・レモンが女装した男だということに気がつかないオッちゃんとそれにいら立つレモン、みたいな感じで良いんですよね、これも。このボケ役に、今やアメリカ屈指のスタンダップ・コメディアンのルイCKを配したセンスも素晴らしいと思います。



そして3つ目は「頭弱くて笑えるけど、意外と的を得てたりする女性」。ここもワイルダー的ですね。

たとえばそれはマリリン・モンローだったり、シャーリー・マクレーンがやってたタイプですね。一般常識を極度に知らなかったり、場の空気が全然読めてなかったりして、完全に自分だけの価値感覚のみで生きてるようなタイプなんですけど、いざ、口を開けて語りはじめると面白くて、意外とその場で人気者になってしまうようなタイプ。今回、J-Lawが演じてた役がまさにそんな感じでした。今回の映画では出番の数自体は少なく、あからさまな飛び道具的な脇役なんですけど、ボケかましてズレたまま自信持って語り続ける、酒入ってなくても自然と酔っぱらってるような演技はやっぱ充分なシーン・スティーラーだったんですよね。これが「世界にひとつの〜」だと、どちらかというと「強さ」というのをむしろ全面に押し出した、ハワード・ホークスのコメディでのキャサリン・ヘップバーンみたいな切り口上をしてた彼女ですけど、ラッセル監督は同じJ-Lawでも活かし方を絶妙に分けていた感じがしましたね。それにちゃんと応えるJ-Lawの演技力の高さ(セリフの発し方が強いんですよね、この子)もすごいんですけどね。



デヴィッドOラッセルの映画って、こういうオマージュが映画ファンにわかりやすく伝わるところがあるから、作ってるのは基本的にほとんどがコメディなのにアワードの常連になりやすくなっているところがあると思います。そういうとこ、この人もっと評価されてほしいんですけどね。

あと、役者の活かし方に関しては本当に天才的です。今回もベイル、エイミー、ブラッドリー、J-Law、4人が全員オスカーにノミネートですからね。「世界に〜」でも役者部門全てでノミネートされていましたけど。特にブラッドリー・クーパーはこの監督との出会いによって演技が開眼したと思います。


ただ、それでも、「ファイター」「世界に〜」に続いて、今回のこの映画でもオスカーでは「12 Years,A Slave」「Gravity」に続く3番手の扱い。「ずっと3位の作品を作り続ける無冠の帝王」というのもカッコいいと言えばカッコいいんですけど、でも、それだけのクオリティの作品をちゃんと作り続けることが出来るんだったら、大きな賞で評価されてほしいよね。
author:沢田太陽, category:映画レビュー, 08:18
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最新全米映画興行成績
どうも。


グラミーが終わったので、映画モードに戻りましょうかね。


では、火曜日で1日遅れですが、全米映画興行成績、行きましょう(ポスターをクリックするとトレイラーが見れます)。

1(1)Ride Along
2(2)Lone Survivor

3(3)The Nut Job
4(5)Frozen

5(4)Jack Ryan:Shadow Recruit
6(-)I,Frankenstein


7(6)American Hustle
9(8)August:Ossage County
8(9)The Wolf Of Wall Street

10(7)Devil's Due


さすがに1月のオスカー期間中は新作の動きが本当に鈍いですね。今週はとうとう5位以内に初登場がありません!

そんな中、アイス・キューブとケヴィン・ハートがコンビを組んだコメディ「Ride Along」が2週連続1位キープは立派です。ケヴィン、これで全米の顔かな。

で、6位初登場は「I,Frankenstein」。アーロン・エッカート主演による新しいフランケンシュタインですが、話は大幅にいじっているようで、新しい息吹を注ごうとしたらしいですが、それが全く機能しなかった模様です。


そんな本作は評判が非常に悪くてですね、Metacriticで29点。そしてRottentomatoesに至っては、たったの5点ですよ!これは早くも、2015年のラジーの大きな候補が生まれた感じです(笑)。

さて、



全米監督協会賞(DGA)は「ゼロ・グラヴィティ」のアルフォンソ・キュアロンが取りました。プロデューサー・ギルド(PGA
)では「それでも夜は明ける(12 Years,A Slave)」と同時受賞、スクリーン・アクターズ・ギルド(SAG)では「アメリカン・ハッスル」とクッキリ割れました。


もっぱらの評判では、「受賞をたくさんするのが『グラヴィティ』で、作品賞を『12 Years〜』が取るのでは」という感じになっています。たしかに、作品賞の場合、3部門くらい取れればなんとか形にはなります。ただ「Gravity」、今のままだと7つか8つは勝ちそうな感じなんですよね。一方「12〜」は、頑張って取っても3つぐらいでしょう。なんかそれだとちょっと不自然な気が僕はどうしてもしてしまうんですけど、果たして2月中旬発表のBAFTAでどういう結果になるか。今年のオスカーはまだまだ全然わかりません。


さて来週ですが、オスカー対象にはならずに終わった、ジェイソン・ライトマン監督の「Labour Day」が公開されます。「Juno」とか「Up In The Air」といったドラメディでオスカーにノミネートされた彼ですが、「らしくない」と言われるほどシリアスで暗い作品になってますね。主演はケイト・ウィンスレット。こちらのトレイラーでシメましょう。
 
author:沢田太陽, category:全米映画興行成績, 09:52
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グラミー2014ベスト&ワースト・ドレッサー&全体総括
どうも。

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今日はグラミー翌日なので、ベスト&ワースト・ドレッサーと、短い総括、やっておきましょう。

まず、僕の選んだベストドレッサー発表から行きましょう。もういきなり発表します。ベスト・ドレッサー3位はテイラー・スウィフト。すごく素敵なドレスなことは事実なので、他のメディアが選んでるように1位にしても良かったのですが、ゴールデン・グローブのときに3位に選んだチェリー・レッドのドレスの方が好きなのがちょっとひっかかり、3位で揃えてみました。


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そして、ベスト2位はシアラ。彼女が今年何の出番があったのかが微妙ではあったんですが、このゴールドのガウンを、妊婦のままキメたことが凄いと思って選びました。


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そしてベスト1位はP!NK。ぶっちゃけ、キャラがこういうベスト・ドレッサーに選びやすいタイプとは決して言えないのですが、このドレスは色、形、共にひと味違ってて、思わずジッと見てしまいます。この色使いだけでもかなり目立ったはずですが、胸元のカクッとした立体感が面白いです。

では、番外に行きましょう。

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まず、ファレルがかぶって話題になった、このデカいボーイスカウトみたいな帽子。今回はレッドカーペットでカッコつける方は狙わず、ストリート趣味で通したファレルですが、この帽子は果たしてストリートの共感を得ることができるのか?


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そして、ケイティ・ペリー。これ、思いのほか、ベストのうちのひとつに選んでるメディアが少なくなくてビックリしたんですけど、僕、もうちょっとでワーストに選ぶところでした。だって、これ、たしかに生地と色は素晴らしいんですけど、このスカートの楽譜がですね、見てて「耳なし芳一」をどうしても思い出してしまって(笑)。でも、ケイティって、やっぱ「嫌われない、みんなの人気者」なんだなあ、と改めて思います。だってこれ、ケイティ以外の人が着たら、多分ワーストに入れられちゃいますよ。この日のパフォーマンスも、正直記憶に残らない地味なものなのは結構いつも通りなのに、「話題にはならないけどワーストにも入らない」という感じも彼女っぽいんですよね。本当に「音楽界のジェニファー・アニストン」だと思います。


でも、毎年グラミーってそうなんですけど、映画のアワードに比べると、ベストは数が限られてるのに、ワーストは選びたいのがウジャウジャあるんですよね(笑)。今年の場合も、ケイティもあったし、アリアナ・グランデ、サラ・バレリスなんかも悪かったんですけど、まずワーストはこちらから。

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ワースト3位はマドンナ。

マドンナはここ最近、出るアワードでことごとくワーストに選ばれだしてますね。なんか彼女の場合、服がどうとか言う以前に「コンセプト」、これがだんだんシュールになっていきつつあります。今回もこの杖、これは一体・・。

でも、今回、レッドカーペット中継の時点で気づいてなかったものに2つ強烈なものがありました。


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ワースト2はポーラ・パットン。

この人はロビン・シックの奥さんの女優さんで、「Blurred Lines」のMVにも出て来ますが、このゼブラ柄!しかも首もと、「向かい合うヒョウ」ですよ!う〜ん・・。ダンナの「ちょい悪ワイルド」路線に呼応しようとしたんでしょうけど、これはなああ・・・。

しかし、1位はこんなもんじゃない。僕的に「これは!!」と思ったのは、これです!

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ワースト1位はクリゼット・ミシェル!

いやあ〜、これはすごい。なんか、「大阪のオバちゃん」みたいになってしまっている(笑)。その髪型も不気味な上に、全体がゴテゴテの上に、しかも悪趣味な緑でアクセントとは・・。この人、出て来た時は、「正統派のオーガニックR&Bシンガー」みたいな感じだったんですけど、これはまた一般には理解不能なサイファイ方面へと進んでいるようです。


で、総括の方ですが、実を言うと、下記のリンク先に書いています。こちらを参照にしてください。
 

バックナンバー一覧

第87回:第56回グラミー賞動画付きレポート!!


こちらに必要事項は全て書いています。是非ごらんください。

今年もグラミー、ノミネートまでは相変わらず謎が多いんですけど(笑)、当日のアワードのコーディネイトで圧倒的なカリスマ性を発揮するんですよね〜。これは本当にすごいことだと思います。本当に「先端」と「人気者」と「レジェンド」、この取り合わせが絶妙ですよね。これを組み合わせて違和感が全く生じないと言うか。本当はNHKも紅白歌合戦で同じような効果を狙いたいのかもしれないけど、足下にも及ばない感じですよね。


で、そちらにも書いたことですけど、ダフト・パンクとマックルモアのパフォーマンスが圧巻でしたね。ダフト・パンクはナイル・ロジャースにスティーヴィー・ワンダー足して、「Get Lucky」と「おしゃれフリーク」、そしてスティーヴィーの「SOngs In The Key Of Life」の大曲「Another Star」と絶妙につなげた。このワザにポールもリンゴもヨーコも踊った!この光景は、当のポールとリンゴの共演以上にすごいことだったかもしれないです。体で即座に反応できたポールたちもすごいですけどね。


マックルモアの「Same Love」は本当に受賞してほしかったんですけどね。でも、たとえ受賞できなくても、この曲のメッセージを会場中がしっかりと温かく見守ったことに意義があったと思います。ソチ五輪前の絶妙なタイミングで、世界規模で発せられた力強いメッセージだったと思います。

あとはケンドリック・ラマーとイマジン・ドラゴンズのぶつかりあいね!これは素晴らしかった!ケンドリックの、ハイ・スピードかつ立体的なラップの迫力が完全に場の空気を独占してるのに、イマジン・ドラゴンズがあのインパクトに負けないように全身を振り絞って、歌声で、太鼓で応戦してたのはちょっとした衝撃でしたね。特にケンドリックの後半のフリー・スタイルの迫力は独壇場だったのに、その後の「Radioactive」のサビの、ロジャー・ダルトリーばりのシャウト。これが一歩も引かなかった。そして最後はケンドリックも太鼓をたたき出すと言う・・。これは、この両者の今後にとっては非常にポジティヴに働くコラボだったと思います。

個人的に贅沢を言わせていただくなら、これにジャスティン・ティンバーレイクが、メイン・カテゴリーの賞争いに加わる形でパフォーマンスもあれば・・という感じだったんですけどね。なぜ今回、彼があそこまでオミットされ、今回出番さえなかったのか、ちょっと不思議でしたけどね。あと、カントリー枠ではハンター・ヘイズはなくて良かったと思いましたね。

 
author:沢田太陽, category:アワード, 10:21
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グラミー賞2014速報生ブログ〜授賞式篇
切り替えました。

と思ったら、まだ授賞式放送、はじまってなかった(汗)。去年みたいに30分、押すのかな。

CBSいきなりはじめるんだな!

ビヨンセが椅子に座った状況から歌いはじめました!椅子がくるくる回ってそこに寝そべりながらかなりセクシーな演出です。「フラッシュダンス」みたいだな。曲は「Drunk In Love」。

そして出た、ジェイZ!夫婦共演だ!

やっぱいきなり拍手大喝采ですね。

そして司会のLLクールJ登場。グラミーの意義をいつものように語ります。

ポール・マル・マッカートニーとリンゴ・スターにふれています。

ファレルとアナ・ケンドリックがプレゼンター。

New Artist

Macklemore&Ryan Lewis

ひねりなしに来たなあ〜。これで4冠目だよ。

Lorde、パフォーマンスです。髪、まっすぐになってますね(比較的)。曲はもちろん「Royals」。

あいかわらず、キーボードとドラムだけのものすごくシンプルなセットです。目つぶってクネクネしながらオーラ出してます。ちょっと、昔のアラニスっぽくもあるかな。

パフォーマンス自体に力強さはないんですけど、シーンに異端な感覚持ち込む感じは出てて良いのではないでしょうか。

カントリーのホープ、ハンター・ヘイズのパフォーマンス。ピアノの弾き語りです。カントリーではなく、単なるアダルト・コンテンポラリーですけどね。顔はカッコいいし、歌も上手いですけど、曲が面白くないなあ。

アナ・ファリスがプレゼンター。

Pop Duo Or Group

Get Lucky/Daft Punk


これはもう、ダフト・パンクとマックルモアの一騎打ちですね、今日は。ファレルが先にしゃべってますが、横でナイル・ロジャーズがウケてます。ダフト・パンクは何も言わず。

イギリスの人気俳優のスティーヴ・クーガン登場。ケイティ・ペリーのパフォーマンス紹介。曲は「Dark Horse」。

ホラーみたいなセットで、カプセルから紫のマントを羽織ったケイティが出て来ました。胸の部分が赤の十字になってますね。

なんか、前作のアルバムのラヴリーな路線の方が良かったからなのか、なんかピンと来ない演出かなあ。

なんと、シカゴがパフォーマンスです!ロバート・ラムが「一体現実を把握している者はいるのだろうか」を歌い出し、途中からロビン・シックが加わりました。「サタディ・イン・ザ・パーク」もうたいはじめました。ベースはまだジェイソン・シェフなのか、これは。

そして、「Blurred Lines」になだれ込みます。シカゴのホーン隊をつけてのヴァージョン。う〜ん、なんか、肝心の自分の曲が中途半端な長さになってるのはなあ・・。

キース・アーバンのパフォーマンス。シンガーとしては、ちょっと弱いんだよね、この人。そして、今日の彼のパフォーマンスの意図が見えない。共演の黒人ギタリストの人は優れた人ですけど・・と思ったらゲイリー・クラークJrか!


ジョン・レジェンドのパフォーマンス。パフォーマンス自体は良いんですけど、「なぜ、今日、彼が」という必然性が今ひとつ見えない。

チャーリー・ウィルソンとケヴィン・ハートがプレゼンター。

Best Rock Song

Cut Me Some Slack/Paul McCartney


ニルヴァーナ&ポールの共演ってのが効きましたね。クリス・ノヴォゼリックが別人のような姿で壇上にいます。

テイラー・スウィフトのパフォーマンス。これまでのグラミー・パフォーマンスで一番いいんじゃないかな。自信が出て来たような気がします。

ブルーノ・マーズがプレゼンター。

P!NKがまた宙に吊られています!前もこれやったんだよな。曲は「Try」。すごいんですけど、歌えてるのか(笑)。演出のすごさでは今日1番かも。そして、続いてfunのネイト・ルスと「Just Give Me A Reason」をデュエット。あんだけ振り回されたのに、よく歌えてるよ。すごい!

アリアナ・グランデとミゲルがプレゼンター。

Best Pop Solo

Royals/Lorde

「一生で全く予想だにしないこと」と語ってます。受賞が決まった瞬間も「なんでこんなことが起こるかなあ」みたいな顔してました。

ブラック・サバスがプレゼンター。オジーが何を言ってるのかわかりません(笑)。

リンゴ・スターがまず「Photograph」を歌いはじめました。なんか後ろでスティーヴ・ルカサーが目立ってます。

ジェイミー・フォックスがプレゼンター。

Best Rap Collaboration

Holy Grail/Jay-Z feat  Justin Timberlake

ケンドリック・ラマーとイマジン・ドラゴンズの共演。

「Radioactive」からいきなりケンドリックのラップになだれこんだけど、うまいなあ〜、ケンドリック。でも、ここからどうやってイマジン・ドラゴンズに戻る?と思ったら強引にサビに戻った。なんか太鼓たたき大会にもなってきたけど、ケンドリックの攻撃的なラップにこの演出はすごくあってると思う。これは成功なんじゃないか。

続いてケイシー・マスグレイヴスのさわやかなカントリー。バックバンドのむさい野郎が光るメキシカン衣装でサボテン立ててるのが可愛いね。ケイシーのこの派手なミニスカートの衣装は「えっ」ではあるけれど、この直前の曲が思いっきり暑かっただけに、これは良いコントラストになったね。

ジュリア・ロバーツが出て来ました。ビートルズのトリビュートです。

ポールがピアノにリンゴがドラムでパフォーマンスはじめました。曲は「Queenie Eye」。ここで最新の曲をこの年で披露出来るというのは凄いことですよね。ポールとリンゴが2人で並ぶと会場が一斉にスタンディング・オヴェージョン。

グロリア・エステファンとマーク・アンソニーがプレゼンター。

Best Pop Vocal Album

Unorthodox Jukebox/Bruno Mars


まあ、「歌」なんでね。取るべき人が取ったのではないでしょうか。

ジェレミー・レナーがプレゼンター。

ウィリー・ネルソンのトリビュート・パフォーマンス。ちょっと舌が回ってないかな。共演はクリス・クリストファソン。彼も声が・・。そして後ろからマール・ハガードとブレイク・シェルトン。マールは声出てて、ブレイクは30代なんで元気で当たり前です。ただ、観客の見つめる目が温かい。そりゃリスペクトはされてしかるべき大御所ですからね。

マルティナ・マクブライドとザック・ブラウンがプレゼンター。

Best Country Album

Same Trailer,Different Park/Kacey Musgraves


ケイシーがテイラー・スウィフトを抑えて受賞。たしかに、ノミネート作品紹介で流れるテイラーの曲を聴いて、もうカントリー扱いするのはさすがにね。

ニール・パトリック・ハリスがプレゼンター。

ダフト・パンクとスティーヴィー・ワンダーが共演です。

ナイル・ロジャーズ、ファレル、スティーヴィー3人が横並びです。で、ダフト・パンクはどこよ?と思ったら途中から、真ん中の調整宅で白い服着て出て来た。「Freak Out!」という間の手はシックの「Le freak」ネタですね。会場ノリノリ。ポールもリンゴもビヨンセもヨーコさんも。

おおっ!ここでスティーヴィーの「Another Star」、来た!!


続いてはキャロル・キングとサラ・バレリスのピアノ共演。まずはキャロルが「Beautiful」を歌い、サラが「Brave」でこたえます。キャロル、声出てますね。そして、このままソング・オブ・ザ・イヤーのノミネート。

Song Of The Year

Royals/Lorde

あらら、Lorde、勝っちゃったよ!ぶっちゃけ、マックルモア、この賞を取ることにもっとも注目が集まっていたのに。LGBTのあいだでのショック、大きいだろうなあ、これは。というか、もっと意義的な空気読もうよ。

ジャレッド・レトがプレゼンター。ルー・リードを追悼しています。共演した縁でメタリカ登場。中国人ピアニスト、ラン・ランとの共演で「One」。


スティーヴン・タイラーとスモーキン・ロビンソンがプレゼンター。「You've Really Got A Hold On Me」をスティーヴンが熱唱。こういう登場ばっかだね、この人も(笑)。

Record Of The Year

Get Lucky/Daft Punk


こっち、行っちゃったか。まあ、全く不思議はないけどね。

クイーン・ラティーファに紹介でマックルモアが「Same Love」をパフォーマンス。

そして、途中から、マドンナが杖ついて登場。「Same Love」と同じテンポで「Open Your Heart」の一節を歌います。そして会場はゲイ・メリッジの教会をイメージしたものとなりました。

そして、追悼会になってますが、グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングがノラ・ジョーンズではなく、これはミランダ・ランバートですね。2人でカントリーをデュエットしてフィル・エヴァリーのトリビュートです。

アリシア・キーズとヨーコ・オノがプレゼンターで最後です。

Album Of The Year

Random Access Memories/Daft Punk


最後にスピーチで「Same Love」を讃えています。素晴らしいシメ!

そして最後はナイン・インチ・ネールズとジョッシュ・オム(QOTSA)、デイヴ・グロールとリンジー・バッキンガムの共演で。NINとQOTSAのメドレーですね。

 
author:沢田太陽, category:アワード, 09:51
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グラミー賞2014速報生ブログ〜レッド・カーペット篇
さて、ここでグラミーに切り替えました。基本、E!のレッドカーペット・レポートの番組からお届けします。


いきなりライアン・シークレストに呼ばれたのは地味ですね。エド・シーラン。いいスーツは着てますが、白シャツとマルーンのネクタイはなんか会社員っぽい感じ。

ジョン・レジェンド。蝶タイの黒のタキシードですが、これはスーツもシャツもかなり良い生地使ってますね。ただの白じゃないもんな。そのシャツも。

ケイシー・マスグレイヴス。今日のヒロインの1人です。かわいい!ガウン、一見奇麗なんだけど、ベージュの透け方が透け過ぎて、ちょっとエッチな感じがするな、それは。肌色が強すぎるね。


イマジン・ドラゴンズ。スーツはトム・フォードかジョン・ヴァルバトス(後者っぽいかな)くらい良いんですけど、アコの長いヴォーカルの人が微妙に喧嘩強そうなのがなんか気になる(笑)。

スカイラー・グレイ。これもベージュのガウンですけど、このゴム手袋みたいな生地は・・。

アリアナ・グランデも・・、この白と黒をランダムに混ぜた感じはちょっと牛っぽいというか・・。

ブラック・サバスがしっかりとスーツで正装してるのが違和感あって良いです(笑)。レポーターのケリーとオジーがお約束の絡みをやってます。

サラ・バレリス。白のふわふわの、なんか聖子ちゃんぽい感じ・・って言ったら聖子ちゃんに失礼なくらい、なんか着こなしがダラっとした感じでキマってないなあ。

ジャレッド・レトが今日は30セカンズ・トゥ・マーズで。映画のアワードではキチっとせざるを得ないので、今日のラフな感じが自然に見えますね。

ファレル。ボーイスカウトみたいな帽子に赤の、生地はレザーかな、アディダスのジャージにジーンズ。ある意味カッコいいけど(笑)。

シアラ。今日、何か用事あったっけ?・・では、あるんだけど、衣装はすごく立派。ゴシックな金の荘厳な感じですね。


ウィズ・カリーファとアンバー・ローズ。アンバー、また、頭剃り上げて真っ金金です。ドレス自体はグラマーでいいんですけど。

コルビー・キャレイの赤のロングドレスはなかなか素敵。右肩を開けた斜めの透けたラインもいい。アップの髪型がちょっと雑なのがもったいない。

パリス・ヒルトン。真後ろが透けてセクシーな純白のロングドレス、服はすごく良いのに、なんか素直に「おおっ」となれないのはどうしてだろう。

ケイティ・ペリー。「Hit Or Miss」の代表的な存在ですけど、今日のは・・・。薄い白地は一瞬良いんですけど、シャワーカーテンみたいだし、スカート部分に楽譜がこれ、マジック書きみたいに見えるんだけど。人によってはワーストに選びそうな気も。


リタ・オラ。この人の「アタシ、アメリカで頑張んなきゃ!」みたいな感じは「そんなに焦んなくても・・」と言いたくなるくらいのものがあるんですけど、今日も緑の光沢のあるロングドレスがデカりすぎてアルミフォイルみたいになっちゃった。

キース・アーバン。髪切ってきて、珍しく耳が出ています。胸元空けは相変わらずです。

P!NKです。左右しっかり刈り上げたモヒカン・オールバックは相変わらず怖いんですけど、その赤のドレスの色はとても素敵です。

マドンナ。男性用黒スーツに帽子で左手に杖ついてます。しかもグレーの手袋。ここ最近、アワード関係での衣装が謎過ぎるんだけど。そして、その隣の黒人少年、誰?

ここで、先に発表されたものの速報です。

ラップ部門はマックルモアが独占し、既に3部門受賞。

ロック・アルバムはレッド・ツェッペリンの「Celebration Day」。

ロック・パフォーマンスはイマジン・ドラゴンズ。

オルタナティヴ・アルバムはヴァンパイア・ウィークエンド。

エレクトロ・アルバムはダフト・パンク。


そのマックルモアとライアン・ルイス。マックルモアはグリーンのヴェルヴェットのスーツですが、なんか「夜の営業」っぽい感じも。ライアンはチェックのスーツ。ちょっと狙い過ぎかな。

ロビン・シック。紺のヴェルヴェットのすごく高そうなスーツです。今日、もっともキメないと意味がない人ですから、気合い入ってます。やっぱアルマーニだそうです。

プレゼンターということでアナ・ファリス。脇役なので地味ですが、オン・ザ眉毛のブロンドのロングヘアはかわいいです。

アリシア・キーズ。ブルーのロングドレス、かなりカッコいいです!刈り上げリーゼント、好きじゃないんだけど、コーディネイト的にキマっているのは否定しません。

テイラー・スウィフト。ゴールデン・グローブのときの方が好きですけど、シルヴァーのギラギラしたロングドレスはゴージャスさと躍動感、両方あって良いと思います。

ヘルメットかぶってダフト・パンク登場!!

真っ赤っかな髪のシンディ・ローパー。喋り方がおばあちゃんみたい!


 
author:沢田太陽, category:アワード, 08:00
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