- 最新全米チャート
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2012.08.31 Fridayどうも。今日、気がついたら、トムが右に左にコロコロ転がっていました。最近は首も座って来て少しだけなら着席も出来るので、だいぶ楽になってきました。最近、CDのララバイじゃなく、直接歌って聴かせるようになったのですが、普通の童謡とか子守唄を僕が歌うのはなんか芸風違う気がするので独自に自然に口をついて出て来た曲を歌ったら、案外ウケてくれるので「あっ、やっぱ血がつながっているんだ」と思ってホッとしますね。歌ってるのはモンティ・パイソンの「Always Look On The Bright Side Of Life」が圧倒的に多く(笑)、最近あいづちの口笛吹くとハタッと止まって本当に泣き止みます。あと、フー・ファイターズの「My Hero」、チープ・トリックの「Surrender」、ビーチ・ボーイズの「Wouldn't It Be Nice」、クイーンの「You're My Best Friend」、トッド・ラングレンの「I Saw The Light」をローテーションにして歌ってます。一回でも笑顔を見せた曲をローテにしてるのでこうなってますが、 このまま好きになって欲しい曲ばかりです。そんなこともあり、最近子守りタイムが楽しくなってきています。では、そんな感じで、金曜恒例全米チャート、行きましょう。SINGLES1(1)We Are Never Ever Getting Back Together/Taylor Swift2(2)Whistle/Flo Rida3(3)Lights/Ellie Goulding4(9)One More Night/Maroon 55(6)Some Nights/fun.6(4)Call Me Maybe/Carly Rae Jepsen7(5)Wide Awake/Katy Perry8(7)Payphone/Maroon 5 feat Wiz Khalifa9(13)Good Time/Oel City&Carlu Rae Jepsen10(8)As Long As You Love Me/Justin Bieberテイラー、2週目の1位です。ダウンロードで初登場した場合、たいがい翌週にはガッと下がるんですけど、ウケてる証拠ですね。トップ10入りは9位のアウル・シティ。これで正式に「Fireflies」だけの一発屋ではなくなりましたね。カーリー・レイ・ジェプセンのヘルプも大きいと思いますが。では、圏外に行きましょう。今週19位のこの曲で。イギリスのシンガーソングライター、アレックス・クレアの「Too Close」があがってきましたね。もうイギリスでは既に4位まで上がった曲ですけど、こちらでもヒット中です。なんか聴いてて、10年くらい前、イギリスですごく人気のあったデヴィッド・グレイと、アメリカのギャヴィン・デグロウの中間くらいにいそうな感じですね。ソウルフルに歌い上げる感じなのでアメリカでウケやすいのかな。僕も声は好きな感じですね。アレンジがちょっとオーヴァープロデュースな感じがしますけど。では、アルバムに行きましょう。ALBUMS1(-)Chapter V/Trey Songz2(1)Based On A T.R.U Story/2 Chainz3(2)Now 43/Various Artists4(-)Kiss The Ring/DJ Khaled5(6)Believe/JustinBieber6(5)Overexposed/Maroon 57(-)The Midsummer Station/Owl City8(3)God Forgives,I Don't /Rick Ross9(-)The Struggle/Tenth Avenue North10(7)Up All Night/One Direction1位はトレイ・ソングス。知らなかったんですけど、アルバム、これで5枚目なんですってね。ここ最近の2〜3枚しか記憶にはなかったんですけど。4位初登場はサウス・ヒップホップのリーダー的存在になったDJケールドのアルバム。リル・ウェイン、カニエ・ウェスト、リック・ロス、ニッキ・ミナージュなど参加陣も豪華です。7位にはシングルも今週9位に入って来たアウル・シティの新作。そして9位にはクリスチャン・ロック・バンドのテンス・アヴェニュー・ノース。これが初のトップ10ヒットとなります。あと圏外では、36位にブロック・パーティ、42位にダークネスといった英国での復活組に加え44位にニューヨークの愛すべきインディ・バンド、イェーセイヤーも初登場しています。あと今週はアデルの「21」がとうとうトップ10から落ちました。実に1年半、78週もチャートに居続けたんですけど、十分に偉大な記録だと思います。
- 映画「ディクテーター 身元不明でニューヨーク」感想〜お願い!このままずっとバカでいて(笑)!
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2012.08.30 Thursdayどうも。おかげさまで今月、5月について今年2度目の月間10万PV達成しました!ありがとうございます。こっちは冬で雨が1か月降ってない状態で疲れやすくなったりしてるんですが、元気がでます。あと、昨日の記事も結構反響あったみたいでうれしいです。「それ以前にAKB知らない方が驚きだ」という反応もありましたが(笑)、そこは多めにみてやってください。日本に2年4ヶ月もいないわけだから。まあ、日本にいても、興味持ったかどうか、いささか疑問ではありますが。さて、今日は映画評行きます。もう、これは僕は個人的に数ヶ月前から公開を首を長くして待っていました。これです!「現在の世界のコメディ界のトップ」に今なら彼をあげる人が多いんじゃないかな。僕も本当に大好きです。奇才サッシャ・バロン・コーエンの新作「ディクテーター 身元不明でニューヨーク」。こちらのレビュー、行きましょう。ちなみにこの映画、現在ブラジルでは「ダーク・ナイト・ライジング」を抜いて初登場で興行1位。同じ週に「ロック・オブ・エイジズ」がはじまったんですけど圧勝でしたね。ちなみに僕はワイフとこの映画で記念日デート&ディナーしました(笑)。では、あらすじに行きましょう。北アフリカにワジヤ共和国という国があり、そこに非常に幼稚でお下劣でわがままな独裁者シャバーズ・アラディーン(サッシャ・バロン・コーエン)が長きに渡り独裁者として君臨していました。彼は自分が勝つためだけのオリンピックで他の選手や審判を銃で撃ち優勝し、メーガン・フォックスやリンジー・ローハンをはじめ、ときには年齢も性別も関係なく、世界的なセレブとベッドルームでときをすごし、壁にはその自慢の写真がたくさん飾ってありました。そして、ちょっとでも気に入らないことがあると、このポーズで「おまえクビ!」のサイン。多くの人が彼の周りからいなくなっていました。ワジヤは石油を輸出もせずにひとりじめし核兵器を作っていましたが。それが世界には脅威でした。アメリカはこのワジヤの核開発停止と石油の市場開放を求めて武力行使に踏み切ろうとします。そこでアラディーンは叔父で側近のタミル(ベン・キングスレー)と共にニューヨークで首脳会談を持つことにしました。しかし「アメリカの外交筋」だと思って出会ったクレイトン(ジョンCライリー)はタミルが雇ったヒットマンでした。アラディーンはホテルで寝ているところをクレイトンに襲われ、アイデンティティとも言える長いひげを剃られてしまい、さらに髭には火までつけられてしまいます。からくもクレイトンから逃げ切ったアラディーンでしたが、服もろくに着ないでVIPエリアを出てしまい、しかもひげもない状態ということもあり、「ただの中東の浮浪者」扱いを受けてしまいます。そして、記者会見の場所には、自分とそっくりの影武者の姿が!そしてこの影武者は記者会見でワジヤの民主化を宣言してしまいます。これは、ワジヤの石油解放で金儲けがしたかったタミルによる策略でした。「待てよ。そんな話聞いてないぞ!」とアラディーンは官邸の外で暴れますが、護衛につまみだされてしまいます。するとそこに、彼に手を差し伸べた女性がいました。それがゾーイ(アンナ・ファリス)。ゾーイは政治活動家で、マイノリティを店員として受け入れる自然食品の店のオーナーをやっていました。アラディーンを身寄りのないあわれな中東人だと思った彼女は、アラディーンを自身の店で雇おうと試みます。ただ、実質労働経験がないに等しいアラディーンはそれを断ります。ただ、いざ「独裁者」の肩書きがはずれると世間はつめたいもの。アラディーンはニューヨークをREMの「Everybody Hurts」のアラビア語ヴァージョンの鳴る中さまよい歩き、夜にワジヤからの移民で溢れる「リトル・ワジヤ」のバーに立ち寄りました。しかしそこには、アラディーンによって国を追われたものたちばかり。ひげがなくてもアラディーンの正体がわかったバーの店長や客はアラディーンを攻撃しようとしましたが、アラディーンは1人の男に助けられます。それがナダルでした。ナダルはワジヤで核開発研究所のリーダーでありながらもアラディーンの「先が尖っていない核ミサイルなんてカッコ悪くてイヤだ!」という漫画の読み過ぎによるダダから国を追われ、今はニューヨークのマック・ストアの店員をやっていました。ナダルは名誉回復を求めてアラディーンの官邸再侵入に加担しますが、その矢先、観光ヘリに載った2人は、怪しまれないように自国語で雑談をかわそうとしますが、言葉の断片から漏れ聴こえる「ビン・ラディン」「9・11」というキーワードに同乗した人たちがパニックを起こしてしまい、2人はテロ罪の容疑でつかまってしまいます。結局、無実だということがわかりアラディーンは釈放されましたが、彼を引き取りに来たのはゾーイでした。正義感の固まりのゾーイは「人種的偏見でこんなひどいことを」と警察に猛然と食ってかかりますが、その自分を思っての必死の形相と、彼女のボーボーな脇毛に、これまで感じたことのない、いかんとも処理しがたい思いを感じるのでした。…と、ここまでにしておきましょう。で、このあらすじ読んだだけで大体わかると思いますけどバカでしょ(笑)?これはサッシャ・バロン・コーエンの映画を見るたびに思うことですが、今回も期待に応えてくれています。しかも、彼がすごいのは、設定がどの映画も大体同じなのに、それでもなおかつ笑えるところです!これまでのいずれにも言えることで今回にも共通していた要素はこれですね。1.主人公がかなりいかがわしい、なまった英語を話す2.教育上間違っているとしか思えないことを声高に主張する。3.2の感性により、人の神経をさかなでる4.でも、さかなでた『良識』の向こうに醜い批判の対象も見つける5.起こりっこない調子のいい、世の中も同様に狂ってることを示すような話の展開6.エロ・グロ満載7.なぜかセクシー系女性セレブへの好奇心が強い8.馬鹿げた替え歌を作る(なぜか中東が絡むことを好みがち)これ、基本的に、アリGやボラット、ブルーノでも、同じなんですね。なんだけど、サッシャ・バロン・コーエン自体の演じ分けのクオリティの高さからか、これらのキャラクターが同じに見えないんですね。これはたいしたものだと思います。あと、毎度のこと、4の要素もちゃんとあって見応えはあるんですけど、今回「ボラット」のときと違うのは、見てて救いがある感じがするところかな。なんか全体的に微笑ましいんですね。で、おそらく、ここが評価の分かれ目だと思います。海外の批評を読んでると、ここの部分で批評が割れてる感じが実際にあるんですが、おそらくそういう人は「ボラット」を期待しすぎているような気がします。でも実際、「ボラット」だけなんですけどね、最後まで笑いが乾いてて痛烈な感じがするの。他のキャラクターのときの結末って、「結局のところ、メチャクチャ人間味あっていい人じゃん!」なシメなんですよね。今回もそっち側で、キャラが気持ちアリGに近いと思うんですけどね。この点においても僕は一貫性を感じましたけどね。なので問題ナシ。続きはまた後ほど。
- 遂にはアヴリル、マイリー、AKBまで!サイドカット(アンダーカット)の変遷
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2012.08.29 Wednesdayどうも。普段、日本の芸能にはメッチャクチャ疎くなってる僕ですが、なんでもAKBの大島って人(ゴメンナサイ。素で知りません)がサイド刈り上げたらしいですね。そのうち、日本でも誰か出るんだろうとは思っていましたけど、すごく意外なとこ来ましたね。僕も写真見ましたが、ビックリしました。で、これが不評みたいなことを聞いてますが、すごく想像できます。だいたい日本の古典的なタイプのアイドル・オタの女性の好みって得てしてものすごく保守的だし、海外のファッション雑誌なんかを押さえてるタイプはほとんど皆無でしょうからね。ただ、それでも、あの髪型がはずかしげもなく「テクノカット」と言って紹介されてる記事見たり、海外で呼ばれてる名称をカタカナでgoogle検索かけても的外れなものしか出てこないのを見ると、「もしかして、この領域でも認識にズレがあるのか」と思い、ちょっと気になってしまいました。なので今日は変則的ですが、なんか気になるので、その例の髪型がどんな風に海外のポップカルチャーに広がったか、それについて書きたいと思います。まず、あの髪型ですが、一般的に「サイドカット」、もしくは「アンダーカット」と呼ばれています。どっちでもオッケーみたいですね。要は「サイドを剃っちゃった」ことを強調したい場合が「サイドカット」で、刈り上げ部分を長い髪で隠すことを強調したい場合が「アンダーカット」と感覚的になるみたいです。この両単語を、英語でgoogle検索してみてください。ものすごい数のその髪型の写真が出て来ますから!この髪型のパイオニアはやっぱこの人だと思います。モデルのアリス・デラル。これ、最初に僕が見たのは2009年くらいじゃなかったかな。ある時期、海外のファッション誌にやたら取り上げられてたんですよね。Hard To Explainのスタッフに女の子が多いんで見かける機会が多かったんですけど、僕もあんまりにも見かけるので「誰だっけ、あの片側剃った子?」と尋ねて、それがアリスだということを知りました。そして、それから1年くらいして、やっぱ、黒人女性ってすっごく髪型に凝るせいなのか、R&B系のシンガーでこれが流行ってきたんですね。特に有名になったのが左側のキャシー。この人、「Pディディの秘蔵っ子」みたいな感じでデビューして、美人ってだけで印象残んない人だったんですけど、今やこの髪型が先行して覚えられてますね。今やこれがエスカレートして、両側剃ってもり立ててリーゼントにしたりしてすごいことになってます(笑)。あと、ファッション・コンシャスなだけあって、リアーナも反応早かったですね。このあと、しばらく髪伸ばしてましたけど、最近また左だけサイドカット入れましたね。それからさらに1年くらい経つと、この髪型を僕の住んでるブラジルでも日常的に見ることが増えて行きました。僕がそれを感じたのは、2011年11月に、ストロークスがヘッドライナーのロック・フェスに行ったときでした。このとき、この髪型にしてる女の子を5〜10分に一回の割合で見かけました!いみじくも、その話を僕はこのブログに書いています。これです。そして、このくらいから、この髪型が割とヒップな流行りものとして流行るようになってきましたね。まずはイギリスでサイドカットの女の子が2人も人気者になりました。1人はシェール・ロイド。「X Factor」出身で、今やイギリスの女の子たちにとってのファッション・リーダーみたくなってますね。そして右側がエリー・グールディング。最初、こんな感じじゃなかったんですけど、でも、この子くらいの控えめな刈り上げ方の方が、一般的に浸透するには効果あったかもしれません。で、そのエリーの彼氏と言えば、この人です。そう!現在最強のロッキンなダブステップDJ、スクリレックス!基本的にこの「サイドカット」「アンダーカット」って女の子の髪型なんですけど、男でもロン毛であればオッケーだし、逆に彼のルックスの場合、インパクトが強過ぎて、今やこの髪型が「スクリレックスの髪型」みたいな印象もむしろ強くなってきています。まあ、この髪型自体が、エモとかゴスのカルチャーから特殊に派生した、という説もありますからね。そんなこともあり、この髪型は欧米ではインディのややチャラめなタイプとか、クラバーがしてるイメージの強いものでした。おそらくK-Popの2NE1の人がこの髪型にしたのもそうした意識があったからでしょうね。やっぱ、このあたりの感覚は日本より早くなってるんだろうな、というのは感じます。そしてさらにyoutubeを見るとこんな風に、「どんな風にサイドカットにするか」という、how toものの動画もたくさん出て来ました。これ、今、本当に多いですよ!ただ、こういう動画見てても、これにしてる子ってどっちかというと、「普段、エモとかのロック聴いてそう」とか「エレクトロのクラブとか行ってそう」な人がしてる印象が伝わって来てたんですが、あっ、この髪型、もう寿命来ちゃったかも!と見て思っちゃったのがコレでしたね。とうとうアヴリル・ラヴィーンにまで!いや、たしかに、本人が自分のことロックだと思ってるのはわかるんですけど、でも、インディとかクラバーの目線からして昨今のアヴリルって決して積極的に真似したい対象ではないわけで。この写真見て「ゲッ、アヴリルと同じ髪型じゃん!」と思ってしまった、この髪型にしてる海外の女の子は少なくなかったような気がします。そしてさらに追い打ちをかけてなんとマイリー・サイラスまで!マイリーの場合、ヴェリー・ショートにしてしまったのでわかりにくいですが、片側ちゃんと剃ってます。ただ、この髪型の場合、ブリーチした色の方に注目が行ってしまい、ネット上では「マイリーが(ハリー・ポッターの)マルフォイになった!」と言う人が多かったですね。まあ、マイリー的には、頑張ってとんがろうとしたんだと思いますけど、なんか「イタいキャラ」がどうにも脱却できないところがあるというか。以前に「レディオヘッドが、私が音楽をやっていることの理由」と言って散々からかわれたりもしてたんですけど、なんか、本人が出してくるイメージのものに、どうやったら自分がふさわしいようになるか、という点で考えが足らなすぎるんですね。だから、ものすごく無理をしてるようにしか見えなくなっちゃうんだと思います。で、このマイリーの件が1週間から2週間前のことだったんですけど、その矢先にこうなっちゃったみたいですね。おそらく、これ、本人としては、「最近、こういう髪型の人、よく見るよね〜」くらいの気持ちでフツーにやっちゃったんだと思うんですね。僕自身は、日本の古くからのアイドルに求められてる女の子像は全く好みではないので、これくらいやった方がむしろ面白みも感じるんですけど、だけど、マイリーのとこでも言ったように、ここにたどり着くまでの過程があまりにもなさすぎましたね。別にロックとかクラブ聴けと言ってるわけではありませんけど、そういう界隈の人がやってる類いのものを、典型的なアイドル路線で売ってる自分がやって説得力あるか。そういうところでの考えが足りなかったんだろうなと思います。まあ、説得力を持つようになっちゃったら、逆にAKBにはいたくなくなるとは思いますが。でも、大体流行りもののサイクルってこんなもんですけどね。最初、「すごくトバしててカッコいい!」みたいに思っていたものが、広がりすぎちゃって、しまいには「えっ、もしかして自分って、あんな人と同じ格好しちゃってる。そんなのヤだ!」みたいな形で終えて行くというか。海外でも、寿命はそんなに長くない気がします。ただでさえ、長い目で見たら後で恥ずかしくなりそうな髪型ですもんね。まあ、ここ数年、それを恐れて、無難なファッションが多い中、リスクおかした感じは面白いと思ったりはしましたが。ただ、この髪型、日本でも一部してる人もいると僕は思ってたんですけど、あの名称での検索のひっかかりの悪さを見るに、そんなに浸透してなかったのか〜。そうなると、せっかく広がるチャンスあったのに、「ああ、あのAKBの人の髪型ね」みたいなイメージの方が今後先行して終ってしまいかねないような、そんな気が僕にはします。
- 最新全米映画興行成績
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2012.08.28 Tuesdayどうも。ここ当面、書くネタはたくさんあるんですが、そのせいでしょうか。挨拶で話すネタがなんか見つかりません。すみません。その分はネタで変えさせてください。では、火曜日恒例、全米映画興行成績行きましょう(ポスターをクリックするとトレイラーが見れます)。1(1)The Expendables 22(2)The Bourne Legacy3(3)Paranorman4(4)The Campaign5(6)Dark Knight Rises6(7)The Odd Life Of Timothy Green今週は今年最低規模の映画興行成績。1位の作品で興収1300万ドルしかありません。1位は先週に続いて「エクスペンダブル2」。2週1位ですが、公開タイミングに恵まれたか。あとは初登場もしばらくなく、7位に先週の13位からランクインしたのはオバマ大統領のドキュメンタリーと言っていいのかな、これは。「2016 Obama's America」。これは「オバマが次の選挙で勝ってまた大統領になるとアメリカはこんな風になるぞ」というのを示したものみたいですね。「なんか保守派の人の酒飲んだときのグチみたいだな」と話聞いたときに思ったのですが、どうやらそのまんまの内容らしく、Metacriticで51点、Rottentomatoesで50点と、評価はまっぷたつ。くしくも今、ロムニーとの支持率も半々なんですよね、たしか。僕は共和党自体が苦手なのでオバマじゃなくてもロムニーは支持しませんが。8位は初登場でジョセフ・ゴードン・レヴィット主演の「Premium Rush」。これはジョセフ扮する自転車メッセンジャーが事件に巻き込まれるサスペンスもの。評判自体はよく、Metacriticで66点、Rottentomatoesでも74点となかなかの高得点なんですが、映画の配給のパワーが弱かったか。コロンビア・ピクチャーズなんですけどね。期待してなかったのかな。そして10位で初登場はダックス・シェパードが主演・監督・脚本をつとめるダックス・シェパードのアクション・ロマンティック・コメディ。「えっ、ダックス・シェパードって誰だよ?」と思って調べてみたらこの人だと知って「あ〜、この人、そういう名前だったんだ」と思いました。僕が彼を知ったのは、ティナ・フェイとエイミー・ポーラー主演でアメリカではそこそこヒットした「Baby Mama」という映画。2008年くらいだったかな。で、2010年から現在まではNBCの「Parenthood」というドラマで主要キャストとして出ています。「この人に制作側の才能あったんだ」と思って関心してたら、評判はあまりよくなく、Metacriticで50点。Rottentomatoesでも45点と、興味を持つまでには至りませんでしたね。さて、向こう2週間くらいまで、アメリカはレイバー・デイに入る関係で映画の公開が面白くなくなる時期に入ってしまうのですが、その中で今週末公開は強いてあげるとこれかな。オーストラリアの名匠ジョン・ヒルコートの最新作「Lawless」。こちらのトレイラーでシメましょう。
- 最新全英チャート
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2012.08.27 Mondayどうも。今日は本編で語ることが多いので早速、月曜恒例、全英チャートに行きましょう。SINGLES1(-)Bom Bom/Sam&The Womp2(1)How We Do(Party)/Rita Ora3(2)Heatwave/Wiley feat Ms.D4(3)Read All About Us Part 3/Emeli Sande5(-)We Are Never Ever Getting Back Together/Taylor Swift6(7)Spectrum/Florence&The Machine7(-)(All Along)The Watch Tower/Delvin feat Ed Sheeran8(5)We'll Be Coming Back/Calvin Harris feat Example9(11)Wonderful/Angel10(8)Simply Amazing/Trey Songz1位初登場はサム&ザ・ウォンプというグループの「Bom Bom」。これ、1990年くらいにイギリスで流行ったハウスの一発屋みたいな感じですよね。この女の子のラップの入れ方なんて特にそんな感じ。こっちの方向に来たら、ちょっとこっち系の音楽もヤバいかな、という気がしますけどね。ちなみにこのサム&ザ・ウォンプ、80sのフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドから90sのシール、00sのtatuであてたプロデューサー、あのトレヴァー・ホーンの息子アーロン・ホーンによるグループだとか。このネタが自己人的には一番驚きました。5位初登場は先日全米チャートで初登場1位を飾ったテイラー・スウィフトの新作からの第1弾シングル。こちらでも大ヒットの兆しですね。7位のデルヴィンというのはイギリスの白人ラッパーなのかな。人気の男性シンガーソングライター、エド・シーランをフィーチャリングしての「(All Along)The Watch Tower」。これはボブ・ディランがオリジナルですが、このヴァージョンを聴く限り、ジミ・ヘンドリックスがカバーしヒットさせたヴァージョンをサンプリング、というかカバーしてますね。9位のエンジェルというのは、これがデビューしてから2曲目となるイギリスのR&B系のシンガーですね。この曲、途中でロックになったりして、なかなか面白い曲です。では、アルバムに行きましょう。ALBUMS1(1)Our Version Of Events/Emeli Sande2(2)Fall To Grace/Paloma Faith3(-)Four/Bloc Party4(-)Hot Cakes/The Darkness5(-)Devotion/Jesse Ware6(3)+/Ed Sheeran7(50)El Camino/The Black Keys8(8)Talk That Talk/Rihanna9(5)Overexposed/Maroon 510(-)Chapter 5/Trey Songz今週のアルバム・チャートは面白いですね。3位には4年ぶりの活動再開となります。ブロック・パーティの4枚目のアルバム。2枚目のあとに内紛が伝えられ、3rdのときには空中分解になっていたのでさすがにもう再始動はキツいかと思ってましたが、復活して3位なんですね。そして4位には、なんと解散していたダークネスの復活アルバムですよ!この人たち、出て来たときのインパクトが完全にキャラ先行で完全に”一発屋”扱いだったので、今回の再結成も「やるのはいいけど、ウケないだろうな」と思っておりました。そうしたら両者とも、良い曲書くじゃないの!やっぱ、ダテに2003〜05年のときの人になっただけのことはありますね。両者とも、曲、しっかりしてますよ、これ。ブロック・パーティはだんだん暑苦しくなって行ったんだけど、あえて曲調軽くすることによってよくなりましたね。そして、ダークネス!僕はこの人たちの曲のキャッチーさはリアルタイムでかなり好きだったんですけど、それがまぐれじゃないことを証明してますね。でも、逆の言い方をしてしまうと、「過去の人」をこう易々とチャート上位に戻すほど、現在のロックで力のあるものがない。厳しい言い方をするとそういうことになると思います。スタイルうんぬん以前に、「ちゃんと存在感のある曲を書けるバンド」が少なくなってるということでしょうね。こういうときって「デビューしたてだからヒップスターみたいに扱わないと」みたいなことしてると、大事なことを見失いかねなから気をつけないとね。5位は一転してニューカマーですが、すっごく評判のいい人です。ジェシー・ウェアといって、エレクトロ系のDJ、SBTRKTの曲でフィーチャーされて話題となった人ですがこれはすごいかもしれない!一言で言うなら「エレクトロ世代のシャーデー」。シャーデーの持つ気品みたいなものがオーガニックな域だけに止まらず、しっかりモダン・グルーヴの中で進化しているというか。それ言ったら本家シャーデーもそうなんですけど、それよりもさらに踏み込んだ感じがあると思います。この先、楽しみだなあ。あと7位にブラック・キーズが一気にトップ10入りしましたが、これ自己最高位だと思いますね。あと10位には、むしろイギリスの方人気高いんじゃないかな。トレイ・ソングスの新作が入ってきています。
- 映画「Hope Springs」感想〜現在最高のロマコメ女王はメリル・ストリープかも
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2012.08.26 Sundayどうも。今日は映画レヴュー、行きましょう。こちらです。メリル・ストリープの最新主演作ですね、「Hope Springs」。メリルは今年「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」で2度目のオスカー主演女優賞をとったばかりですけど、それに続く最新作となります。こちらは、このポスターでも想像が出来るように、ライトタッチな大人のコメディになります。では、あらすじに行きましょう。オマハに住むケイ(メリル・ストリープ)とアーノルド(トミー・リー・ジョーンズ)は結婚31年の夫婦。子供も大きくなり現在は2人で暮らしているのですが、2人はもう何年もセックスどころか体にふれあうことすらせず、寝るときも別々の寝室で寝ています。家庭内の会話も空虚で、アーノルドの興味はテレビのゴルフ番組だけ。アーノルドとしては「浮気もせず離婚しないだけマシだろ」くらいの意識です。普段はお上品でお人好しのケイですが、そんな彼女でも、最近のアーノルドの態度には不満がたまっていました。そんなとき彼女は、立ち寄った本屋で見つけた、危機を迎えた夫婦仲の再建を専門とするカウンセラーの本を目にして立ち止まります。ケイは、その本の著者、バーニー・フェルド博士がオマハから遠く離れた東海岸のメイン州で行っている、短期間での夫婦カウンセリングに申し込みます。「なんだ、そんなもん。わしゃあ、知らんぞ!」。アーノルドはそう行って行くのを拒みますが、いざケイが先に空港に旅立つと、結局はノコノコとついて来ました。そして、そこにはフェルド博士(スティーヴ・カレル)が待っていました。博士はアーノルドの非協力的な言動に振り回されますが、せいぜい眉毛を上げ下げするだけで、表情も口調も変えず、冷静沈着に2人への対応を行います。そしてフェルド博士は2人にかなり大胆な注文をしはじめます。「夫婦仲を回復させるためには、まず体がふれあうところからはじめないと」。ケイは「ええ…、そんなことまでするんですかあ…。…う〜ん、できるかなあ…」と迷いながらもなんとかトライしようとします。一方アーノルドは、博士から言われることにいちいち反発しますが、なんだかんだでトライしようとはします。だが、ケイとアーノルドの体のふれあいはそう簡単には復活せず…。…と、ここまでにしておきましょう。まず結論から言いましょう。映画としては「マーガレット・サッチャー」よりこっちの方が断然上です!たしかにサッチャー首相という、歴史上に語り継がれる女性政治家を完璧に演じきったのは見事だと思うんですけど、あの映画はサッチャー像が監督の思い入れの中で完結しすぎていて、「じゃあ、一体サッチャーってどういう人だったの?」というのが、わかりそうでさっぱりわかんなかったよくわかんない映画だったんですね。そこを行くとこの映画はわかりやすいし、見ている人の共感も湧きやすいし、しかも最高の演技の数々を体験できます。この映画、まず何がすごいか。それは実質3人しか出演がないのに、見る者をひきつける。熟年夫婦に担当医師、というストーリーの組み立て自体は予想はできるし、それだけに役者にかなりの演技力が求められます。この映画はそこを満点以上の演技でこたえてます。「アメリカの頑固親父」を演じ慣れてるトミーはさすが。そして、普段は慌て者や変人をえんじるスティーヴ・カレルが、抑制の聴いた演技で新境地を開いているのも見事です。ですがやはり本作で魅せるのはメリル・ストリープ。この人、キャラクターを作り込んだ役だったり、特殊な英語の訛りをしゃべったりする役があまりにすごいので(笑)、それで注目されがちなんですけど、こういう”フツーのオバさん”を等身大に演じさせても抜群にうまいんですよね。今回は、すごくさえない、普段は自己主張をしない良い奥さん、でも、「そんな私だってまだ、ときめきは残ってるつもりよ」という、初老の女性の心境をすごくかわいらしく、共感が湧くように演じてます。こういう役って、最近演じる人ってあんまり見かけませんよね。ハリウッドでもダイアン・キートンやバーブラ・ストライザントがたまにやる(でも感触違うんだよね)程度だし、日本だとその昔、八千草薫や佐久間良子がよくやってたタイプかな。今フランスだと、このポジションにカトリーヌ・ドヌーヴが座っちゃってますけどね。でも、今名前をあげたそういう女優さんとも違って、メリルって、そこにさらに印象的な「もうひとひねり」を加えることが出来てるんですよね。それがこの映画での「エッチ」な部分。この映画、実はメリルにかなりエゲつない演技させてるんですけど、それに応えるメリルがとにかく可笑しいんです、これが(笑)。スティーヴ・カレルが要求する指令が相当エゲつなく、メリルもここで「そんなのできないわよ〜」と一瞬なるんだけど、それでも素直にトライしようとはしてみて。ただ、周りに誰もいないのに、「誰か見てるんじゃないかしら」とソワソワし、もっと自然にやればいいものを本人に照れがあるもんだから、そのエッチな行為がかえって大げさに見えてしまう(笑)。こういうとこでの、映画を見ている人の目線との駆け引き、これがこの人、本当に上手です。実は上のバナナの写真もその一例なんですけどね(笑)。これは僕、ジャンルとしては"ロマンティック・コメディ”に分類していいものだと思うんですけど、その観点で行くと、ここ3年で一番面白いロマコメでした。そして、それはおそらくはこれ以来。メリル自身の2009年のヒット作「It's Complicated」。日本でも「恋するベーカリー」で知られている作品ですね。これ、こちらでは非常に任期が高くて、ケーブルの映画チャンネルで何度もリピートされてますが、ここ最近のいいロマコメってこれ以来じゃないかなあ。ここ最近のロマコメのジャンルって、たとえばケイト・ハドソンとかジェニファー・ロペス、ジェニファー・アニストン、キャサリン・ハイグルあたりが該当すると思うんですが、もうこれがことごとくつまんない!なんか、方程式の方が話が展開する前から出来上がりすぎてしまっていて、鑑賞者が一番感じたいところの「共感してひきこまれる人間性」だったり、共演男優とのケミストリーだったりが全然見えてこないんですよね。メリル・ストリープって人は、別に若い人に説教をかますキャラじゃないと思うんですけど、この人は今作とこの映画の2作で、「ロマコメに必要なものは何か」というものを身を持って表現してくれていると思います。メリル本人自身は「還暦超えてもロマコメの主演ができるなんて自分は恵まれてる。その昔は、あのベティ・デイヴィスほどの大女優でさえも、この年だと怖い老女の役をやらなくてはいけなかったのに」と「It's Complicated」の公開当時に語っていたんですけど、彼女はその「恵まれている」という状況からさらに自分を女優として進化させ、「還暦過ぎた女性が出来る役」というものを次から次へと開拓して行っているような気さえします。今の20〜40代のロマコメ女優は、もっと心してかかんないといけないと思いますね。ここんとこ、さっき名前をあげた女優は全然ダメで、本来優れた”ロマコメ女王”だったリース・ウィザースプーンもいまひとつだし。今、唯一このジャンルで期待できるのは、ミラ・クニスくらいじゃないのかな。それにしても、ここ5〜6年のメリルって本当にすごいですよね。還暦前後にして、どれだけ人々の記憶に残る役をものにしたことか!「プラダを着た悪魔」のミランダ・プリーストリーを皮切りに、「マンマ・ミーア」のドナ、「ダウト」の怖い修道女、「ジュリー&ジュリア」のジュリア・チャイルド、「恋するベーカリー」のジェーン、そしてマーガレット・サッチャーに今回のケイ。役柄がひとつひとつ全部違って、それが全部印象に残るものになっているわけですからね。この人はどこまで進化するんだろうなあ。ちなみにこの映画、「プラダを着た悪魔」で組んだデヴィッド・フランケル監督作品。メリルとしても組みやすい監督だったような気がします。それもあり、日本公開も堅い気がしますが、これは見た方が良い。思わぬ掘り出しもの見つけたような、そんな気分になれますから。