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NMEのTrack Of The Decadeがカッコ良すぎ!
 どうも!


昨日の「俺たちニュースキャスター」、さすがに「ハンガー・ゲーム」のような反応はないですね(泣)。でも、僕が最近よくチェックしているニューヨーク・タイムス、LAタイムス、シカゴ・サン・タイムス、UKのザ・ガーディアンといった有力新聞のエンターテイメントのコーナーではのきなみ大きく取り上げられてたんですけどね。ナンセンスなバカ映画だけど(笑)、あの作品にはこうやってちゃんと意味があったりはします。これは冗談じゃなく、結構本気で言ってます。



ところで今、NMEがすごくカッコいい企画やってますね。創業60周年を記念しての目玉企画「100 Best Tracks Series」。これつまり、1950年代から2000年代に至るまでの6世代分のベスト・ソングTop100を選ぶ企画。これ、すっごくおもしろいです!僕としては、従来通りの「ベスト・アルバム100」みたいな企画にちょっと飽きてるところもあったので、こっちのシングル曲単位の方が見てて新鮮だし、知らない曲も結構あって勉強になります。


今のところ50sと60sが出来てます。本当は全部書き出したいくらいなんですけど、曲数が多過ぎてとても大変なので、リンクを以下に貼っておきます。こんな感じです。







気になる人は上の文字をクリックしてください。全部にyoutube貼ってますので、思いっきり聴けるはずです。すごく良い勉強になるうえに、やっぱ曲が良いんで、聞き流すだけですごく楽しめるんですよね。



僕的にはやっぱ60sは最高ですね!ここの100の選曲もすごくそそります。ビートルズ、ストーンズ、ビーチボーイズ、ジミヘンはもちろんですが、モータウン、JB、スライをはじめとしたソウル・クラシックやロネッツやシャングリラス、シュレルズみたいなガール・グループ、スモール・フェイシズやアニマルズやホリーズみたいなブリティッシュ・ビート、パッツィ・クラインやジョニー・キャッシュのようなカントリー・クラシック、13thフロア・エレヴェーターズやエレクトリック・プルーンズやカウント・ファイヴみたいなカルト・ガレージ・ロック、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド一派、ニック・ドレイクやレナード・コーエンのようなカルトなシンガーソングライター、あとセルジュ・ゲンズブールまで一曲入ってるなぢ、網羅の仕方が立派ですね。


その100曲の中で僕が一曲あげるとしたら、これかな。


 


も〜う、この曲がとにかく大好きなんです!!!31位に入ってるグレン・キャンベルの「ウィチタ・ラインマン」。この曲は聴いててこう、なんか不思議な幻想感があるんですよね。ベースとなってるのはカントリーなんですけど、壮麗なストリングスが鳴り響き、ブレイクで一瞬入る優美なカウンター・メロディと、それをもり立てるちょっとカオティックで浮遊感のあるホーンのアレンジ。これがなんか不思議なコズミック感を出してるんですよね。このあたりの感覚って、「スペース・オデティ」やら「ライフ・オン・マーズ?」、「スターマン」あたりもそうかな、の初期デヴィッド・ボウイにも通じる感覚なんですよね。


100位内にエントリーされた曲は8〜9割型好きなんですが、ただ、そんな僕でも「え〜、これも好きなんだけどなあ〜」という曲は結構あるので、せっかくなんで、ここでその例を聴いていただきましょうかね。「NMEの100曲」に付随して、「こんなのもあるよ」という別の選択肢を示すという意味で。


僕が入って欲しかったのは、こんな曲ですね。

 


これ絶対入れて欲しかったんだけどなあ〜。ディオンヌ・ワーウィックの「Walk On By」。「オースティン・パワーズ」なんかを見てもわかるけど、60sにヨーロピアン・テイストなオシャレ感覚って絶対に必要で、その雰囲気を現出する存在としてのバート・バカラックって60sを語るに不可欠だと思うんだけどなあ〜。これ多分、彼の母国のアメリカだと「洒落すぎ」でイギリス人にしてみれば「外国人」って感じに映っちゃうのかなあ。すごくもったいない気がします。

 


ザ・フーは2曲入ってたんですけど、このバンドを初期のモッズのイメージだけで語るのって個人的にはやっぱ抵抗があってですね、こういうライヴバンドとしての魅力を伝えるタイプの曲がどうしても欲しくなるんですよね。たしかにこの「恋のマジックアイ」あたりは、モッズとロック・オペラの中間移行期で評価されにくいのはわかるんですけど、でも、やっぱ欲しいですね。

 


今回のNMEのリストで僕が唯一不満なのはドアーズを完全無視してることですね。それはおかしい!このバンド外してラヴやストゥージズが入るんだとしたら本末転倒(全部同じエレクトラの代表バンドですけどね)。あくまで時代の主役はこちだったわけだし、今聴いたって全然古くなってないわけだし。そこんとこはちゃんと評価していただきたいですね。


 


あと60sのモータウンだとこれ入れて欲しいんだよなあ〜。マーヴィンは「悲しいうわさ」がトップ10入ってて、あれもこの人のヴォーカル・レンジの圧倒的な広さを物語る曲なんですけど、この時代きってのレディキラー・シンガーとしての才能をいかんなく発揮した女性シンガーとのデュエットもの、とりわけ最も相性がよく幾多の名曲を生み出したタミー・テレルとのデュエットはやはり欲しいかと。アシュフォード&シンプゾンスのペンによるゴスペル・コードのメロディ・ラインも60sを彩った要素だと思うしね。


 


これは入ってると思ったんだけどなあ〜。昨今のイギリスの音楽メディアでのスコット・ウォーカー再評価って熱いから必ずやと思っていたんですけどね。実験的なアレンジと、後のイギリスのシンガーに多大な影響を与えた低音のクルーン唱法。UKロックにとってはある種の手本なんですけどね。



…という感じでしょうかね。いずれにせよ、いろいろと古の名曲に思いを馳せながらリストを眺める作業というのはすごく楽しめるのは間違いないです。
author:沢田太陽, category:音楽ニュース, 11:02
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この日を待っていた!!「俺たちニュースキャスター」続編が実現!!!
どうも!

 


いや〜、やっぱ、この僕がこの話題に触れずに過ごすわけにはいかないでしょう。昨日、とうとう現実のものとして、上の番組で発表されました!それが




「俺たちニュースキャスター」、続編制作決定です!!!


上の動画は28日の夜にロン・バーガンディに扮したウィル・フェレルがレイトショーの「コナン」に出演した際、ロン得意のジャズ・フルート(笑)を披露した後、「パラマウントで制作することになった!」と正式に宣言したものです。


いや〜、マジで嬉しいですね、これは!!


この続編制作に関しては、フェレルがずっと画策しつつも、出演者が有名になりすぎて、2004年当時のバジェットでは制作が出来なくなったことから難航してて、一時は終結宣言まで飛び出していましたからね。全てはフェレルがあきらめなかったことにつきます。


でも、そんなこと以上に


これは僕の人生にとっても多大な影響を与えた映画です(笑)!


僕がこの映画をどれだけ好きかということはこのブログの左側の「Recommend」を見てもすぐにおわかりだと思うし、過去のこのブログでも「2000年代の好きな映画 10」という記事で真っ先に入れてたし(コレ)、折につれて触れて来たつもりです。



でも、この作品の場合、僕にとっては「ただ単に大好き!」という次元ではすまされないレベルなんですよね。くっだらないかもしれないけど、本当に人生が一部変えられましたから(笑)。



あれはもう忘れもしません。2005年2月のことです。当時僕はHard To Explainを立ち上げたばかりの頃で、その当時はイギリスからNME推奨のバンドが登場してはナショナル・チャートの上位に次々と送り込まれるほどのバンド・ブームだったんですね。僕は、そのロンドンへの現地視察を、その当時まだ20歳のメンバーと一緒に行ったんですけど、その行きの飛行機、ヴァージンかブリティッシュ・エアウェイズか忘れたんですけど、その機内映画として




偶然、これを見ることになったんですが、これ、もう、この70sをパロッたルックスを見るだけで思いっきり吹き出してしまいました(笑)。


「えっ、何これ?」と思って見て行くと、セックス・シーンの白馬のアニメから、ジャズ・フルートから、愛犬を蹴って川に入れる(しかも蹴るのがジャック・ブラック)は、他の局のニュースチームと武器を持った決闘をするは、熊の赤ちゃんの出産の報道でニュースがオッケーだは、2秒で着替えがオッケーだは、愛犬が熊に動物語で説得して事態がすべて解決するは、とにかくパーツパーツのひとつひとつがあまりにもシュールで、その都度、涙しながら飛行機の中でけたたましく大声あげて笑って、帯同したスタッフにも「どうしたんですか?」みたいな感じで見られてました(笑)。


ズバリ、映画見てここまで笑ったことは自分の人生の歴史の中でもなかったのと同時に、自分がもともとこういうコメディが好きだったことを、この映画は思い出させてくれたんですね。


そして、それから数ヶ月して、僕は現在のワイフに出会うわけなんですが、そうしたら彼女もちょっとインディっぽいコメディ映画の大ファンで、彼女と話しているうちに、「あっ、そうそう。この映画を飛行機の中で見て大爆笑してさ!」みたいな話になって、そこで2人でまた一緒に見直して、そこからもう逃れられなくなりました。


僕は90sの中ぐらいからしばらく映画を見なくなっていたんですけど、ここからまた映画を見るようになったんですね。で、ちょうどその頃くらいから、「40歳の童貞男」とか「ナポレオン・ダイナマイト」みたいなコメディの傑作も出はじめて。そこにプラスして、ワイフが僕がしばらくのブランクのうちに見損ねていたアレクサンダー・ペインとかウェス・アンダーソンの映画を見せてもらって、そこで俳優や監督などが僕の中で一致し出して、映画見るペースも上がったんですけど、でも、僕的にはやっぱり





「俺たちニュースキャスター」を手がけたジャド・アパトウの作品がすごく気になりはじめたんですね。2006年の「40歳の童貞男」もそうだったんですけど、2007年に、彼の手がけた「スーパーバッド」と「ノックト・アップ」の2つが一気にアメリカで話題になったとき、これが大きかったかな。そして、ここ日本でも、これまでずっとDVDスルーだったウィル・フェレルの作品が『俺たちフィギュアスケーター』ではじめて日本公開されたことをキッカケに紹介もされはじめて。ちょうどそのときにフラットパックという、当時のアメリカン・コメディの趨勢を表す言葉も覚えて行きました。あと、アパトウがそれ以前に手がけていたTVドラマ「Freaks&Geeks」からセス・ローゲン、ジェイムス・フランコ、ジェイソン・シーゲルという今のハリウッドの主演級が3人も出たことも大きかったですね。



「なんだ。音楽だけじゃなくて、ここにもちゃんとカルチャーを引っ張るシーンがあるじゃないか!」。僕がそう思ったのは事実です。でも、それは同時に、当時のストロークスやストライプス以降のインディ・ロックが得てしてそうであったように、日本になかなか入ってこない、海外では右肩上がりなヒップな常識だったわけです。そこで「なんとかしたいよなあ〜」と思っていたら、2007年の年末にアメリカで「JUNO」が公開され、サントラがインディのシーンとも上手くクロスする感じだったことからHard To Explainで思い切って裏表紙にしちゃったんですね…。



…と、こんな風に、あのロンドン行きの飛行機から物事が本当に動いて行ったわけです(笑)。今ではHard To Explainで映画系の表紙も珍しくないし、読者さんの中でも結構映画のコーナーに反応していただくことも増えてるのも事実なんですけど、もし僕があのときあの飛行機の中で「俺たちニュースキャスター」を見ていなかったとしたら、僕自身もHard To Explainも、もっと音楽やロック・スピリットみたいなものをストイックにつきつめた感じになっていたかもしれません。ましてや今、このブログをこんな風な感じではやってなかたでしょうね。


…ね?実際に影響あったの、わかったでしょ(笑)。


そして、こうした僕の個人史的に大事な作品なだけではもちろんなく(笑)、この映画、コメディ史的にも重要です。これを第1作目として前述したジャド・アパトウがプロデューサーや監督として「アパトウ・プロダクション」作品を次々と発表して行き、この映画の出演者の中に、これも先述した「フラットパック」と呼ばれる7人の主要人気コメディアンのうち6人が揃ってる(ウィル・フェレル、ベン・スティラー、ヴィンス・ヴォーン、スティーヴ・カレル、ルーク・ウィルソン、ジャック・ブラック。要はオーウェン・ウィルソン以外)し。また、ウィル・フェレルがこうして当たったことで、TVの老舗コメディ番組「サタディ・ナイト・ライヴ」の価値が改めて再評価されるようになったり…、ニュースチームの中のスティーヴ・カレルやポール・ラッドも主演級のスターに昇格したり。ここから間違いなくアメリカン・コメディも変わって行ったのです!


そうした事情から、公開当時は「ばかばかしいけど、面白いことは面白いね」みたいな評価だったこの映画は、今や「コメディ映画オール100」や「2000年代の100本の映画」みたいなリストに入ることも珍しくなく、イギリスのEmpire誌が選んだ「オールタイム映画500」でも113位にランクインしてるほどです。



こうやって一度伝説を作ってしまったものにもう一回ケミストリーが起こるか。それは難しいところではありますが、もとが10年近い月日のなかでかなりのものを変えた作品なわけです。やっぱり期待しないという方がおかしいでしょう。公開は早くても来年だと思うけど、早く実現したの見てみたいなあ〜。できたらニュースチームの4人は是非不動で!そして実現したら、ここで大特集ももちろん組みますので(笑)、お楽しみに!
author:沢田太陽, category:映画, 11:32
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最新全米チャート
どうも!


今日は2ネタ投稿したいのでちょっと急いで進行します。


まずは金曜恒例、全米チャートです。



SINGLES

1(1)We Are Young/fun.feat Janelle Monae
2(2)Stronger/Kelly Clarkson
3(3)Glad You Came/The Wanted
4(5)Somebody That I Used To Know/Gotye feat Kimbra
5(6)Starships/Nicki Minaj
6(4)Set Fire To The Rain/Adele
7(9)Wild Ones/Fro Rida feat Sia
8(10)Part Of Me/Katy Perry
9(8)Take Care/Drake
10(7)Turn Me On/David Guetta feat Nicki Minaj


なんと今週新たなトップ10入りはゼロ!上位3曲も先週と同じです。fun.強いね。でも、そろそろゴティエとニッキが喰いにかかるかな。


では、もういきなりですけど、圏外に行きましょう。19位初登場のこの曲で。

 


テイラー・スウィフトのニュー・シングルは映画「The Hunger Game」のサントラの曲ですね。ただ、この曲、劇中でかかってないんですよね(笑)。


映画自体音楽にまで注意して見てたし、エンディングでも印象的だったのは、Tボーン・バーネットが手がけたアーシーなアメリカーナっぽいスコア(映画にはすごくよく合ってました)と、ラストのクレジットでかかった曲です。それについては後述しますね。


では、アルバムに行きましょう。


ALBUMS

1(-)The Hunger Games/Soundtrack
2(2)21/Adele
3(-)Port Of Morrow/The Shins
4(1)Up All Night/One Direction
5(-)The OF Tape Vol.2/Odd Future
6(4)Wrecking Ball/Bruce Springsteen
7(-)The MF Life/Melanie Fiona
8(8)Now 41/Various Artists
9(6)Greatest Hits/Whitney Houston
10(-)Radio Music Society/Esperanza Spalding


「The Hunger Games」、サントラでも初登場1位です。やっぱ、これは現象ですね。


3位は、僕の中で今もっともオススメなザ・シンズのニュー・アルバム。40歳を迎えたジェイムス・マーサー、初心に戻ってメンバー総とっかえで臨んだ挑戦意欲満々のアルバム。すごくフレッシュです。


5位には現在のヒップホップ界の注目株、LAのアンダーグラウンドを代表するオッド・フューチャー、7位にはカナダのR&B女性シンガー、メラニー・フィオナの2ndアルバム、そして10位には2011年のグラミーで新人賞を獲得して一躍注目が高まったアフロヘアの歌姫エスペランサ・スポルディングが初登場しています。


では、話を「The Hunger Games」のサントラに戻しますと、サントラ自体はテイラーから、ディセンバリスツのようなインディから、キッド・カディのようなヒップホップから、ミランダ・ランバートのようなカントリーまで様々なんですが、エンド・クレジットをシメたのは、この人たちでした。




アーケイド・ファイアにシヴィル・ウォーズ。方や、僕がデビュー当時からHard To Explainでずっとプッシュしてきてるアメリカのインディの雄、方や、今年のグラミー授賞式にテイラー・スウィフトの紹介で一瞬出て強烈なインパクトを与えたアメリカーナの新星。この2つがこの映画の空気を完全に支配していました。ここで彼らの曲を2曲聴いていただきましょう。

 


2曲とも渋いでしょ(笑)。基本ティーン向けの映画のシメがこれってかなり手加減ないと思いますよ。ちなみにあともう一曲かかってまして、それがシヴィル・ウォーズと共演という形でのテイラー・スウィフトのもう一曲の方の新曲の「Safe And Sound」。


今週はビルボードも「The Hunger Game」一色でしたね。


さて来週はマドンナの新作「MDNA」が入ってきます。こちらは新曲の方を全英チャートのところでPV紹介してしまったので、今日はPVナシでシメということで。

author:沢田太陽, category:全米チャート, 08:32
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「マッドメン」シーズン5、第1話を見た
 どうも!


今、僕の目の前では、前に1度レビューしたミュージカル・ドラマ「Smash」のブラジルでの第1話目の放送をやっています。その直前が「アメリカン・アイドル」の結果発表でした。来週は「アメアイ」の真裏にズーイー・デシャネルの「New Girl」がはじまり、さらに「Smash」の裏で「モダン・ファミリー」の第3シーズンがはじまります。非常にうれしいんですが、全部見きれない贅沢な悩みとなっております。


今日は、ブラジルではじまっているわけではないのですが、やっぱり海外ドラマのファンとして、この番組の新シーズンの1回目を黙って見逃せるわけはないでしょう。もちろん、これのことです。






そうです。「マッドメン」のシーズン5!1年半のブランクを空けて、こないだの日曜日に戻って参りました。そして早速話題沸騰です。僕も翌日に早速ネットで見ました。今日はその概要をお伝えしようかと思います。



では、あらすじに行きましょう。写真ちょっと少ないです。すみません。


シーズン4の終わりから半年ほど経った1966年5月。スターリング=クーパー=ドレイパー=プライスのビルの下では、雇用の平等を求める黒人女性たちがデモを行っていました。人種差別的なSCDPの社員はそれをからかうように水の入った袋を投げつけますが、時代はもう変わってます。勇敢な黒人女性たちは運悪く黒人の坊やにあたってしまった水に対してSCDPに抗議し、そのことは後日、新聞に告発されてしまいます。そこでドン・ドレイパー(ジョン・ハム)は機会平等をアピールする募集広告を出すことにします。




そんなスタートのシーズン5の「マッドメン」でしたが、その間起こった最も大きな変化はやはりドン・ドレイパーの再婚でした。妻は昨シーズンでドンの秘書になったカナダ人メーガン(ジェシカ・パレ)。フランス語圏のモントリオール育ちの彼女には、当時最高にオシャレだったヨーロピアンな雰囲気があります。




そんなメーガンはドンのやや職権濫用も手伝い、今はSCDPでペギー(エリザベス・モス)の下で広告チームのアシスタントになりました。


ただ、メーガンはドンの一存で置かれた会社内での自分の境遇に対しオフィスの皆が納得しているかどうか不安でたまりません。そこで思い切ってドンの40回目のパーティを盛大に祝うことで皆と打ち解けようとします。





そこには、このシーズンでも早速ロジャーやハリー(リッチ・ソマー)とやり合ってた相変わらず嫌みな「マッドメンのマルフォイ」と僕が勝手に呼んでいる(笑)ピート(ヴィンセント・カーサイザー)も、ロジャー(ジョン・スラッタリー)もいました。ロジャーはジョーンに代わるカノジョを連れてきています。


このパーティは、「エレキの生バンドによるジャズやソウルのインスト」という、66年当時で最もオシャレで高価な演出を施したホームパーティとは思えない豪勢なものでしたが、パーティに集ったみんなが一斉に驚く出来事が起こってしまいます。それはメーガン自らがマイクを持ち




なんと、おフレンチなシャンソン風味の歌を熱唱してしまったのでした!


ただ、残念なことに、メーガンはドンから「もう、俺は年なんだから、こういうのはやめてくれ」と難色を示され、会社内でも一言多いハリーを中心に陰でのからかいの対象となってしまったのでした。





一方、ジョーン(クリスティーナ・ケンドリックス)は医師グレッグと結婚した後、一児を授かり産休中。SCDPの職場を生き甲斐に感じているジョーンは当然のように職場復帰をしようとしますが、母親はグレッグのベトナムへの勤務を理由に「育児放棄を認めない」とばかりに猛反対します。そして母親はある日、新聞に載ったSCDPの求人広告(あらすじの最初を参照)を見つけ、「もうあなたの代わりを探してるのよ」とジョーンに伝えます。



「あら大変。そんなの困っちゃう!」といつもの喋り方で言わんばかりに、ジョーンはいつものお尻フリフリ歩きに乳母車のセット付きでSCDPに乗り込みます。そして




いまだに「遺伝子上の父親」の疑い濃厚なロジャーにも生まれたばかりの長男を見せます。そして、SCDPはジョーンに彼女が社に必要な存在であることをあらためて再確認するのでした…。


…と、大体こんな感じです。一部話を端折ってますが、削ったところは日本でのオンエア時に確認してください。


今回の放送は待望の新シーズンの最初ということに加え、スペシャルで通常の2話分のヴォリュームだったこともあり注目度が非常に高く、ケーブルのチャンネルでの放送としては異例の350万人のヴューを獲得しました。放送先のAMCって、アメリカのケーブルでもそこまで優先的にオプションがつくようなチャンネルではないんですが、それがネットワーク系の低視聴率番組並みの視聴率稼ぐんですからやはりかなりのものです。


全体の感想ですが、やっぱりさすがですね。ファッションと時代の流れの時代考証は相変わらず完璧だし、緊迫感溢れる人間模様の進展にも引き込まれてしまいます。


その中でも今回の目玉はこのシーンでしたね。

 


このシーズンからこの番組のメイン・キャラクターになりつつあるメーガンによる、この『ズビズビズ〜♪』な歌。これ、メチャクチャ強烈でした(笑)。実際、アメリカではこの直後にグーグルでの「zoo be zoo be zoo」の検索が殺到したと言います。そして、このタイミングを待っていたかのように、このヴァージョン、itunesでの販売がはじまっているそうです。


この曲ですが、どうやら元曲はこれのようです。


 


1950〜60年代のイタリアを代表する大女優、ソフィア・ローレンが1960年の映画の中で歌った曲のようですね。ということはシャンソンではなくカンツォーネだったわけですね。まあ、いずれにせよ、当時はイタリアもかなりの人気だったから、60年代のユーロおしゃれポップには代わりはないですしね。聴いてて、ある時期の渋谷系によるネタの再発見を思い出してしまいました(笑)。


…ということもあり、60年代も66年に差し掛かり、ヨーロピアンなオシャレ・テイストが「マッドメン」でも強くなって来ています。これが次のシーズンあたりでアメリカン・ヒッピー・サイケ調に変わっちゃうんでしょうかね?


すごく楽しめたわけですが、でも、「この第1話だけの要素では決して終わらないんだろうなあ〜」の雰囲気も、同時に感じられたんですよね。というのは、この第1話、この人が完全に不在だったんですよね。




そう!ジャニュアリー・ジョーンズ扮するベティ!今やこのドラマになくてはならない憎まれ役のベティ。彼女がいないことには「マッドメン」はしまりません。ドンと別れて新たな結婚生活の後、彼女がどうなるのか。これもやはり見逃せない要素です。


そして




シーズン4で問題を呈しはじめたドンとベティの娘、サリーの行方も非常に気になります。第1話では冒頭のシーンで数分のみの出演でしたが、前回でベティとの間に亀裂を走らせた問題がそう簡単にまとまるとはとても思えません。加えてサリー自身もこの写真で見るように大人顔へとシフとしはじめた状態(喋り方はもっと変わってます!)。単なる”子供の問題”では済まなくなるでしょう。ちょうど60年代後半にヒッピーなロック少女に転じるにはあまりにもピッタリな条件の持ち主です。その、ある程度予測される運命的未来に対し、彼女がこのシーズンどういう過程をたどるか。注目されるところです。



そんな感じでシーズン5もすごく楽しみです。いつも通りに今シーズンも「マッドメン」のエピソード数は13話ですが、おそらく途中、ある程度話が進んだところでもう一回特集記事を書くと思います。さて、どうなるか?!
author:沢田太陽, category:海外TVドラマ, 10:57
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映画「ハンガー・ゲーム(The Hunger Games)」感想〜【ネタバレ注意】「バトル・ロワイアル」と言うよりは…。
どうも。
では、お待たせしました。今日はこのレヴュー行きます。
この数日、もう世界のどこでも話題ですね。「ハンガー・ゲーム(The Hunger Games)」。このレヴュー、行きましょう。
日本のサイト関係でももう結構名前見てます。そして、公開タイミングを知ったわけなんですが、ちょっとこれに関しては記事改めさせてください。これに関してはね、
日本の映画ファンはもう少し立ち上がった方が良いと思います。ナメられすぎ!!
全くふざけてますよね。ありえない。世界的な恥ですよ、これは。
まあ、それはさておき、あらすじから行きたいと思います。
今回のレヴューは、まあ、公開が半年以上先なので、読んだところで忘れるから大丈夫かなと思いつつも、やはり皆さんが気になっている、あの映画との比較にも踏み込まざるを得ない内容だとは思います。ですので、「日本公開まで知りたくない!」と思われる方は読まないで、早期公開嘆願運動を多くの人と起こしてください!
では、ここから先は読まれたい方のみで。
【ネタバレ注意】
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では、あらすじから行きましょう。時代はもういつかわからない未来、かつてアメリカ合衆国と呼ばれていた国はパネムという国になっていました。そこは「キャピトル」と呼ばれる貴族のように潤った人たちが住む地域と、12のその他の貧乏な地域に分離されていました。
主人公キャットニス(ジェニファー・ローレンス)は第12地区に住む16歳。彼女は母親と12歳の妹プリムローズと共に生活しています。貧しいこの地域ゆえ、生活のために弓矢での狩猟も行っているキャットニスですが、そんな彼女には思いを寄せる好青年ゲイル(リアム・ヘムスワース)もついています。
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そんな第12地区に、「第74回ハンガー・ゲーム」の出演者の抽選会の報が入ります。これは1〜12地区から12〜18歳の男女を1人ずつピックアップし、24人のコンテスタントで殺し合いのサヴァイヴァル・ゲームをやってもらうというもの。その模様はパネム全体でリアリティ・ショー形式でTVで生放送もされています。そして、その抽選会は地域に住む全員に必須のものでした。
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抽選会の司会のエッフィー(エリザベス・バンクス)によって最初に選ばれのは妹のプリムローズでした。動揺する妹に対し、勇敢な姉キャットニスは自ら代理を志願して「ハンガー・ゲーム」に参加することになってしまいます。
そして
男性からはピータ・メラーク(ジョッシュ・ハッチャーソン)が選ばれます。ピータはパン屋の息子で、あることがキッカケで一度だけキャットニスに接触したことがあり、以来キャットニスに好意を抱いていました。しかし、キャットニスは彼の目線をウザったく感じ、なかなか心を通い合わせることが出来ません。
そうしているうちに「ハンガー・ゲーム」の日が近づいて来ました。キャットニスとピータは電車でキャピトルにつくと、そこは栄華に沸く未来都市で、人々の格好も18世紀の貴族が未来と融合したようなサイバーな絢爛さを誇ってました。
「これから何が起こるんだろう」。不安に思う2人でしたが、帯同したエッフィーやハンガー・ゲームの師匠であるヘイミッチ(ウディ・ハレルソン)やスタイリストのシナ(レニー・クラヴィッツ)は彼らを優しく見守ります。
そんな彼らの助けもあり、キャットニスとピータの2人はゲーム開始前の時点で、番組のスポンサーや視聴者からのウケが非常によく、キャットニスは優勝候補の筆頭に躍り出てしまいます。それはゲーム直前の、司会者シーザー・フリッカーマン(スタンリー・トゥッティ)とのインタビューでも同様でした。しかし、キャットニスの後に登場したピータはそのインタビューの席でキャットニスへの愛を打ち明け、それが視聴者に大ウケし、それにキャットニスは激怒してしまいます。
そして、いよいよ「ハンガー・ゲーム」の幕が切って開けられます。参加24人のうち、死なずに勝者になるのはただ1人ですが…。
…と、ここまでにしておきましょう。
まず、やっぱり、これとの比較の話は避けられないと思いますよね。早速話しましょう。
はい!「バトル・ロワイアル」。日本が世界に誇る名作映画のひとつですね。深作励二の作品をドラマで70〜80sで好きで見てた身からしてもこの作品で真価が世界に示されたのは僕にも嬉しいものでした。
で、もう「ハンガー・ゲーム」のはじまる前から、日本でも既にこの映画との比較で一部盛り上がっていたわけですが、結論から先に言わさせていただくと
正直、あまり似ているとは思いませんでした。
たしかに「不運にも選ばれてしまったティーンエイジャーが殺し合いのサヴァイヴァル・ゲームを行う」という点では似てるんですけど、ズバリ似てるのそこだけなんです!質感としては全く違う映画と呼んでかまわないと思います。
では、なぜそういうことになるのか。それは同じテーマを取り扱っていても、焦点を当てているところが全く違うからです。
では、どう違うのか。まずは「バトル・ロワイアル」から見てみましょう。この映画は、「ある日突然中学のクラスが殺し合いをしなければならなくなった」ということが、詳しい前置きもなくかなり唐突に突きつけられ、それにどう対応するかを中学生の様々な群像を通しながら残酷に描いて行く…というものでした。
そして、こと、殺し合いのリアルさ、痛快なまでの残酷さで言うとここまでのものはホラー映画でもなかなかないし、プロットの巧みなひねり具合もスリラー映画として上質だと思います。
加えて、群像劇にしているために「非常時に直面した人間」の例をたくさん垣間見れる意味でも興味深いし、サブキャラが非常に立っているために感情移入の選択肢が多いのも見ものだと思います。
そして、それらは同時に「ハンガー・ゲーム」に足りない要素でもあります。「ハンガー・ゲーム」の場合、「殺し合い」はそこまで残酷さがないし、サブ・キャラがあまり目立たないためにゲーム感覚的にはそこまで楽しめないし、なにより、殺し合い自体に割かれた時間の割合が「バトル・ロワイアル」に比べると少ないです。
ですので、「バトル・ロワイアル」と同じような残酷な刺激や「狂気世界のリアリティ」のようなものを求めると楽しめないかもしれません。
しかし!
そうなったらそうなったで、「ハンガー・ゲーム」にも「バトル・ロワイアル」にない優れたポイントがあります。今度は「ハンガー・ゲーム」について見てみましょう。
こちらが強調してるのは、あくまでファンタジーの世界での話であるということ。その前置きを説明したいがためにこっちはそこに思いっきり時間を取ってるんですが、そのため、ヴィジュアル・アートに関してはお見事です!まるで「23世紀のアマデウス」のようなキャピトル側の人間の豪勢さと、第二次大戦時のアウシュヴィッツ収容所にでも入れられるかのような1〜12地区の貧しい佇まい。この未来世界の視覚面での描き方には見入ってしまいましたね。そこへ行くと「バトル・ロワイアル」は本来近未来がテーマなはずなのに、背景の舞台までもが現実世界と全く変わらず、その点で物足りなさが残ります。
あと、「ハンガー・ゲーム」では、リアリティ・ショー形式にすることで「殺し合いを楽しんで傍観する人間」も皮肉って描き、群集心理の中での人間のはかなさや、現実と架空との線引きが出来なくなっているという、現在の社会にもすでにあてはまる人間の問題をあぶり出しています。「バトル・ロワイアル」には、「ゲームの主催者」こそは出て来ますが、傍観者にあたる人は出て来ません。
で、そうした傍観者も同罪だという意味において、僕はこの「ハンガー・ゲーム」、実は「バトル・ロワイヤル」よりもこちらの方に似てると思ってます。
左がアーノルド・シュワルツツェネッガーの1987年のあんまり当たらなかった(笑)映画「バトル・ランナー」、そして右は有名な2000年のオスカー作品賞映画の「グラディエイター」。特に前者はすごく似てますね。こちらはシュワルツェネッガー扮する未来の警察官が正義感で指令に逆らったことでTVの「殺戮ゲーム」で殺されることが前提の社会の憎まれ役を演じてますからね。後者は、こっちは逆にものすごい過去になりますが、こちらも騎士の殺し合いをコロシアムの聴衆が熱狂しながら見ますからね。置かれてる境遇は違うし、この2つはあきらかに「正義のマッチョ映画」なので、その意味では全く違いますが、風刺の対象という意味ではむしろ「バトル・ロワイアル」より近い気がしてます。
そしてそして!これから最も違う点について話したいと思います。やっぱ、ここなんじゃないかな。
やっぱ、このキャットニスとピータの2人の存在につきるでしょう!というのもこの映画、実はなんだかんだ言って「殺し合いゲーム」よりは純愛映画ですから!
とどのつまり、この映画の最大の肝は、このメインの2役に最高の役者をつぎ込んだこと、それにつきます!
そりゃ確かに「バトル・ロワイアル」もシメは純愛っぽく終わっているんですが、サブキャラが面白い分逆にメインのカップル(藤原竜也と前田亜季)に焦点を当てる時間が減ってしまった。加えて、これまでの殺しっぷりがあまりに痛快無比すぎたこともあり、最後に純愛を持って来ても意地の悪い言い方をするとすごくジョークっぽく見えてしまう。加えて、これが一番ネックだと思ったのはヒロインの描き方の弱さでしたね。正直、内気な女の子を男が守る純愛というのは10年前の感覚でもさすがに古かった。あの映画の場合、「中学生日記」だとか「金八先生」といった、日本のドラマのお家芸のひとつでもある「中学生もの」のパロディ的な要素もあるのである意味日本らしいと言えばらしいのですが、あのヒロイン像の描き方で共感を得るのは、日本以外では難しい気がします。
そこへ行くと、「ハンガー・ゲーム」での2人の描き方はすごく現代的でカッコいいと思うわけです。勇敢で強い女の子を、内気ながらも芯の強さで側で支える男。こういうパターンってこれまでもないわけではなかったけど、フランチャイズを前提としたアクションものとしてはまだ珍しいパターンですよね。そして、そのカップル像を演じる2人が完璧だった。キャットニス役のジェニファー・ローレンスは「ウィンターズ・ボーン」で、それこそ、身寄りのない家族で幼い弟や妹のために立ち上がって生きて行く役柄を演じて10代でオスカーの主演女優賞にノミネートされた。一方のピータ役のジョッシュ・ハッチャーソンは古くから繊細なタイプの子役で、「キッズ・オーライト」でレズの両親の息子役を演じてその内向的な少年像を決定づけた。配役的にこれほどパーフェクトな組み合わせも珍しいと思います。
そうした、実力に溢れた新進ヤング・ハリウッド・スターによる純愛ケミストリーという意味では、僕はこれを思い出しました。
「ロミオとジュリエット」「タイタニック」ですね。くしくも両方ともレオですが(笑)、でも、あの当時のレオって、新進のヤング・ハリウッドでは圧倒的に演技上手かったし、相手役のクレア・デーンズやケイト・ウィンスレットも、両方とも彼女たちの世代を代表する演技派として今もすごく評価されてますよね。ジェニファーとジョッシュの2人を見てると、「将来的にはこういう感じで思い出されるんだろうな」という空気をすごく出しています。
…と、語って行くうちにすごく長くなってしまいましたが(笑)、要はこういう映画です。欲を言えば、「殺戮ゲーム」そのものにもっと残酷さとリアルさ、ゲームに出場するコンテスタントのサブ・キャラの濃さ(それ以外の脇役は凄く良いのに)があれば完璧な映画だったんですが、それでもよくやったと個人的には思います。それでも「純愛ものなんてこそばくて見れねえよ!」みたいな向きやベタさを嫌う方には「バトル・ロワイアル」の方がオススメではありますが。その意味で、僕、この「ハンガー・ゲーム」はジェイムス・キャメロンが監督してりゃ完璧だったと思うんですけどね(笑)。まあ、今彼は海底潜ってますから、そんな暇はなかったのかもしれませんが。
そして、もうひとつ最後にひとつだけ。
「『バトル・ロワイアル』に似てるから日本では難しいんじゃ…」なんてことは1ミリの言い訳にもなりません!!!
上にあげたように実際はこんなにも違うわけですから。世界の他の人たちが半年も前に見て騒いでるものを送り手の一方的な判断だけで日本の映画ファンを孤島のように取り残すなんて罪ですよ、ホントに。


追記(2013年12月17日)

この記事が本当にたくさんの人に読まれたことに心から感謝しています。

ちなみに「ハンガーゲーム2」の感想も既に書いています。

映画「ハンガー・ゲーム2」感想〜華麗なる「脱皮作」。原作読むとなお良いかも

上の行のクリックすると読むことができます。良かったら是非!

 
author:沢田太陽, category:-, 07:20
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最新全米映画興行成績
どうも。

 


これ、クエートのスポーツ大会の表彰式でカザフスタンの選手の金メダルを祝ってカザフスタンの国歌が流れるはずだったところが、よりによって、映画「ボラット」で使われたデタラメな国歌が流れるという、映画の内容を地で行くハプニングが起こってしまいました(笑)。うしろからサッシャ・バロン・コーエン、本当に出て来なかったのかな(笑)。いや〜、それにしても凄いことが起きましたね。



そんな感じで(笑)、火曜日恒例、全米映画興行成績を(ポスターをクリックするとトレイラーが見れます)。今日はすごい記録が生まれています!


1(-)The Hunger Games


2(1)21 Jump Street
3(2)Dr.Seuss The Lorax
4(3)John Carter
5(5)Act Of Valor
6(6)A Thousand Words
7(4)Project X 
8(-)October Baby


9(7)Safe House
10(10)Journey 2:The Mysterious Island


先日の日曜にも触れましたが、「The Hunger Games」、ぶっちぎりの1位なんですが、結局週末の売り上げの数字、凄いことになっていました!


1億5200万ドル!!


いや〜、もうこの数字を超えてるのが「ハリー・ポッターと死の秘宝PART 2」と「ダークナイト」の2作しかないというね。加えて、どの「トワイライト・サーガ」よりも興行数字が上を行っています!


これはもう、これから先のティーンの話題独占は間違いないですね。


これ、ストーリーは、明日、予定通りに行けばレヴューするのでそのときにゆっくり話しますが、未来社会において、ある架空の国の首都が田舎から10代の子供たちをピックアップして、殺し合いのリアリティ・ショーを行うというもの。まあ、その筋だけ聞けば、日本の深作欣二の名作「バトル・ロワイヤル」を思い出すんですが、それがパクりなのか似てるのか、みたいな話もレヴューでツッこむつもりです。


レヴューですが、これが大方良く、Metacriticで67点。ただ、最後の方に上がって来ていたレヴューは、あきらかにブームに「クソッ」という感じになって悪意で悪い点をつけたのがあからさまな感じがしたので、実際はこれより2〜3点良いと仮定してもいいと思います。Rottentomatoesでは85点。これも同じ原理でもうちょっと上積んでも良いと思います。


で、8位に初登場は、これ、全く新人の女の子がヒロインの映画ですね。「October Baby」。これは大学生になって、自分が養子にもらわれた子供で、しかも中絶で下ろされてこの世に生まれて来たことを知り、自分探しのための旅に出るというロードムーヴィー。


こちらは全く期待されていなかった映画で、まだ公開規模もそこまで多くなかったんですけど、予想外のヒットとなりました。内容的な感じで行くと、クリスチャン・コミュニティついてるかもしれないですね。ちなみにこれ、Rottentomatoesで23点と、出来は芳しくないようです。


さて来週ですが、「The Hunger Games」の2週連続1位を阻むべく2作出て来ます。ひとつはサム・ワーシントン主演の「タイタンの逆襲」の続編、そしてもうひとつは、なんと、ジュリア・ロバーツが「白雪姫」の意地悪魔女を演じる「Mirror Mirror」。今日は後者のトレイラーでシメましょう。

 

author:沢田太陽, category:全米映画興行成績, 07:59
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