…と言っても、帰って来てから1週間以上経ってるんだけど(苦笑)。
でも、この1週間も、昼間は結構用があり、夜は長引く時差ぼけで目が開かず、
という状況が続いていたのです。なので、こんなに空いちゃいました.
で、そのニューヨークなんですけど、いやあ、やっぱ刺激受けましたね。
当初は、もっとTVとか映画のことに詳しくなるつもりでしたが、
やっぱ最終的には音楽好きの血が騒ぐ結果になりましたね。
今、ニューヨークは、タイムズ・スクエア名物のヴァージン・メガストアが
つぶれるってことで、ただでさえ町に少ない音楽ものの広告が皆無に近い状態に
なってて、広告はもう映画とTV番組ばっかり。
日本だと、音楽はよく見るけど、映画の広告をあまり見ませんが、
これと全く正反対のことがアメリカで起こってると思っていいです。
そういうこともあり、CDが売られているのは、マンハッタンの50番街付近だと、
ベストバイってデッカい電気屋とボーダーズっていう本屋さんぐらい。
どっちも案外、品揃え自体はそんなに悪くはなかったんだけど、
ただ、インディものとなると、やっぱ強くはないです。
ただ、そんな状態に納得行かない人も、行くとこにいけば、
ちゃんと音楽は聴けます。マンハッタンだったらアザー・ミュージック、
ブルックリンだったらサウンド・フィックスというCD屋さんがそうなんだけど、
そこで今回話題になってたのは、圧倒的にコレでしたね。
Pains Of Being Pure At Heart。日本でも一部話題で、僕も2月からハマッてましたが、それが加速して止まらなくなりましたね。たしかに、ネオアコとかギタポ好きな人に直撃なのはわかるけど、別段そのテのサウンドのファンでもなかった僕が妙にハマるぐらいだから、そういう枠は超えてると思います。ズバリ、曲、良過ぎです!こんなに曲が書けてるバンド聴くの、ものすごい久しぶり。なんかね、全盛期のスマパンの繊細な曲に良い時のベルセバが混ざったみたいな、そういうスケール感のある説得力なんだよね。なんか、このテのバンドにありがちなヘナヘナ感がないと言うかね。
ルックスもすごくキャッチーでいい感じ。こんな人たちです。
この中国系のキーボードのペギーってコが、ライブ写真だと必ず目立ってますね。なんかスーパーカーみたいなとこもあるな。
このバンドですが、今、どこのウェブ見ても、雑誌見ても、載ってない媒体がないぐらいの騒がれ方ですね。それでいてこの人たち、マンハッタンのイースト・ヴィレッジのケーキショップ(ライブハウスの名前です)とか、ブルックリンのベルハウスとか、今もっともカッコいいライブハウスで共にイチオシのバンドですからね。寵児になるのも納得です。
あと、このペインズと共に熱いのはこの二つです。
ニューヨークはスタテン・アイランドの新人バンド、シンバルズ・イート・ギターズ。これは初期のレディオヘッドとモデスト・マウスが出会ったみたいな感じですね。こういうバンド出て来るのは、ある意味時代の必然かも。2〜3年前にハイスクール出たばかりで、これも自主制作なんだよね。それから、
カリフォルニアはサンディエゴのWavves。これ、ネイサン・ウイリアムスって人のひとりバンドなんだけど、ロウファイなんだけど、骨太なガレージでエラいカッコいいです。聴いてて、全盛期のダイナソーJRを思い出しました。ダイナソーの哀愁を、カラッとした爽快感に変えた感じかな。
以上の3つは、ここ2ヶ月以内にピッチフォークから全て80点以上の高得点を叩きだし、前述のアザー・ミュージックの店内チャートでもトップ5を独占してましたね。なんか”ロウファイ新世代御三家”な感じも漂って来て、なんか新しいな、と思いました。
こういうの、ちゃんと紹介して行きたいな。正直、イギリスのシーンって確立はされて来て、たとえばそれは、グラミー賞の対象になるぐらいのメインストリームのポップやロックのレベルだと健全に安定して見えるんだけど、だけそその”安定”の分刺激が少なくなって来てるのはたしか。その反面、アメリカって、メインストリームは頑に保守的で硬直化しきってるんだけど、その虐げられた分、”何かをやってくれそうな”気骨のあるアーティストが多いというか。こういうアーティストたちが、オタクっぽく閉じる方向じゃなく、ポジティヴぬ開いて行く方向性で進んで行くなら断然支持したいけど。