こちらでのブログの継続、止まってしまいましたが、もう、今、当ブログはnoteに移行して展開中です。以前からの読者の方たちは、継続してそちらの方を読んでいただいている感じは僕も受けてますが、念のため。
ただ、このjugemのアーカイブは非常に僕にとって貴重で大事なものなので、noteの方で蔵出ししていけたらいいなと思っています。9年近いデータがありますからね。
では、今後は
こちらでよろしくお願いします。
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どうも。
ソランジュの昨日の記事、かなり反響があったようですね。嬉しいです。突発的に書いた割にはうまく行ってよかったです。
で、そのソランジュも、ビヨンセも関係あることなんですが、当ブログで来週、4回にわたって、こういう特集をします。
来週は、3月8日が「国際女性デー」です。ということで、それにちなんで
これをやってみようかと思います。実は、もう、Spotifyのプレイリストに100 Best Ever Albums Of Women Who Rock By Taiyo Sawadaの名義であります。
これ、実はフライングでfacebookには1月にあげてて、Mitskiのファンサイトでも紹介したら、「ぜひプレイリストにしてくれ」とリクエストされたんで作ってます。
なぜ、今回、これをやろうかと思ったかというと、ちょうど15年前の今頃にですね
2004年にCDジャーナル増刊で「ウーマン・イン・ロック・クロニクル」という本を出していまして、そこで僕が全体コーディネイトを担当したんですね。この時は精一杯やったつもりではいたんですが、今振り返るに、「やっぱり、まだ、日本的な捉え方にとらわれてたなあ」「”ロック的だ”とする解釈がまだこなれてないなあ」「ポップなところと、カルト・アイコンのダイナミズムがもっと欲しいなあ」とか、いろいろ反省点があったんですね。
そこに加えて、もう2004年からは状況があまりにもガラリと変わってしまっているというか。それはメインストリームのポップはおろか、近年のインディ・ロックも女性の存在なくしてはありえないような状況になっていること。そういうのを反映させた、新しいものを作りたいと思ったんですね。
「やるのは国際女性デー」だと決めてはいたんですが、1月に選んだところ、ものすごくスンナリできたんですね。なので、「ケミストリーがある」と踏んで、もう、あんまりチョイスに迷わずに、自信持ってこれでいこうかと思います。結構、サプライズ選外、あえて多くしてるんですけどね。
で、「ロックな」とか「Who Rock」になぜしているのかというと、まあ、深い意味はないです。「刺激的なことやった女性」くらいの意味です。でも、「刺激的な女性のアルバム100選」って言ったら、なんか語呂が悪いし、カッコよくないじゃないですか(笑)。だから、便宜上、そうしているだけです。
でも、その「ロック」と入れることによって、やっぱ選び方が変わってくるんですよね。サブ・タイトルにも書いたように、結構、直接ロックをやってない人でも入れてるんですけど、「この人、人気はあるけど、音楽もつまんないし、何かをこじ開けた感じはしないよね」という感じの人は選んでません。そういうものだと思ってください。
で、その100枚は上にあげた通りなんですけど、あえて写真は若干見にくい感じにしました。というのは、昨年、「非英語圏の100枚のアルバム」という企画をやった時、写真を大きく見せて、リストも書いたんですけど、そうしちゃうと全部見た気になっちゃって、いざシリーズ始まった時の勢いがつかなかったんですね(笑)。その反省から、ちょっと読み手に疑問を残す感じでいきます。
それから、「非英語圏」の時は10回シリーズだったんですけど、やっぱ、長く続きすぎるとダレますね。なので今回はちょっとタイトに25枚ずつ、全4回でいきます。
「25枚も1回でできるかな」とは僕も不安なんですけど(笑)、幸いなことにこっち今、カーニバルの季節で4連休なんですよね。それを生かして、1枚でも多く書けるようにしたいと思っているところです。
で、「全米映画興行成績」が終わった直後から第1回いきます。お楽しみに!
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どうも。
いやあ、もう、本当に今
この、突如リリースされたソランジュのアルバム。昨日からもう、何度もリピートして聞いています。本当に素晴らしい、「ああ、先進的なクリエイターに成長したんだなあ」と思わせるアルバムですよ。
でも、すごいですよね。お姉さんのビヨンセは、今の世界を代表するエンターテイメント界のクイーンで、妹の彼女は、サブカルチャーのマニアたちを刺激する、音楽界の中でも有数なエッジィな存在になっちゃって。姉妹がそれぞれ別の意味で、多大なリスペクトとともに成長した例って、音楽以外の世界でもそうは見ませんからね。
でもなあ。ソランジュが今みたいな成長遂げるのって、昔だったら本当に考えられないこと。というか、よくぞここまでの存在になったと思います。今日はそんな彼女の成長録、そして新作がいかに革新的な作品にまでなったかをお話ししましょう。
よく考えたら、僕
ソランジュって、この時から知ってるんですよね。これが2002年に出たデビュー・アルバムで、この時、まだ15歳ですよ。で、この当時、実はデスティニーズ・チャイルドのジャパン・ツアーに帯同して、前座もやってるんですよね。
これ、覚えてますけど、これ、ただ単にお姉さんの路線の真似をしてるだけというか。まあ、その歳で、自分をコントロール術を知ってたら、そっちの方が恐ろしいですけどね。
で、この2年後の2004年には、青春コメディ「チアーズ2」でヒロインのライバルのチアリーダーなんて演じてます。今の本人からしたら、これ、絶対黒歴史だと思うんですけどね(笑)。
で、この頃に彼女は10代にして妊娠、出産もしてしまうので、ちょっとこれは、ノウルズ家が見込んだような成功を妹では得られなかったかな・・と
驚くことが2008年秋に起きました。それが
これを筆頭とするアルバム
突如として彼女はセカンド・アルバム「Sol-Angel And The Hadley St.Dreams」というアルバムを出すんですが、
これ、当時聞いて僕、ビックりしましたね。上の曲は思いっきりスプリームスの黄金期を意識した曲なんですけど、その他にも60〜70年代の音楽へのマニアックなオマージュがてんこ盛りなんですよ、これ。60年代のハーブ・アルパート(みたいな)トランペット曲をサンプリングした渋谷系みたいな曲はあるは、メンフィス・ソウルみたいな曲はあるわでね。で、これに近い時期に、BBキングのステージでデュエットしたりとかね。すごく、マニアックなオールド・ソウル好きはこの頃から知られるようになりました。
そうかと思ったら
こうやって、自分のライブでMGMTの曲カバーしたり、グリズリー・ベアのライブで客演したりと、この当時のニューヨークはブルックリンのインディ・バンドのライブに足繁く通っては、彼らと友達になってるんですよね。
こういう経緯から、「ずいぶん、センスがいいんだなあ〜」と思うようになりましたね。で、ちょうどこのころ、姉さんのビヨンセが音楽的につまんない時期でしたから、なおさらそう思いましたね。曲でいうと「Single Ladies」とか「Halo」とか、ヒットは出てたんだけど、別にインディ・ロック聴くような人には「ポップ」にしか思われてないような時期でしたね。
なので、この当時、「同じ姉妹でもずいぶん違うんだなあ」と思っていたんですが、そんなころにこういうことがありました。
ビヨンセとソランジュが2009年のサマーソニックで揃って来日した際、姉妹そろってファッション・ブランドだったか化粧品だったか忘れたんですけど、なんかのプロモーションやったんですよね。その時のソランジュの浮きっぷりがすごかったんですよ。この時、ソランジュ、突然、坊主にして来日しましたからね。これ、テレビでも報道されたんですけど、「比較してくれるな」の無言のオーラ、放ってましたね、彼女。で、しかも、この時の日本の取材陣なんて、ソランジュの趣味的なこととか全く知らないでしょうから、すごく一般向けの「ザ・芸能界」な感じのプロモでしたね、これは。
で、その後、ソランジュは待てども待てども音源の話がありませんでした。ニューヨークでDJやってるとか、そういう話は聞いてたんですけどね。一説には鬱になったとか言われてもいて心配してたんですが、2014年に
「True」というEPを出して、これが好評を博します。このEPはブラッド・オレンジことデヴ・ハインズとのコラボレーションです。今振り返ると、ちょっとデヴ色強すぎたかなと思うんですが、与えた印象はかなり良いものでした。
で、もう、この映像センスとファッション・センスで、もうかなりサブカルよりになったの、わかりません?ここから彼女の表現スタイルがガラッと今に近づいてきます。
それには
現在の夫のアラン・ファーグソンと結婚したのもこの頃です。彼はフォールアウト・ボーイの一連のMVから、ジャネール・モネエのMVなど、かなり手広く手がける売れっ子なんですが、彼が彼女のヴィジュアル面での洗練されたイメージを引き出すのに大きく貢献します。
で、こうした妹に徐々に影響されだしたか、姉ビヨンセの作風も2013年くらいから変わってきます。それまではどちらかというと、幼い頃からの「タレント・ショー」のクイーンだったが故か、勢い「歌ってて気持ちいい」タイプのものから、もっと刺激的なビートやサウンドを作り上げるプロデューサーを吟味して選ぶようになってきましたね。僕はこれ、妹からの影響だったんじゃないかと睨んでます。
そして、そんなビヨンセ姉さんが、ヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・ケーニッヒやジャック・ホワイト、ジェイムス・ブレイクなども参加した自身の最高傑作「Lemonade」を出した数ヶ月後の2016年9月
ソランジュはアルバムとしては「Sol-Angel」から8年ぶりとなるアルバム「A Seat At The Table」を発表しますが、これが
僕、このアルバム、最初、「ちょっと地味かな」と思って、最初はピンときてなかったんですよ。どこか「Sol-Angel」みたいな華やかさを求めているようなところおあって。
でもですね
この2曲のMV見て、このあまりにハイ・アートな完成ぶりに、「やっぱりこれはただ事じゃないな」と思って聞き直して、改めて衝撃を受けたんですよね。
音数を絞るだけ絞った簡素なサウンドの中に、予てから彼女が好きだった60sと70sのオーガニックな感触のメロディとグルーヴを備え、それを「Sol Angel」の時から定評のあった華やかな彼女自身のハーモニー多重録温で花を添える。そして驚いたことに、このアルバム、全作詞作曲、彼女自身になっていました!
で、参加メンツの人選も見事だったんですよね。全体の監修が90sの名ソウル・バンド、元トニ!トニ!トニ!のラファエル・サディークで、彼を軸にしながら、ダーティ・プロジェクターズやTVオン・ザ・レディオといったニューヨークのインディ・ロックの友達もしっかり入れてね。そうかと思ったら、この時期に忘れられかけてたサウス・ラッパーのマスターPがトークで参加するという、不思議な展開もあったりね。
そういうこともあってか、このアルバムは評判も高く、かつ、セールスでも全米1位になるなど、名実ともに注目されるアルバムとなりました。
・・で、それから2年半。今回満を持して
この新作「When I Get Home」となったわけですが
絶賛された前作を元にはしつつ、そこから全く歩みを止めてはいないですね。
前作はメロディックでオーガニックでシンプルな、1曲1曲の楽曲素材の良さを大事にしたアルバムでしたけど、今回は
で、しかも未来志向と言っても、これが絶妙に「レトロ・フューチャー」っぽいのが味があるんですよ。聞いててこのあたりを思い浮かべました。
トッド・ラングレンの「A Wizard A True Star(73)」、スティーヴィー・ワンダーの「Songs In The Key Of Life(76)」、そしてジョニ・ミッチェルの「Hejira(逃避行)(76)」ですね。
上の2つに関しては、今回大活躍の初期型のシンセサイザーですね。モジュラー通した、生々しい電子音の感じ。おそらくモーグ・シンセだと思うんですけど、あの当時の単音シンセが出す生々しい未来感が今も十分に未来的にひびくのをこのアルバム、証明してますね。それがまず、すごくかっこいいです。
それプラス、ジャズ期のジョニのそのアルバムは、女性イノヴェーターとしての佇まいと、甘さを抑えたメロディと、ちょっとどことなく、ジャコ・パストリアス風なフレットレス・ベースの浮遊感のようなものを感じるからですね。
いずれも、あの当時を代表するイノヴェーターですが、彼らを思い浮かばせるあたりが、もうソランジュ、立派なクリエイターですが、今回はそれを
ただ、踏襲するだけじゃなくて、今現在の先端な編集感覚のフィルターを通して行ってるんですね。上がティエラ・ワックの「Whack World」、下がアール・スウェットシャツの「Some Rap Songs」と、昨年絶賛されたアヴァンギャルドなヒップホップで、1曲平均が1分台で、それらの短い曲をコラージュした、新しいタイプのヒップホップ・アートだったんですが、ソランジュは、それをそのままそっくりにはやらなかったものの、30秒のインタールードを挟み、2〜3分程度の長さの曲をつなぎ、「19曲39分」の長さでそれをやっています。
まあ、上のトッドのアルバムがその作りに近いんですけどね。あれも1分台の曲でつないで、という手法でしたから。
これがその当時のトッドのイメージ写真ですけど、今回のソランジュのジャケ写になんとなく似てません(笑)?
あと、今回も参加メンツ、絶妙ですね。全体は前作と同じく、ほとんどの曲がソランジュの単独で作られたもので、全体プロデューサーとして、ジョン・キャロル・カービーという、白人のキーボード・プレイヤーがプロデュースに回ってます。
今回はそこにタイラー・ザ・クリエイターやパンダ・ベア、サンファといった、いかにも彼女が好みそうなメンツから、メトロ・ブーミンやグッチ・メイン。プレイボーイ・カルティといったトラップ系のアーティストも参加してますが、彼らにほとんどトラップらしいことをさせず、あくまでソランジュの世界に染めてしまう力強さもあります。
って、この記事の最初の方から比べると、エラい成長でしょ?ここまで来るのにはもちろん才能もあったと思うんですけど、彼女自身のかなりの努力があったかと思われます。尊敬しますね。
このアルバムで、ソランジュのシーンにおけるカリスマティックなポジションが決定づけられると思いますね。
昨夜、突如解禁されたソランジュのニュー・アルバムにもう夢中ですね。この後、もし元気があれば、彼女について何か書くかもしれません。
では、全英チャート、行きましょう。
SINGLES
1(3)Someone You Loved/Lewis Capaldi
2(4)Giant/Calvin Harris feat Rags N Bone Man
3(2)Break Up With Your Girlfriend I'm Bored/Ariana Grande
4(1)7 Rings/Ariana Grande
5(5)Dont Call Me Up/Mabel
6(6)Dancing With A Stranger/Sam Smith feat Normani
7(9)Options/NSG feat Tion Wayne
8(-)Walk Me Home /P!NK
9(8)Bury A friend/Billie Eilish
10(19)Just You And I/Tom Walker
ルイス・キャパルディ、ついに1位ですね。これはアルバムに向けてかなり人気出そうですね。
さらに8位には
P!NKのニュー・シングル。この人の人気も尽きないですね。この曲はなんかイマジン・ドラゴンズみたいですが
さらに10位には
先日のブリット・アワーズで最優秀新人賞に輝きましたトム・ウォーカー。本当に最近の流行りに押し込んだタイプの曲ですね。
では、アルバムを見てみましょう。
ALBUMS
1(1)thank u next/Ariana Grande
2(2)The Greatest Showman/Soundtrack
3(3)A Star Is Born/Soundtrack
4(4)Bohemian Rhapsody/Queen
5(5)Staying At Tamara's/George Ezra
6(-)Big bad/Giggs
7(12)Always In Betweens/Jesse Glynne
8(8)The Platinum Collection /Queen
9(-)Eton Alive/Sleaford Mods
10(23)A Brief Inquiry Into Online Relationships/THE 1975
トップ5は先週と全く同じ。BRITS効果で1975がトップ10に返り咲きましたね。
トップ10入りは2枚。まずはラッパーのGiggs。聞いてみましょう。
UKラッパーの中ではキャリアが長く、これが5枚目、35歳のギグス。悪くはないと思いますけど、何かもう一声欲しい感じですね。
そして9位初登場は、40代後半でようやく人気に日がつきつつあります。イギリスの偏屈ラップ・ロック・デュオ、スリーフォード・モッズ。聞いてみましょう。
なんか、神経質に独り言をぶつぶつ言ってるイギリス親父な感じが出ててイギリス・カルチャー好きには刺さるんですよね、彼ら。これまで、「いいんだけど、ちょっと単調かな」と思えるところがあったんですけど、今回、一皮むけた気がします。
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僕の年度のオスカーの話題はいつも、この話題でシメるんですが、もう、いろんな媒体で早くも来年、2020年のオスカー予想がはじまっています。
そこで、気になる作品をちょっとここでピックアップしていきましょう。
まずはマーティン・スコセッシ待望の新作「The Irishman」。これはおそらく最後のかつての名コンビ、ロバート・デ・ニーロとのコンビ復活作ですね。
こんな風にトレイラーもできてますが、デ・ニーロ以外にアル・パチーノ、ジョー・ペシ(!)、ハーヴィー・カイテルと、もうスコセッシおなじみの俳優たちが夢の共演。これだけでもかなり話題ですが、果たしてどうなるでしょうか。
そして
クエンティン・タランティーノも新作、出ます。1969年のチャールズ・マンソンの惨事を描いた「Once Upon A Time In Hollywood」。ブラッド・ピットにレオナルド・ディカプリオ、そしてシャロン・テイト役にマーゴット・ロビーと楽しみ名前が並んでいます。
この2つが圧倒的に注目されてますね。現状では他に差をつけてますね。まあ、監督のカリスマ性からすれば無理もないですが。
これに続くのはですね。
このトム・ハンクス主演の「A Wonderful Day In The Neighborhood」。これ、僕は個人的に期待してます。ハンクスそのものはそんなに好みの俳優ということではないんですけど
ハンクス演じるテレビ司会者のフレッド・ロジャースはですね、昨年、彼の人生がこのドキュメンタリー「Wont You Be My Neighbor」として公開され、ドキュメンタリーではかなりのヒットになったんですね。かなり作品的にも話題を呼んで。その直後なだけに、ちょっと気になるんですよね。
しかも
監督がマリエル・ヘラーと言って、今、インディでもっとも注目されてる女性監督なんですよね。彼女は何年か前に「Diary Of A Teenage Girl」という、非常にサブカル臭の強いインディ・ティーン映画も作っていて、今回のオスカーでもメリッサ・マッカーシーが主演女優賞にノミネートされた「Can You Ever Forgive Me」を監督しています。すごく右肩上がりなので楽しみなんですよね。
あと、女性監督で言えば
昨年、「レディバード」で一躍注目されたグレタ・ガーウィッグは2作目の監督作で、なんと「小公女」のリメイク。主演は前作に続いてシアーシャ・ローナン。そこにティモシー・シャラメやエマ・ストーンも絡むようですよ。
7度目の正直でオスカーを狙いたいエイミー・アダムスはベストセラー小説「The Woman In The Window」のヒロイン。
ナタリー・ポートマンはNASAの宇宙飛行士の不倫事件を題材にしたドラマ「Lucy In The Sky」 に。
シャリーズ・セロンは、失言で局の看板ニュース番組を降ろされた、これ、すごく最近の事件です、ニュース・キャスターのメガン・ケリーを演じた「Fair And Balance」で主演です。
ここ数年強い、黒人監督の映画ですが、昨年のオスカーで、「ゲット・アウト」で話題を呼んだジョーダン・ピール監督の新作はルピタ・ニョンゴ主演の、今回もホラーです。「Us」。これは3月、間もなく公開です。
そして19世紀の、奴隷解放、女性解放運動家、ハリエット・タブマンの伝記映画「Harriet」も控えています。
文学作品だと、2013年の小説の賞を総なめにした「Goldfinch」が映画化されます。主人公は「ベイビードライバー」のアンセル・エルゴート。
そして19世紀のイギリスの文豪ディケンズの「デヴィッド・コッパーフィ_ルド」が「The Personal History Of David Copperfield」として映画化、主演は「スラムドッグ・ミリオネア」「Lion」でオスカーでも馴染みのデヴ・パテル。共演がティルダ・スウィントン、ベン・ウィショー、ヒュー・ローリーとやたら豪華なのが気になってます。
あと、今年「バイス」で主演男優賞にノミネートされたクリスチャン・ベールは来年も「Ford v Ferarri 」が控えています。
・・と、この辺りが、現時点で気にされている映画ですね。
まあ、この企画、毎年この時期にやってますが、本当にオスカー候補にまで上り詰めるのは、これの半分も行けばいい方です。でも、それでも楽しみなもので、毎年このようにやってしまうんですよね。
今後のオスカー予想ですが、5月のカンヌ映画祭で、時折話題の作品が出始め、9月のヴェネツィア、トロント映画祭が最初の大きな波となります。
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(現在、noteでも当ブログは展開中です。そちらの方が見易く更新も早いです。アドレスはnote.mu/themainstream)
どうも。
アメリカのインディ・ロックで次の大物になりつつあります。ビッグ・シーフのニュー・アルバムからの先行シングルなんですが、今、これを何度もリピートしています。素晴らしい!彼らはフォークロックに分類されることが多いかと思うんですけど、どちらかといえば「In Rainbows」以降のレディオヘッドの後継者なことは、一昨年の、僕の年間ベスト・アルバムのトップ20に入れたアルバムの時も思ったんですけど、この曲はその傾向がさらに強まった感じですね。彼らの場合、フロントのアドリアンヌ・レンカーのカリスマ性が目立つんですけど、後ろの男性3人もサウンドの構築センスがかなりあると見ています。
「もう、あとはいかにアルバムが売れるかだけなんだよなあ」と思ってたところなんですが、新作から4ADに移籍するみたいで、そこでより知名度あげて欲しいです。サドル・クリークだと限界ありましたからね。アルバムは5月ですが、早速ピッチフォークのBEST NEW TRACKに選ばれていましたね。
では、全米チャート、行きましょう。
SINGLES
1(1)7 Rings/Ariana Grande
2(4)Without Me/Halsey
3(5)Sunflower/Post Malone feat Swae Lee
4(3)Thank You,Next/Ariana Grande
5(-)Please Me/Cardi B &Bruno Mars
6(6)Happier/Marshmello&Bastille
7(7)Sicko Mode/Travis Scott
8(2)Break Up With Your Girlfriend Im Bored/Ariana Grande
9(8)High Hopes/Panic At The Disco
10(9)Wow/Post Malone
こないだ言ったとおりでしょう。アリアナ、さすがに2週連続のトップ3独占は難しかったですね。でも、3曲がまだトップ10入ってるだけでもかなりすごいですけどね。
5位に初登場はカーディBのニュー・シングル。相性のいいブルーノ・マーズとの2度目の共演ですね。ブルーノ側のプロダクション・チームと組んだことで曲調がミーゴスが陥りがちな方向じゃなく、しっかりそこから一歩抜け出た感じになってるのがいいです。90sのR&Bみたいでもありますけどね。
では圏外に行きましょう。29位初登場のこの曲で。
ジュースWRLDの、もう3月に出るんですね、アルバム。そこからのニュー・シングルです。なんかポスティ見たくなってますね。ぶっきらぼうなヴォーカルで。ちょっと全体聞かないとなんとも言えないですが。
では、アルバムに行きましょう。
ALBUMS
1(1)thank u next/Ariana Grande
2(3)Bohemian Rhapsody/Soundtrack
3(2)A Star Is Born/Soundtrack
4(-)Cant Say I Aint Country/Florida Georgia Line
5(-)So Far Gone/Drake
6(4)Hoodie SZN/A Boogie Wit Da Hoodie
7(5)beerbongs & bentleys/Post Malone
8(6)Astroworld/Travis Scott
9(7)I Am> I was/21 Savage
10(10)Championships/Meek Mil
アリアナが2週連続で1位ですね。
4位は男性カントリー・デュオのフロリダ・ジョージア・ライン。本人たちはカントリーと言い張りますが、全然そんな風には聞こえません(笑)。ブロ・カントリーもちょっと陰ってきたかな。
5位のドレイクは、これはメジャー前の作品の再発ですね。僕も、これの次からリアルタイムで知ってるんですけど、これ、いいアルバムですよ。
で、今週驚くべきは
とうとうアヴリル・ラヴィーンがトップ10に入らなくなったことですね。13位。「落ち目」を印象付ける結果になってしまいました。
正直、「ギリギリでトップ10かな」と読んでいただけに驚きでしたけどね。
で、これ、評判も悪かったんだ。なんかちぐはぐでね。
全体が、こういうアンビエントっぽいアダルトな曲調なんですけど、今のご時世、こういうアダルトへの変身の仕方が望まれているのかな、と言う感じでしたけどね。こういうのが数曲ならまだわかるんですが、全体的に多かったですからね。
そうかと思えば、思い出したようにこういうイタい曲もやる。ファンはこういう、「年取ったチアリーダー」が欲しいわけじゃなくて、もっと別なものを求めていた気がするんですけどね。
その意味で、これが数少なく自然に聞こえたんですけどね。意外だと思った人は多かったと思うんですが、本人が最近聞いてるという50sとか60sのソウル・ミュージック。これだけ、本当に歌いたそうに歌ってるんですよね。声の響きが自然に聞こえたんで。これとあと、アコースティックの曲もそこそこいけたので、カムバックと方向転換の筋道、間違ってしまったかな、と思いましたけどね。
どうも。
オスカー、終わりましたけど、まだ余韻引きずってますね。総括っぽいことの前に、今年もやります。当ブログ恒例のベスト&ワースト・ドレッサー。
まずはいろいろ見ていきましょう。最初は、「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディとメアリーこと、主演男優賞獲得のラミ・マレクと、本当にカノジョになってしまったルーシー・ボイントン。ルーシーって僕、「シング・ストリート」の時からお気に入りでしてね。なんか「ロック好きのハートをくすぐる女の子」のポジションに図らずもなってしまった感じがね。ちょっと応援しようと思ってます。
この夜の主役の一人のガガさん。「Shallow」のパフォーマンスは、彼女のこれまでのテレビ・パフォーマンスの中でもベストだったんじゃないか、と思えるくらい最高のものでした。ああいうことできるから、本当に憎めないんです。この人。この日はファッションはシックに決めてました。
「ブラック・クランズマン」のヒロインのローラ・ハリエル。「スパイダーマン ホームカミング」にでてた子です。これはなかなか可愛らしい。名前忘れたんですけど、ディズニーのキャラクターにこういう人、いましたよね。それを思い出しました。彼女は「ゲーム・オブ・スローンズ」のエミリア・クラークに、目と唇がソックリなんですよね。これ、欧米圏では結構ネタになってて、「黒人と白人の腹違いの姉妹」説が上がってました。
そして、僕の中でこのレッドカーペットで株急上昇なのがエルシー・フィッシャー。何、この、15歳でこのカッコいい着こなしは!彼女が主演した「Eighth Grader」という、非常に評判の良かったティーン・ムーヴィー、俄然見たくなりました。これは相当、有望ですよ。
では、ベスト・ドレッサーいきましょう。3位から。
シャリーズは、僕のこの企画、かなり上位常連です。今回も、この全身を包むガウン、生地と淡いブルーの上品さがまずすごく気に入ったんですが
後ろみると、この大胆な背中空き。これが決め手でしたね。
では、2位に行きましょう。
見事、助演女優賞を獲得した、黒人の役者界隈ではベテランの名手のサポート・アクトレスですけど、この着こなしがカッコよかった!この、ホワイトの鮮やかな色合いに、余計なマイナス・ポイントがない形といいね。パッと目をひくし、文句なかったです。
ただ、まあ、1位は今回、これ、歴史的なもの出ちゃいました。これです!
彼は、ミュージカル系のゲイの役者さんなんですが、これはもう、男性だとか、女性だとかの次元を超えた、アートの域に入ったドレスですね。
これ、「ジェンダーを超える」というアイディアだけじゃなくて、完成度そのものもすごく気高く気品にあふれている感じがいいんですよね。この黒のベルベットの使い方とか、タキシード部分の白の優雅さとかね。
で、誰がこれを作ったのかというと
このクリスチャン・シリアーノですよ。彼、デザイナーのリアリティ・ショー「プロジェクト・ランウェイ」の一番出世ですね。第4シーズンでしたね。この時見てましたけど、彼、中世、近世の貴族っぽい服作らせたら、その当時から天才的にうまかったんですけど、その才能がここに生かされたようです。これでまた、名が売れましたね。
では、ワーストに入る前に、もうすこし
「クレイジー・リッチ・エイジアンズ」のアークワフィーナは大きめのスーツで登場。今回、この映画があったことで、中国系の役者たちが大挙オスカーに集まったんですけど、その中でも一番目立ってたの、アークワフィーナでしたね。彼女、話術がすごく立つし、キャラクターも抜群に明るいから、近いうちにオスカーの司会、いけると思うんですけどね。
それから、エマ・ストーン。なんか今回、ベルギー・ワッフルみたいになっちゃってますね(笑)。今回、助演女優にノミネートはされましたけど、本命じゃなかったことで、ドレス、遊んだかな。いつも勝負ドレスでも疲れるので、こういうのもたまにはいいと思います。
では、ワーストに行きましょう。3位から。
今、サポーティング・アクトレスとしては筆頭格にうまい彼女ですけど、今回のドレスはそれでもいただけません。なんか、上からピンクのもの、かぶっちゃったみたいというか、全体の膨れ方が「どうしたの?」って感じで。あまりドレスのこと、考えてこなかったかな、という感じですね。
では、2位に行きましょう。これです!
これはなあ。どうしたんでしょうね。今回、助演女優でノミネートもあって、受賞もあり得る位置だったのに、これは・・。このトップの長靴みたいなゴムは一体どうしたんでしょうね。あと、ペッターンとしたヘアのイメージも・・。
僕。彼女って、すごい「美人の代名詞」的な印象があって、年齢も同じなことからすごく親近感あるんですよね。それだけにこれは肩透かしでした。
でも、今回のワースト1位は、もうダントツでコレでした!
彼女は、その昔、かの名作青春コメディでジェイムス・フランコとセス・ローゲンを輩出した「Freaks And Geeks」のヒロインで、その後、「聞かないなあ」と思っていたら、最近よく見るようになって、今回、「グリーン・ブック」でヴィゴ・モーテンセンの奥さん役で「おお、出世したじゃないか!」と思ってたら、こんなことに・・。
なんか、この「お祭り?」なしまりのない感じもそうだし、ピンクのファーも意味不明だし、後、真ん中のリボンの紐もそうだし。その昔、ビヨークが、白鳥の首のついたスワン・ドレスをオスカーのレッド・カーペットで着て伝説になったことがあったんですが、ヴァイヴとしては、これ、ちょっと近いです(笑)。
こちらのアドレスnote.mu/themainstreamで展開します。こっちにも随時貼っていきますが、できればnoteの方でご覧ください。
油断してたら、始まってしまった!
いきなりアダム・ランバート&クイーンの「We Will Roc You」と「We Are The Champions」。
ティナ・フェイとエイミー・ポーラー、マヤ・ルドルフの名トリオ登場。ホストにしてりゃいいじゃん。うまいんだから!マヤのガガの真似とか、おかしいね(笑)。
助演女優賞のノミネートでポーラー、「女性達はサポートしあう存在なんだから」で拍手喝采。
助演女優賞
レジーナ・キング(ビール・ストリートの恋人たち)
下馬評通り。客席にいたお母さんへの感謝を示した心温まるスピーチです。
「アクアマン」、ジェイソン・モモアとヘレン・ミレン。すごい組み合わせのプレゼンター!
長編ドキュメンタリー
Free Soto
ロック・クライマーを描いたドキュメンタリー。監督の中国系の女性が美人です。
トム・モレロがプレゼンター!「バイス」紹介してますけど、なんかゴールデン・グローブみたいだな。
エルシー・フィッシャーとステファン・ジェイムスがプレゼンター。
メイク
VICE
クリスチャン・ベールのためですね。
メッリサ・マッカーシーがエリザベス女王初代の格好でプレゼンター。
衣装
ブラック・パンサー
これは嬉しかろうですね。あの映画でも力入っていたところですからね。受賞のルースEカーターは「マルコムX」の時の衣装担当だったんですね。
ジェニファー・ロペスとクリス・エヴァンスがプレゼンター。
美術
ブラック・パンサー
テクニカル系は結構取りそうだね。予想された通りではあるけれど。受賞のハナ・ビーチラーはライアン・クーグラーのレギュラーなんですね。
タイラー・ペリーがプレゼンター。これ、「コマーシャル・ブレイクにしないでありがとうね」って皮肉も(笑)。
撮影
アルフォンソ・キュアロン(Roma)
妥当。ってか、彼、撮影もできるって、すごい。
セレーナ・ウィリアムスがプレゼンター!「スタ誕」の紹介。
ジェイムス・マカヴォイがプレゼンター。
音響編集
ボヘミアン・ラプソディ
確かに音の持つマジックは大きかったからねえ。
録音
ボヘミアン・ラプソディ
音楽映画対決で「スタ誕」に勝っちゃったかな、これは。
クイーン・ラティーファがプレゼンター。「女王陛下のお気に入り」の紹介。
アンジェラ・バセットとハビエル・バルデムがプレゼンター。
外国語映画
Roma
まあ、これになっちゃうよね。対抗馬はノミネート年がツイてなかったね。
「Mary Poppins Returns」のテーマ曲、「The Place Where Lost Things Go 」のパフォーマンス。歌うはベット・ミドラーです。
トレヴァー・ノアが「ブラック・パンサー」紹介。「ワカンダ・フォーエヴァー」を面白おかしく語っています。
マイケル・キートンがプレゼンター。
編集
ボヘミアン・ラプソディ
なんと、今日3冠!「フレディがみんなを一つにした」と、編集のジョン・オットマンは語っています。
ダニエル・クレイグとシャリーズ・セロンがプレゼンター。
助演男優賞
マハーシャラ・アリ(グリーン・ブック)
一昨年の「ムーンライト」に続く2度目の受賞。ヴィゴにも感謝してます。プロデューサー役のオクテイヴィア・スペンサーにもですね。なぜ黒のニットキャップを?
ローラ・ダーンがプレゼンター。アカデミー・ミュージアムができるよ、という宣伝でした。
ミシェル・ヨーとファレル・ウイリアムスがプレゼンター。
長編アニメ
スパイダーマン スパイダーバース
これも前哨戦からずっと勝ってましたからね。フィル・ロードとクリストファー・ミラ〜って天才的ですね。
ケイシー・マスグレイヴスがプレゼンター。コーエン兄弟の「バラッド・オブ・バスター・スクラグス」のテーマ曲「Where A Cowboy Trades His Spurs For Wings」。歌うはデヴィッド・ローリングスとジリアン・ウェルチ。
「ウェインズ・ワールド」から、マイク・マイヤーズとデイナ・カーヴィー。もちろん「ボヘミアン・ラプソディ」の紹介。
アークワフィーナとジョン・ムレイニーがプレゼンター。
短編アニメ
Bao
「インクレディブル・ファミリー」の頭にあったヤツですね。中国系の話の。ぶっちゃけ、こっちの方がよかったんだよね。
短編ドキュメンタリー
Period End Of Sentence
インドの性教育のドキュメンタリー。女性監督が「月経の映画が受賞するなんて素晴らしい!」と叫んで大喝采です。
ディエゴ・ルナがスペイン語なまりの英語で「Roma」紹介。もう一人の人の方が、「移民にヒューマニティを!」と叫んで大喝采。
ポール・ラッドとサラ・ポールセンがプレゼンター。
視覚効果
ファースト・マン
今日、初のサプライズ。ブラック・パンサーかと思った。
「Shallow」 のイントロに乗ってブラッドリー・クーパとレディ・ガガがステージ登場し、そのままデュエット。ブラッドリー、ちょっとうわづってるけど、さすがに緊張したかな。ガガはグラミーの時より今日の方が断然いい!いい意味で力が抜けてる。ピアノの横にブラッドリーが回りこむのもいい演出。すごくよかった!
短編
SKIN
サミュエルLジャクソンとブリー・ラーソンがプレゼンター。「キャプテン・マーヴェル」のコンビです。
脚本賞
グリーン・ブック
これはとって欲しかったので嬉しかったかな。「いい話」の映画なんでね。
脚色賞
ブラック・クランズマン
サミュエルLジャクソン大喜び!これはスタンディング・オヴェーション!当然でしょう。
紫のコスチュームに身を包んだスパイク・リーが、奴隷時代の話から始めて、今の「時代の曲がり角だ」と言った後、「Do The Right Thing!」と自身の代表作にかけて叫んで大喝采。レジェンド初受賞だもんね。
スコア
ルートビッヒ・ゴランソン(ブラック・パンサー)
ドナルド・グローバーの相方、とっちゃったよ!
チャドウィック・ボーズマンとコンスタンス・ウーがプレゼンター。
主題歌
Sahllow/レディ・ガガ&ブラッドリー・クーパー
せめてこれは受賞じゃないとね。
「勝つことじゃなく、諦めずにトライすることを歌った曲なの」とガガが泣きじゃくりながら熱弁しました。
物故者追悼のコーナー。ペニー・マーシャル、バート・レイノルズ、ミロシュ・フォアマンに混じって橋本忍や高畑勲も。直前に亡くなったアルバート・フィニーも。
バーブラ・ストライザントが出てきて「ブラック・クランズマン」の紹介。黒人じゃなく、ユダヤ人(映画内でタッグ組むのがユダヤ人だしね)の彼女が紹介するのがいいね。「70年代だけじゃなく、今でも通じる話」というのもいい。
ゲイリー・オールドマンとアリソン・ジャニーがプレゼンター。
主演男優賞
ラミ・マレク(ボヘミアン・ラプソディ)
取るとは思ったけど、名前聞くまでは安心してなかったからよかった!
「アメリカの移民第一世代として」というところで大喝采。彼が生まれる直前にエジプトから移ってきたんですよね。そして最後はスクリーン・カップルになったルーシー・ボイントンに感謝を捧げる泣けるスピーチ。
アマンドラ・スタンバーグと公民権運動かのジョン・ルイスがプレゼンター。「グリーン・ブック」の紹介。
主演女優賞
オリヴィア・コールマン(女王陛下のお気に入り)
映画はすごく好きだけど、これはなあ・・。スピーチ用意してない感じですね。言葉になってないので。これはグレンでしょう。彼女には悪いけど。
ギリェルメ・デルトロがプレゼンター。監督賞ですね。
監督賞
アルフォンソ・キュアロン(Roma)
まあ、揺るがないでしょうね、これは。5年ぶり2度目。
ジュリア・ロバーツがプレゼンター。彼女でシメるアワードって結構多い気が。
作品賞
グリーン・ブック
えっ!!!!!!!!
うわあ、ビックリだね。ノミネートで監督漏れた時点でダメだと思ったんだけどな。PGAは取ってたから、「作品賞受賞資格」からは漏れていなかったとはいえ。
僕が以前から言ってた「反ネトフリ票」はこれまで問題ないように見えてたけど、ここで効くとはなあ。でも、個人的には「グリーン・ブック」がアリなら「ブラック・クランズマン」だったんだけどなあ。
これからオスカーですが、オスカーの前日にゴールデン・ラズベリー・アワーズが発表されまして、「Holmes&Watson」が6部門を独占してしまいました。う〜ん、結構ラジーに輝いてしまうとですね、ちょっとキャリアに響くんですよねえ。ウィル・フェレル、大丈夫か、ちょっと心配です。
では、駆け足で、全米映画興行成績、行きましょう。
1(-)How To Train Your Dragon The Hidden World
2(1)Alita Battle Angel
3(2)The LEGO Movie 2 The Second Part
4(40)Fighting With My Family
5(3)Isn't It Romantic
6(4)What Men Want
7(5)Happy Death Day 2U
8(6)Cold Pursuit
9(7)The Upside
10(-)Run The Race
1位は「ヒックとドラゴン」の第3弾ですね。人気シリーズということもあって、5500万ドルと高い数字でのデビューです。
これ、ブラジル、1ヶ月くらい公開早かったんですよ。あれはなんでだったんだろう。オスカーで忙しくて、それどころではなかったんですが。
あと、評判がいつものに比べて微妙に低かったんですよね。Rottentomatoesでは92点だったんですが、Metacriticで71点。うちの子らにもこのシリーズ、いまひとつ食いつきがないのでスルーしてますが、今後どうしようかな。
4位に拡大公開で上昇の「Fighting With My Family」はこういう映画です。
これは、WWEの女性レスラ0になったペイジというレスラーの伝記で、これの元になったドキュメンタリーの映画化です。これにあの”ザ・ロック”ことデュエイン・ジョンソンが本人役で出演します。彼もWWEの大スターでしたからね。
これも評判いいんですよ。Metacriticで70点、Rottentomatoesで91点。「ヒックとドラゴン3」と同等評価ですが、新鮮さもあるので、チケット代渡されたら僕はこっちを取りますね。僕のとこでは4月公開です。
10位の「Run The Race」はクリスチャン映画。有名な人は誰も出ていません。評判もRottentomatoesで40点。Metacriticは表示なしです。
では、オスカーのレッドカーペットの写真が一部入ってきてますので、できる限り。
まずは、呼ばれてたんですね。コンマリさん。片付けに来たのでしょうか(笑)。
「クレイジー・リッチ・アジアンズ」のコンスタンス・ウー。
「Roma」でノミネートされたヤーリッツア・アパラシオとマリア・デ・タビラ。
「ゲーム・オブ・スローンズ」のディナーリスことエミリア・クラーク。
「The Hate U Give」のヒロインだったアマンドラ・スタンバーグ。
インディでものすごく評判の良かった「Eighth Grader」というティーン・ムーヴィーで注目されたエルシー・フィッシャー。15歳なのに、この着こなしはすごくカッコいい!
そして、これ!ゲイのシンガーのビリー・ポーターだけど、ジェンダーレス・タキシード・ドレス。これ、すごい!!
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どうも。
もう一晩寝ると、明くる日は
オスカーのタイミングがやってきました。ここで、毎年チョック前にやってる、オスカーの「勝つべき・勝つだろう」、今年もやってみようと思います。
この予想の仕方は、欧米圏ではオスカーにはお馴染みのものです。というのは、オスカーの場合、「これまでの長きにわたる前哨映画祭の総決算」、という意味合いもあるので、予想自体は非常にしやすいんですね。だから、それでの予想を「will win(勝つだろう)」と称し、「でも自分が勝ってほしい映画はそれじゃないんだよ」という場合に「should win」というもの、これを二つ付けて予想します。なので、今年もそれに沿って予想してみたいと思います。
予想するのは例年と同じ、「BIG 6」の部門です。今年は非常に嬉しいことに、この6つの部門のノミネートの映画、全部見れました!授賞式前にこれらが全部というのは、僕の人生でも初めてのことです。なので、僕なりの順位も付けて今回は紹介しましょう。
作品賞
will win Roma
should win 女王陛下のお気に入りor ブラック・クランズマン
まあ、現状では「Roma」の優位は動かないでしょうね。映画としての風格と、ネットフリックスの特大プロモーションとで。動かない気がします。
でも、僕の趣味なら
これか
これなんだけどなあ〜。
1.女王陛下のお気に入り
2.ブラック・クランズマン
3.アリー スター誕生
4.Roma
5.グリーン・ブック
6.ボヘミアン・ラプソディ
7.ブラック・パンサー
8,バイス
僕だと、この順番ですねえ。やっぱ、単純に刺激がある映画の方が好きなんでね。1と2だと、まだ刺激強すぎるのかなあ。
監督賞
will win アルフォンソ・キュアロン(Roma)
should win ヨルゴス・ランティモス(女王陛下のお気に入り)orスパイク・リー(ブラック・クランズマン)
これも作品賞と言いたいことは同じです。キュアロン、これに限らず好きな映画は多いし、受賞する価値はあると思うんですけど
1.ヨルゴス・ランティモス(女王陛下のお気に入り)
2.スパイク・リー(ブラック・クランズマン)
3.パヴェウ・パウリコフスキー(Cold War)
4.アルフォンソ・キュアロン(Roma)
5.アダム・マッケイ(バイス)
順位付けたら、こうなんだよなあ。5人とも好きな監督ですけどね。
主演男優賞
will win ラミ・マレク(ボヘミアン・ラプソディ)
should win ラミ・マレク(ボヘミアン・ラプソディ)
映画に関していろいろ言ってる人、いますけど、演技一つだけあれだけ世界的な社会現象を招いた時点でラミの勝ちでいいと僕は思いますよ。
1.ラミ・マレク(ボヘミアン・ラプソディ)
2.ブラッドリー・クーパー(スター誕生)
3.ヴィゴ・モーテンセン(グリーン・ブック)
4.クリスチャン・ベール(バイス)
5.ウィレム・デフォー(At Eternity's Gate)
この順ですね。ブラッドリー、4度目のノミネートでこれ、すごくいいんですけど、持ち越しですね。ヴィゴも3度目か4度目のはずです。よかったんですけどね、これも。
クリスチャン・ベールはねえ、いいんですけど、なんかオスカーの特徴として「特殊メイク」とか「体重の増減」とか、好きすぎるんですよね。でも、そういうことすりゃ、誰でもオスカー取れる、みたいな印象になるのも僕は抵抗あるんですよね。なので、彼は低めにしました。
ウィレム・デフォー。いうまでもなく演技は最高なんですが、対象さくの映画がすごくつまんなかったので。
主演女優賞
will win グレン・クロース(天才作家の妻 40年目の真実)
should win グレン・クロース(天才作家の妻 40年目の真実)
これもグレンで文句なしですけどね。レビューでも書いたように、彼女の7回目のノミネートで総決算とも言える演技をして、「報われなかった女性たち」の価値観を象徴したような演技だったわけですから。
1.グレン・クロース(天才作家の妻 40年目の真実)
2.レディ・ガガ(スター誕生)
3.メリッサ・マッカーシー(Can You Ever Forgive Me)
4.オリヴィア・コールマン(女王陛下のお気に入り)
5.ヤーリッツァ・アパリシオ(Roma)
こんな感じですね。ガガも、圧倒的な歌と、想像以上に演技面もうまかったのは素晴らしかったですね。メリッサはこれまでのコメディのイメージを覆す悲しい中年女の悲哀をうまく演じていました。
オリヴィアは、これもオスカーの特徴なんだけど、「狂人」演じたらオスカー取りやすいとか、そういうのがイヤなので、5位のヤーリッツァは「Roma」では立派だったものの、役者としては素人ですからね。本国メキシコでは、それで問題を呼んでいるようですよ。
助演男優賞
will win マハーシャラ・アリ(グリーン・ブック)
should win マハーシャラ・アリ(グリーン・ブック)
僕はこれは文句なしですね。マハーシャラ、これ、一昨年の「ムーンライト」で受賞したときよりはるかに好きです。こっちの、「偏屈な天才。でも実はいいヤツ」みたいなものの方が、彼本来の演技スタイルにもあっていると思うし。
1.マハーシャラ・アリ(グリーン・ブック)
2.リチャードEグラント(Can You Ever Forgive Me)
3.サム・ロックウェル(バイス)
4.アダム・ドライヴァー(ブラック・クランズマン)
5.サム・エリオット(スター誕生)
前哨戦ではリチャードEグラントが強かったんですけどね。僕も、彼のメリッサ・マッカーシーを困らせるダメ野郎な演技は好きなんですけど、映画そのものの内容がマニアックすぎたか。サム・ロックウェルは「バイス」の中では一番好き。やっぱ、演技上手いです、彼。アダム・ドライヴァーは、カイロ・レン以外で注目が集まるのは嬉しいですね。サム・エリオットは大ベテランの貫禄でした。
助演女優賞
will win レジーナ・キング(ビール・ストリートの恋人たち)
should win レイチェル・ワイス(女王陛下のお気に入り)
「ビール・ストリート」でヒロインのお母さんを演じて「母は強し」の貫禄の演技を見せたレジーナ・キングが強いと思います。彼女を最初に見たのは「エージェント」でトム・クルースを困らすアメフト・プレイヤーの奥さんの役でしたけどね。
彼女、好きなんですけど、僕は
「女王陛下」でのレイチェル・ワイスの方が好きだなあ。この、支配者の女としての憎たらしさと、追い落とされてからの悲哀のコントラストが絶妙だったかと。
1.レイチェル・ワイス(女王陛下のお気に入り)
2.レジーナ・キング(ビール・ストリートの恋人たち)
3.エマ・ストーン(女王陛下のお気に入り)
4.マリーナ・デ・タビラ(Roma)
5.エイミー・アダムス(バイス)
この順なんですよねえ。エマは初の悪役でしたが、うまく演じていたと思います。Romaのマリーナはサプライズ・ノミネートでしたが、エイミー・アダムスのよりは好きです。エイミーは普段は大好きなんですが、これは過去6回のノミネートの中ではインパクト弱いですね、僕には。これだったら、「ファースト・マン」のクレア・フォイの方がよかったかなと。
・・という感じですね。
オスカーの授賞式はグラミー同様、jugemのサイトで書きますね。
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どうも。
エルトン・ジョンの伝記映画「ロケットマン」のトレイラー第2弾が出ましたね。これは果たしてクイーンに続くことができるかな。
では、全英チャート、行きましょう。
SINGLES
1(2)7 Rings/Ariana Grande
2(1)Break Up With Your Girlfriend I'm Bored/Ariana Grande
3(3)Someone You Loved/Lewis Capaldi
4(6)Giant/Calvin Harris feat Rags N Bone Man
5(5)Dont Call Me Up/Mabel
6(4)Dancing With A Stranger/Sam Smith feat Normani
7(7)Wow/Post Malone
8(10)Bury A friend/Billie Eilish
9(12)Options/NSG feat Tion Wayne
10(11)Sweet And Psycho/Ava Max
先週のアリアナ旋風が少し落ち着いたかな。
9位にはNSGというヒップホップ・グループが入ってきました。いい曲だと思ったんですが、ウィキペディアもまだできていない感じで、どういう人たちなのかわかってないです。
では圏外に行きましょう。65位初登場のこの曲で。
ヤングブラッドという、カテゴライズ上、一応”ロック”ということになっている男性アーティストがホールジーをフィーチャーした曲です。このタングブラッド、一部で去年から注目されてて、僕もどんなものかと思って見ています。なんかキャラの雰囲気がタカノリ・メイクス・レヴォルーションな感じがしてですね(笑)。
ホールジーのフィーチャリングという豪華なことした割に順位は高くないですが、なんかこれ、気になります。
この2人、仲良しなみたいで、最近オーストラリアのトリプルJという、あの国で一番影響力のあるラジオに出て、このようにデス・キャブ・フォー・キューティのカバーなどを披露していたりもします。
では、アルバムに行きましょう。
ALBUMS
1(1)thank u next/Ariana Grande
2(2)The Greatest Showman/Soundtrack
3(6)A Star Is Born/Soundtrack
4(11)Bohemian Rhapsody/Queen
5(7)Staying At Tamara's/George Ezra
6(-)Home Alone/D Block Europe
7(5)Encore/The Specials
8(9)The Platinum Collection /Queen
9(3)AJ Tracey/AJ Tracey
10(-)Head Above Water/Avril Lavigne
こっちも動きないですね。
6位に初登場はサウス・ロンドンのヒップホップ・グループ、D Block Europe。ちょっと聞いてみましょう。
耳の早いキッズが騒いでいるものだとは思うんですけど、なんか、う〜ん、個性ないんだよなあ。なんか「おお、俺たちの国にもアメリカのラッパーみたいなのが」と、子供が騒いでる感じがするんですよね。その辺りに気骨のなさを感じて面白くないんですよね。アメリカのヒップホップでも、あまりにありふれた部類のものだし。
この曲は今週のシングル・チャートで16位。これを筆頭に3曲入ってました。
10位にはアヴリル・ラヴィーンが初登場。これに関しては
]]>モンキーズのピーター・トークが亡くなってしまいました。残念です。モンキーズの物故者は彼で2人目。彼はベース担当で、モンキーズの劇中ではビートルズで言うところのリンゴ、つまりちょっとトボケたキャラクタ)ーを演じていました。でも、そういうキャラの人はそれ故に結構愛されるんですよね。ご冥福をお祈りします。
僕はモンキーズって、ガレージ・サイケの観点からすっごく好きで、今日もこの追悼ニュースを聞いた後に曲数の多めのベスト盤をダウンロードして電車の中で聞きましたけど、そうしているうちに
本家ビートルズのことを思い出していました。やっぱ、モンキーズが彼らを意識して作られたバンドだから、どうしても聞いてて思い出すんですよね。
そこで、いろんなことを考えていて「あっ!」と思ったんですよね。
こないだの全米チャートというのは
アリアナ・グランデが全米シングル・チャートの1、2、3位を独占した話をしましたよね。
僕はこの記録自体は、さほど驚かなかったんです。だって、すでにエド・シーランとドレイクが近い記録を持ってたし。現行の、ビルボードのチャート・システムだと、アルバム解禁週に、その時代を代表するトップクラスの人気アーティストなら、トップ10を独占するようなことが十分あり得ることになってしまっているから。そうなると、これからは年に数回はこういう独占が起き、記録そのものは大きな意味を持たなくなる。そう思っていました。
だから正直な話、「メディアの騒ぎ方が大袈裟だな」と思っていました。
が!
そのメディア自体も9割がた伝え損ねていたし、僕自身もすっかり忘れていたことが一点ありました。それは
そのことを思い出したんですね。お恥ずかしい話、僕、この件は2014年1月25日にjugemのブログの方で書いていさえもしていました。ゾックリ同じことでこそなかったですけどね。
ビートルズって
ずっと「トップ5独占を記録」ってことの方で覚えがちじゃないですか、だから「トップ3が何週」とかって普通は考えにくいじゃないですか。だから忘れてたんですけど、よくよく冷静に考えたら「トップ5に5曲も送り込む時点で、トップ3独占なら結構な週数行ってるんじゃないの?」と思ってですね
我が家の宝の一つですね。この「ビルボード・トップ10ヒッツ」1958〜68。これは、その期間のすべての週のビルボード・シングル・チャートのトップ10ga掲載されている本なんですが、それによると、ビートルズのトップ3独占は、以下のようになっていました。
1964.3.14
1.抱きしめたい
2.シー・ラヴズ・ユー
3.プリーズ・プリーズ・ミー
1964.3.21
1.シー・ラヴズ・ユー
2.抱きしめたい
3.プリーズ・プリーズ・ミー
1964.3.28
1.シー・ラヴズ・ユー
2.抱きしめたい
3.ツイスト&シャウト
1964.4.4
1.キャント・バイ・ミー・ラヴ
2.ツイスト&シャウト
3.シー・ラヴズ・ユー
4.抱きしめたい
5.プリーズ・プリーズ・ミー
1964.4.25
1.キャント・バイ・ミー・ラヴ
2.ツイスト&シャウト
3.ドゥ・ユー・ウオント・トゥ・ノウ・ア・シークレット
3月14日から4月4日に4週連続、2週おいて4月25日にまた達成しています。4週目の4月25日にトップ5独占のおまけつきです。
そう考えると、これ
64年のビートルマニアの域に達するには、ストリーミングの時代になってもかなり難しいと言わざるをえません。
なぜなら、アルバムの解禁週なら、みんな一斉にダウンロードに走るから、数字高いに決まっているじゃないですか。だけどそのテンションを、アルバムから同時に3曲も保つというのはかなり大変なものです。
ましてや今。1964年とは比べ物にならないくらい楽曲数も多いし、利用するキッズも移り気だったりしますからね。特定のアーティストだけのヒットになる状況は簡単にはやっては来ません。
なので、アリアナも3月いっぱいくらいまで今回のトップ3を継続すれば、その時こそ本当に「ビートルズに並ぶ大記録」だとは思うんですけど、そこまではさすがに難しいでしょうね。ただ、気持ちとしては、何週かは粘るようだと面白いですけどね。
この次にこのトップ3独占の記録が誰になるか。エド・シーランでもドレイクでもケンドリックでもブルーノ・マーズでもアデルでもテイラーでも誰でも誰でもいいですけど、この「5週」の記録に並ぶかどうか。見てみたいですね。でも多分、既存のアーティストじゃ無理なような。次のセンセーションになるような誰かが出てくるときに、それが起こるかどうか、でしょうね。
]]>
どうも。
いつも平日にやるから忘れそうになるんですけど、
ブリット・アワーズの結果発表が行われました。
今年はこんな感じです。
British Album Of The Year
A Brief Inquiry Into Online Relationships/THE 1975
British Single Of The Year
One Kiss/Calvin Harris feat Dua Lipa
British Video Of The Yeat
Woman Like Me(feat Nicki Minaj)/Little Mix
Brirish Male Solo Artist
George Ezra
British Female Solo Artist
Jorja Smith
British Group
The 1975
British Breakthrough
Tom Walker
Critic Choice
Sam Fender
International nale Solo
Drake
International Female Solo
Ariana Grande
International Group
The Carters
いや〜、今年何がいいって
いや〜、嬉しいですねえ。だって、他の受賞の並びから考えたら完全にアウェーですよ。ものすごくポップ勢力押せ押せの中、最大賞の最優秀アルバムと最優秀グループで勝っちゃうんだから大したものです。ベスト・グループに関しては2度目。今やイギリスのトップバンドですよ。
このスピーチでマット・ヒーリー、いいこと言うんです。それはローラ・スネイプスという、イギリスのインディ・ロックでは非常に有名なジャーナリストがいるんですけど、彼女がライアン・アダムスのあのセクハラ並びに未成年へのわいせつ行為での訴訟が発覚した後に、「インディ・ロック界では他にも似たようなことが蔓延している」という記事を書いたんですね。それを受けてマティは「親友のローラ・スネイプスはこう書いたんだ。女嫌いの男のアーティストというのは、その姿勢が難しいアートをやってる人間の特権だとばかりに大目に見られている。一方で、それを理解しない女は、アートがわからないヒステリーだと思われるってね」と言い残してステージを去りました。
兼ねてからマティはリベラルな発言を数多くしてきているのですが、この発言をこの場でする勇気は僕は好きです。
そして最優秀アルバム受賞のスピーチではあえて賛辞を送る相手にアークティック・モンキーズの名前を挙げて、「この2019年という年に刺激を与える存在で、かつみんなが知ってる立場であり続けてくれて」と言っています。これは明らかに、ロックの一般人気、認知度が下がっていく中、バンドの代表として共に奮闘していく彼らに対してエールを送った形ですね。彼らのこうしたシーンに対しての責任感も僕は大好きですね。
そしてこの日、彼らはパフォーマンスで「Sincerity Is Scary」を披露してもいます。
他の人のも語るべきだとは思うんですけど、やっぱりロック好きとしては彼らの土俵際で踏ん張ったような奮闘ぶりって、やっぱり胸が熱くなるというかですね。
彼らの所属のダーティ・ヒッツにしてみれば、1975がブリッツ2冠、ウルフ・アリスがマーキュリー・プライズでしょ。すごい信頼のブランドぶりですよね。
]]>どうも。
今度の日曜のオスカーに、クイーンとアダム・ランバートがパフォーマンスします。グラミー、呼んでおいたほうがよかったんじゃないの?
あと
ネットフリックスで3/22に始まるオリジナル・ムーヴィー、モトリー・クルーの伝記映画「The Dirt」のトレイラーが公開されました。世代の割に思入れはないんですけど、見てみようとは思ってます。
では、全米チャート、行きましょう。
SINGLES
1(1)7 Rings/Ariana Grande
2(-)Break Up With Your Girlfriend Im Bored/Ariana Grande
3(7)Thank You,Next/Ariana Grande
4(3)Without Me/Halsey
5(4)Sunflower/Post Malone feat Swae Lee
6(2)Happier/Marshmello&Bastille
7(5)Sicko Mode/Travis Scott
8(6)High Hopes/Panic At The Disco
9(9)Wow/Post Malone
10(11)Eastside/Benny Blanco feat Halsey & Khalid
全英チャートもそうでしたが、アメリカでも状況は同じ。アリアナの曲がチャートを独占しています。今週はトップ3を独占です。
これは記録上、ビートルズ以来となるトップ3独占になるわけです。
これに関して思うことを言うと、まあ、すごいんですけど、「今後も誰かが続く記録」だと思ってます。今のチャートのシステムでそれが可能になりやすくなった中での記録なんでね。今後、ドレイクでもケンドリックでも可能なことかなとは思います。
感触で言えば、1991年にビルボードのアルバムのチャート集計の仕方が変わって、全米初登場1位アルバムが連発され始めた時があったんですけど、あの時の感覚に似てるかな。それまでアルバムの初登場1位はエルトン・ジョンしか持ってなかったのに、ここから年に何枚も初登場1位が生まれるようになって、もう、記録自体にそんなにインパクトがなくなったものです。
ただ、いくら「記録の感覚」が変われども、アリアナがシングルのチャート独占を最初にやった女性であることには変わりはないわけで、そこはしっかりリスペクトしようかと思います。
僕の予想だと、トップ10のうち、5、6曲独占するかな、とも思ったんですけど、それは起こらなかったですね。でも立派だと思います。
ということで、今日は圏外もアリアナです。そこから1曲行きましょう。
これはアルバムの2曲目の「Needy」。これ、人気曲でイギリスだと2位だったんですよね。僕もこれは筆頭格で好きな曲です。
結局、今回、アリアナのランクイン、こうなりました。
1.7 Rings(Track10)
2.Break Up With Your Girlfriend I'm Bored(Track12)
3.thank u next(Track11)
14.Needy(Track2)
17.NASA(Track3)
21.Imagine(Track1)
22.Bloodline(Track4)
25.Ghostin(Track8)
26.Fake Smile(Track 5)
27.Bad Idea(Track6)
38.In My Head(Track 9)
48.Make Up(Track 7)
このように、全12曲中、11曲がトップ40入りです。
このアルバム、僕は、とりわけ最初の3曲がとにかく大好きですね。この辺りはSZAとか、その辺りとも勝負できるくらいの相当ソフィスティケイトされた感じです。ちょっとダンスホールっぽくなる4〜6あたりもいいし、ダウンテンポの7、8もいい。この時点で好きな曲ばっかりで「最高じゃないか、これ!」とすごく興奮したんですね。
ただ、ここから先がちょっとトラップっぽい曲固めすぎちゃったかな。ここでややテンションが個人的には落ちました。9曲目の「In My Head」って曲の途中で入る「スクー、スクーッ」ってバックコーラスまでは、このアルバム、素晴らしいです(笑)。ここからあとは、今週のトップ3なんですけど、正直な話、「7 Rings」があるのなら、「In My Head」は入らなかったかな。この曲なくして、シングル攻勢で3曲終えたほうが良かったかなと思ってます。10と12はちょっと俗っぽすぎるかなとも思ったんですけど、まあ、他の曲が割とワンステップ・アップしたかなり洗練された曲で、前作も「Sweetner」という名前とは裏腹にかなり甘さ抑えめだったから、これくらい大衆的にポップな曲があったほうがバランスいいのかなとも思いました。
このアルバム、僕の年間ベストの今のところ、暫定ですが、かなりトップに近い位置にいます。少なくとも、3ヶ月に1度やってるトップ10アルバムからは外れることはないです。言い切っちゃいます。
では、アルバムに行きましょう。
ALBUMS
1(-)thank u next/Ariana Grande
2(5)A Star Is Born/Soundtrack
3(11)Bohemian Rhapsody/Soundtrack
4(1)Hoodie SZN/A Boogie Wit Da Hoodie
5(6)beerbongs & bentleys/Post Malone
6(4)Astroworld/Travis Scott
7(2)I Am> I was/21 Savage
8(8)Scorpion/Drake
9(Re)Golden Hour/Kacey Musgraves
10(7)Championships/Meek Mil
アリアナのインパクトが強すぎて、忘れてしまいがちなんですけど、グラミー効果も大きな週です。
先週からトップ10に入っていたとはいえ、スタ誕、ポスティ、トラヴィス・スコットは確実にパフォーマンス効果はあったでしょうね。
でも、やっぱり一番後押しがあったのは、最優秀アルバム受賞のケイシー・マスグレイヴスですよ!再びトップ10に戻ってきてくれて嬉しいですよ。
今日はそんなケイシーの曲でシメます。パフォーマンスでこれやって欲しかったな。
]]>どうも。
オスカー、昨日で作品賞ノミネート作のレヴューは全て終わっているのですが、重要な作品ならまだあります。例えば、これですね。
ポーランド映画「Cold War あの歌、2つの心」。これのレヴュー、行きましょう。ポーランドの作品、ということで、もちろん外国映画賞のノミネート作なんですが、この映画の場合、それだけでは決してありません。どういうことなんでしょうか。
では、早速あらすじから見ていきましょう。
話しは1949年。ヴィクトル(トマシュ・コット)は音楽学校の若い教師をしていましたが、その際に、才能あふれる美少女を見つけます。それが
ズーラ(ヨアンナ・クーリグ)でした。ズーラの才能に魅せられたヴィクトルは次第に自分の立場も忘れ、ズーラを愛するようになります。
音楽学校では次第にソ連からの圧力が強くなり、スターリン礼賛を強いられるようになります。創造の自由を求めたいヴィクトルは国外逃亡を考え、その気持ちはズーラもよくわかっていました。
ある時、二人はフランスへの逃亡を試みましたが、成功したのはヴィクトルのみ。一度、接触のチャンスはあったものの、その時も未遂。二人は離れ離れになります。
そうしているうちに時代は1950年代の後半になります。ヴィクトルはパリの映画音楽家として活動していましたが、そこにすっかり大人になったズーラがやってきました。
久しぶりに巡り合い、愛を爆発させたかった二人でしたが、長年の距離ゆえに疎通がなかなかうまくいきません。
ズーラはしばらく見ないうちに、すっかり西側社会の自由な空気の似合う奔放で魅力的な女性に育っており・・。
・・と、ここまでにしておきましょう。
これはですね
2014年度のオスカーで外国語映画賞を獲得した「イーダ」という映画を作った、パウェウ・パウリコフスキー監督の次なる作品です。この映画は1960年、共産圏時代のポーランドにおいて、自分探しをする修道女の少女の内面を探るストーリーをモノクロームの美しい映像とともに追った作品ですが
これは「イーダ」の時のショットなんですけど、モノクロの色合いが絶妙なのと、この絵画的な絵の収め方するんですよね。引きの絵のキマり方がいつも絶妙です。
これ、見ていて
アントン・コービンの撮影したジョイ・ディヴィジョンの写真を思い出して、思わずウットリとしてしまうんですよね。今回の「Cold War」が外国語映画作品にもかかわらず撮影賞にノミネートされた理由も納得です。
そして、今回の「Cold War」なんですが、名前からは「戦争映画?」「歴史映画?」と、ちょっと堅いイメージを思わせるのですが
もちろん、「冷戦下の塔王国」というトピックは、ヴィクトルとズーラの愛の距離を近づきにくくするための障害として、非常にもどかしい機能をしています。ただ、この映画でそれ以上に大事なのは、どんな困難があろうとも、二人が、それが運命でもあるかのように、相手のことがどうしても話末れることができずに、どうしても求めてしまう。その姿を丁寧に折っていることが何より素晴らしいです。
特に
このヨアンナ・クーリッグの演技が素晴らしいの一言です。彼女、本国では大女優ならしいんですけど、36歳にして、純粋無垢な十代の少女も全く違和感なく演じていたし、その後の
ジャズやロックンロールという、この当時の東側の人からしてみたら西側の「自由」の象徴であるものがすごく似合う、「強い意志を持ったまばゆさ」の似合う、カッコいい女性、これも魅力的に演じています。
それと
そんな彼女に手を焼き、生き方そのものも不器用ながらも、強い包容力で愛さずにはいられないヴィクトルを演じたトマシュ・コットの演技も見事です。この人も本国ではかなり大きな俳優さんみたいですね。
そしてこれが
監督のパウリコフスキーの、両親のロマンスをもとにして作ったもの、というのもなかなか心憎いです。事実はここまでのドラマがあったわけではなさそうですけど、彼自身が、こういう障害を両親が乗り越えて育った世代、ポスト冷戦の子供、というわけだったんですね。
この映画は昨年12月の、ヨーロッパの映画界では一番の権威、ヨーロッパ映画賞で賞を総なめにしています。その勢いもあって、オスカーでは外国語映画賞、監督賞、撮影賞の3部門にノミネートされるという、非英語作品では異例の盛り上がりです。
が!
「Roma」、いい映画であることは疑わないんですけど、僕の個人的趣味だと、絶対こっちなんですけどねえ。悪いタイミングの時に当たっちゃったなあ。まあ、同じことは「万引き家族」にも言えることですけどね。僕が外国語映画賞選ぶなら、この「Cold War」ですよ。
そして、さらにこの映画が
「スタ誕」の勢いを微妙に殺してしまいましたね。おそらく、「同じロマンスものなら、こっちだろ」という、オスカーの投票者の流れがあったんじゃないかな。ブラッドリー・クーパーが監督賞のノミネート逃して、パウリコフスキーが代わりにノミネートされたのがすごく象徴的ですもん。