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映画「メリー・ポピンズ・リターンズ」感想 いつの時代の子供にもあるべきファンタジー

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どうも。

 

では、noteでは初となります映画評行きましょう。これです!

 

 

 

「メリー・ポピンズ・リターンズ」。1964年に公開され大ヒットしたディズニー・ファンタジーの続編です。僕の世代だと、原作本、児童図書で読んでたりもしましたけど、最近はどうなんでしょう。これはジュリー・アンドリュース主演による映画版も大定番なんですけど、このたび、そのオリジナル版に対して実に54年ぶりの「続編」ということで、これが制作されました。果たしてどんな感じなのでしょうか。

 

早速あらすじから見てみましょう。

 

 

舞台は同じロンドンなのですが、時は1935年。前作からは25年の月日が立っていました。

 

 

 

街には煙突工事職人のバートはいなくなっていますが、彼の生き写しのようなジャック(リン・マニュエル・ミランダ)は自転車をこいで何でも屋的に働いています。

 

民家を揺らす海軍の大砲も相変わらずです。

 

 

ただ、前作のときに子供だったジェーン(エミリー・モーティマー)とマイケル(ベン・ウィショー)のバンクスさんちの姉弟はすっかり大人になっていました。ジェーンは独身ですが、マイケルは3人の子供の父親となり、相変わらずバンクス家のお屋敷に住んでいましたが、つい最近、最愛の妻を亡くしていました。

 

 

 

そして、恐慌に伴い、ローンの支払いが難しくなり、それを理由にマイケル一家はお屋敷を追い払われる危機を迎えていました。銀行家ウィルキンス(コリン・ファース)から脅される日々を迎えていました。

 

 

 

心配したマイケルの子供たち、アナベル、ジョン、ジョージーはパパを助けたいと願っていたいと思いながら外で遊んでいた時、ジョージーの持っていたタコが強風で飛ばされます。

 

 

 

すると、その先には、傘に乗ってある女性が地上に降りてきました。それがメリー・ポピンズ(エミリー・ブラント)でした。

 

 

 

25年前と同じようにバンクス家にやってきたメリーは、以前と同じように、マイケルの子供たちを魅了していきます。そこに芸達者のジャックも一緒に共演して盛り上げます。

 

そうしているうちにローン返済の期日は近づいてきますが、彼らはどうやってこの危機を・・・

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

これはですね。

 

 

「シカゴ」なんかでおなじみの監督ロブ・マーシャルが今回監督を手掛けているんですが、

 

オリジナルのイメージにかなり忠実に作られています!

 

前作で言うところの

 

 

 

こういうイメージは、かなり近いニュアンスで表現されてますね。

 

ちょっと今の目線で見たら、レトロなアナログ感はあるんですけど、それが今見ると逆に新鮮だし、確固としたオリジナリティとしてしっかり機能できています。なんかですね、CG使うより温かみがあるんですよね。僕はこの「メリー・ポピンズ」だったり「オズの魔法使い」って、デジタルが使えない時代に、人の生身の創造性だけで精一杯の表現をしたからテクノロジ_を超えて今まで生き続けているんだと思っているんですが、その良さは継承されてますね。

 

 

しかも、前作のモノマネにならず

 

 

リン・マニュエル・ミランダがうまいんだ!

 

さすがは「ハミルトン」で当てた人だけのことはあります。あのラップ調というか、トーキング調というか、「ハミルトン」でのあのリズム感が、今回のミュージカルに新たなグルーヴ感を加えるのに成功しています。

 

そして

 

 

 

エミリー・ブラントも歌、頑張ってましたよ!

 

そりゃ、ジュリー・アンドリュースみたいなミュージカルのプロ中のプロと比較するのは酷ですけど、今のイギリスの女優さんで、演技面で言えば最も演じるべき人だったわけですからね。イメージそのものは本当にピッタリだったし、特別上出来というわけではなかったけど、プロじゃない割には歌とダンスも合格点でしたね。

 

 

さすがに前作は歴史的傑作だったので、比較するには無理があります。今も言ったようにジュリー・アンドリュースは真似できるものではないし、さらに言えば、メリーの設定自体も、前作のような「フェミニストの元祖」みたいな描き方も弱い。さすがに前作は「婦人参政権運動」というわかりやすいモチーフのある中で話を進めたので絡めやすかったんですけど、そこの主張は今回できなかった。MeToo運動の後なので、何かあってもよかったような気はしないではないですが。でも、これ

 

 

 

何はともあれ、キッズあっての映画です!

 

この子たちが、もう、かわいいの何の!そして、見ててメリーに魅了されていく様と彼女に対しての好奇心が見てていじらしい。この点に関して言えば、前作よりむしろ上かもしれません。

 

あと、うちの子供の反応見ても思ったんですけど、前作が54年前のものとかそんなこと関係なしに、素直に楽しんでましたよ。特に上の子なんてコンピューター・ゲーム始めてる年齢になってますけど、関係なしにすごく入り込んで見てました。そういう光景見てると、54年も待たずにさっさと続編作ってシリーズ化して子供たちの定番にしてしまえばよかったのに・・とさえ思いましたね。この魅力は普遍的なものですよ。いつの子供にとってもこういう存在あって欲しいんですけどね。

 

そして、ラストに付け加えることがあるとすれば、今回のこの映画、

 

「54年前の伝説」が一瞬蘇ります!

 

これ、もう国際的にバレてしまっていることではあるんですけど、オリジナルを知っている方なら、もう手を叩いて喜ぶシーンが出てきます。そして、あえて言うなら「よくぞ、ここまで生きていてくれた!!」。そう思うと、結構胸打たれてジーンとくるところでもあります。さあ、なんでしょうね。

 

この映画ですが、オスカーの作品賞ノミネートあると思ってたし、僕も満足度高いので、されても文句はないんですけど、どうもギルド系のアワードでノミネート漏れが続いてるんですよね。ちょっと苦しいかな。でも、そんなこと関係なしに楽しい映画ですよ、これ。小さいお子さんがいらっしゃるような方はなおさら見に行ってください。日本公開は2月1日からのようです!

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 13:33
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