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年忘れ特集! 初心者のためのMitski

どうも。

 

 

今日は12月30日。実質上、年末の挨拶を除けばこれが今年ラストのポストかな。

 

 

そういうことで、今年の当ブログのMVPとも言えるアーティストでシメようと思います。

 

 

 

Mitski(ミツキ)!

 

もう、この12月の年間ベストの発表の季節で彼女、本当に大活躍でしたよね。当ブログでも2位でしたけど

 

 

 

世界の名だたる年間ベストの結果を全て集計した「Album Of The Year」の総合ランキングでも、122の年間ベストを集計した末に、ジャネール・モネエの「Dirty Computer」とわずか3ポイント差で2位。クリスマスの後には数日1位でした。まあ、1位であろうが2位であろうが、「Be The Cowboy」が今年を代表する名盤であることには変わりはありません。

 

 

 

で、これだけ盛り上がっているわけですけど、なんか僕の印象だけかもしれないんですけど、日本人の血が入ってるアーティストであるにもかかわらず、日本のメディアでMitskiで騒いでいる感じが音楽メディアからでさえ伝わって来る感じがしません。よって、ここで騒ぐだけ騒いでおこうと思って、今回の企画思いつきました。題して「初めてのMitski」。と言っても、もう実はこれでアルバム5枚目だったりしますからね。「Be The Cowboyだけ聞いてたらいいの?」と思う方も少なくないと思うので、ちょっとここで、Mitskiの入門法をここで紹介しておきたいと思います。

 

 

Mitskiこと宮脇ミツキは1990年9月30日生まれ。出生地はニューヨークになってますが、お父さんがアメリカ人で、お母さんが日本人です。子供の時から世界各地を転々としてまして、インタビューなどによると幼い頃からアフリカのコンゴ、マレーシア、日本、トルコを転々としていて、「子供の頃、マレーシアでマライア・キャリーが好きだった」「お母さんのBGMでユーミンや中島みゆきを聞いて育った」「高校の時に神戸に住んでいて椎名林檎やMIAが好きだった」みたいな情報をネット検索すれば知ることができます。

 

 

 大学はニューヨークのパーチェイス・カレッジというところに行って、最初は映画やってたそうですけど、音楽、クラシックを学んでいたようです。ただ、途中で興味がポップ・ミュージックに変わっていったようですね。そして21歳の時

 

 

 

2012年に「Lush」「Retired From Sad new Career In Business」の2枚のアルバムを自主出版します。ただ、このころはまだロックとは言えない感じで、今、聞き返しても「クラシックの音大生のクセが抜けてないな」と思わせるものでしたね。

 

 

 実際に彼女がyoutube上のインタビューで語るに、この当時に、「人が誰もこなかったライブハウスで怒られながら演奏したのが悔しくて、絶対この道でやってやろうと思った」と語ったように、ここから猛然とライブを重ねていきます。現在まで2000本くらいやったと語っています。

 

ただ、2枚目のアルバムから

 

 

この「Goodbye My Danish Sweetheart」という曲がちょっとだけ注目されます。この当時のアルバムからライブで披露される曲は少ないですが、この曲はいつもMitskiのライブのラストを飾っています。そして、この曲の縁もあってか、この次から現在も所属しているデッド・オーシャンズにレーベル加入します。

 

そこで

 

Bury Me At Makeout Creekというアルバムを2014年11月に出しますが、USインディ界隈では、ここで少し名前が知られるようになります。Mitskiファンサイトの書き込み常連者の中には「これこそが最高傑作!」と言い張る人が結構多いんですよね。実際、この年の年間ベストにこのアルバムを入れてるメディアが意外と多かったんです。

 

 

 

 

 

このアルバムで彼女はエレキギターを手にし、ニルヴァーナとかジーザス&メリー・チェインみたいなノイジーなギター・ロックを披露するんですが、今聞いてもすごくメロディックなんですよ、これ!この3曲は今でも必ずライブでやりますが、かなり人気曲です。動画でのカバーも多いですよ。「フィードバック・ギターをバックにしたグッド・メロディ」の意味では、これ、すごくカート・コベイン的というか、彼女なりにコツをつかんでる感じがするんですよね。このままこの道でも成功してたかもな。このアルバムからは他に「I Dont Smoke」「First Love」もよくプレイされますね。

 

 

 

そして2016年6月に4枚目の「Puberty2」がリリースされます。僕がMitski知ったのはこのアルバムでしたね。Metacriticのサイトで絶賛されてたんですよ。ちょうど僕がスマホ手に入れて、今のようなストリーミング生活始めたばかりのアルバムだったので印象にもすごく残ってます。その時は「まだPJハーヴィーにはなれてないけど、その方向で成長を目指したいんだろうな」という感じで、日本人とのハーフという話も聞いてなおさら興味を抱きましたね。

 

 

中でもこの曲で、わかりやすく注目が集まります。それが「Best American Girl」。これは彼女のアジア系という血筋ゆえに、「アメリカ人のあなたの理想的なガールフレンドにはなれない」と歌った曲で、それがソーシャル・イシュー的に注目を集めちゃったんですね。そこから彼女は「エレキギターを抱えた、疎外を歌うアジア系の女の子」のイメージがつきます。

 

 

このアルバムは前作のニルヴァーナ的な路線を引き継ぎつつも、より多彩な進化を遂げてまして

 

 

 

このように、激しめのギター・ロックからアコースティックまで、曲調も幅に富んできました。一番上のヤツは「椎名林檎っぽい」と以前ここで紹介したこともあります。

 

ここでソングライティングを評価された「Puberty2」はかなり大絶賛され、その年の「アルバム・オブ・ザ・イヤー」では14位の評価。これに加えて

 

 

 

このMitskiの浮上のタイミングと同時に、アメリカではジャパニーズ・ブレックファストことミシェル・ザウナー(韓国系)、ジェイ・ソム(フィリピン)、チェリー・クレイザーのササミ(日系)と、アジア系インディ女子が徐々に目立ってく流ようになって注目される動きになってきたんですね。その頂点としてのMitskiへの関心も高まるようになっていました。

 

 

そんなタイミングでMitskiは2017年11月に来日公演してます。ここで流暢な、というのも失礼なくらい、日本語で育ったことを示す、何も言われなければまんま日本人なトークも聞かせています。

 

そして

 

 

もう、今年何回貼ったんだ、ってくらい紹介している「Be The Cowboy」となるわけなんですが、もう、バズ自体がすごく高かった。

 

 

この2分で終わる、壮大なオーケストレーション・ナンバーの「Geyser」で、「おい、これは一体!?」となってメディアの関心が高まった後

 

 

Mitski史上、最も軽快でダンサブルな「Nobody」ですからね。多彩さをマックスに増したこのアルバムで彼女は一躍時の人となったわけです。

 

 

 

このアルバムでは、ロウファイ・エレクトロとか、バロックポップとかの引き出しも増えてきてますね。この辺りのセンスは「Bury Me At Makeout Creek」の時からコンビを組んでいるプロデューサーのパトリック・ハイランドの手腕も大きいかと思います。

 

 

後、最近のライブではギターを弾かずにハンドマイクで踊りながら歌うんですが、このあたりもだんだんPJハーヴィー的になってきてますね。彼女自身はPJそんなに知らなくてビヨークの大ファンみたいなので、さらに違う展開がありそうな気もしますが。そして、最近ではテレビでのパフォーマンスの機会も増えてかなり一般に浸透し始めています。チャート的には「Be The Cowboy」はアメリカで52位、イギリスで64位だったんですけど、次作は、そんなに遅れなければ、トップ20は狙えるんじゃないかと見ています。

 

 

 僕としても、早く、まだ見ていないライブをいち早く見たいんですけどね。とにかくファンサイト見てても感じることは、今、「自分が音楽マニア」という強い自負を持ったタイプの人が真っ先に飛びつくくらいにクールな存在に、今の彼女、なってますね。それはそれで面倒な部分もないわけじゃないですけど、ホットなバズが上がってきているのはいいことだし、それが昔だったら考えもしなかったアジア系の女性でそんなことになっていると考えるとワクワクしますね。

 

 

author:沢田太陽, category:音楽ニュース, 17:45
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Comment
そして絶好のタイミングで2月に来日公演があります。そのライブハウスのキャパを考えると、まだ日本の注目度は低いですね。楽しみです。
てつ, 2019/01/01 6:33 AM









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