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THE 1975、すごすぎだろ、これ!

どうも。

 

 

すいません、本当は予定だと、オスカー前哨戦、最初の週のまとめだったんですけど、ちょっと寝過ごしてしまい、時間がなくなってしまいました。

 

 

ただ、年間ベスト、順位をつけ終わりました!これで週明けから始められます。

 

 

そもそも寝過ごした理由というのが、今回の金曜配信の分で年間ベストの対象となるアルバムが締め切られるからその追い込みで、というのがあったんですが、そのほとんどの理由を作ったのがこれです!

 

 

 

ええ、こないだから言ってる、THE 1975のコレですけど

 

ハッキリ言って衝撃ですね、これは!!

 

 

 

マット・ヒーリーって、このアルバムの制作中に、「OKコンピューターとかクイーン・イズ・デッドみたいな、歴史に残るようなアルバムを作りたい」と豪語してたんですけど、これ、有言実行ですね。

 

 今回のアルバム、僕、これ、例えて言うなら

 

「キッドA」のサウンド構成要素で、「ホワイト・アルバム」を1時間尺で作ったようなアルバム

 

大袈裟じゃなく、そんな感じですね。

 

なんか、このマットって人は、他のアーティストに見えない、聞こえないものを嗅ぎ分けて、それを実践する力に長けてますね。これまでの彼は、エイティーズのロック、主にニュー・ウェイヴですけど、勢い過小評価されているあの当時の音楽の中に優れたソングライティングのエッセンスがあることを見つけ出し、今じゃもう恥ずかしくて誰もやらなくなった、その当時のロックスターとしての気取りの部分まで演出してくれる。僕は彼のそういうところが大好きで、前作なんかは熱烈支持をしていたんですけど、今作はもう、それどころじゃないですね、これ。

 

 

今回に関しては、さしずめ、「レディオヘッドだけにロックのイノヴェーターやらせてる場合じゃないだろ!」とでも言いたげなアルバムですね、これ!レディオヘッドの「キッドA」って、2000年代のアルバムの10年ベストで1位に選ばれるようなアルバムだし、実際、あの後に、ああいうアルバムを作ることに関しては、誰も「できっこない」としてやろうとしなかった。似たようなアルバムなんてなかったし、下手にやろうとしたら、そんなのただの前衛かぶれで終わるワケのわからないだけのアルバムで終わってたんでしょうからね。

 

ところが、今顔のこのアルバムがすごいのは「そのキッドAがどういう音の仕組みになっているのか」をしっかり研究した上で、それを難解にせずにポップに噛み砕いて表現してるような作品になっていることです。

 

 

 すごいなあと思ったのは、例えばエレクトロの電子音の背後に、本来、曲の流れとは関係のない別の独立した音が鳴ってたりするんですね。こう言う手法がまさにレディオヘッド的なんですよね。こういうの、他のバンドではまずやってこない。というか、今のロックバンドが苦手になってきているような感じのことでもあるし、それがもしかしたらロックの音を前進させられなかったことなのかもしれないなあ、と聞きながら思いましたね。

 

 

 それから、現状のロック以外の音楽要素もしっかり込められてますね。EDMはもう当たり前のように前から入ってはいたんですけど、今回はそこにチャンス・ザ・ラッパーとかフランク・オーシャンみたいな昨今のR&B/ヒップホップを意識したものもあります。こういう他ジャンルからの影響を注ぎ込む、というのも、本来ロックがよくやっていたことです。そこに加えて、アコースティックも、ストリングスのバラードも、ジャズも、何から何までトライしてて。そういう「何でもやってやれ!」みたいなとこも、なんか「ホワイト・アルバム」とか「ロンドン・コーリング」みたいなスピリットも感じさせますね。

 

 

 で、そういうアルバムを作ろうとすると、下手をしたらとっちらかってバラバラになる危険性もあるんですが、マットが前作までで築き上げたポップなソングライティング能力が軸になっているから全くブレがありません。それどころか、1、2作目で勢い曲を書きすぎて1時間を超える長い尺のアルバムを作りがちだった彼らが、15曲でなんとか1時間以内に抑えることもできた。ここも大きいです。これまでアルバムに関しては「まとめベタ」みたいなところもあったバンドなんですけど、そこもクリア出来てますね。

 

 

 さらに、まだ全部読み切っていないんですけど、リリックの主題もいいですね。「このネット時代における、人間の自我の揺らぎとその克服」というと大げさかもしれませんが、そんな印象です。それを、キッズたちにとってわかり易い形で、語りかけるように説いているというか。それが今回のアルバムのトーンにも絶妙に合っていますね。

 

 

 THE 1975というと、これまでデビューの時のイメージとか、女の子にアイドル的な人気があったり、曲がすごくポップだったりで、すごく誤解されているイメージがあるから、今回、いろんなところで大絶賛が続いている(ピッチフォークのBEST NEW MUSIC指定が一番ビビった!)んですけど、「それでも信じない」という人も決して少なくはないと思うんです。

 

が!

 

おめがねにはかなわないかもしれませんが、

 

 

この5年、10年くらいでは最も野望に溢れたロック・アルバム!

 

 

それだけは確かだと思います。

 

 

こんな風に思わせた時点で、このアルバムがいきなり僕の年間のかなり上位に入ったことは間違いないですね(笑)。何位になったかは、あと2週間後くらいのお楽しみということで。

 

 

 

author:沢田太陽, category:個人話, 19:33
comments(3), trackbacks(0), - -
Comment
自分もあのピッチフォークがBest New Musicを出したのに驚いたクチで、正直言うと前作まではそこまでピンと来なかったであんまり期待せずに聴き始めたんですけど、びっくりするくらい良いアルバムで、このバンドに対する見方を改めさせられましたね。
tsuta, 2018/11/30 9:01 PM
やー、本当にすごいですね!1回聴いただけでこんなに感動したアルバムはなんだか久しぶりです。ありがとうって感じです。特にラスト曲、なんていい曲なんだよ。
ALI, 2018/12/01 12:28 AM
たしかにこれはすごく良いアルバム。太陽さんの年間ベストの1位、土壇場でMitski(かケイシー・マスグレイヴス?)からこっちに入れ替わったとみています(笑)
j-ramone, 2018/12/01 4:18 PM









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