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名盤誕生!トラヴィス・スコットの「Astroworld」

どうも。

 

 

いやあ、先週の金曜リリースの作品から、すごいの出ましたね。これです!

 

 

 

トラップのラッパー、トラヴィス・スコットの「Astroworld」というアルバム。

 

 

トラヴィス・スコットといえば、最近、ゴシップ方面でも、キム・カーダシアンの義妹、カイリー・ジェナーの恋人で、彼女の生んだこの父親としても最近有名で、カニエ・ウェストとも遠い親戚状態になってたりするんですが、いやはや、そんなゴシップだけの人なんかでは全くないですよ。

 

 

 このアルバムは、彼の地元ヒューストンに実際に存在した「アストロワールド」という遊園地

 

 

 

 

これがそうだったらしいんですけど、住宅街に変わることを理由に取り壊されたことをテーマにしています。つまり、「子どもらしいイノセンスを非情な大人が奪うこと」に対しての彼なりの強いアンチテーゼを示した作品なんですね。そこに合わせて、アルバム全体のトーンが、どこか夢世界へのいい意味での現実逃避的なファンタジックなトラックが顔を揃えています。このサウンドの統一感がまず見事です。シンセサイザーの高い部分の音を歪ませた、いわば「サイケデリック・トラップ」とでもいうべきスタイルになってます。

 

 

 これに携わってるプロデュースのメンツがまず豪華です。ビヨンセやジェイZの作品に欠かせないHit Boyに、Nineteen EightyfiveやBoy1daと言ったドレイクの、チーム。マーダ・ビーツやワンダガールといった最近のトラップの人気プロデューサー、さらにはテイム・インパーラですよ!よく、ここまで精鋭を集めることができたものです。しかも、各自をバラバラに作らせるんじゃなくて、ちゃんとアルバムのトータルなイメージを意識して、アルバムの1曲目からちゃんと流れがあるように作れているのがすごいです。

 

 とりわけこれ、ドレイク・チームが「Nothing Was The Same」まで作っていて、そのままになっていたフューチャリスティックでドリーミーなサウンドの続きが、ここで出来てしまっているんですよね。これ、思うに、トラヴィスの発注のイメージゆえのものだったんじゃないかな。

 

 

 そしてフィーリャリング・シンガーとラッパーもすごい。アルバムの頭から順に行くと、フランク・オーシャン、ドレイク、レイ・シュレマーのスウェイ・リー、ジェイムス・ブレイク、キッド・カディ、ジュースWRLD、ファレル・ウィリアムス、ザ・Wいーケンド、21サヴェージ、NAV、ミーゴスですよ!今のシーンを代表する、ちゃんとした力を持ったアーティストばかりですよ。

 

 

しかも曲によっての組み合わせが「よく、そこまで考えるなあ」とうなるものが多いんですよ。

 

 

例えばこの曲はキッド・カディとのコラボなんですけど、途中でスティーヴィー・ワンダーが聞けばすぐに彼とわかるハーモニカーを添え、そして後半をジェイムス・ブレイクのあの震える声でシメるという、すごい大胆な構成をしています。

 

 

 

 これもすごいです。テイム・インパーラのケヴィン・パーカーが作った曲ですけど、全体がトッド・ラングレンの70sの曲みたいなエレピのコード進行がまずオシャレなんですけど、そこにファレルとウィーケンドが乗ってくるという。ウィーケンドはこの次の曲でもヴォーカルなんですけど、ハッキリ言って、この2曲とも、こないだの彼のEPよりも数倍いい曲です。

 

 

 

 そして、これにはジョン・メイヤーがギター、サンダーキャットがベースで参加しています。

 

 

 奇しくもロック畑の人がコラボした曲を例で挙げてしまいましたが、それだけがいいわけでも決してありません。曲のクオリティで言えば、ほぼ全曲完成度高いです。フランク・オーシャンの「Carousel」、ドレイクの「Sicko Mode」、ジュースWLRDの「No Bystandard」、ウィーケンドとの「Wake Up」、そしてトラヴィス単独での「Butterfly Effect」。どれでもシングルで行けそうです。まあ、「ロック好きなヤツでも楽しめるから」と、彼にヴィジョンがあったのだとしたら、まんまとひっかかてしまってもいるわけですが(笑)。

 

 

 ズバリですね、彼

 

キュレーターとしての才能がものすごいです!

 

 これは以前から指摘されていることで、それゆえに「ラッパーとしての才能がどこまであるのか?」もよく言われることです。それは今回でも、よくわかりません(笑)。でも、ゲストをこれだけ参加させて、決して名前を借りただけで終わらせない、高いケミストリーを生み出させる力においては、ここまでいいの、僕は他に聞いたことないですね。しかも、トラップを次のステップにまで進めてもいてね。

 

 しばし、ヒップホップ・アーティストのゲストの導入は時に過剰で、それが批判の対象にもなったりもするんですけど、ここまで完成度高かったら何も言うことないです。こういう、ゲスト集めのセンスで言えば、僕は彼、ゴリラズの時のデーモン・アルバーン以上のセンスがあると言っておきます。

 

 

 いやあ、これ、今年のベスト有力のアルバムだなあ。少なくともヒップホップだと、これとカーディBは僕の年間トップ10から外れることはないでしょうね。

 

author:沢田太陽, category:音楽ニュース, 20:49
comments(1), trackbacks(0), - -
Comment
ヒップホップ好きなら『5% TINT』なんだけどなぁ
H, 2018/08/09 3:45 AM









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