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映画「オーシャンズ8」感想  楽しめるけど限界も感じたジェンダー・スワップ作

どうも。

 

今日は映画評行きましょう。これです。

 

 

 

先日アメリカで初登場1位になったばかりですね。「オーシャンズ8」。あの男性スター勢揃いの「オーシャンズ11」の性別を女性に入れ替えた形で作った新しい試みですね。さて、どんな映画なんでしょうか。

 

 

早速あらすじから見てみましょう。

 

 

デビー・オーシャン(サンドラ・ブロック)は5年と少しの刑を終えて刑務所から出所しました。ただ、彼女はシャバに戻ってから、もういきなり新たな犯罪に手を染めます。

 

 

そのパートナーとなるのは、彼女の私生活の恋人でもあるルー(ケイト・ブランシェット)でした。

 

 

デビーの目的は、女優ダフネ・クルーガー(アン・ハサウェイ)がレッドカーペット、それもメット・ガラで身につけるとされている超高級ネックレスを盗むことでした。

 

 

その手始めとして、デビーとルーは、ピークを過ぎたファッション・デザイナーのローズ(ヘレナ・ボナム・カーター)を雇い、彼女を使ってダフネに近づくことを敢行します。

 

それから、作戦を具体的にすべく

 

 

インド系のジュエリー鑑定家のアミタ(ミンディ・カリング)

 

 

アジア系コソ泥のコンスタンス(オークワフィーナ)

 

 

レゲエ系コンピューター・ハッカーのナインボール(リアーナ)

 

 

そして主婦になるために犯罪ビジネスから足を洗っていたデビーの昔の仲間タミー(サラ・ポールソン)も、作戦参謀としてチームに加わります。

 

 

集まった彼女たちは、計画を実行に移すべく作戦を進めます。そして、今回の犯罪の真意は、デビー自身の別の目的こそにありました。

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

これはですね

 

 

2000年代に3作シリーズが作られた大ヒット作「オーシャンズ11」のいわばスピンオフですね。デビーは、このジョージ・クルーニーが演じたところのダニー・オーシャンズの妹、ということになっています。

 

さらに

 

 

2016年の「ゴーストバスターズ」に続く、ジェンダー・スワップ(性別入れ替え)映画として、もう制作時から話題でした。

 

これですが、まず率直に

 

そこそこ楽しめます!

 

そこはやっぱ役者が揃ってますからね。サンドラ、ケイト、アンはオスカー受賞女優でもあるし、サラ・ポールソンも現在、サイドキック(脇役)の名手です。こういう人たちがメインを張るんだから、そりゃ演技として悪いわけがありません。さらに言えばミディ・カリングも今回いいんですよ。これまでは「非モテ系インド人女子」といった感じの役を自虐的にやってたコメディエンヌみたいなところがあったんですけど、今回かなりクールに演じてましたね。

 

それも

 

 

監督を手がけたギャリー・ロスの手腕のなせる技だと思いましたね。彼は「ハンガー・ゲーム」の第1作の監督でもあるんですが、フェミニスティックな視点に立った映画を作るのには定評のある人です。そこは今回もさえは感じたのでうまくいったとは思います。

 

が!

 

この映画、同時に、限界もかなり示しています!

 

まず

 

 

なぜ全てを女性で、人種的に多様じゃないといけないのか、の必然性は最後までわかりません!

 

映画をポリコレで作りたいのはわかるんですが、そうしなきゃいけない理由がわからず、見ていて「そうしなきゃいけない」から無理やりこのメンバーで組んだ感じがどうしてもしてしまいます。このテのものを作る時今後もこのルールに縛られるなら、ちょっと難しいところあるかもしれません。おそらく普通の日常生活よりも不自然なくらい多様なので。

 

 

あと、

 

犯罪が「宝石泥棒」というのがかえって「オール女性キャスト」というもののクリシェになってしまっている。

 

正直、これだと意味ないと思うんですよね。だって、ステレオタイプを破りたくて作ったものなのに、「女性だからこう」みたいなコンセプトでものが作られている。見ていてそこに矛盾点を感じてしまったんですよね。

 

 さらに言ってしまえば、デビーが今回の犯罪に至った理由そのものも、「女性もの」としては非常にありがち、と言うかほとんどのそのテの映画がそういう動機なんじゃないか、というあまりにありきたりな理由です。そこも完全ステレオタイプなんですよ。

 

 

 あと、もう二つ弱いとこがあります。一つは脚本の甘さなんですが、これですね

 

この映画のタイトルが、もう、「これ、こうなるだろうな」のネタバレとして皮肉にも機能してます。

 

 だって、「8」でしょ?そんなの女性キャストの数を数えれば、誰がそれに当てはまるかバレちゃうじゃないですか。それを避けるためには、女性キャストをもう少し増やして、「敵か味方かわからない」話に本来ならしないといけませんでした。この映画はそれができていません。

 

 あと、

 

 8人に決定的なケミストリーがない!

 

うち2人がどう見ても弱かったんですが、とりわけ

 

 

 

彼女である必要はなかったなあ〜。

 

この映画、今回はなんとかなりましたけど、もし続編ができるなら、ネタはあるのかどうなのか。微妙なとこですね。

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 11:46
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