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かつて、黒人映画を勉強していたことがあった

どうも。

 

 

本当は今日、あの話題作のレヴューを書くつもりだったんですが、時間がなくなったので、今日はこういう話を。

 

 

まず、この写真から。

 

 

 

これは僕が90年代にハリウッドに旅行に行った際に、映画関係の書店で買った、黒人映画関係者に関しての歴史本です。左の方を1996年に買って、すごく感銘を受けたんですけど、これが1976年までのものしかない古書だったんですよね。「これの続きが読みたいなあ」と思って2001年、もう1度同じところに立ち寄ったら右の続編が出ていて。この2つとも、僕的には愛読書ですね。

 

 

ブラック・ムーヴィーといえば、僕の場合はもうこれでしたね。

 

 

スパイク・リーの「ドゥ・ザ・ライト・シング」ですが、これを見て衝撃を受けたんですね。公開当時は見損ねて、彼のあの当時の超話題作だった「マルコムX」が公開される半年くらい前に、横浜の関内アカデミーという単館映画館の特集上映で観たんですけど、「ああ、今の黒人コミュニティの切迫した状況ってこんな感じなのか」というのをまざまざと感じた映画でしたね。見たとき、ちょうどLA黒人暴動があった直後だったので、この映画がちょうど、「これが起きることを予兆していた」と言われていたものですが、このときに「映画というものも時代の鏡となりうるメディアなんだな」と思い、一時期かなりスパイク・リーに心酔したものでした。

 

 

 それからしばらく、日本にもビデオ・レンタルや、東京の単館ではあったんですけど、あの当時の流行りのブラック・ムーヴィー、日本に入ってきてたんですよ。「ボーイズ・ン・ザ・フッド」だったり「Menace To Sciety」、アイス・キューブの出てた「ニュー・ジャック・シティ」、もう少しして「フライデー」、こうした映画をよく見に行っていたものです。

 

 

 それにプラス、

 

 

 

 

僕の持っていた「ブルボード・トップヒッツ」的なコンピCDとか、サンプリングのネタ元として、やっぱり「シャフト」だったり「スーパーフライ」と言った映画のことは知るわけですよね。ただ、これも当時はビデオ屋さんとかで見れるものではなかったので、インターネットの前の時代でもあったから、もう想像するしかないわけですよ。

 

 

 映画館で見れた、70sのブラック・ムーヴィーといえば、これが奇跡的に単館上映されたくらいですかね。「スウィート・スワートバック」。これ、見に行きましたね。この映画の触れ込みは「黒人映画で初の全米興行成績1位を樹立!」というものでしたけど、明らかに低予算な粗い作りと、全く「勧善懲悪」になっていないアクション物という内容にただ驚くばかりでしたね。

 

 

 あの当時、ビデオ屋で観れる黒人映画といったら

 

 

この、シドニー・ポワチエの映画ですね。「夜の大捜査線」とか「招かれざる客」、あと「いつも心に太陽を」。いずれも1967年に彼がたてつづけに映画に出た時の物ですけどね。彼は、デンゼル・ワシントンの先駆というか、黒人の正統派俳優の最初の成功した俳優さんですけど、当時、彼しか有名な黒人俳優が実質いない状態で、役柄もどうしても人種問題に直面する役柄です。僕とて人種問題を通してこうした映画を見始めたわけだし、実際に今もシドニーのことは心から尊敬もしているし、これ以前の「暴力教室」「手錠のままの脱獄」「谷間のユリ」も掘り下げてます。全部1度は見るべき映画です。

 

ただ、同時にこうも思ったわけです。

 

 

映画のすべてが人種問題とからめられたら、当の黒人としてはどうなのだろう?

 

 

そこでこうも思ったわけです。

 

だから70sの黒人映画にはアクション・ヒーロー(あるいはアンチヒーロー)物が多いのか!

 

 

 上にあげた「シャフト」なんかも、まさに黒人刑事のヒーローものでしたけど

 

 

 もう少し掘っていく家庭で出会ったセクシー・アクション・ヒロイン「フォクシー・ブラウン」もまさにそんな時代の産物でしたね。これも、同名のラッパーが1996年に出てくるんですけど、僕が知ったのはその直前。キッカケは忘れたんですけど、やっぱり、アフロの美女が大立ち居振る舞いするこのイメージって、強烈ですからね。見ただけで興味持ちました。このパム・グリアーを主演にタランティーノが「ジャッキー・ブラウン」を作ったのがこの2、3年あとでしたね。

 

 

 上の本は、僕がちょうど、こういう感じで掘り下げていく絶妙なタイミングで出会ったものです。この本、とにかく貴重でしたね。70s初頭のブラック・アクション・ムーヴィーについて細かいところを写真で紹介してるのはもちろん、シドニーが出ていたような社会問題扱った作品(60年代に顕著)だったり、「風と共に去りぬ」で黒人初のオスカー助演女優賞を受賞したハティ・マクダニエルの頃の20世紀前半の状況とか、そういうのまで詳細に書かれてあって。

 

 

 で、これ読むと改めてわかるんですけど、

 

 

 黒人にとって、白人社会を含めたオーディエンスの前で、黒人がヒーローを演じる娯楽作が切実に必要なんだな

 

 

 それは、これを読んでいた時から強く感じていました。

 

 

 そういうこともあって、

 

 

 

「ブラック・パンサー」、僕にとってはすごく楽しみな映画だったんですよね。そして、それは見事に成就していたし、ここからが新しい歴史の始まりだと思いましたよ。

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画, 20:29
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