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映画「君の名前で僕を呼んで」感想 LGBTの・・、いや、青春ロマンス映画の名作誕生!

どうも。

 

 

まだまだ書くべき映画評がたくさんあります。とりわけオスカーのノミネートも発表されましたしね。

 

今日はこれです。

 

 

 

「Call Me By Your Name」、邦題「君の名前で僕を呼んで」で4月だったかな、日本でも公開が決まっています。

 

 

この映画は昨年のサンダンス映画祭の頃からかなり話題でその頃から「オスカーにもかかるだろう」と言われていました。そして実際に、今回のオスカーで、作品賞、主演男優賞、脚色賞、主題歌賞の4つにノミネートされました。果たして、どんな映画なのでしょうか。

 

 

早速あらすじから見てみましょう。

 

 

 舞台は1983年のイタリアの海の近くの片田舎。エーリオ(ティモシー・シャラメ)はユダヤ系アメリカ人で、大学で考古学の教授をしているお父さん(マイケル・ストゥールバーグ)の関係でここに住んでいます。エーリオはたいそうな美少年で、彼の趣味はウォークマンにイヤホンをしてクラシック音楽の作曲をすること。そんな彼に熱視線を送る女の子たちも少なくありません。

 

 

 ある時、お父さんはエーリオに、アメリカの大学の研究員は、彼らの住む家にしばらくの間宿泊することになることを告げます。

 

 

 

 その研究生とはオリヴァー(アーミー・ハマー)で、彼はブロンドのサラサラ髪に、頼り甲斐のある肩幅の広いガッチリとした体格をした美青年でした。

 

 

 そんなオリヴァーを見て、エーリオの心の中には、これまでに感じたことのないような感情が芽生えたのでした。それには彼自身も戸惑いますが、次第に心が迷っても、体が嘘をつけなくなってきます。

 

 

 「なんとかオリヴァーに近付きたい」。その気持ちから、エーリオの行動は微笑ましくも、大胆さを増していくのでした。

 

 

 そんなことはつゆも知らないエーリオの両親や周囲の女の子たちは、エーリオが彼に気のある女の子とエーリオの恋がうまくいけばいいと思っていました。とりわけ、ベストフレンドだと見られていたマルツィアは積極的で、エーリオもそれには応えようともします。

 

 

 

 しかし、オリヴァーへの高まる思いは抑えることができず、それに次第にオリヴァーも気がついていき・・

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

これはですね

 

 

2007年に出た同名小説の映画化です。この原作については僕はよく知らなかったのですが

 

 

「この映画を見る限り、かなりの傑作じゃないか!」と思ってしまいました!!!

 

 

 いやあ〜、もう、これ、話ののっけから、もう舞台設定から、映像のイメージに至るまで完璧だったんですよ。だって

 

 

 

 こんな風な、筋骨隆々としたローマ帝国の彫刻の男性の肉体美溢れるところでですよ

 

 

これだけ男性の肉体美を美しく描いた上に

 

 

自転車に乗るシーンをやたらふんだんに見せることでセクシャルな想像煽ったりするわけですよ。イタリアで自転車っていうと、「ヨーロッパの古都の風情」みたいな感じもあるんだけど、やっぱ、クイーンに「バイシクル・レース」って曲もあるようにですね、やっぱ、下半身の動きってかなりセクシーなわけで。

 

 

 で、イタリアのこういう街並みって、例えばデートするにもムードがあるじゃないですか。そこも上手いなと思いましたね。

 

 

 その状況で

 

 

この2人、美しすぎるだろ!!

 

 もう、配役上、あまりにパーフェクトというかね。これ以上の適役見つからないと思うし、もし、どっちかでも違ってたら、この映画、成功しなかったんじゃないかと思いますね。

 

特に

 

 

 ティモシー君はこれ、一体、誰以来の美少年アクターなんだろう。ちょっと彼がスクリーンに出てきた時から、「うわっ、これはすごいな」と思ってしまいましたね。よく、こんな少年を見つけてきたものだなと。この顔で、「ウォークマン聞きながらクラシックの曲の作曲してる」とかって、どんだけ耽美的なんだ(笑)!と思いましたからね。

 

 なんかこれ、見ていてですね。

 

 

 

 イタリア映画の名作に「ベニスに死す」という、ルキノ・ヴィスコンティの名作がありますが、その中に出てくる究極の美少年タジオがダーク・ボガード粉する、究極の美を努力で求めてきた音楽家を、天性の美しさで精神的に打ちのめすという話があったんですけど、この映画はそのタジオが、別のタジオを見つけたような、そんな趣も感じられてすごく興味深かったんですよね。

 

 

 

 

 あと、時代の設定の仕方も絶妙なんですよ。1983年って、エイズの脅威が初めて世の中的に報道され始めた年なんですよね。そこで同性愛者の存在もかなり社会的にクローズアップされるようになったものです。これ、僕自身もハッキリ覚えているのは、テレ朝の深夜の番組で「トゥナイト」というのがあったんですけど、この年にこの番組のレポートで知ったんですよね。山本晋也のコーナーだったのかな。この年をあえて舞台に選んだということは、これはつまり、「男性同士の性交渉」にまだ恐怖心が伴わず、なおかつ、人知れず同性に恋心を育むことのできた最後の年みたいなニュアンスなのかなあ、と勘ぐったりもしましたね。

 

 

 あと、それに伴って音楽がいいんですよ、この映画!1983年頃に流行った、ユーロ系のシンセ・ポップが頻繁にかかるんですけど、これがすごく映画のムードにピッタリなんですよね。僕でさえよく知らないイタリアの当時のシンセポップの優美な感じにもすごく興味を惹かれたし、まさにこの夏に世界的に流行った「フラッシュダンス」の中の挿入曲だったり、

 

 

これもまさにそうですね。これなんか全ヨーロッパだけでなく、日本でもかなりヒットしましたけど、この柔らかな感じがここでのロマンスを絶妙に演出してましたね。

 

 

 あと、現代の音楽の代表を

 

 

 スフィアン・スティーヴンスの美メロが飾っていたのも胸をかなりつかみましたね。

 

 

・・と、かなり究極的に耽美的な話ではあるんですが、それだけでなく、もっとざっくばらんに「青春コメディ」的なユーモラスな楽しみ方ができて、共感度をさらに上げているのおいいんですよね。ティモシー君が美しいんだけど、こと、オリヴァーへのアタックが不発に終わっていくさまを見ると結構笑えますからね。この辺りは、アメリカの青春コメディ好きな人でもいける要素かな、とも思いましたね。

 

 そして、そこで

 

 

 こういう、脇を飾る人たちの存在がボディブロウのように効いてくるのも味なんです。もう、最初の映画の入り方が完璧だったから、「お願いだから、この良いイメージが崩れないで!」と思って見てたんですけど、崩れ地どころか、逆に話が終わりに近づけば近づくほどグングンよくなるんですよ、これ!

 

 

 いやあ、こんな風にですね、とにかく最初から最後までケチをつけるところの全くない、圧倒されっぱなしの映画でしたね。これ、「LGBTの・・」と呼ばずに、「青春ロマンス映画の普遍的大傑作」とあえて僕は呼びたいと思います!

 

 

 ・・と思ったら、これ、脚本が

 

 

ジェイムス・アイヴォリーなんですよ!彼と言えば、80s後半から90s前半にかけてのイギリスきっての名監督で、「眺めのいい部屋」「ハワーズ・エンド」そしてカズオイシグロの「陽の名残」と、イギリス文芸もので数々のオスカー・ノミネートを成し遂げた監督だったんですよね。彼は自身もゲイで、同じく20世紀初頭のゲイの作家だったEMフォースターの作品をよく映画化していたんですけど、その彼が何と89歳にしてこの傑作脚本を書いたこともかなりの衝撃だと言っておきましょう。

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 11:01
comments(1), trackbacks(0), - -
Comment
誕生日おめでとうございます。
Call Me By Your Nameのレビュー、楽しみにしてました。
4月の公開が待ちきれません!
ティモシー君とアーミーの2人がかっこよすぎです。Sufjan StevensのMystery of Loveが気になってサントラを衝動買いしてしまいました(笑)
ティモシー君はLady Birdにも出演していますよね。Lady Birdは日本では6月に公開するとか。
オスカーで作品賞にノミネートされている作品で、授賞式までに日本で公開される(された)のはThree Billboards Outside Ebbing, MissouriとGet Out、Dunkirkくらいですね。
あとの作品はすべて授賞式後に公開されます。
置いてきぼりにされているようでなんだか悲しいです。
スミス, 2018/01/27 7:54 PM









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