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映画「ザ・スクエア 思いやりの領域」感想 なかなかにシュールなカンヌのパルムドール

どうも。

 

 

今日も映画レビュー、行きましょう。これです。

 

 

 

 

去年のカンヌ映画祭のパルムドール受賞作です。「ザ・スクエア」。日本では4月の公開のようですね。

 

これはカンヌであることに加え、オスカーの外国語映画賞のスウェーデン代表作でもありまして、受賞の有力作品にも見られています。

 

 これ、果たしてどんな映画なんでしょうか。

 

 

 舞台はスウェーデンのストックホルム。主人公の現代アーティストのクリスチャン(クラエス・バング)は、新作の展示のプロモーションの準備に入っていました。そんな彼はアメリカ人女性で彼のファンというアン(エリザベス・モス)のインタビューを受けます。

 

 

ただ、アンの言葉は、評論家の評論をただコピーしただけで本人が意味をわかっていません。それがわかったクリスチャンはただ呆れるだけでした。

 

 

 そのあと、クリスチャンは街を歩いていると、ある女性が「殺される助けて!」と叫んで彼に駆け寄りました。クリスチャンは正義心を働かせ、襲おうとしていた男性を周囲の人となだめます。「いいことしたかな」と思ったのもつかの間、彼は自分の携帯電話と財布が盗まれていたことに気づきます。

 

 

 それを返して欲しいクリスチャンは、スタッフと考え、各アパート1軒1軒に、「盗難された。ケータイと財布を返して欲しい」というビラを配って回る作戦をとります。

 

 

 一方、展示会「ザ・スクエア」の準備も進められます。宣伝スタッフはやる気を見せますが、どうも彼の芸術を理解しているようには見えません。

 

 

 準備が進む中、クリスチャンはアンとパーティで再会します。一見、真面目風を気取っていたクリスチャンですが、アンの魅力には抗えず、一晩を共にしてしまいます。ただ、そのセックスは実に興味のものでもあって・・。

 

 

 一方、ケータイとサイフに関しては、「それは僕の家にある」という子供が名乗り出ました。ただ、チラシに、それがあたかも泥棒の仕業のように書いてあったのを見て「とっといてあげてそれはないだろ。謝れ」と命令します。奇しくも、子供にそれを言われたのはクリスチャンではなく、彼のスタッフでしたが。

 

 

 そして、展示会は近づいてきましたが、直前になってスタッフがイメージダウンとなる大失態をおかします。そして、事態はどんどんおかしな方へと進んでいき・・

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

 

これはですね。

 

 

スウェーデンのルーベン・オストランドという、まだ40代の監督です。彼は前作の「フレンチ・アルプスで起きたこと」でもオスカー外国語映画賞の最終5本の候補で残っていましたが、その次の作品がカンヌのパルムドールと、世界的にすごく注目されている監督なのです

 

 

が!!

 

すみません。僕の上に書いたあらすじの意味、わかります(苦笑)

 

 

いやあ、これ、見ていて、話の内容を理解するのに結構大変でした。

 

 

これですね、ストーリーは一応一つにつながってはいるんですけど、どっちかというと、一つ一つのエピソードのぶつ切りをくっつけた感じみたいになっているので、話の連続性を理解するの、結構大変だったんですよ。しかもこれ、僕の場合、スウェーデン語(部分的にだけ英語)をポルトガル語字幕で負わなくてはならなかったので、しんどかったですね。

 

 

 まあ、なんとなく言えるのは、「物事をわかったふりをして生きている人たちの空虚さ」であったり、「受動的に人任せで生きるとロクなことない」とか、そういうことなのかなあ、と思いながら見てましたけどね。おそらくそれだけじゃないと思いますけど。

 

なんか見ていて

 

 

 フェリーニの名作「甘い生活」を思い出しましたけどね。生きてる世界は華やかで、時代も明るい時代なんだけど、どこか惚けてしまって、登場人物たちの人生や生活、人とのつながりが空虚な姿を描いたものでしたけれど、この映画にもどこか、時代や国は違いますが、近いようなニュアンスを少なくとも僕は感じましたね。

 

 

 あるいはスペインの鬼才、ルイス・ブニュエルの後期の不条理系の作品ですね。「皆殺しの天使」とか「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」あたりの。社会的に地位がありそうな人たちの群像がひたすら無責任で、困ったことが起きてもお構い無しで、ひたすら自分勝手なことをしている、みたいなね。

 

 この映画が、すごく抽象的で説明の少ない映画ながら、かなりの絶賛を受けている背景には、こうしたヨーロッパ映画の偉大な先達の影を感じるからなのかな、と思いながら見てましたけどね。2014年のオスカ_の外国語映画賞を受賞した「グレイト・ビューティ」なんかも、フェリーニ色の非常に強い映画だったしなあ。

 

 あと、ハリウッドの映画ファンとしては

 

 

エリザベス・モスのいつにない怪演がよかったですけどね。彼女と言えば、「マッドメン」のペギーとか、エミーやゴールデン・グローブで主演女優賞を受賞した「The Handmaid's Tale」でのジューン役など、シリアスな役のイメージが強いんですけど、ここでは不条理コメディにあう、かなりシュールな笑える演技に徹してます。かなり器用な女優さんだなと思いましたね。

 

 

 あと、これ、本当に謎な映画でして、上の話に出てこないんですが、出回っている媒体用で一番使われているのがこれですからね。

 

 

 

これ、意味わかります(笑)?とにかく、どんなに話しても謎だらけの映画なので、興味ある人は劇場で楽しんでください。

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 12:33
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