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突如、自分内にカントリー・ブーム!

どうも。

 

 

実はですね、この1週間ほど。

 

 

ずっと、カントリーを聴き続けています(笑)。

 

 

きっかけはこれですね。

 

 

 

 

このミランダ・ランバートのアルバムがことのほか、気に入ってしまったんですね。彼女のことは5年くらい前にグラミーでノミネート、パフォーマンスした時から気にはなっていたんですが、今回ちゃんと聞いてみようと思ってアップル・ミュージックで聞いたら、すっごい完成度高いのね。彼女、基本的にロッキン・カントリーなんですが、世が世ならブルース系のハードロック・バンドでも十分通用したくらいパンチの効いた歌い上げ系だし、アレンジもすごくモダンで、「10年前のロックの使い古し感」も全くないし。しかも今回、2枚組24曲っていう、カントリーとは思えない大作なんですけど、曲も24曲中20曲で書いてるし。さらにアップル・ミュージックのプレイリストで以前の曲も聞いたらさらに良かったですね。今、アメリカで「Crazy Ex-Girlfriend」って人気ドラマがあるんですけど、これ、彼女の代表曲の名前からきてたことも、この過程で知りました。

 

 

この人、今、「ザ・ヴォイス」でジャッジやってるブレイク・シェルトンの元嫁(なので新作のテーマが傷心の旅)なんですけど、調べたらブレイク・シェルトンって一切、曲を書かない人で評価も低いんですね。これ、別に彼に限ったことじゃなくて、カントリーって分業制が珍しくない世界だからそういうことってよくあることなんですが「なんだ。才能が釣り合ってなかったのか」とは思いましたけどね。

 

 

で、カントリーは以前にジョニー・キャッシュとか、ロレッタ・リンも聞いてた時期があって、「昔のカントリーって面白いんだな」と思ってはいました。特に歌詞を聞き込むと、特に昔のやつは起承転結のある物語形式で、そのストーリーを聞くのが楽しかったりします。キャッシュだったら「いやあ、悪いとは思いながらも、また殺しちまった」みたいなえげつない曲結構あるし、ロレッタ・リンは「こんど浮気したらシメるぞ、ゴラア!」みたいな曲が多く、他にも「もう妊娠に悩まなくて大丈夫。だって、もうピルがあるもん」と、七人くらい子供産んだ体験から語ってるとか、かなりのユーモア・センスがあるし。「こういうのをもっと深められないかな」と思ってたら、2人はまりました。それが

 

 

 

 

 

マール・ハガードとドリー・パートンですね。ハガードはジョニー・キャッシュに近いんですけど、素晴らしいシンガーソングライターです。彼は若い時にムショ暮らしをしていたんですけど、獄中とか呑んだくれの男の悔恨の気持ちとか、郷愁とかに妙に説得力があります。「お袋は俺を矯正しようと女一手で頑張ったが、そんな生き方を俺は拒んじまったんだ」みたいな曲ですね。これはグレイトフル・デッドもカバーしてましたけど。晩年の曲でも「こないだ親父が死んだ。でも、年取ったから泣かない。テレビのニュースつけたら、ここからそんなに遠くないところで人が殺し合いをしている。でも、年取ったから泣かない」とか、「逆にそういうこと言われると、すごくズシンとくるな」ということを歌いますね。彼は今年亡くなって、デッドの曲で知ってたんですけど、歌詞の中身までを知ったのは今回が初めてでしたね。これはミランダがフェイヴァリットにあげてたんで聞きました。

 

 

 あと、ドリー・パートンも存在はもちろん知ってましたけど、歌詞までじっくり聴いたのは初めてでしたね。初期の「Coat Of Many Colors」という曲がすごく染みましたね。「子供の頃、うちは貧乏でコートを買う金もなかったんだけど、ママがいろんな布地で塗ってコートを作ってくれた。いろんな色のコートで、その真心が嬉しくて学校に着て行ったらみんながバカにした。どうしてかしら。すごく心がリッチな服なのに」って感じでジーンときましたね。1970年くらいですけど、この当時のカントリーって、まだ2拍子、3拍子のゆっくりなリズムが多くて音もうるさくないから歌詞がすごく聴きやすいんですね。「ああ、本来、こうやって聞くものだったんだな」と思いましたね。

 

 

 それで、ネットでいろんなオールタイムを頼りに歴史を調べて重要そうなのを聞いて、まだチェック中の段階ですね。ウィリー・ネルソンなんかは元がソングライター出身なのでアレンジャーとしては音楽の多様性に貢献してるけど、歌詞はそんなにグッとこないな」とか「カントリーのロック化に貢献したと言われて近年再評価もあるドワイト・ヨーカムはロックというよりロカビリーだけど、かっこいいな」とか、そんな感じで。

 

 

 そして、今のシーン見てたら、実は今年いいリリースが他にあったんですね。

 

 

 

 

それがマーゴ・プライスと、スタージル・シンプソンですね。マーゴはジャック・ホワイトのレーベル、サードマンからデビューしたんですけど、これ、すごく評判だったんですけど、非常に良くできています。これはクラシック・カントリーをモダンに復活させていますね。曲調が昔ながらの2拍子、3拍子になってるんですが、そこにいかにもジャック・ホワイトなガレージ風のロック・アレンジが加わってて。歌詞も、貧しい生い立ちから故郷を離れて旅に出るとか、刑務所暮らしの悔恨とか、昔ながらのカントリーの主題を扱っていたり。声もロレッタ・リンとかドリー・パートン直系の高くてキーンと抜ける声だったり。温故知新的な面白さがあります。

 

 

そしてグラミーの最優秀アルバムにノミネートされて一躍サプライズで注目されているスタージルですが、これ、すごいアルバムでしたね。ニルヴァーナの「イン・ブルーム」のカントリー・カバーで話題になった人ですけど、それだけじゃないです。特にアレンジ力ね。ストリングスもホーンも、えらくアンサンブルが凝った複雑なアレンジしてきます。そして、そうかと思ったらいきなり、カントリーと関係ないハードめなロックをやってきたり。そして本人も、低い声で声裏返して正統派カントリーを歌ったかと思ったら、16ビートのファンク・リズムに乗ってシャウトし始めたり。なんでも自在です。こんな才能、隠れてたんだなあ。

 

 

今年はインディ・ロックの界隈で、ちょっとカントリー・っぽいエンジェル・オルセンが話題でしたけど、僕の中ではミランダとマーゴとスタージルの方が評価的には上ですね。

 

 

ただ、あんまりこのブーム、長引かせたくないですけどね。やっぱ、アメリカでのリスナー層の顔を思い出すとねえ(苦笑)。ただ、音楽には罪はないし、この世界でも質の良いもの、悪いものは、他のジャンルと同じようにあるわけだし。少なくとも、「誰が自分で曲も作れて、誰がただ歌わされいるだけなのか」とかみたいなことは、今回の体験で理解できるようになって、それが全米チャートの分析で行かせるのは収穫でしたけどね。ただ、来週には違う音楽がブームになっていそうな気はしますが(笑)、たまに戻ってきそうな気もしてます。

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:個人話, 19:08
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