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ブリジット・バルドーが80歳に
どうも。

ちょっと仕事でバタついておりますが、今日はこういう話でも。

9/28でこの人が80歳になりました。



ブリジット・バルドー!

僕は大学の頃に、なにがキッカケだったのかはわからないんですけど、その頃住んでいた横浜の桜木町近辺に非常にいい名画系の映画館がありまして、そこでバルドー特集をやっていて、興味を持ったんですね。チラシに書いてある解説と、バルドーその人が放つ、なんか挑んで来るような挑発的な何かにすごく惹かれたんですね。「なんか、この感覚はこれまで見たことのない感じだな」と思ったというか。


それで見に行ったんですけど、たしかそのときに見たのがルイ・マル監督の「私生活」という映画だったと思います。相手役がフェリーニ映画の常連のマルチェロ・マストロヤンニでしたね。今考えると、すごく豪華な映画でしたけど、そんなに有名じゃないかな。

ただ、なんて言うんだろう、人によっては「ビッチ」のひとことで済まされてしまう感じなのかもしれないんですけど、「この、頭が全然バカそうに見えない、この感じってなんなんだろうな」というのがずっと頭にあの当時なりに残ったのが気になりましたね。その当時、僕らの世代にもマドンナがいたので、挑発的なセクシーさと頭の良さが両立したもののカッコ良さというのは理解して好きだったんですけど、なんかそのマドンナでさえ優等生に見えちゃう悪の匂いと絶妙な洒落っ気がバルドーには感じられたというか。「谷崎潤一郎が描きたかったのって、こういう人なのかな。じゃあ、いないよね」という感覚を覚えたものです。


あと、ちょうどその頃のスーパー・モデルにクラウディア・シファーがいたりして、彼女もなんとなく風貌がバルドーっぽかったりもして、銀幕からその当時で姿を消して20年くらい経ってたんですが、まだひとつの「美の基準」として成立してるのはすごいものだなと思ったものでした。


そんなこんなで、彼女の出演作はだいぶ見たものです。




これが初期の頃ですね。「素直な悪女」とか、そのあたりの。この頃の感じって、まだ上の写真とは違って、まだその当時のハリウッドの女優さんを意識したような感じがあるんですけど、その目つきと突き出た唇が当時からなんか挑発的ですね。すごく子供っぽい少女性があるんだけど、その無邪気さの中に永遠の反逆児っぽい何かが既にあるというか。ちょうどこの頃は50年代の半ばなんですけど、アメリカではマーロン・ブランドとかジェイムス・ディーンみたいな反逆児キャラが新鮮な衝撃を与えていた頃です。女性でそれにあたるのって、やっぱ彼女だったのかな。この感じ、同じ時期にハリウッドのスターだったマリリンにも、オードリーにも、リズにもグレース・ケリーにも、全く存在しない感じですからね。



そして、こんな風に60年代になると、ブロンドになってアイメイクもキツくなるんですけど、こうやってヌーヴェルバーグにも出始めるわけです。これはゴダールの「軽蔑」のシーンですね。この当時のゴダールの映像って、このソファーの色使いもそうですけど、「よく、こんな色が鮮やかに出せるよね」と思うくらい、デザイン的に見事です。ストーリーそっちのけで、この色柄見たさに見たくなりますからね。



そして、同じくフランスの「不機嫌女王様」なジャンヌ・モローともミュージカルをやってますね。どっちかと言うと、ジャンヌ・モローの方が、さっき言ったマドンナの型には近いかな。なんだかんだですごく常識人で、年取ったときにリーダー格にさえなれる風格があるという意味では。バルドーの場合、そういう統率力みたいなものは一切なく、好きなまま生き続けた感じですからね。

そして、この人とはこういうこともやってます。



セルジュ・ゲンズブールとの「ボニー&クライドのバラード」のデュエットですね。決してオアシスの「Wonderwall」ではありません(笑)。このビデオでのバルドーの立ち姿もカッコいい。あの股広げて立ってズシンと構えるの、今やって同じくらいカッコいいのってビヨンセくらいですからね。

あと才人ゲンズブールは本当にトラック作りがカッコよくて



これなんかもピアノのリフレイン、ヒップホップでサンプリングしたらメチャクチャ、カッコいいと思うんですけどねえ。


で、BB(ベベ)ことバルドーは1971年に突如、女優としての活動をやめました。まだ37歳だったんですけどね。ただ、それで人前に出るのをやめたというわけではなく、動物愛護活動家として後の人生をすごすことになります。


で、その主張が「論理的にメチャクチャだ」などというツッコミも受けやすいですが、それも非常にこの人らしいです(笑)。

今、こんな感じですね。



まあ、この写真見てしまうと、たいがい「劣化した」とか「ガッカリした」とは言うものです。僕も例外ではありませんでしたから。これもツッコミだらけです(笑)。


ただ、「整形手術で美を保とう」という考え方は、この人には一切なさそうですね。そこは実は好感持てるとこではあります。

で、写真によっては



この写真での目線のように、一瞬、全盛期を思い出させる瞬間もあるにはあるんですよね。

で、youtubeにも今、彼女の80歳を祝う動画がたくさんあがってるんですが



こんな風に最新のインタビュー映像もあがってます。これ、貴重ですね。4日前にあがったものですね。まあ、でも、良くも悪くも、こんな80歳、いないのはたしかだと思います。


どうやら今年は、ヌーヴェルバーグ回帰の年ではあるようでして、来月には



フランソワ・トリュフォーの没後30年があります。

なんか日本でも、それを記念して、大特集上映をやると聞いてます。ブラジルでもやらないかな。ちなみに彼はバルドー派ではなく、ジャンヌ・モローやカトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・アジャーニの方がよく出てましたけどね。


彼もすごく思い入れのある監督なので、その命日が近づいて来たら記事を書くつもりです。
 
author:沢田太陽, category:映画, 15:51
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Comment
バルドーの現在が醜すぎる。アメリカ人だと年とってもダイエットしたりして、それなりに見られるのだが、フランス人は外見を気にしないのか?あまりにも醜い。ビートルズのジョン レノンが若し見たら幻滅するだろう。もっと、痩せて欲しい。
ペコチャン, 2018/04/23 2:17 AM









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