- 映画「A Simple Favor」感想:今度はアナ・ケンドリックで。ポール・ファイグは現在最高の女性映画監督
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2018.10.12 Friday
どうも。
では、今日も映画レヴュー、行きましょう。これです。
全米映画興行成績で3位のヒットになっています。アナ・ケンドリックが珍しくサスペンスの主演をやっています。「A Simple Favor」、こちらのレヴュー、行きましょう。最近、歌を歌っている楽しい雰囲気しかないアナですが、今回はどんな感じなのでしょうか。
早速あらすじから見てみましょう。
ステファニー(アナ・ケンドリック)はユーチューブのクッキング・ヴロガーをやっているシングル・マザー。ちょっと風変わりな彼女は、街ではちょっと浮いた存在でもありました。
そんな彼女に、ステファニーの息子マイルスくんと、自分の子供ニッキーくんが仲良しだった縁でエミリー(ブレイク・ライヴリー)が近づいてきます。
エミリーは華やかなファッション業界のPRディレクターをやっていて、いつも過剰に華やかで、豪邸に住んでいました。さらに彼女の夫ショーンは、ステファニーが以前読んだことのある小説の作家で、それも彼女の興味を引きつけることになりました。
ステファニーとエミリーは毎日会うようになります。友達のいなかったステファニーには、全くタイプの違うエミリーは新鮮でした。エミリーはステファニーの秘密まで知ろうとし、そこでステファニーは、自分がなぜにシングルなのかのかなりダークな過去まで告白します。
しかし、ある日、エミリーは失踪します。彼女はショーンと共に捜索願を出して行方を捜しますが、数日後、エミリーは遠く離れたミシガン州の湖で遺体となって発見されます。
ステファニーはヘンリーやニッキーを励ましたりして彼らとの絆を深めていきますが、その矢先に怪しい事実も発覚します。それはエミリーに多額の保険金がかけられていたこと。ニッキーが、エミリーの葬式後にも「今日、ママに会ったんだ」と言い張ること。不審に思ったステファニーは真相解明に一人で乗り出しますが・・。
・・と、ここまでにしておきましょう。
これはですね。
監督はポール・ファイグです。ファイグというと、4作連続して、今やアメリカで本当に人気のある女優さんです、メリッサ・マッカーシーがメインの作品で大ヒットを飛ばしてます。「ブライズメイズ」「ヒート」「SPY」そして「ゴーストバスターズ」。とりわけ「ブライズメイズ」と「SPY」は2010年代を代表する傑作コメディだと僕も思っていて、それゆえ、すごくファンでもあります。
そんな彼が今回はメリッサから離れて、これまでのようなコメディではなく、サスペンスに挑むという異色作だったんっですが
またしても、よくできています!
正直なところ、サスペンスの出来としては、こないだ紹介した「search/サーチ」に比べると落ちます。良いサスペンスに不可欠な、「実は前半ですでに隠れたホントがある」みたいな作りではなく、ちょっと後半に強引に「実は・・」な展開があるのは、僕はそこまで好きではないから。まあ、それでもプロット自体はよくできてるんですけどね。
でも、僕はそれよりも
女性映画として、この映画、評価します!
というのは
アナ・ケンドリックの活かした方が絶妙だから!
彼女って、ちょっと風変わりでカッコ悪いとこもすごくあるんだけど、でも、根がすごく善人で憎めいない、みたいな役柄させたら、今、一番映える人だったりしますが、ポール・ファイグがそこのところ、ちゃんとわかっていて、しっかり描ききっていますね。「彼女の主演映画」としての機能性が極めて高くなっているのが非常にいいと思います。
それから
このブレイク・ライヴリーの、いい意味ですごく嫌な感じね(笑)。
彼女って、自分の意図するしないに関わらず、この顔立ちとスタイルの良さ、髪型で、もう「ゴージャスな役やらせたら一番」みたいな華やかさがあるんですよね。それゆえに、どちらかというと、「ヒロインやるには、ちょっと庶民的共感を得にくいタイプ」(だからゴシップ・ガールのヒロインにはいいんだろうけど)だったりするので、こういう役はすごくハマってますね。妙に説得力、ありました。
ファイグの映画の場合、敵役をやる女優ってローズ・バーンだったりするんですけど、彼女がコメディにたくさん出ちゃって、もはやもうあんまり敵役って感じでもなくなってきたから、このブレイクの起用、すごく良かったんじゃないかと思いますね。
あと、映画の内容と関係なく、しみじみ思ったのは
この2人がママ役かあ。
方や「ゴシップガール」、方や、脇役だったけど「トワイライト」の高校生役でしたからね。そうか、もう、あれから10年あってるんだなあ、と思うと、時の流れが早いなと改めて思いますね。