- 何歳になっても過去の音源の(再)発見があるものだ
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2018.06.08 Friday
どうも。
最近は新作と「非英語圏のロック・アルバム」の関連作を聞きつつ、W杯出場国の選手のデータを調べる毎日を送ってますが、そんな最中にこう言う発見もありました。
マジー・スター。今や、「ドリーム・ポップのカリスマ」と呼ばれてますけどね。
彼らのことは、リアルタイムの時から知ってはいました。1曲だけスマッシュ・ヒットがありましたからね。とは言っても、そんなに大きなものではなかったですが。
これですね。これは90年代前半当時、いろんなコンピとかに入っていて、「地味なアメリカのインディのバンド」みたいな感じで、それ以上は聞かなかったんですよね。僕の印象でも、なんか10000マニアックスとか、そっち方面のフォーク・ロックっぽい人たちなのだとばかり思ってまして。
そんなマジー・スターですが、ここ数年、再評価の波は起きていました。それは
ラナ・デル・レイです。彼女のアーティスト・スタイルが
マジー・スターのヴォーカル、ホープ・サンドヴァルにそっくりだ、ということになってですね。
「ええ、そんなに似てたっけなあ」と思いながら、「後で確認してみよう」と思い、数年が流れ、この度、マジー・スターの新作が出るので、その前に確認して聞いておこうと思って
最高傑作との呼び声高い93年発表のセカンド・アルバム「So Tonight That I Might See 」を聞いてみたんですが
衝撃でした!
確かにラナにはソックリだし、前述の「Fade Into You」も入っていたりするんですが、そんなこと以上に
この時代に、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドとドアーズのアングラ的な闇を表現出来る存在がメジャーぁらアルバム出せていたんだ!
その驚きの方が大きかったですね。確かにあの時期、グランジやREMの成功で、かなりの数のインディ・バンドがメジャーでデビュー出来てますけど、ここまで呪術的かつ退廃的に暗いバンドはいなかったですもの。
それと同時にストーンズの「スティッキー・フインガーズ」に通じる枯れたブルーズ・フィーリングもあるし、ジーザス&メリー・チェインとの漆黒な共振性もあり。すごく奥深さを感じさせるんですよね。こう考えると、同時代のメインストリームとのシンクロ点って、フォークロックくらいしかなかったのかもなあ、と思いますね。
調べてみたら、このアルバムで全米36位、96年の次作で68位で、その後活動休止になったんですが、その間にカリスマになって、2013年に17年ぶりに復活したらそのアルバムも42位と、以前と変わらない規模での注目を受けました。
そんな彼らですが、先週
4曲入りのこの「Still」というEPを出しました。特に変わりはなかったんですが、いかにも彼ららしい世界をここでも展開していましたね。
そんな彼らですが、50代にはなっていますが、雰囲気も全然変わってません。まだまだカリスマとして支持されていきそうな気がしますね。