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4月6日リリースの女性アーティストの作品がヤバすぎる!

どうも。

 

 

こないだ、1月から3月のアルバム10選をやったばかりですが、4月最初のアルバム・リリース日となった4月6日、この日はまあ〜、非常に女性アーティストの作品のクオリティが高かった!

 

 

こんな感じですね!

 

 

 

少なくとも、この4枚は本当に見事でしたね。

 

 

まず、左上から説明していきましょう。

 

 

 

まずは、待ってた人も多かったかと思います。カーディBのデビュー・アルバム「Invasion Of Privacy」ですね。彼女の場合、もう何曲もシングル・ヒットもあるので今更新人っぽくも感じないんですけど、改めてアルバムでまとめて曲聞くと、彼女って、声とか、ライムフローそのものが十分に曲のフックになりますね!ものすごく、聞きやすいんです。彼女のことを「ラップできない」なんてことを言う、ちょっとセクシストっぽい野郎もいたりするんですけど、なんかそれって、ギターの早弾きに命かけてるメタルバンドがメロディックで良い曲かける顔も良いバンドを貶すとか、そういうのに似てますね。どんなにスキルがあろうと、キャッチーなフローができないためにどうにも聞きにくいタイプのラッパーっていますけど、やっぱ、そこも実力のうちなんですよね。リズムに乗れる力があって、スパッスパッと端的に効果的にラップができる力も立派に実力です。彼女はその点で極めて非凡ですね。

 

 

あと、どんなタイプの曲にも対応できる。ここもいい。彼氏(というか子供の父親)のいるミーゴスみたいなトラップが一番多くはあるんですけど、チャンス・ザ・ラッパーと組ませてもSZAやケラーニみたいなシンガーと組ませても、ラテン・ラップでも、とにかくソツがない。あと、客演もいいんだけど、単独の楽曲が一番聞かせるのもいいです。聞いてて楽しいし、全く飽きない。これ、他の人がどう言おうが僕は推したいですね。

 

 

そんな彼女は、まさに今晩やった「サタディ・ナイト・ライブ」のパフォーマンス・ゲストで、ミーゴスのオフセットとの子供を身ごもった証拠となるお腹を披露しましたね。この大きさだと、今月か来月には生まれるでしょうね。あと、この歌ってる曲、ローリン・ヒルの代表曲のひとつ「Ex-Factor」のサンプリングで僕も好きな曲のひとつです。

 

 

あと右上に行って

 

 

 

カリ・ウチスですね。彼女はこの写真のようにラナ・デル・レイのお墨付きのあるシンガーです。彼女の全米ツアーのオープニング・アクトをやってたのでそれで知りました。コロンビア移民のアメリカ人ということで、当初はもっと今時流行りのラテン・ポップをやっているのかと思いきや、そのテもアルバムに少しあるんですが、基本はソランジュみたいな60sと70sのオーガニックなソウル・ミュージックを現在の視点から解釈したタイプですね。特にドラムはロックみたいな生っぽい感じを使っていて、それがなかなか新鮮です。彼女は特に普段ロック聴いてる人でも入りやすいんじゃないかな。

 

 

 それもそのはず、彼女のこの「Isolation」というアルバムの共作者のリスト、すごいですよ、サンダーキャットにTVオン・ザ・レディオのデヴィッド・シーテックにゴリラズ。ケンドリック・ラマーでおなじみのサウンウェイヴ。そしてジャズ・バンドのバッド・バッド・ノー・グッド。これはかなりエッジイなクロスオーヴァーだと思いますよ。

 

 

これはジョージャ・スミスとの共演になったサウンウェイヴの曲ですね。やや、生で迫力に欠けるところがまだ気になるとはいえ、方向性がすごくわかりやすいしセンスも抜群なので有望だと思います。

 

 

では、左下、行きましょうか。

 

 

このワイ・オーク、Wye Oakと書きますが、アメリカはボルチモアの男女2人組です。ヴォーカルとギター、シンセのジェン・ワスナーとドラムのアンディ・スタックの基本2人組のようなんですが、ライブはもっと多くの編成でやってますね。

 

 

 僕、知らなかったんですが、この人たち、今30超えたくらいで、アルバムももう結構な数を出してるんですね。ただ、今回のアルバム、「The Louder I Call The Faster It Ruins」というんですけど、これエレクトロ・ポップを基調とはしてあるんですけど、すごく広がりのあるクリエイティヴなサウンドで、ヴォーカルの多重録音からフリーキーなギター、手数の多いドラム、サイケデリックな曲の広がりと、すごく多層なサウンド・スケープを繰り広げています。これだけの才能がありながら、なんで今まで注目されてきていなかったのかが不思議ですけどね。これ、すごく絶賛されていますけど、USインディのファンの人は是非!

 

 

これがすごく絶賛された今年のサウスバイ・サウスウェストでのパフォーマンスですね。カッコいいですよ!

 

 

 

そして右下が

 

 

このホップ・アロングというペンシルヴァニアのバンド。この人たちはですね、フランシス・キンランという、左から向かって2人目の女性が率いるバンドです。彼女のソロから始まったみたいなことをウィキペディアでも読みました。

 

 

このバンドは、10数年前にフランシスが高校生の時に出したアルバムを除けば、2012年からアルバムをコンスタントに出しているバンドで、今回が12年以降では3枚目。基本、フォークロックの扱いにはなっていますが、今作「」はどっちかというとアコースティックは少なく、結構ストレートでパンキッシュで展開力のあるインディ・ギターバンド然としたアルバムですけどね。

 

 でも、この人たち、キメはフランシスのヴォーカルです。ちょっと高くて、力むとハスキーにかすれるパワフルな歌声。これがすごくカッコいい!

 

 

 

こんな感じ。どの曲もサビになるとフランシスのスイッチが入ってカッコよくなります。

 

 

 

このゴート・ガールっていう、ロンドンのガールズ・バンドですね。彼女たちのデビュー・アルバム「Goat Girl」もこの日リリースでかなり評判いいですね。

 

 

 

聞いてのとおり、ちょっと暗いんですけど、コートニー・バーネットに通じる「女ルー・リード」みたいな渋さがあってカッコいいです。あと、ガレージロック的な尖ったギターも武器ですね。

 

 1曲1曲が短すぎるのと、マニアックな感じが強いところが気になりますが、ポテンシャルはかなり高いバンドです。

 

 

 で、気がついたんですけど、今回紹介したバンドの人たち、ワイ・オークはマージ、ホップ・アリングはサドル・クリーク、ゴート・ガールがラフ・トレードと、いずれも名門インディ・レーベルの押しの女性アーティストだったんですね。それが一気にきて、カーディやカリ・ウチスと重なったら、そりゃすごくもなるかな。

 

 

あと、何気にハインズ(彼女たちもドリーム・ワイフやサンフラワー・ビーンと同じレーベル)だったり、あと、カイリー・ミノ〜グも実は同じ日ですが、ハインズ、いいんだけど、上の5つよりはちょっと落ちるかなあ。あとカイリー、個人的には好きな曲もアルバムも結構ある人なんですが、今回はどうかなあ・・。

 

 

author:沢田太陽, category:音楽ニュース, 14:39
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