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映画「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」感想 予想以上に面白い!オリジナルとは全く違う痛快青春コメディ

どうも。

 

 

新年早々、映画レビュー、行きます。これです!

 

 

 この「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」です。昨日の全米映画興行成績のとこで、この「ジュマンジ」が「最後のジェダイ」にも迫る大成功をしていることを伝えましたが、それがなぜなのか、幸いなことにブラジルでも公開されたばかりだったので確認することができました。うちの息子のトムが「最後のジェダイ」を見に行った際に予告トレーラーでこれを見て「これ見たい!」と言ったのがキッカケだったんですけどね。

 

 これ、もちろん、話自体は、90年代の同名のヒット作の「続編」という形をとってはいるんですが・・さあ、どんなお話でしょうか。

 

 

 早速、あらすじから見てみましょう。

 

 

 

 話は1996年。前作の映画が終わった直後の設定からはじまります。ニューハンプシャー州の高校生、アレックスは、父親が拾ってきたこの謎のゲーム、ジュマンジを開けてしまい、そこから行方不明となってしまいます。

 

 

 それから約20年後、その近くに高校では、4人の高校生が学校生活での警告のために放課後の呼び出し(デテンション)を食らっていました。それを食らったのは主人公のやせ形でナードな優等生タイプのスペンサー、彼の幼い頃からの友人で黒人のフリッジ、ケータイ電話が片時も離せない頭の軽いブロンド少女のベサニー、そして体育の授業が大嫌いな、自分に自信の持てないくらい少女のマーサ。

 

 この4人はデテンションの結果、学校の倉庫の掃除を命じられなしたが、そこになぜかジュマンジがあるのを見つけました。4人はジュマンジを開け、ゲームが指示する通り、それぞれのキャラクターをなんとなく選んだところ

 

 

 

 4人は似ても似つかぬ姿に変わり果てて、ジャングルに身を置かれてしまいました。つまりこれは、ジュマンジの指定したキャラクターに変身してしまった・・ということです。

 

 変身後の姿は、リーダーが無敵で頭脳も明晰なマッチョマン、ブレイヴストーン博士(ドウェイン・”ザ・ロック”ジョンソン)、小柄でひたすらまくしたててしゃべるフィンバー(ケヴィン・ハート)、マーシャル・アーツの達人のセクシー美女、ルビー・ラウンドハウス(カレン・ギラン)、そして地図読みの名人の中年男性シェルドン・オブロン教授(ジャック・ブラック)。本来、男女2人ずつのところが男3、女1になるという、実に不自然な設定となってしまいました(笑)。しかも、現実生活にかぶるキャラクターには、誰一人として結びついていません。それがどの組み合わせでどうなっているのかは、ここでは言えません。

 

 

 

 この4人の前に、ゲームのガイド役のナイジェル・ビリングスリー(リュス・ダービー)が現れ、ゲームの説明をします。それによると

 

 

 このジャングルは、悪党ヴァン・ペルト(ボビー・カンナバル)によって危機にさらされているとのことです。ヴァン・ペルトは、ジャングル内の秩序とパワーの源となっている「ジャガーの目」という名の緑に輝く宝石を自分のものにしようとしています。幸いにも、この宝石は彼の手に入りそうだったところをナイジェルに盗まれた状態にあります。4人の使命は、この宝石を、本来あるべき場所に置きに戻す、というもので、これを成し遂げない限り、元の姿には戻れないとのことです。

 

 

 4人は慣れない自分の姿と、道中では言い争いなども行いますが、とにかくミッションを達成しないことには元に戻れないため、協力します。自分の持っている命は3回で、2回までは死ぬことができるルールにもなっています。

 

 

 

 そして4人は道中で、謎の美青年、ジェファーソン(ニック・ジョナス)と出会い、飛行機運転が得意な彼の手腕にもだいぶ助けられます。彼は、このジュマンジのゲームに前から参加していたと言いますが・・・。

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

これはですね、ここまで読んでお気づきになった方もいらっしゃると思うのですが、

 

前作とは全く違います!

 

 

 

1995年に公開された前作というのは、あの当時の大人気俳優だったロビン・ウィリアムスを主人公にしたものでしたけど、彼に典型的な、子供を中心としたほんわかしたファンタジーものでした。その時の小役が写真見てもおわかりのようにキルステン・ダンストでもありましたけどね。なんか、スピルバーグの子供ものが流行っていた当時を思い出しますけどね。

 

 

 

 ところが今回のは、ザ・ロックを中心とした、思い切りコメディに寄った路線に大胆に方向転換しています。だいたい、出演キャストの中に、ケヴィン・ハートとジャック・ブラックいるわけですからね(笑)。

 

でも、

 

その大胆変更が功を奏し、大成功しています!

 

 

まず一つ成功なのが、前作とあまりに違いすぎて、ストーリーの予想が全くつかないとこなんですね。ここはよかった。見ていて次の展開が全く見えないので「どうなるんだろう?」と思いながら見続けることができた。この幻惑作戦は意表をつきましたね。

 

でも、それ以上に

 

役者間のケミストリーがすごく光っています!

 

 

 

 まずはザ・ロックですね。彼のコメディ路線はここしばらく続いているものではありましたけど、これ、ベストですね。この人、演技が器用で軽妙なんですよね。見ていて、ある時期のシュワルツェネッガーを思い出したし、彼自身もかなり意識してるんじゃないかな、これ。

 

 

あとケヴィン・ハートね!彼も、主演のコメディもの、興行ではヒットし続けてはいたものの、決定打に欠けるというか、なぜかスタンダップの時の彼の良さが生きていないような作品ばっかりだったんですけど、ようやく彼の話術がストーリーの中で生かされることができましたね。

 

 

 

 

それから、ジャック・ブラックはさすがでしたね。今回、間違いなくこの中で一番変な役なんですけど(笑)、いつもよりはだいぶ抑え目ながら、もう、いかにもこの人でしかないような演技でしっかり見せてました。ある意味、この役を彼が演じていなかったら失敗してたんじゃないかな、この映画。「トロピック・サンダー」の時の助演を思い出すんですが、あの時よりもよかったです。

 

 

 

 あと、カレン・ギランも収穫でしたね。彼女は元々イギリスで「ドクター・フー」の相手役として本国で人気出た人ですけど、今のとこお一番有名なのって、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のネブラですよね。あの最初のヤツでは実際に頭を剃ってまで演じた人でもあるんですが、今回で彼女にコメディエンヌとしての資質が高い人なのはわかりましたね。元々、インタビューの時とかで結構三の線で、一本アメリカで失敗したテレビ・コメディもあったりもしたからその素質はあるのはわかってはいたんですけど、これで確信したというか。ここから主演のコメディものとか増えるんじゃないかな。

 

 

 あと、今回、ベースにしたものがよかったですね、これ。

 

 

 

すでにアメリカでは方々で指摘されていますけど、これ、「ブレックファスト・クラブ」の現代版とも言える感じなんですよね。だいたい、「放課後のディテンション」で、これまで全く素性を知らなかったキッズ達がそれぞれ全く違うタイプながら心通わせていくあの感じ。これを同じエイティーズの「グーニーズ」とかに応用した感じですね。このあたりの、ちょっとノスタルジックな戦法も、上の世代に懐かしく、下の世代には新鮮だったような’気がしますね。

 

 

 そう思ってこれ、クレジット見たら、監督と脚本、ジェイク・カスダンなんですね、これ。お父さんのローレンス・カスダンは「スター・ウォーズ」の脚本家として有名な人です。「フォースの覚醒」の脚本も彼でしたね。「最後のジェダイ」の脚本は書いていませんが、この「ジュマンジ」が父のゆかりでもある「スター・ウォーズ」と予想外の興行首位争いを演じているのは興味深いですね。

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 12:26
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