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2017年のマーキュリー・プライズの受賞者は?

どうも。

 

 

マーキュリー・プライズ、結果が出ましたね。受賞者は・・・

 

 

 

サンファでした!

 

 

 

それがこのアルバム、「Process」ですけどね。

 

 

受賞結果に関して言えば、すごく妥当だと思いますよ。去年からのイギリスの流れで考えて、有力作もないのに無理にバンドに取らせる理由はなかった(でも、グラス・アニマルズがオッズ高かったらしいんですけどね)し、去年からのUKヒップホップの流れで、

ロイル・カーナーかストームジーあたり、よりシリアスな作風な分だけ前者かな、とも思っていました。あるいは、反BREXITのブリティッシュ・リベラルの現状を考えてポエトリー・リーディングのケイト・テンペストもあるかな、とも思っていたのですが、批評的にもセールス的にも良かったUK R&Bのサンファがとりましたね。おそらく、「2年続けてヒップホップでもいいんだけど、その流れに乗りつつ少しだけ傾向を変えて」としてみたらサンファに落ち着いたんだと思います。

 

サンファと言えば、予てから期待の高い人ではありまして

 

 

 

2013年の時点でドレイクのこの曲でコラボしてます。歌い出しのちょっと鼻にかかった高い声はインパクトありますね。

 

 

 

 

そして去年はソランジュのこの曲、本当に大好きな曲なんですが、これでバック・ヴォーカルも務めています。

 

 

そうした流れから、サンファのデビューはすごく期待されたものだったんですけど、すごく期待に答えたものだったと思いますよ。オーガニックな路線のモダン・ソウルでしたけど、無音の隙間を生かしたより生々しヒューマンな感覚と、それに乗るあの声は一度聴いたら忘れないインパクトがありましたからね。この絶対的な個性がある限り、彼はしばらく大丈夫でしょうね。

 

 

 

ただ、一点だけ注文をつけるとするならば、アルバム全体の雰囲気はいいんですけど、何度もリピートしてそれだけを聞きたくなるような決定的な決め曲がまだないことかな。いくらアルバムとはいえ、いわゆる傑作アルバムにはそういう曲があるものです。そこが若干、曲の揃え方がちょっと平均的な感じがあったのが、僕が年間トップ10までは考えないとこではありましたけどね。同じオーガニック系の新人でSZAのアルバムの方がそういう曲があるだけ結局リピート率が上がる、ということもありますからね。

 

 

でも、いずれにせよ、素材としては抜群なことに変わりはありません。今後も頑張って欲しいですね。

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:アワード, 19:26
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