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極右政治家がブラジルの大統領に当選したことに関して

どうも。

 

 

前からここで何回か触れていた、ブラジルの極右大統領候補のジャイール・ボウソナロが大統領になってしまいました。

 

 

 いや〜、もう、本当に最悪ですよ。コイツの言動の酷さね。過去に

 

 

「(女性議員に向かって)お前なんてレイプする値打ちもない」

「先住民の保護区なんて1センチたりとも作らせない」

「自分の息子を黒人の女性とはデートさせない」

「自分の息子がゲイになったら死を望む」

 

 と言って問題になってます。

 

 

 また、彼は銃の所持の自由化を求める人なんですが

 

 

 

 キャンペーンで、カメラの三脚を銃に見立てて撃つ、すげえ子供っぽい行動は取るは。

 

 

 こんな小さな女の子の手を握って、銃のポーズをとらせたりね。

 

そんなことばかりしてたから、9月上旬に暴漢に刺されました。この話は前にしましたね。

 

 で、退院した時に、前述の発言で女性に不人気だったんですが、そこで「Ele Nao(彼じゃダメ)」というハッシュタグの運動起こされて、これが9月末にかなり盛り上がったんですが、皮肉にも、ここから彼の支持率が上がってしまいました。

 

 

 ただ、それには理由があって。それは彼が同じ時期に

 

親しい企業使って、対立候補のフェイクニュースを億単位の数でバラ撒いたから!

 

 この件で、実はまだ調査中なんですが、それに加えて

 

フェイスブック上の彼の支援サイトが68個も廃止にされた。

 

 それくらい、異常なレベルでヘイトやらフェイクやらバラ撒いてたんですよね。

 

 ただ、そういうことが判明したのが、投票の前の週で、世間は彼のことを、「前政権の汚職を追及する、軍隊出身の正義の政治家」と思い込んでるんですよね。なんか、ノリとしては「教祖様」に近いノリで、信者が彼のことを「ミット(伝説)」とか「デウス」とか、平気で呼ぶんですよ。

 

 

 

 信者がこんな創作ダンス、踊りますからね。もう、ほとんどノリとしてオウムです。

 

 こんな感じだから

 

 

 この世界的経済誌の「エコノミスト」を始め、世界中のメディアから「ブラジルに危ないヤツが現れた」って、連日のように、世界のどこかで必ず記事が組まれていました。

 

 

 最近でもですね、上の信者とやらがですね、「ボウソナロを支持するか否か」を巡って、黒人や女性、LGBTの人に傷害、ひどい時には殺害事件を起こしたりとか、彼の息子で議員やってるやつが「最高裁なんて軍を介入させればすぐ潰せる」と言ったりとか、本人自身が「当選したら、この国から左翼を追い出し、反対者は逮捕する」とか、完全に言動が独裁者なんですよ。

 

 

 で、有能なヤツだったら、まだいいんですよ。彼の場合、28年も議員やってて、通した議案が3つしかないし、所属政党も、今回彼の人気で第2党になるまで、議員数が10人前後の小さい政党にいたんですよね。日本の議会政治だとまず選ばれてないんですよ。議員の間ではキワモノ扱いされて窓際でしたからね。それが過激発言だけで、ネットで人気に火がついて伝説化するという、ワケのわからない道のりで大統領になりました。

 

 

 まあ、この背景には、その前に13年間、かなりリベラルな左翼政党がずっと高い支持率を誇ってて、それである時期、すごく好景気でBRICS諸国とか言って中国とかインド、ロシアと共に持ち上げられもしましたけども、それに対しての一部国民のルサンチマンが強かった、というのがあるんですけどね。それは白人の保守的な金持ちだったりとか、保守系エヴァンジェリストとか、このボウソナロみたいに、30数年前までブラジル政治を支配していた軍の人たちとかですね。そういう人たちが、その左翼政権に汚職が見つかり始めた時に寄ってたかって潰しにかかったからなんですけどね。

 

 

 それで、このボウソナロ、やたら「汚職撲滅」を叫んでそれで支持を得ていたんですけど、でも、汚職を追及して独裁政治になるんじゃよほどタチ悪いでしょ?だから、国民の半分くらいは猛反対して、国際世論まで見方についていたんですけど、信者の方が「いや、アイツは口が悪いだけで、まともな政治をするに決まってる」と信じて疑ってないんですよね。皮肉にも、前政権が問題になった2つの大型汚職事件があるんですけど、それの担当だった最高裁元長官と検察庁元長官は2人とも、ボウソナロじゃなくて、この前政権の党からの候補の支持をしていました。それで何かを察して欲しかったんですけどね。もう、盲目的になって気付かないのと、ボウソナロが大統領になることによって権益を得る人の欲が強くなってしまったんですよねえ。困ったものです。

 

 

 で、この話なんですが、基本的にこの投稿でしばらくやるのやめようかと思ってます。というのは、

 

 

 この件で悩みすぎて、このブログのこの数ヶ月の内容が個人的に気に入っていないから!

 

 

 基本的にこの話は別の仕事でのことなので、そこで発展させようかとは思っているのですが、ここでも、よほど何か問題があればあげることもあるかもしれませんが、ただ、それを考えすぎる事で、僕が本来一番したい「世界のエンタメの今を伝える」ができなくなるんだったら本末転倒だなと思ってですね。

 

 そう思ったので、ちょうど先週くらいから、ちょっとペースを上げて、濃いめのヴォリュームでやり始めているわけです。なるべく「ネタ準備」とか「時間がなくなった」とかではなしにね。モヤモヤする事を逆に発展的な方向で解消せねば、と思ったわけです。

 

 

 というわけで、今週も大きな特集、やりますよ。お楽しみに。

 

 

 で、僕の今後ですが、大丈夫です。まだ、すぐに政変があるわけじゃないので、当面はサンパウロに住みます。ただ、いざ何かあったら住居環境は変える可能性はあるので、その時はお話ししますね。まあ、そう簡単にはないとは思うんですけどね。

 

 

 

author:沢田太陽, category:ブラジル, 11:54
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ケイティ・ペリーがリオ公演で神対応

どうも。

 

 

最近、ブラジルであるショッキングな事件が起きまして、もうこの5日くらい、「もう、この事件のニュース以外のことが起こってないんじゃないか」くらいの勢いで話題を独占しているんですが、そんな矢先

 

 

ちょうどブラジル・ツアー中だったケイティ・ペリーが、かなりすごいことをやってしまいました。

 

それがこれです。

 

 

15曲めの「Unconditionally」を歌っている最後に、その事件の犠牲者となったマリエーレ・フランコさんの遺影が上がったんですね。

 

 

 

このマリエーレさんという人はリオの市会議員でしたが、14日に、何者かによって、乗っていた車を横から銃撃され、頭に4発の銃弾を受けて38歳の若さで亡くなったんですね。

 

 

彼女は人権運動の闘士として地元リオでは大変有名だった人です。ファヴェーラ(スラム)出身で、友人が警察とドラッグ・ディーラーとの銃撃戦に巻き込まれて殺された体験から政治家を志し、苦学ののちに2016年に急進左派系の政党から立候補して、全体の5番目の得票数を獲得してリオの市会議員に当選。その後はリオの議会一のキレ者として、女性問題や黒人問題に関してのプロジェクトをリーダー的存在となって牽引していました。とりわけ、「ファヴェーラの黒人に対する警察の暴力の問題」、彼女はこれに最も大きな問題意識を抱いていました。

 

 

 彼女の存在は、アメリカで例えて言うなら「Black Lives Matter」のブラジル版の重要なリーダーの一人、と言っていいかと思います。そんな彼女が、死の数日前に改めて警察によるファヴェーラでの暴力を批判したところ前述のような形で殺害されてしまった。しかも、現在のリオは警察の腐敗が非常に問題してされていて、陸軍が警察の代わりに統治しているような非常事態。腐敗したリオの警察が、気にくわない彼女を黙らせるために殺したのではないかとの憶測がすぐに国を駆け巡ったところ

 

 

ブラジルの全国で一斉に抗議運動が起こったんですね。実はこれ、まだ続いています。それくらい、本当に大きな問題です。そのタイミングで、ケイティがマリエーレの遺影をいきなり掲げたものですから、あまりにタイムリー。しかも場所がマリエーレの拠点だったリオ。もう、盛り上がらないわけがありません。

 

 

で、これだけでもかなりすごいことなのに

 

 

 

 

なんとケイティ、その直後に、マリエーレの遺族、妹さんと娘さんをステージに上げて紹介したんですね!これ、ビックリですよ!

 

 

 

ブラジル国内のアーティストでも、カエターノ・ヴェローゾ(この人、ブラジル芸能界の左派のリーダー的存在です)をはじめとして追悼ライブみたいなものをやってましたけど、遺族を登場させたという話は聞いたことなかったですからね。

 

 

 

 で、この時のケイティの振る舞いが飾りがなくて、まっすぐでよかったんですよ。まず、二人の肩を抱いて「私たちがちゃんとついてるからね」と激励。年齢が30代でしっかりした大人のマリエーレの妹さんに対してはマイクを預けて彼女にメッセージを言わせる。そして、まだ10代で、緊張とお母さんを失ったショックでとにかくステージ上でも泣き続けた娘さんには「ママはこれからもずっとあなたを見守るはずよ。あなたは美しい。きっと世を照らし続ける存在になれるはず」と言って抱擁・・。

 

 

 いやあ、この立ち居振る舞い、見事でしたよ。名司会者並みの演出で驚きましたね。全然嘘くさくなく自然にやれてるところがね。また、事件から4日しか経っていないのに、こうやって「自分のステージに上げて激励しよう」とした行動力の早さもすごいよなと。

 

 

 また、この娘さん、可哀想でもあったんですよ。全国から激励される一方で、別の方向では、極右連中によるネット上での嫌がらせも横行してましたからね。特に今のブラジル、前の13年続いた左翼政権が汚職で倒れて以降、極右が増えて左翼嫌悪が強まってましたからね。そこで急進左派のマリエーレが注目されることに気に食わない人たちが「人が死んだってのに、何、ムキになってイデオロギー闘争してんだよ、バカ」って言いたくなるくらいにマリエーレのことを中傷してね。ついには「彼女の娘はリオの犯罪組織の親分との間にできた子供」「その暴力団に貢いだおかげで当選できた」とかいうフェイク・ニュースまで撒き散らされて精神的に参っていたタイミングでもあったんですよね。ケイティのこの件が励みになってるといいですけどね。

 

 

 ケイティ自身も、2016年のアメリカ大統領選でヒラリー・クリントンを支持した時に、「言動があまりに政治的になりすぎでは」と批判されたりもしてたし、昨年出たアルバムも内容的にも商業的にも今ひとつピリッとはしてませんが、今回の件に関して言えば、ブラジル在住者としては、やっぱりかなり嬉しいことですよね、これは。

 

 

 

author:沢田太陽, category:ブラジル, 12:06
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ガンズがザ・フーの後に出て、その2倍以上の長さのセットを組むロック・イン・リオ

どうも。

 

 

サンパウロ、今、夜中の4時近いんですけど、なんと、ロック・イン・リオの生中継がまだ終わりません。

 

というのも、トリのガンズ&ローゼズのライブがですね、延々とおわんないんですよ、これが(笑)。

 

 

ガンズの登場自体がメチャクチャ遅かったわけじゃないんですよ。1時過ぎには出てきたので。でも、他の日、それでも午前2時くらいには終わるんですよ。それが2時間、なんで延長されているんだというね。

 

 しかもですね、この日、ガンズの出番の前がザ・フーだったんですよ。なんか、ザ・フーってこういう役回りになることが多いですね。日本でも初めてやってきた時、エアロスミスの前に演奏したんですけど、実はブラジルは今回が初めてだったんですね。そういうこともあって、ガンズの前に演奏したわけなんですけどね。

 

 フー、相変わらず良かったですよ。80分くらいだったんですけど、相変わらずタイトでエネルギッシュで。すごくベスト盤っぽくてね。初期のシングルに、「トミー」「フーズ・ネクスト」「四重人格」のおなじみのコースに「I Can See For Miles」とか「Join Together」とか「You Better You Bet」とかもやってね。観客も若い人が多くて、すごく盛り上がりと衝撃を与えていたようです。ライブ後のピートへの楽屋インタビューも熱かったですからね。

 

 

 ただ、まさかその後のガンズが3時間くらいのセットを組むとはなあ。これじゃ、フー、本当に扱い、前座だよ(苦笑)。

 

 

 しかもねえ。長くなるような曲ばっかり、ガンガン打ってくるんだ。「Coma」とか「Civil War」、「November Rain」に「Knockin On The Heavens Door」。「ユーズ・ユア・イリュージョン」のクドいとこばっかじゃないか(笑)。やたら長いギター・ソロがどれも入るんですよ。

 

 いや、中にはサウンドガーデンの「ブラック・ホール・サン」のカバーなんて、かなり貴重なものまであるんですよ!なんだけど、アクセルの声のピッチが今日は良いとはとても言えなくて、モニターがよく聞こえてないのか、小節ズレて歌い始めることも多々。

 

 

 まあ、ガンズの熱狂的ファンだったら喜ぶんだと思うんですけど、そうじゃない人の反応、どうでしょうね、これ。実はガンズって、ロック・イン・リオにとっての精神的支柱みたいなバンドで、これが過去7回開催中、5回出てるんですね。前回4年前に出た時も、あの時は登場がものすごく遅れて夜明け近くまでやってましたけどね。雨降ってたので、アクセルがレインコート着てやってね。

 

 

 今、ザ・フーの「シーカー」のカバー、やり始めましたね。この前、AC/DCの「ホール・ロッタ・ロージー」やったんですけど、これ、いつまでやるんだろうな。4時すぎたのに。

 

 

author:沢田太陽, category:ブラジル, 16:03
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アーケイド・ファイアにロラパルーザに

どうも。

 

 

今週は結局、FromワーストToベストもなしですね。来週の半ばまで持ち越しです。全アルバムを聞いたアーティストが結構ストックされてるんですけど(苦笑)。で、きょうは僕の地元での話など。

 

 

 

 

アーケイド・ファイア、12月にブラジル、来ます!野外の2〜3万収容のとこでやります。思いっきり雨期なので、雨が非常に心配ですけど(笑)。あとねえ、ここで話題にしてないから薄々感づいている方もいらっしゃるんじゃないかと思うんですけど、ハッキリ言って新作好きじゃないです!なんか、「狙い過ぎ」というか、ウィン・バトラーの実はかなり野心家な本音が出過ぎちゃってるというか。彼らなら、アートに徹したままで十分大物になれるのに、なんであんなポップなアプローチが必要なのか、僕にはよくわからないんですけどね。

 

 ただ、どんなアーティストにも「失敗作」というのはあるし、少なくとも初登場順位はそんなにはコケないと思うし、それに何よりライブは別物かつ、彼らは別格です。是非行こうと思っています。

 

 

 あと、今まさにシカゴのロラパルーザをやってて、配信でも生で見れることになってますけど

 

 

 

来年の南米ロラパルーザ、3日開催が決まりました!

 

 

2013年にも3日開催だったので5年ぶりではあるんですけど、あのときはまだ2回目で注目度は低かったし、今より小振りな会場でやってましたけど、今の会場、クソでかいので楽しみです。「100バンド以上参加」という、「地元で半分埋めるとか、絶対言うなよ」とツッコミたくなる大風呂敷広げてたりするんで、どんなものか、楽しみにしてます。

 

 

流れている噂だと、キラーズ、レッチリ、パール・ジャムの3つがヘッドライナーで、LCDサウンドシステムとロイヤル・ブラッドはほぼ決まりだろう、という話なんですけどね。ただ、オフィシャルのフェイスブックには予想通り「ラナが出ないと3日やっても行かない」という投稿が目立ってます(笑)。ホント、すごいんですよ、ブラジルのラナ・デル・レイ・ファンって。僕も今回の最大の希望も彼女ではあるんですけど・・、でも、一回、単独で回って長いセット見るってのも悪くないなとも思ってたり。

 

 

 僕としても10月にポール・マッカートニー、U2、11月にPJハーヴィーとフェニックスなんかが出るイベントがあった後にこれなので、なんとか工面をしっかりしようと思ってます。

 

 

 

author:沢田太陽, category:ブラジル, 19:27
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サンパウロ・ロック・シティ

どうも。

 

 

今日は6月9日、日本だとロックの日なので、こういう話を。

 

 

 

 

我が街サンパウロがこの頃、「ロック・シティ」と呼ばれている話をしましょう。

 

もともと、サンパウロ、ロックは盛んです、東京と同じく、ブラジルのツアーでまず飛ばされることがないんですが、それにしてもここ最近、たしかに国外からやってくるアーティストのライブは多くなってますね。

 

 

 その理由となっているのは

 

 

やっぱり、ここでも3月に毎年レポートしてる、ロラパルーザ・ブラジルが大成功したからですね。2012年から始まって、僕もここまで開催日全部行ってますけど、とにかくここ数年は、ロックに興味のない市民まで普通に知ってますからね。いわゆるお役所レベルでもすごく大事にされてます。なぜなら、市外、州外からここまで人がやって来るイベント、この市にはないんですね。そういうこともあって、ここ最近、観光も気合い入りはじめてますね。

 

 

あと、ここの会場のインテルラゴス・サーキットという、普段F1やってるとこはラウドロックのフェスもやってて、こないだリンキン・パークがヘッドライナーやってましたね。

 

 

 あと、サッカーのシーズン・オフと、北半球でのフェスのはじまりの前と言うことで、3〜5月が大物アーティストの日程が合わせやすく、それで気安くなった、ということもありますね。特に

 

 

この,アリアンツ・パルケっていう、パルメイラスの本拠地、これ、3年前に出来たんですけど、ここがライブの招聘に非常に熱心なんですね。僕もここで一昨年の12月にデヴィッド・ギルモア見に行ってますけど、ここでコールドプレイとかマルーン5とかやってましたね。大物というかベテランが気安いんですが、こないだエド・シーランやジャスティン・ビーバーもやってたし、アリアナ・グランデもテロにあってもキャンセルしなかったので、ここでライブ、今度やりますね。

 

 

 そして、ここで9月には

 

 

 

 こういう、「サンパウロ・トリップ」というライブをやります。いわゆるクラシック・ロック系のイベントなんですけどね。これは隔年の9月にやってるリオのロック・イン・リオに来るベテランを、リオより圧倒的に集客のいいサンパウロでまとめてやろうとしたイベントなんですけどね。僕は、ザ・フーのは考えたんですけど、断念しました。

 

というのも

 

 

10月にポール・マッカートニーと、U2の「ヨシュア・トゥリー」30年のツアーがほぼ同じ時期にあるからです。ちょっと、これ重なると、選ぶの非常に大変です。ザ・フー決まった際も、もう既にポールとU2の噂があったので買おうに買えませんでしたね。

 

 

そして僕みたいな人に取っては

 

 

 

毎年11月にやってるこのポップロード・フェスティバルも需要です。これはこっちのジャーナリストが主催してるイベントなんですが、一昨年はここでスプーンとベルセバ、去年はウィルコとリバティーンズ見ましたけど、今年はフェニックス、そしてPJハーヴィー!!もう、行くしかありません。渋いとこが毎年ここで見れますね。

 

 あと、ポップロード仕切りのライブで11月末にはシガーロスもありますね。12月にはアルゼンチンのフェスに来るついでにアーケイド・ファイアもくるんじゃないかといわれてます。

 

 そして、そこまで頭がなかなか回りませんが、これも重要です。来年3月には

 

 

デペッシュ・モードのスタジアム・ライブも決まっています。場所はさっきのアリアンツです。これも、先にたくさんライブがありすぎるためにまだ多くの人がそこまで考えられてないのですが、よくよく考えればものすごく貴重で大事なことです。なんで、こんな時期にもう決まっているのか、というと、おそらくロラパルーザのアルゼンチンとチリのには出るんじゃないかな。12月にアルゼンチンでやるイベントでゴリラズが来るのに、ブラジルだけ飛ばして来ないという噂がもう流れているので、「ああ、その辺りで調整してんだな」と思えるのでね。

 

・・と、そんな感じですね。

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:ブラジル, 19:59
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今年ブラジルで最高のアルバムは?

どうも。

 

 

そろそろ、年間ベストがどうとか、言われる季節に入ってきました。

 

 

僕もそろそろ自分のを選ばないといけない時期に入ってきているんですが、その前に、今日は、昨日、ブラジルで発表になった音楽アワードについて書きたいと思います。

 

 

これ、名前がいいにくいんですが「ムウチショウ賞(Premio Multishow)」というものの発表がありました。この賞が、ここ数年、音楽賞として国内で注目が集まるようになって来てますね。

 

 

 これ、賞自体は90年代からあったんですけど、僕がこっち来たときとか、全然注目されてなかったんですよ。それが2012年に、「一般部門」と「批評家部門」に分けて発表するようになったあたりから、注目が集まりはじめ、年々、マスコミで取り上げられる機会が増えています。

 

 

 これの長所は、一般部門は純粋に大衆の投票で決まってパフォーマンスを行なうのもそこの人気者なんですが、批評家部門がそういうものは一切度外視して考えて、批評家たちが純粋に良いと思うものだけを、事前知名度とか一切考えないで選ぶんですね。そうしたところ、この批評部門で受賞した人の世間的な評価があがる効果が見られて来たんですね。実際に受賞する前とあとでは、名前聞く頻度も明らかに変わりましたからね。

 

 

 そこで今回なんですが、厳密に言うとアルバム賞は受賞しなかったんですが、実質的にここからの曲などで最多受賞になったので、これが今年のブラジルのベスト作と呼んじゃっていい気がします。これです。

 

 

 

 

 このセーウという、女性アーティストの「Tropix」というアルバムですね。

 

 このアルバム、今回のアワードだけじゃなく、結構なところで評判を耳にしていました。なので、僕も気になってて、9月から、僕のケータイのストリーミングのダウンロードの中に入ってて、結構聴いてますね。

 

 

 彼女は1980年生まれだから、36歳ですね。このアルバムで4枚目です。彼女のこと自体は、こっち来る前から知ってましたね。デビューそのものは2005年で、そのとき「大型新人」として騒がれてたんですね。実際、そのときはビルボードのアルバム・チャートにまでランクインしたりもしてね。

 

 

 ただ、その頃の彼女のイメージは、「正統派MPB」って感じだったので、ロックのファンが聴くイメージが全くなかったんですよね。MPBというのは、1960年代の後半にカエターノ・ヴェローゾとかエリス・レジーナみたいなアーティストが出て来たときに出来た呼称なんですが、イメージとしては、英米のポップスに、ちょっとサンバやボサノバの要素が感じられるような、そんな感じですかね。日本人のブラジル音楽ファンが系統的に好きなとこなんじゃないかな。

 

 

 ただ、こっちに住んでると、ロック・ファンってMPBを割と敬遠する傾向があるんですね。というのは、これ、ある時期の傾向でもあったんですけど、すごくAOR的なイメージにMPBが寄った時期があって。70sの後半ですけど。そのあとに、パンク〜ニュー・ウェイヴとかオルタナとかに影響されたロックがブラジルで流行っているんですけど、そうした人はMPB、聴かないですもん。MPB、90年代に人気盛り返して、今もそこそこ需要あるんですが、やっぱ、今でも、「J-Waveの選曲の人が好きそう」みたいなイメージですからね。

 

 

 セーウも、そんな中じゃ割とエッジがあった方なんですけど、ロックフェスに呼ばれることまではなかったですからね。それが、このアルバムが出たことによって、来年のロラパルーザに彼女、呼ばれたんですよ!これ、英米の例にたとえると、これまでノラ・ジョーンズとかサラ・バレリスみたいなイメージだった人が、フローレンス&ザ・マシーンとかラナ・デル・レイのイメージで見られるようになった、というとわかりやすいのかな。

 

 

 で、これ、聴いてみたんですが、エレクトロの要素を取り入れて、ガラッとイメージ変わりましたね。ルックスも、これまではナチュラル派だったんですが、未来派グラムみたいな感じでイメチェンして。しかも、イージーにEDM化したとかじゃなく、単音シンセやエレクトロのグルーヴを、曲調にあわせて効果的に入れることによって、曲にエッジを加えることに成功してるんですよね。それでいて、これまでの彼女のシンガーソングライターとしての芯も生きてるし。これはうまいシフト・チェンジだと思いましたね。今の時代性にもちゃんと沿ってるし。

 

 こんな感じですね。

 

 

 

こんな感じですね。気になった方は、アップルミュージックでもスポティファイでも両方あるのでチェックしてみてください。

 

 

author:沢田太陽, category:ブラジル, 18:24
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