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カンヌ映画祭2018  今年の話題作は?

どうも。

 

まだ、この話題をして言いませんでしたね。しましょう。

 

 

 

カンヌ映画祭ですね。毎年カンヌってポスターが最高にオシャレなんですけど、今年は「気狂いピエロ」。カッコいいなあ。

 

 

カンヌといえば、もう世界中のアートな監督たちの対決の場で、毎回レベルの高い作品が集まってくるわけですが、今年の場合はアメリカが有力作をオスカーに回す作戦をとったので、アメリカ映画がそこまで話題になっていません。その中では

 

 

 

スパイク・リーが久々に人種問題に向き合った意欲作「Black Klansman」は話題ですね。これ、「ブラック・パンサー」だったり、チャイルディッシュ・ガンビーノの「This Is America」が話題になった今年に出るにはかなりタイムリーな作品ですね。ただ、評価は賛否両論のようですけど。

 

 

アメリカからはもう一つ、コメディの記載監督デヴィッド・ロバート・ミッチェルのホラー映画「Under The Silver Lake」。主演はアンドリュー・ガーフィールド。これもかなり賛否が分かれてますね。これは賛否で両方、かなり熱のこもったレヴューを僕も見ています。どうなんでしょうね。

 

 

今年のカンヌのオープニングを飾ったのはオスカー外国語映画賞をこの10年で2度受賞のイランの巨匠ですね、もう、アスガール・ファルファーディの「Everybody Knows」。今回はスペインを舞台にハビエル・バルデムとペネロペ・クルスという、まるでアルモドバルの映画みたいな出演陣ですが、さすがに評判は良いみたいですね。公開楽しみです。

 

 

そして「気狂いピエロ」を50年以上前に監督したジャン・リュック・ゴダールも参加ですよ!ここ数作、すごく評判がいいんですけど、今作「The Image Book」もなかなかの評価のようです。

 

 

 

そして、ブラジルで唯一新作が公開される日本人監督(これ、マジでホントです。アニメ除けば)是枝裕和監督の「万引き家族」もかなり好評です。彼は「そして父になる」でm女カンヌで審査員特別賞だったかな、受賞して、それで弾みがつきましたからね。90年代からクオリティが落ちずにずっと続いているのは立派だと思います。

 

 

監督の鬼才の一人、イ・チャンドン「Burning」も相当好評のようです。僕は彼の「オアシス」という映画が大好きなんですが、今回はどのような感じなのでしょうか。

 

 

 

レバノンの美人女性監督で知られるナディーン・ラバキ「Cafamaum」も好評です。それから

 

 

10年前に「ゴモラ」という、イタリアン・マフィアの実録映画を作り、保護観察を受けたという伝説を持つイタリアのマテオ・ガローネ「Dogman」もかなり話題です。「ゴモラ」以外の作品を知らないのですが、あの作品を知る限りはかなり濃そうな感じです。

 

 

 

ただ、現状で最もパルムドールに近いのではと言われているのがポーランド映画の「Cold War」ですね。何見ても大絶賛です。これはパヴェル・パウリコウスキーと言って、3年くらい前だったかな、「イーダ」でオスカーの外国語映画賞受賞しましたけどね。彼の、あれ以来の作品です。まだ共産圏時代のポーランドをモノクロームで描くのは前作と同じ手法ですが、今回は果たしてどんな映画なんでしょう。

 

 ただ、現状で、カンヌ大常連の、カンヌの主要3部門(パルムドール、監督賞、グランプリ)、全部取ったことあるんじゃなかったかな、トルコのヌリ・ビルゲ・ジェイランの新作のスクリーニングがまだです。これがパルムドール争いに割って入るか。

 

 

そして、コンペ外参加ではありますが、あの映画界の問題児、ラース・フォン・トリアーがナチ礼賛発言でカンヌ追放から戻ってきました。僕はあの発言がなくても、彼の作品は神経逆撫でされるので非常に苦手(でも、その割によく見てはいる、苦笑)なのですが、この「The House That Jack Built」という新作も、非常に評価が真っ二つです。共通して言えることは、まだ「行き過ぎている」ことだそうです(笑)。

 

 

さあ、受賞結果はどうなるか。今度の日本時間の月曜、全米映画興行成績のところで発表します。

author:沢田太陽, category:映画ニュース, 20:13
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「ハウス・オブ・カード」、最悪の打ち切り発表!ケヴィン・スペイシーが空気読めないカミング・アウト

どうも。

 

 

今日は海外エンタメはこのニュース一色でした。

 

 

 

 名優ケヴィン・スペイシーの役者イメージがガタ落ちする事態が起きてしまいました。

 

 

 ことの発端は

 

 

 このアンソニー・ラップという、その昔、子役でもあった俳優さんが、これまで言えなかったことをツイッターで告白したんですね。

 

 

 ここのところ

 

 

 前からここで何度か触れてますけど、この大物映画プロデューサーのハーヴィー・ワインスティーンが、過去にやってきていてずっと黙認されていた、レイプも含まれるセクハラ行為の横行で、50人を超える女優さんたちから訴えられ、今やMe Tooというハッシュタグができてしまったくらい、「私も被害にあった」と告白を続々と行うのがちょっと現象になっているんですね。

 

 

 その波が今やワインスティーン本人のみならずいろんな人を対象に拡大していて、それが男性から女性へのセクハラ以外にも拡大していきました。

 

 このアンソニー・ラップさんが受けた被害というのはこうです。

 

 

「30年前、まだ子供だった時代に、ケヴィン・スペイシーの部屋に呼ばれた。僕は彼に花嫁と花婿のように歩くことを強要されただけでなく、彼の体の上にまで乗せられた。明らかに僕に性的行為を求められた」

 

 

 僕が読んだところによると、一応このスペイシーの行為には「酒に酔った風でもあった」との説明がされているようです。ただ、それが仮にそうであったとしても、これ、今みたいに訴えることができて、ちゃんとそれが聞き入れられたら、軽い罰くらいはあっておかしくない内容だと思いますからね。

 

 

 これに対してスペイシーがツィッターでどう返答したかというと

 

「そのことに関してはよく覚えていないんだ。でも、もし君が言うように、傷ついて来ていたのなら、本当にすまないことをしたと思っている」

 

 

 と謝罪しました。

 

・・と、

 

ここまではまだ(一応は)よかったんです!

 

 

 スペイシーが問題となったのはむしろここからでした。

 

 

「今回のこの件は、僕に重大な一つの決心をさせた。僕に関してこれまで噂があったこと、それに関して僕がガードを固くして何も語らないようにしていたことでそれがさらに強まっていたことも知っている。僕に近い多くの人が知っているように、僕には男性とも女性とも付き合っている時間があった。そして男性との出会いを人生で愛してきた。今、僕はゲイとして生きている。自分の行動に関し、オープンに語っていくことに決めたんだ」

 

 

 ・・これは僕も読んで「えっ?」となりました。

 

 だって

 

 児童虐待の疑いかけられた直後にだよ!!

 

 

 これではゲイのイメージ、大きく誤解して伝えられてしまうではないですか!自分のセクシャリティについて正直なのは結構ですが、同性愛者だからと言ってやっていいことと悪いことはあるわけで。これじゃ、「少年にいたずら」することだって、「正直」ということだと捉えられかねませんよ!いやあ、これは間抜けですよ!

 

 

 当たり前のように、この発限のあと、彼のツイッターは炎上。各方面から批判を浴びることになります。

 

 

 そして、ものすごくタイミングの悪いことに

 

 

 

 まさに今日、彼のの最大の代表作であるネットフリックスのドラマ「ハウス・オブ・カード」のシーズン6での終了が発表されました。

 

 今回の発言で物議を醸している最中に、悪いイメージを抱かれたまま終わるというのもね。せっかく6シーズンも続いたヒット作だったのに。

 

 

  スペイシーって、やはりどうも、映画でのそもそもの当たり役が「ユージュアル・サスペクツ」でのカイザー・ソゼだったり「セヴン」での凶悪犯だったり。「ハウス・オブ・カード」でも汚職大統領フランク・アンダーウッドなわけじゃないですか。なんか役柄と同じように腹黒そうなイメージで幕を閉じてしまうのはなんかかわいそうな気もしますね。

 

 

 でも、「これまで勇気を持って言えなかった」という、ワインスティーン関連の被害告白というのは今後の浄化の意味も込めて世の中が変わるキッカケになればいいなと思いますね。

 

 

author:沢田太陽, category:映画ニュース, 09:09
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BBCが選ぶ「史上最高のコメディ映画100」その2 30-1位 

どうも。

 

 

では、昨日の続き。

 

 

「BBCが選ぶ史上最高のコメディ映画100」、残りの上位30位の発表に行きましょう。

 

 

30.僕の伯父さんの休暇(1953監督ジャック・タチ)

29.恋人たちの予感(1989監督ロブ・ライナー)

28.或る夜の出来事(1934監督フランク・キャプラ)

27.アパートの鍵貸します(1960監督ビリー・ワイルダー)

26.僕の伯父さん(1958監督ジャック・タチ)

25.黄金狂時代(1925監督・主演チャーリー・チャップリン)

24.ウィズネイルと僕(1986監督ブルース・ロビンソン)

23.ザ・パーティ(1963主演ピーター・セラーズ)

22.ヤング・フランケンシュタイン(1974監督メル・ブルックス)

21.街の灯(1931監督・主演チャーリー・チャップリン)

 

傑作多いなあ。

 

 

ここでひとつなら、やっぱ、「アパートの鍵貸します」だよなあ。これ、ロマンティック・コメディの最高峰ってだけじゃなく、ディテールの細かいギャグとかも好きでね。オープニングのナレーションでナレーターがいきなりボケるとか、ジャック・レモンがテニス・ラケットでパスタ作るとかね。で、このとき、かわいくてたまらなかったシャーリー・マクレーンとのケミストリーね。これ、僕は自分の生涯のベスト映画のひとつで、まだ長くつきあう彼女がいなかった時代に、こういう出会いに憧れたりもしましたね。

 

あと、フランク・キャプラのロマンティック・コメディの古典中の古典の「或る夜の出来事」も大好きだし、大学生のときに僕も含め周囲の友人みんなが好きだった「恋人たちの予感」も好きですね。

 

 

そして、ジャック・タチのユロ伯父さん、チャップリンがここで名前を見せて来ます。「ウィズネイルと僕」と「パーティ」はイギリスらしいですね。ウィズネイルに振り回されるトホホな主人公が前者は楽しいです。後者はピーター・セラーズの代表作のひとつで、「ひとりいるおかげですごく迷惑なヤツ」な路線のコメディの中でも秀逸ですね。あと、英語訛ネタでもセラーズは一流です。「バーディ・ナムナム」っていうここでのセリフ、相変わらず意味わかりません(笑)。

 

 

20.ブレージング・サドル(1974監督メル・ブルックス)

19.レディ・イヴ(1941監督プレストン・スタージェス)

18.探偵学入門(1924監督・主演バスター・キートン)

17.赤ちゃん教育(1938主演キャサリン・ヘップバーン)

16.独裁者(1940監督・主演チャーリー・チャップリン)

15.ホーリー・グレイル(1975主演モンティ・パイソン)

14.ヒズ・ガール・フライデー(1940監督ハワード・ホークス)

13.生きるべきか 死ぬべきか(1942監督エルンスト・ルビッチ)

12.モダン・タイムス(1936監督・主演チャーリー・チャップリン)

11.ビッグ・リボウスキー(1988監督コーエン兄弟)

 

 

まずはやっぱり、メル・ブルックスでしょう!70年代の笑いといえばメル・ブルックスです。ジーン・ワイルダーの飄々さと取り乱しのどちらでもいけるコメディアンぶりが見事です.1974年は「ブレージング・サドル」「ヤング・フランケンシュタイン」の傑作が一挙に2本出てたんですよね。

 

あと、この人も大好きですね。ハワード・ホークス。「赤ちゃん教育」に「ヒズ・ガール・フライデー」と、強烈キャラの女性で相手役の男タジタジの、フェミニズムなコメディを戦前に作っていたことに意義があります。この頃のキャサリン・ヘップバーン本当に大好き。そして相手の男役がどっちもケイリー・グラントなんだよね。

 

 あとホークスもそうなんですけど、これまでたくさん入ってきたルビッチ、スタージェス、そしてチャップリンといった戦前派は残念ながらトップ10を逃しました。チャップリン、「独裁者」はコメディにするべきではないと思うけどなあ。あれはやっぱ、戦争映画と言うか、ヒューマン・ドラマとして扱うべきで。

 

 

 そして惜しくもトップ10を逃したのがコーエン兄弟の「ビッグ・リボウスキー」。この映画はクセになるというか、アメリカの中年男のダメダメさ加減が滑稽ながらも微笑ましく描かれてるというか。ジェフ・ブリッジズの最高の演技の一つだけど、フィリップ・シーモア・ホフマンだ、ジョン・グッドマンだ、ブシェミだ、ジュリアン・ムーアだ、ジョン・タートゥーロだって、すごいよね、参加メンツ。ジョン・タートゥーロのカッコとか、思い出すだけで爆笑します(笑)。

 

では、トップ10に行きましょう。

 

10.キートン将軍(1926監督・主演バスター・キートン)

 

 

10位はバスター・キートン、入りました。最高傑作の呼び声高い「キートン将軍」ですね。僕にとってはキートンって、コメディ役者というより、「元祖アクション俳優」なんですけどね。今、見ても、スタントの数々、そうとう危険だし、よくやってたなと思いますもん。この写真の、線路の崩壊とか、どうやったんだろうと思いますね。昔の木製のものがパリパリ壊れて行って「危機一髪」と言うあの瞬間は、こないだの「マッドマックス」に応用もされてましたね。あの当時のロウテクの頃の精一杯のアイディア、これもそうだし、フリッツ・ラングのSFとか、一番最初のキング・コングとか、ああいうのは本当に僕は大好きです。

 

9.スパイナル・タップ(1984監督ロブ・ライナー)

 

 

 

 すべてのロック好きなら見ないとならない、偉大なる嘘ドキュメンタリーですね(笑)。

 

 このバンドは、60年代からのベテラン・ロックバンドが長い変遷を生き延びて行く姿が笑えるんですが、結構、思い当たる実在の人とかがいたりするから、笑える中にも鋭さがあるんですよね。それがロニー・ジェイムス・ディオ(元ドゥウ・ワップ・シンガー!) とか、レミーとか、そういうタイプね。

 

 あと、「ロックにありがちな行動」のパロディで、サイズ違いの小さいオブジェがステージに出て来て、小人が踊るってシーンとかも最高なんですけど(笑)、そこに出てくる「ストーンヘンジ」って歌詞のことを、うちのワイフはプログレをからかうときに頻繁に使ったりします(笑)。あと、最後のオチが「日本で人気バンドになる」ってオチも、実際に起こることなので笑いながらも複雑だったりしま(笑)。

 

 

 ロブ・ライナー、これと「恋人たちの予感」と「プリンセス・ブライド」と3つでランクインで、他にも「スタンド・バイ・ミー」に「ミザリー」でしょ?あんな短期間で傑作量産した人が、なんでこの20数年、鳴かず飛ばずになっちゃたのかも気になります。

 

8.プレイタイム(1967監督ジャック・タチ)

 

 

 

元祖ミスター・ビーンこと、ジャック・タチのユロ伯父さんの最高傑作「プレイタイム」が8位でした。

 

ユロ伯父さんがひとり迷いこんで周囲に混乱を巻き起こすのは毎度のパターンですが、これは舞台を大都会のパリにして、テクノロジーと都市機能が発達した中を迷うユロ伯父さんを描くことで、進化する社会が忘れ行くものを揶揄した社会風刺にもなっているところが非常に意味深です。で、その、近代都市機能の姿の写し方が、50年も前なのに、今見てもすごく先進的でオシャレに見えるのも素敵です。これが普遍的であるがゆえに、この映画が当初のコンセプトを失わずに今も訴えかけることが出来ているのだと思います。素敵です。

 

 

7,フライングハイ(1980監督エイブラムス・ザッカー&ザッカー)

 

 

7位は、これもコメディ・オールタイムものでは強いですね。「Airplane」。邦題はどうも慣れません。

 

 これは「裸のガンを持つ男」でも大ヒットするエイブラムス/ザッカー/ザッカーのトリオによるコメディですね。ただなあ、個人的にはこの人たちのコメディ、好きじゃないんですよねえ。なんか、ナンセンス・ギャグが集まってるだけで、ストーリーが全くない感じが。笑わせ方も、子供がウケる感じを意識し過ぎてるというか。小さいときに見てゲラゲラ笑った経験があったりすると、より面白いんでしょうけど、ちょっとギャグが直感的過ぎて、僕の好みではありません。

 

 このチームの中のデヴィッド・ザッカーは「最狂絶叫計画」のシリーズの監督やってますけど、やってること基本的に変わらないのに(笑)、なぜ、あっちだったらダメで、こっちだったら良いのかも、よくわからないです。

 

 

6.ライフ・オブ・ブライアン(1979監督テリー・ジョーンズ主演モンティ・パイソン)

 

モンティ・パイソンはやっぱるこれが来ましたね。

 

パイソンの場合は、やっぱりどうしてもテレビ放映されたショート・コントの方が本当のらしさは出てると思うんですけどね。この映画の場合は、なんといってもあのラストのコレです。

 

 

 

この貼付けにあってる最中の「♩Always Look On The Bright Side Of Life〜」ですね、やっぱ(笑)。こののんきな楽天さがいつまでもそそります。

 

 

5.我が輩はカモである(1933監督レオ・マッケリー主演マルクス兄弟)

 

 

あ〜、最高ですね。マルクス兄弟の「ダック・スープ」ですね。

 

これ、なにがすごいかって、1930年代の時点で、ロジックを逸脱した、意味不明のシュールなギャグを連発させて、観る人を困惑させているとこですね(笑)。お笑いって、大半がロジカルな文脈の上で成り立っていて、そこを逸脱したギャグって今でも難しいんですけど、マルクス兄弟はそれを80年以上も前に成し遂げてるのが圧巻です。

 

 一般的にはメガネのグルーチョが一番人気だと思うんですけど、僕はカーリーのハーポの方が好きです。また、監督をつとめたレオ・マッケリーもこれ以外にも戦前はヒット映画を多く手がけていて、オスカーも受賞している人です。

 

 

4.恋はデジャ・ヴ(1993監督ハロルド・レイミス主演ビル・マーレー)

 

 

これも人気ですね。そして僕も外せない映画です。「Groundhog Day」。

 

なぜ、あんな不機嫌そうなビル・マーレーがお天気レポーターやってるんだ、というツッコミはさておき(笑)、来る日も来る日も同じ日が続き、ソニー&シェールの「」I Got You Babe」で起きるという、シュールな話なんですが、徐々ににこやかになり、相手の女性のハートをじわりじわりと掴んで行くマーレーの妙味が良いのです。

 

 相手役のアンディー・マクダウェルって、当時すっごい好きでね。トレードマークのロングのスパイラル・パーマも、これ以外が考えられないくらいハマってて。ちょっと私生活でも思い当たるフシもあったりして(苦笑)。僕的には90年代を代表する女優さんのひとりでしたね。

 

 

3,アニーホール(1977監督・主演ウディ・アレン)

 

 

 

多分、僕のオールタイム1位の映画はこれですね。「アニーホール」。

 

基本、「どこかさえない男」が、すごく頭の回転の早い美女に、すごく笑えるシチュエーションの中で恋をする、って話が、僕は結局のところ一番好きなんですけど、それでいえば、これしかないんですよね。ウディの口八丁手八丁の,スタンダップで鍛えた巧みな話術もさえてる(「自分を受け入れるようなクラブには入りたくない」とかね)し、後の彼の映画ではあまり見られなくなったエフェクトの遊びも効果的だし、そして何よりダイアン・キートンの魅力を、これ以上ないくらい引き出せてるしね!彼女が40年たった今でも、私生活まで含め、これと全く同じイメージというのもすごいですけどね。

 

 ウディとダイアン、今でもすごく親友なんですけど、「なんで結婚しなかったんだよ〜」と思う、志村けんといしのようこと並んで思うカップルです。結婚してたら今頃は・・と、想像するのはやめときましょう(苦笑)。

 

 

2.博士の異常な愛情(1964監督スタンリー・キューブリック主演ピーター・セラーズ)

 

 

奇才キューブリック、唯一のエントリーで2位はさすがです。もちろんコメディの監督ではないですが、狂気がブラックな笑いとともに現れたのが、この傑作ですね。

 

ピーター・セラーズ、いろんな濃い役やってますけど、表面的には笑えるんだけど、背筋が徐々に寒くなるマッドさではこれにかなうものはないですね。

 

あと、この映画が示している、ヒタヒタと忍び寄る核戦争の恐怖。これが50年経った現在、冗談じゃなく有効になってしまっているところに普遍性を感じると同時に、今のアメリカ大統領の愚かさを恨みたくもなりますね。

 

 

1.お熱いのがお好き(1958監督ビリー・ワイルダー主演マリリン・モンロー)

 

 

1位に輝いたのは「お熱いのがお好き」でした!

 

やっぱ、これは、マリリンとジャック・レモンの絶妙な演技と、ビリー・ワイルダーのクレバーな脚本につきますね。マリリンって、「頭、悪い」みたいに言われがちでしたけど、人から放たれた言葉を「なんでそう曲解出来るの?」というボケはある意味天才的だし(笑)、ジャック・レモンの焦り方とツッコミ上手のテンポ感もお見事。

 

 そして、そのボケ感はラスト・シーンのレモンに言いよるおじいさんの会話ね。夢中になりすぎて、相手が男だとわかってても「Nobody's Perfect(完璧なヤツなどいない)」でシメれちゃう、「おい、わかってんのか!」なあの感じ(笑)。やっぱ、「ボケ、ツッコミ」って、全ての笑いの基本だなと思わせるものですね。

 

 ビリー・ワイルダーって、基本、ルビッチとかホークス、スタージェスが築いたものを、彼の得意な脚本作成能力(サスペンス書かせても天才ですから)で発展させ、今や彼が「ロマンティック・コメディの大家」のように見えさせているのはさすがだなと思います。彼も非常に好きな監督です。

 

 

 

・・と、こんな感じですけど、時代、国境を越えたいいランキングだと思います。ただ、「フェリスはある突然に」みたいなジョン・ヒューズの作品とか「Election」「サイドウェイズ」「ネブラスカ」みたいなアレクサンダー・ペインの映画があれば満点だったかなあ。

 

 

author:沢田太陽, category:映画ニュース, 10:08
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BBCが選ぶ「史上最高のコメディ映画100」その1 100-31位 

どうも。

 

今日と明日は特集もの、行きましょう。これです。

 

 

 

BBCがこのほど、「史上最高のコメディ映画100」というものを選んだので紹介しようと思います。

 

 

同様の企画は過去にほかのところでもやっているんですけど、今回特殊なのは、世界各国から選ばれた批評家の票を集めているとこですね。そういうこともあり、かなりバラエティに富んだものとなっています。僕が見るこのテのリストだとどうしてもハリウッドに偏りがちになってたんですけど、これも基本はハリウッドですけど、これまで見たものの中では一番国籍と時代のバランスが良いものになっていますね。上の画像は、選出されたものの中から僕が好きなものをピックアップして作っています。

 

 

では、100位から見てみましょう。

 

 

 

100.キング・オブ・コメディ(1983監督マーティン・スコセッシ)

100.レディーズ・マン(1961主演ジェリー・ルイス)

99.天国から落ちた男(1979主演スティーヴ・マーティン)

98.ハングオーバー(2009監督トッド・フィリップス)

97.ミュージック・ボックス(1932主演ローレル&ハーディ)

96.ボーン・イエスタデイ(1950監督ジョージ・キューカー)

95.ゴーストバスターズ(1984監督アイヴァン・ライトマン)

94.天才マックスの世界(1998監督ウェス・アンダーソン)

93.サウスパーク(1999監督トレイ・パーカー)

92.皆殺しの天使(1962監督ルイス・ブニュエル/スペイン)

91.おかしなおかしな大追跡(1972監督ピーター・ボグダノビッチ)

 

 

100位には同点で2つですが、これは意図的でしょう。先日亡くなったばかりのジェリー・ルイス関連作が2つです。

 

ここからして、最近のものと、往年のハリウッドの名作が並んでますね。ローレル&ハ−ディなんて、1930年代のデブとヤセのコンビですよ。

 

気になるのは、ウェス・アンダーソンの出世作、94位の「Rushmore」(やっぱ、このタイトルじゃないと嫌だな)とか、91位のバーブラ・ストライザントとライアン・オニールのドタバタ・ロマンティック・コメディとか。あと「ボーン・イエスタディ」という、1950年代のすごく気品のあるロマンティック・コメディも好きですね。

 

 

90.A New Leaf(1971監督・主演エレイン・メイ)

89.ひなぎく(1966監督ヴェラ・ヒティロヴァ/チェコ)

88.ズーランダー(2001監督・主演ベン・スティラー)

87.紳士はブロンドがお好き(1953主演マリリン・モンロー)

86.カインド・ハート(1949主演アレック・ギネス/イギリス)

85.アマルコルド(1973監督フェデリコ・フェリーニ/イタリア)

84.ウェイティング・フォー・ガフマン(1996監督クリストファー・ゲスト)

83.用心無用(1923主演ハロルド・ロイド)

82.トップ・シークレット(1984監督エイブラハムズ・ザッカー&ザッカー)

81.メリーに首ったけ(1998監督ファレリー兄弟)

 

ここも良いの、並んでるなあ〜。

 

 

90位なんてすごくカルトですよ。「A New Leaf」っていって、女性コメディ映画製作者のはしりのエレイン・メイが自ら監督主演したロマンティック・コメディです。相手役のウォルター・マッソーも70年代には本当に大きなコメディアンでした。

 

89位の「ひなぎく」はチェコ・ヌーヴェルバーグのカルト・ガーリー映画ですね。

 

あと、フェリーニの「アマルコルド」というのも通なチョイス。「カインド・ハート」はイギリスでは定番の、遺産相続をめぐるブラック・コメディで名優アレック・ギネスが1人10役くらいを演じて金目当てに殺し、殺されます(笑)。「ズーランダー」「」メリーに首ったけ」はベン・スティラーの2大傑作ですね。

 

 

80.オフィス・スペース(1999監督マイク・ジャッジ)

79.奇人たちの晩餐会(1998監督フランシス・ヴェベール)

78.プリンセス・ブライド・ストーリー(1987監督ロブ・ライナー)

77.イタリア式離婚狂想曲(1961監督ピエトロ・ジェルミ)

76.生活の設計(1932監督エルンスト・ルビッチ)

75.パームビーチ・ストーリー(1942監督プレストン・スタージェス)

74.大逆転(1983監督ジョン・ランディス)

73.底抜け大学教授(1963主演ジェリー・ルイス)

72.裸のガンを持つ男(1988監督デヴィッド・ザッカー)

71.ザ・ロイヤル・テネンバウムス(2001監督ウェス・アンダーソン)

 

ビーヴィス&バットヘッドのクリエイター、マイク・ジャッジの「オフィス・スペース」はかなり通なチョイスですけど、今だったら、トランプも生まれたことだし、「26世紀青年」の方が時代を先取っていいんですけどね。

 

ここからルビッチとかスタージェスとか、戦前のハリウッド映画のロマンティック・コメディの元祖的な名前が頻繁に出て来ますけど、僕も大好きです。まとめて見る機会があると一番良いんですけどね。

 

 

あと、「イタリア式コメディ」というのもコメディでの大きくかつ、カルトなジャンルのひとつなんですけど、そこから「イタリア式離婚狂想曲」、入りましたね。マルチェロ・マストロヤンニ主演の、いかに奥さんと別れて愛人と結婚するかを描いた、パンチの利いたブラック・コメディです。

 

 

70.イン・ザ・ループ(2009監督アルマンド・イアヌッチ/イギリス)

69.愛と死(1975監督・主演ウディ・アレン)

68.ニノチカ(1939監督エルンスト・ルビッチ)

67.サンズ・オブ・ザ・デザート(1933主演ローレル&ハーディ)

66.HOT FUZZ(2007監督エドガー・ライト/イギリス)

65.ボールズ ボールズ(1980監督ハロルド・レイミス)

64.俺たちステップブラザーズ(2008主演ウィル・フェレル)

63.毒薬と老嬢(1944監督フランク・キャプラ)

62.What We Do In The Shadow(2014監督・主演ジュメイン・クレメント/オーストラリア)

61.チーム・アメリカ(2004監督トレイ・パーカー)

 

 

個人的に注目は、誰が何と言おうと「俺たちステップ・ブラザーズ」ですよ(笑)!これ、出たばかりの頃は酷評も多かったんですけどカルト・クラシック化してますね。ウィル・フェレルとジョンCライリーの兄弟って組み合わせが最高です。

 

あと、サウスパークのトレイ・パーカーによる「チーム・アメリカ」はバカ・アニメの極地です(笑)。

 

 

この主題歌の頭悪さとか、泣きますね(笑)。維持の悪い「トップガン」のパロディさ加減とかね(笑)。

 

あと、ここからウディ・アレンの名前も目立ちはじめます。ルビッチは、機嫌の悪い美女で有名なグレタ・ガルボが笑ったことで非常に有名になったクラシック。ルビッチ作ではこれが僕は一番好きですね。ハロルド・レイミスの「ボールズ・ボールズ」はビル・マーレーをはじめ、初期ののサタディ・ナイト・ライブ・メンバーの勢いの良い頃をとらえた作品です。。

 

あと、未見ですけど、62位のジュメイン・クレメントというのは、コメディ・デュオ、フライト・オブ・ザ・コンコルドの片割れです。彼も今のハリウッド・コメディの細かいとこで出てくる面白い人です。

 

 

60.ショーン・オブ・ザ・デッド(2004監督エドガー・ライト/イギリス)

59.ありがとうトニー・エルドマン(2016監督マレン・アデ/ドイツ)

58.カメレオンマン(1983監督・主演ウディ・アレン)

57.ミーン・ガールズ(2004主演リンジー・ローハン)

56.ブロードキャスト・ニュース(1987監督ジェイムスLブルックス)

55.ドッグ・ショウ(2000監督クリストファー・ゲスト)

54.ハロルドとモード(1971監督ハル・アシュビー)

53.ブルース・ブラザーズ(1979監督ジョン・ランディス)

52.つづれと宝石(1936主演キャロル・ロンバート)

51.セヴン・チャンス(1925監督・主演バスター・キートン)

 

60位台に、このランキングだと最年少クラスのエドガー・ライトが早速2本ありますね。

 

 

 

ここだと僕は「カメレオンマン」と「ミーン・ガールズ」ですね。「カメレオンマン」は「嘘ドキュメンタリー」の走りですけど、ウディ・アレンのホラ吹き大連発が腹に来ます(笑)。「ミーン・ガールズ」はリンジー、当時可愛かったんですけど、今となっては脚本を手がけたティナ・フェイと、レイチェル・マクアダムスが演じた「いじわる学園女王」ことレジーナ・ジョージ(今やクイーン・ビーの代名詞)が有名になった作品ですね。

 

あと、70sのニュー・シネマきっての名コメディ監督、ハル・アシュビーの「ハロルドとモード」も、日本では長く見れなくてカルト化してただけあって貴重。アシュビーは「シャンプー」「さらば冬のかもめ」「チャンス」も傑作です。「ドッグ・ショウ」のクリストファー・ゲストは、「いかにも本当そうな嘘映画」作らせたらうまい人です。

 

あと52位のキャロル・ロンバートは、戦前のコメディの女王で、彼女、クラーク・ゲーブルの奥さんでした。飛行機事故で全盛期になくなったことで伝説化してますね。

 

「ブルース・ブラザーズ」、サタディ・ナイト・ライブ映画のはしりにしては低いなあ。

 

 

50.神経衰弱ギリギリの女たち(1988監督ペドロ・アルモドバル/スペイン)

49.ブルジョワジーの密かな楽しみ(1972監督ルイス・ブニュエル/スペイン)

48.極楽特急(1932監督エルンスト・ルビッチ)

47.アニマル・ハウス(1978監督ジョン・ランディス)

46.パルプ・フィクション(1994監督クエンティン・タランティーノ)

45.いつもの見知らぬ男たち(1958監督マリオ・モニチェリ/イタリア)

44.ブライズメイズ(2011主演クリステン・ウィグ)

43.MASH(1970監督ロバート・アルトマン)

42.新婚道中記(1932主演ケイリー・グラント)

41.ボラット(2006主演サッシャ・バロン・コーエン/イギリス)

 

ペドロ・アルモドバル、入りましたね。必ずしもコメディの人ではないですが、初期のドタバタものではこれが一番ですね。

 

あと、このリスト、ブニュエルも好きですね。彼はどちらかというと奇才なんですけど、社会風刺ものは結構シュールに笑えますからね。

 

タランティーノのソレはコメディと思ったことなかったんですけど、タランティーノ作って、いつも必ず笑えるものではありますからね。風刺系多いな、ここ。アルトマンの「MASH」とかバロン・コーエンの「ボラット」も変な映画ですけど(笑)、風刺といえば風刺ですからね。

 

 

 

ここだと「アニマル・ハウス」と「ブライズメイズ」かな。前者はジョン・ベルーシの最高傑作ですね。「トガ!トガ!」というのは名台詞です。ローマ時代の服の名前だけでこれだけ笑わせる映画も他にないです。後者は最近の映画の中での僕のお気に入りですけど、女性コメディだと、これ、しばらく最高峰なんじゃないかな。

 

 

40.プロデューサーズ(1968監督メル・ブルックス)

39.オペラ座の夜(1935主演マルクス兄弟)

38.フィラデルフィア物語(1939監督ジョージ・キューカー)

37.サリヴァンの旅(1941監督プレストン・スタージェス)

36.ワンダとダイヤと優しいやつら(1988監督ジョン・クリース)

35.雨に唄えば(1952監督・主演ジーン・ケリー)

34.クルーレス(1995主演アリシア・シルヴァーストーン)

33.俺たちニュースキャスター(2004主演ウィル・フェレル)

32.赤ちゃん泥棒(1987監督コーエン兄弟)

31.トッツィー(1982主演ダスティン・ホフマン)

 

ここ、好きな映画、ばっかりです!

 

 

 

やっぱ33位でしょう(笑)!もともと幼い頃からコメディ好きでしたけど、研究するようになったのはこの映画からですからね。

 

メル・ブルックスもここから増えますね。マルクス兄弟ももちろん最高。戦前コメディにおけるキャサリン・ヘップバーン、ジェイムス・スチュワート、ケイリー・グラントのコメディってすごく輝いてるんですけど「フラデルフィア物語」はその最たるものですね。

 

あと、上のポスター(右隅)にも選んだ「サリヴァンの旅」は僕の座右の銘のひとつで、プレストン・スタージェスで僕は最高傑作ですね。これは、社会派映画にめざめたコメディ映画の監督が、間違って刑務所に入った際にシリアスなことを囚人に言っても通じず、逆に、監獄の中で上映されるディズニー・アニメでゲラゲラ笑う囚人たちを見て「俺はコメディで生きる」と決意する、というオチの映画。「お笑いで何が悪い!」というのを地でいくメッセージが潔いです。

 

あと、ダスティン・ホフマンの女装でおなじみ「トッツィー」に、ニコラス・ケイジがまだまともな役者やってる(笑)コーエン兄弟の「赤ちゃん泥棒」、そしていわずもがなミュージカルの大傑作の「雨に唄えば」。「クルーレス」はポール・ラッドの出世作として密かに見逃せないし、「ワンダ」はモンティ・パイソンの血の流れた末裔ですね。ケヴィン・クラインの怪演が光ります。

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画ニュース, 11:02
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アスガル・ファルハディ監督はオスカーに出席出来るのか?

どうも。

 

 

このブログをあまり政治的なものにしたくはないとかねてから思ってはいるんですが、

 

 

ちょっとトランプがあまりにもねえ・・。

 

 

中東・アフリカの7国のビザ発行を「テロ防止」を口実に差し止めたっていうんですけど、それが亡命者や移民だけじゃなく、永住権持っている人にまで適用されたっていうのはねえ・・。これじゃ、アメリカに住んでる対象国の人は帰国とか外国出張もおちおちできないですよね。しかも、対象になってるシリアとかソマリアみたいな社会情勢があまりに不安定な国だと、明日生きられるかもわからないような人が必死な思いして来る訳なのに。シリアの一般市民の虐殺の写真とかなら僕も見てますが、全ての人をテロリストと決めつけて、「そういう国々の国民」のイメージを全部一元的に作り上げることによってアメリカ人に偏見と恐怖心を受け付けるのを増長するこの動きというのは意味わかんないですね。「移民が作り上げた国」という、アメリカが何100年もかけて作ってきた理念が忘れ去られてますよね。僕の住んでるブラジルも、アメリカ型の移民参加で出来た国なので、そこは譲れない思いが僕にもあります。

 

 

 で、エンタメの世界で、この件に関してもっとも危惧されているのは

 

 

 

イランのアスガル・ファルハディ監督は、オスカーの授賞式に参加できないんじゃないか、と不安視されています。

 

ファルハディ監督と言えば、今、この10年くらいで見て、世界的にもっとも勢いのある監督のひとりです。2012年のオスカーでは「別離」で外国語映画賞を受賞しただけでなく、外国映画ながら脚本賞にまでノミネートされました。今回のオスカーでも新作の「セールスマン」が自身2度目の外国語映画賞ノミネートと貫禄のあるところを見せているんですが、イランにも入国禁止がおりていますので、解かない限りは足を踏み入れることはできません。

 

 

 しかしまあ、バカげてますよね!

 

 彼みたいに、どう考えてもテロリストなんかになりようがない、世界的な知名度をえている文化的な大御所みたいな人までその対象になるというのはなあ〜。なんかあまりにも失礼と言うか。オスカーを運営するアカデミーも早速、異議を唱える声明を出してましたね。

 

 

 この「ザ・セールスマン」という映画に関しては、この1日前に、主演女優、イランではすごくビッグネームの人とのことですが、彼女がトランプの「メキシコの壁」に反対して出席を既に宣言していましたね。

 

 

 アメリカ人を守りたいかどうかはわかりませんが、外交上、ここまで敵を作っておいて、安全も何もないと思うんですけどねえ。それにしても就任から毎日こんな感じですが、これで4年、果たして持つのかなとは思いますけどね。

 

author:沢田太陽, category:映画ニュース, 13:22
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飛行機墜落でブラジルで公開延期になった映画

どうも。

 

 

シャペコエンセの飛行機墜落のショック、ブラジルではまだ引きずっています。

 

 

ヨーロッパや、他の南米の国のサッカー界は本当に温かくてですね、泣けることたくさんしてくれてます。試合予定だったコロンビアのスタジアムでは追悼式が行なわれて、スタジアムに入りきらない人たちまでがスタジアムの外で一緒に追悼してくれたり、レアル・マドリッドがチーム全体でエール贈ってくれたり、PSGのカバーニが隣国出身のよしみもあって、シャツでトリビュートしてくれたり、本当に泣けてきます。

 

 

そして、ブラジルでのエンタメで、今回の墜落事故の影響でました。これです。

 

 

 

 ブラジルで今日から公開予定だったクリント・イーストウッド監督の「ハドソン川の奇跡」の公開が延期になってしまいました。これ、僕、土曜に見に行く積もりで予定空けてたんですけどね。まあ、「飛行機墜落」が題材じゃ、しょうがないですね。この映画、日本だとたしかアメリカから1週後れくらいの公開だったはずですが、めずらしくブラジルの方が公開が遅れた珍しい例ですね。こっちはイーストウッド監督ってことでそんなにアピールになるほどの人気がなかったから、他の映画同様、2カ月程度の遅れでいいやと考えていたんでしょうかね。予定延ばしていたら、こんなことになってしまいました。

 

 

 でも、延びたら、オスカー・シーズン、ギリギリなんだよな。ちょっと、その時期はノミネート作見るので手一杯の時期なので、されなければ見るのはちょっと難しいかもしれませんね。

 

 あと、余談として

 

 

ちょっと前にブラジルにツアーで寄ってくれたガンズ&ローゼズがシャペコエンセに敬意を払って特別ロゴを作ってくれるという、いい話もありましたね。

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画ニュース, 21:34
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