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「男達の別れ」から20年

どうも。

 

 

今日は2018年12月28日。こちらでは現在、朝ですが、今日はこのライブ盤が録音されてから20年が経ったことを意味します。

 

 

 

はい。フィッシュマンズの「男達の別れ」ですね。もう、そんなに経つんだなあ。

 

 

結論から先に言うと、これ、タイミング非常に悪く行けなかったんです。ただ、フィッシュマンズというバンドはですね、僕がNHK-FMではじめた番組「ライブビート」にとって、すごく思い出深いバンドなんですよね。NHKのスタジオ内で、彼らのライブ実現というのは番組の目標の一つだったので。

 

 

話は僕が26歳の1996年に遡ります。その年僕は、その「ライブビート」の前身番組だった「アコースティック・ライブ」という番組を前任担当者から引き継いでリフォームすることになったんですね。ただ、これがMTVのアンプラグドみたいな番組だったらカッコ良かったんだけど、ただの70年代の和製フォークの懐かしの人が出ていた番組だったんですね。「それじゃつまらないよね」という意見は、年寄りの人が多かった現場でさえ出てたんですね。ただ、若いアーティストでもアンプラグドだけでライブできる人って現実の話、少なかった。「だったら、まだ若いアーティストを主体とした、打ち込み使わないライブの番組に変えようよ」と、前身番組のタイトル変えないで強引にリニューアル、始めました。

 

 

 で、実際の話、このころ、日本のロックの現状、かなり良かったんですよ。表向きには「TKとヴィジュアル系の頃」みたいに勝手にされてましたけど、あの当時流の言い方で「外資系が勧める日本のロック」なんて言われ方で、いわゆる「渋谷系以降」の洋楽色の強いバンドが大挙して出ていたころだったんですね。クオリティ的には、日本音楽史においても一番高かった時期だったと思いますよ。僕は基本的に洋楽ばっかりしか聞いてなかったんですけど、ちょうどその頃、お付き合いしてた人がスペースシャワーでバイトしてて、彼女経由でそこで人気のバンド、たくさん教えてもらったりもしてましたからね。あの頃だったら世間一般ではスピッツとか、イエローモンキーとかウルフルズの売れ初めで、コアなところでUAとか、Great 3とかシアターブルックとかEL MALOとか。ハイスタとかメロコアの出立てとか、海外でチボ・マットとかギターウルフが話題になり始めたとか。そんな頃ですね。

 

 

 その時に番組の目標としては、「番組のイメージとして絶対に出演を実現させたいアーティスト」というのが3ついました。それがミッシェル・ガン・エレファントと、サニーデイ・サービス、それからフィッシュマンズでした。実際にその三つが、NHKのスタジオに来てくれるお客さんおアンケートで最も人気の高い3つでもありましたからね。三者三様でしたけど、もうクオリティに関しては、あの当時で圧倒的でしたから。フィッシュマンズでいうと「ナイト・クルージング」以降の、神がかったサイケデリックな路線が確立されようとしていた時期でしたからね。この当時のライブには何回も足運んでました。

 

 

 それで96年の年末特集番組の枠で、その次の年に「アコースティック・ライブ」を「ライブビート」に改題してスタートさせるための打ち上げ番組でフィッシュマンズのライブをやることまでこぎつけたんですね。これに関しては、かなり長い期間、交渉を重ねて実現させて、先方も乗り気になって、「NHKのスタジオでライブをやる」ところまでこぎつけてたんですね。決まった時はもう、天にも上るくらいの嬉しさでしたよ!

 

 

 ただ、そこで僕、大失敗やらかしたんですよ。それは、そのライブがちょっと特別仕様で行われることをウッカリ忘れてしまったからでした。というのは、通常、そのNHKの番組のライブというのは、毎週木曜日が収録だったんですね。ただ、フィシュマンズ側の都合で日曜日しか体が開かなかった。もし、僕が「出演オッケーです」というのを受けて、すぐにスタジオ予約してたらそれ、間違い無く実現してたんですよ。それを、ちょっと油断して、確か数日、置いちゃったと思うんですけど、「普段、日曜なんて収録ないから楽勝だろう」と思っていたら、その日、そのスタジオに予約入れられてたんですね・・・。

 

 

 ・・ということで、流れてしまったんです(苦笑)。その当時の担当さんから「メンバー、ロング・シーズンやるつもりで楽しみにしてたんですよ」と責められ、なお、落ち込みました。ただ、その時は、「じゃあ、渋谷のクアトロのライブ、録音しますか?」の逆提案をいただいたので、結局それを録音して放送して、55分くらいの放送中、40分くらいを占めた「ロング・シーズン」のライヴ・ヴァージョン、結局ノーカット放送(これを実現させたかったから、みんな乗り気だったんです。CMがない局だったから)して、これ、一部でそこそこ話題を呼びましたね。

 

 

 そして97年に、彼らが「宇宙 世田谷 東京」を出した時にもう一回、出演の話、浮上してたんですね。ただ、この時も結局、出演が実現しなくてですね。サニーデイも、さらに観客が振動起こしてNHKのスタジオで「地震が起きた騒動」が起こって始末書書かされたミッシェル・ガン・エレファントのライブ(笑)も結局実現させたんですけど、フィッシュマンズだけがなかなか叶わなくてですね。その時に、98年の秋頃に、当時の担当さんから「(ベースの)柏原が年内で抜けるんですよ」と聞かされて「えっえ〜」となったわけです。

 

 

 それで「男達の別れ」のツアーがあって、ファイナルがまさに98年12月28日に赤坂BLIZで行われたわけなんですけど、これもタイミングがすごく悪かった。というのはこのタイミング、その「ライブビート」で、その1週間後にやることになっていた、番組始まって以来の大行事のために、その準備の関係で一番忙しかった時なんですね。手短に行っちゃえば、椎名林檎と、ナンバーガールと、くるりが、全員まだメジャーでのデビュー・アルバムが出る前に一番のステージに全部出演するという、くじに当たっちゃったくらいのことやってしまったんですけど、それとあの当時、もう一つ別の特番進めてた関係で、年末、正月、一切休みなかったんですよね。そのタイミングだったために行くことができなかったんです。

 

 

 それから3ヶ月経った1999年3月、佐藤伸治、まさかの逝去でしたからね・・・。あの時は、ここまで書いてきたことが全部いっぺんに思い出されて激しく落ち込みましたね。もう時効だから書きましたけど、今でも思い出すと悔しい気持ちが沸き起こりますね。

 

 

 さらに、この死で、盛り上がってきていた日本のオルタナティヴなロックの勢力に影も差し始めます。ここから2003年にかけて、良いバンドに限ってなくなっていきましたからね。よくバディ・ホリーの命日が「ロックンロールが最初に死んだ日」なんて言われ方をしますけど、僕にとっては佐藤伸治の死が、日本のロックのそれだと勝手に思うようにしてます。フェスでいうと、ライジング・サンとかロキノン・フェスとかの立ち上がる前夜のタイミングでもあったわけですしね。

 

 

 そして20年経った今、フィッシュマンズはあの時こそ海外には進出していなかった(一説には、海外の有名レーベルからオファーはあった説、あります)んですが、今、特に「男達の別れ」が、おそらくyoutube経由でそうなったんだと思いますけど、国際的にカルト名盤となって、音楽ファンの間で実際に知名度高くなってます。そのタイミングで今、フィッシュマンズがサブスク全解禁。そういうこともあって、今、毎日フィッシュマンズ聞いてる状態です。 

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:Spotify, 18:37
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サブスクの「ビンジ・リスニング」の利点

どうも。

 

昨日の投稿、ビックリするくらい読まれたんですよね。なんでかなあ〜。

 

 

僕はただ「解禁になった」と聞いたので、「今までちゃんと聞いてなかったから、いい機会だから全部聞くか!」と思っただけだったんですけど、そんなに今、ユーミンって旬なんですか?

 

 

 ただ、これ、彼女に限らず、他の、通常、僕が「Fromワーストtoベスト」でやってる洋楽のレジェンド級の人たちも然りなんですけど、サブスクのサービスって、こうしたアーティストの一気聴気が可能なんですよね。そこの利点は、もっと、これからも強調されて然るべきです。アーティストに対する理解の掘り下げも間違いなくできますからね。

 

 

 こういう「一気に体験する」みたいなことは英語では「ビンジ(binge)」って言われていて、例えばネットフリックスの連続ドラマの新シーズンが出た時に、1日にで10話くらい一気に見ちゃうみたいなことを「ビンジ・ウォッチング」とも言うんですけど、サブスクもこうした「ビンジ・リスニング」に関しては、実際のところ、ドラマ以上に出来る土壌のあるメディアです。こうしたとこに、もう少しスポットが当てられていくと、日本で未だにもたれているサブスクに対しての偏見も取れていくと思うんですけどね。実際の話、日本だと、キャリアもアルバムの枚数もすごく多いアーティスト多いのに、その大半が出てない状況ですからね。本当にもったいないです。

 

 

 ただ、今後、その解禁が進むとして、ユーミンの次にビンジ・リスニングにトライするアーティストっていったい誰になるのかなあ。ちょっと思いつかないんですよね。脳裏にいくつか名前は上がるんですけど、ユーミンやろうと思った時の「できそう!」みたいな予感を感じさせる人がねえ。「全盛期を一気聴きしたい」くらい人ならたくさんいるんですけどね。そう考えると、やっぱユーミン、すごかったのかな、と。

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:Spotify, 21:05
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サブスク解禁のユーミンのオリジナル・アルバム38枚を全部通しで聴いてみた

どうも。

 

 

本当はここでやる予定はなかったんですが、facebookでやったらすごく反応が良く、「ブログでもやれ」という声があったので、やることにします。

 

実は、この3週間ほど、音楽生活でこういうこと、やってました。

 

 

9月24日にサブスク解禁されたユーミンのオリジナル・アルバム38枚を全部通して聴いていました。これ、1日に2枚ペースでほぼ毎日聴いてましたね。

 

 

 なんでやろうかと思ったかというと、「なんとなく、できそうな気がした」からなんですよね(笑)。というのも、1998年に最初にキャリア包括ベストが出た時に、それが結構好きだったのを覚えてて、あの時に、昔そんなに好きじゃなかったユーミンの印象が変わってたので。そこから、また聞いてなかったんですけど、今回の解禁で「これはいい機会だ」と思って、聞いてみることにしました。それに、日本の音楽レジェンドってまだまだ解禁少ないから、このユーミンを機にドドッと出始めたら面白いことになるなとも思っていて。いちいちTSUTAYA行って、アルバム全部借りるのもやっぱ骨じゃないですか。それがケータイいじるだけで全部聴けるのなら、そっちの方が良いに決まってます。

 

 

 で、やってみたら、あれよあれよでアルバム、全部聴けちゃったんですよ!これは自分でも驚きましたね。全部が全部良い

と思ったわけでは決してなく、「ちょっとこの時期、ツラいなあ」と思った時期もあったんですけど、でも、飽きずに聴き続けることができましたからね。

 

そして

 

 

上の写真のようにアルバム10選も選んでみました!

 

 

 10選に関しては順位はなく、1回だけの試聴で今回は決めてるので、単純に「またリピートして聴きたくなったもの」を直感的に選んだだけなので、そんなに深く考えて欲しくはないのですが、ただ、自分なりにバランスをとって選んだつもりです。

 

僕が聞くに、ユーミンって、以下の6期に分かれる感じがしました。

 

 

⑴荒井由実期(1973-1976)

⑵松任谷初期(1978-1980)

⑶松任谷シティ・ポップ全盛期(1981-1985)

⑷シンクラヴィア・バブル期(1986-1993)

⑸脱バブル期(1994-2001)

⑹21世紀(2002-)

 

 これで2枚ずつ選んで、引き算すれば10枚選べるなと思っていたんですが、意外にも(6)の時期が思いの外に気に入って3枚選んだら切れなくなってしまい、それで、個人的に全然好きになれなかった(4)の時期をゼロにして(笑)選んでみました。

 

 

 (1)の時期は文句なしに素晴らしいですね。はっぴいえんどから流れる、日本流のウェストコースト・ロックみたいな感じで。ただ、ユーミンの場合、ピアノのコードの使い方が独特なので、その範疇から飛び出て、スティーリー・ダンとかトッド・ラングレンの作品にも通じるエッセンスが感じられますね。そこが好きだし、この当時の音楽リスナー、そのセンスにビックリしたんじゃないかな。

 

 この時期からはデビュー作の「ひこうき雲」(73)と3rdの「コバルトアワー」(75)を選びましたが、別に「ミスリム」(74)、「14番目の月」(76)が嫌いなわけではなく、全部良いです。

 

 

 (2)の時期は松任谷に改姓してからの78年から80年の作品。この時期、毎年年2枚もアルバム量産してたんですよね。よく音楽マニアで「ユーミンは荒井の時期こそ最高だ」という意見を耳にします。確かにその時期が素晴らしいのは僕も認めるんですが、「松任谷からは聞けない」という意見には僕は反対で、むしろ、この(2)の時期がアヴェレージで一番クオリティ高い作品出してたと思います。この時期は音楽的にも(1)のテイストを強く保持しながら、、アレンジにも幅が出て、サウンドもさらに多様になりますからね。歌詞も、彼女得意の、シチュエーション・ドラマの設定が巧みになって、そこでの感情移入に秀でた曲が目立つようになりましからね。

 

 ここからは「紅雀」(78)と、これ、カルトな名作なんですが「時のないホテル」(80)ですね。後者、暗くていいんですよ。ちょっと異色な感じもあって。ただ、この時期も「Olive」「悲しいほどお天気」(ともに79年)もすごくいいです。ただ、一般人気の高い「Surf&Snow」(80)は、のちのユーミンの悪い癖にもなる「広告代理店」っぽい歌詞がちょっっとキツいかな、というのがありますね。

 

 

 (3)は、いわゆる「ユーミン・ファン」からの人気が最も高い時期ですね。81年の「守ってあげたい」のビッグヒットから、1985年の「DA DI DA」までの時期。このころ、ユーミンは「FMの寵児」で、秋のアルバム・リリースは日本の音楽界のお祭りみたいになっていた時期ですね。当時、小6から高校だったんですけど、僕の3つから5つ上の世代の人にとっては、「大人に背伸びするための音楽」な感じでしたね。

 

 この頃はもう、当時”チョッパー”とも言われていたスラップベースをビンビン言わせた、今でいうシティ・ポップバリバリの時期ですね。あれがビンビン言いすぎるとちょっと鼻にもつくんですけど、それがさほど気にならないほど、この当時のユーミンのコード使いとメロディの洗練のされ方、ドラマのリアリティは見事でしたね。当時、大人っぽすぎて敬遠してた曲もあるんですけど、聞き返すと「この曲の気持ち、わかるなあ」とか思うようになっていたりもしますからね。

 

 ここからは、これが最高傑作なんじゃないかな「パール・ピアス」(82)と定番曲の多い「No Side」(84) ですね。この時期は捨てアルバムはないんですけど、アッパーで「真珠のピアス」、チルで「夕涼み」がある分、「パール・ピアス」、最強かなと。

 

 

 で、(4)がねえ、本当に苦手なんですよね。この時期は、当時最新の「シンクラヴィア」って機材使って、最新のデジタル・サウンドになってるんですけど、これの音作りが過剰で、今聞くと一番古臭いんですよね。さらに、この当時、ユーミン、バブルの寵児になるでしょ。当時、大学生でしたけど、バブル嫌いの僕としては辛い時期ですね。

 

 あの頃、ホイチョイ系の映画とかCMとかにやたら曲が使われたせいもあるんですけど、ユーミンの歌詞の、さっきも言った「広告代理店性」が強化された時期でもあるし、後、サウンドもゴテゴテして、素の良さが生きなくなってますね。90sにはハウスなんかにもトライして、これが似合ってなくてですね。スラップベースのビンビンが鼻についたのもこの時期です。あと、今振り返るに「Alarm A La Mode」(86)から曲のひらめきが落ちてますね。

 

 この時期で一枚選ぶとしたら「Delight Slight Light Kiss」(88)ですね。あの「♪どーして、どーして」の「リフレインが叫んでる」は、「これ、実はユーミンなりのメタル?」と思えるところがあったり、スラップベースがビンビン言わなくて曲もしっかりしたのが多いので、この時期で唯一好きなので最初は10枚に選んでたんですけど、最終段階で外しちゃいました。

 

 

 そして、(5)の時期なんですが、(4)よりは確実にいいです。バブルの終焉を意識して、曲作りが移行してますね。大きかったのが94年の「Hello My Friend」の特大ヒットですね。久しぶりに、彼女らしい曲をかけて、それがヒットにつながったというか。この曲、Spotifyで最も聞かれてる曲なんですよね。いいことだと思います。

 

 この時期から、例えばシングルでも「最後の嘘」とか「Sunny Day Holiday」とかいい曲は出るようになってて、それで98年に僕がベスト盤を買う理由にもなりました。ただ、この時期、シンクラヴィアやめて、シンプルなサウンド・プロダクションに戻ったのはいいけど、「ロック、アーバン、ワールド・ミュージック、時々春よ来い」みたいな、フォーマットめいたアルバムの作り方で、どれ聞いても同じような作品が続くんですよね。この傾向が2001年まで続きます。

 

 この時期だったら、「Hello My Friend」が実質2曲入ってる「Dancing Sun」(94)ですが「スユアの波」(97)もいいですね。

 

 

 で、大いに気に入ってしまったのが(6)、2002年から今に至る時期です。2002年に彼女は「Winter Of Wings, Shade Of Summer」という7曲入りアルバムを出して、それを「心の内のリゾート作」として出したんですけど、これがすごく良くてですね。ここから、(5)の時期のような、方程式みたいなアルバムの作り方もやめて、より、バンド・サウンドを主体にした、ソリッドでまとまりのある方向にシフトしてますね。

 

 アルバムとしては「Winter〜」を一歩進めたような「Viva! 6X7」(04)、「Road Show」(11)、そして最新作の「宇宙図書館」(16)ですね。忙しくなって、日本の音楽聴けてなかった時期なんですけど、良いの作ってたんだなあ、と目から鱗が落ちましたね。

 

 この中で特筆すべきは、「Road Show」ですね。「一つの恋が終わる時」は、この少し前から彼女が表現してたコールドプレイっぽい曲がベストに出たものだし、そして「ダンスのように抱き寄せたい」というのは、キャリア後期の傑作ですね!これ、すごく涙腺刺激するんですよ。「年を重ねた熟年夫婦のラヴ・バラード」なんですけど、これ、シチュエーション・ドラマを超えて、ほぼユーミン本人の正隆氏に宛てたリアルな本音なんじゃないかと思えてね。このころは声の衰えも指摘されてる頃ですけど、老いた声で歌うからなおさら説得力があってですね。これ、よく聞いてます。

 

 あと「宇宙図書館」は表現がすごく若いですね。60過ぎて、バンド・サウンドに軸足おきながらエレクトロに触手を示すあたり、感覚若いです。このあとの展開次第では、このアルバムから(7)の時期に入れるかな。そんな予感さえします。

 

 

・・といった感じですね。僕のブログの読者さんにどれだけアピールするのかわからないですが(笑)、広く音楽ファンとして、「日本のポップスのマスターピース」として、ちゃんと聞かれることをすごく期待したいし、このユーミンのサブスク解禁にどんどん他のレジェンドも続いて欲しいなと思ってるとこです。

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:Spotify, 18:52
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80sのホワイトR&Bのプレイリストを作りました&ロックとR&Bの今後

どうも。

 

 

先週は、 昨今の若いロックファンのR&Bの対応の器用さと、それで思い出された自分のプレR&B体験について語りましたが、その一種のノスタルジーが相まって、こういうプレイリストを作りました。

 

 

 

 ここ、Spotifyからの直リンクができないブリグなので、プレイリストに出てくる画像を代わりにはらさせてください。

 

 これは、こないだも言ったように、僕のR&Bの入り口になった80sのロックでR&Bエッセンスが強いヤツですね。ニュー・ウェイヴのものが主ですが、中にはマイケル・マクドナルド(好きなんですよ、ソングライターとシンガーとして)とかのアメリカのブルー・アイド・ソウルだったりも入れてます。あと、歌い方の影響源考えてジャーニーのスティーヴ・ペリ(前も言ったと思いますが、かなりのサム・クック・フォロワー)ーのソロmのはいっていたりします。ただ、AORまで行くと個人的な違和感が生まれるのでTOTOとかスティーリー・ダンまでにはいかない感じですね。

 

 で、選んでみると、当時、ジャンルで括られていたわけじゃないのに、該当曲、出るは出るはで26曲。まだ足すかもしれません。興味のある方は僕の名前で「Didn't Know It Was Soul Music In The 80s」で検索してみてください。

 

 

 さて、これからのロックとR&Bの関係ですが、かなりクロスオーバーするものが増えていくんじゃないかという気がしています。ロックに関して言えば、その要素をあまりにも抜いてきたがために本当に幅がなく、楽曲のパターンに限界きてましたからね。

 

 

 以前、僕の投稿に対してに意見された方で、「ブルックリン・シーンでのR&Bへの接近」というのがありまして、それもそうだと思いますが、今後はそういう「音楽通が知っているシーン」という感じよりももっと大きなところで、折衷した感じの曲が耳にされていくんじゃないかなという気がします。

 

 

その一番手は、やっぱ彼らでしょうね。The 1975。彼らの曲って、まさに僕が今回作ったプレイリストに入ってそうな、R&B色の強いニュー・ウェイヴの影響を、かなりそのまんま受けてて、僕も恐らく、それで彼らのことを愛さずにいられなくなってる気がするんですけど、恐らく、この流れで一番恩恵受けることになるのが彼らでしょうね。

 

 

 

最近の女性アーティストものでも、この辺りはR&Bの取り入れ、すごくうまいですね。いずれもかなり好きな曲です。

 

 

 

 

ただ、「2010年代のロックからのR&Bアプローチ」で一番好きな曲、未だにこれですねこれはヘイリーのヴォーカル力のなせる技の気もしますけどね。パラモア、こないだのアルバムいいんですけど、この名曲に並ぶ、超える曲がなかったですけど、これが歌えるなら、今後もかなり’期待大ですね。

 

 

 

 

 ただ、もう最近の場合は、そういう「白人でR&Bやってる人」を介さずに、もういきなりストレートにR&B聞いちゃう人も多いかと思われますけどね。この辺りがその中でもインディ・ロック・リスナーとの親和性は高いと思いますけどね。ただ、僕自身、90sにネオ・ソウルと言って、ローリン・ヒル、ディアンジェロ、エリカ・バドゥ、ザ・ルーツ、トニ・トニ・トニ、マクスウェルと聞いてきてるので、個人的に結構ハードル高いんですよね。なかなか、フランク・オーシャンだったり、ソランジュだったり、SZAのレベルまで達してるものってなく、そこで注文つけちゃうとこある(そうじゃないと、油断すると、割と曲が同じに聞こえる場合がありますので)んですけどね。でも、ここも層が厚くなってきているので、楽しみなとこではあります。

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:Spotify, 21:39
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90年代をテーマにした新しいプレイリスト、作りました

どうも。

 

 

昨夜、クランベリーズのドロレス追悼で「Zombie」を聴いているうちに触発されてプレイリストを作りました。

 

 

例によって、Spotify内で検索していただきたいのですが、こんな名前です。

 

 

Our So-Called Alternative Rock Hits by Taiyo Sawada

 

 

 

テーマは「90年代のアメリカのロック系ラジオ局とMTVとSPIN」。まだ、あの国の音楽メディアがロックでヒット曲を作ってそれを文化にしようとしていた愛すべき時代です。ここがなかったら、その後の僕はなかった、とても重要な時代です。ジェーンズ・アディクションとかREMの登場くらいから時代が変わり始めてグランジがあって、多様な個性的なロックのサウンドが台頭した実りある時代です。

 

 

あと、このタイトルは、クレア・デーンズとジャレッド・レトが出ていた90sの伝説的なアメドラ「My So Called Life」にかけたものでもあります。これもすごく時代の空気感があるドラマというか、ジャレットがグランジ少年役で登場します。

 

 

 

 

まさに、この感じですね。クレアはこの直後に「ロミオ+ジュリエット」に主演してます。

 

あと、僕のブログの読者年齢層を知らないんですが、この年代、好きな層、潜在的に多そうな気もしてます。

 

では、よければぜひ!

author:沢田太陽, category:Spotify, 22:35
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最新のオススメ曲を紹介する、Hard To Explainみたいな通年プレイリスト、はじめます!

どうも。

 

 

これは僕的に今後、とても大事なお知らせです。ズバリ、Spotifyの最新プレイリストのことですが今までで一番大事です。

 

 

これ、その名もズバリ「Songs You Should Listen To By Now(キミが今、すぐに聴くべき曲)」とストレートに名付けたこのプレイリストは、世に出たばかりのシングルやアルバム、あるいはここのところ旬どころである続けているような曲を僕がまとめて、気に入ったものを紹介していくものです。今後、これを随時更新していきます!

 

 

まず、手はじめに、ここにある34曲からはじめますが、カッコいい曲ばかりです。これらの曲はBBCでアルバム発売前によくかかってるものとか、有名な音楽サイトで情報解禁になったものなどでまとめてます。その昔、中学生くらいの時に、ラジオの洋楽の番組聴きながら話題のアーティストの新曲待ってたワクワク感みたいなヤツを、これを通して出来たらなと思っています。

 

 

 聴きたい方は、Spotifyで「Songs You Should Listen To by Now by Taiyo Sawada」で検索すれば出てきますが、ちょっと伝えたくてワクワクするような曲が多いので、どんなのがあるか、ちょっと曲を紹介しますね。

 

 

 

 

 序盤はここ最近アルバムの出た、ヒップホップ・グループのブロックハンプトンとか、チャーリーXCXの新作の曲などですが、その中に今、話題のニューヨークのコリアン・ガールのYaejiの曲も。この見た目のインパクトが目を引くんですけど、それ以上に、ハウス・ミュージックがこんなに”一人称”の音楽として成立したことってあったっけな?という驚きもありましたね、これ。

 

 

 

あと最近、ロックだと、このバンド、すごくハマってますね。オーストラリアのキング・ギザード&リザード・ウィザード。いやあ、このバンド、天才ですね!やってることは果てしなく趣味の世界というか、60s後半のどギツいサイケデリック・ロックで、ジャズ・フルートなんて実際使って「ジェスロ・タルかよ!」みたいな曲もあったりするんですけど、同郷のテーム・インパーラに通じるモダンなリズムのグルーヴのキレなんかもちゃんとあったりして。使ってるコードの感じも凄く凝ってるしね。

 

 そうしたミュージシャンシップの高さにも驚くんですけど、それ以上にすごいのは、この曲が入った、去年の年末ギリギリに出たアルバムが2017年に彼らが出した5枚のアルバムの5枚目だった、ということです!そんな暴挙、できるバンド、いや、今じゃなくても昔でも聞いたことないんですけど、とにかくすごい才能です。

 

 オーストラリアというと、去年はギャング・オブ・ユースっていう、次の時代のアリーナ向けのカリスマ・バンドが出てきたんですけど、こっちは「永遠のカルト・バンド」になりそうな、すごい逸材です。

 

 

 

 

このシェイムは、この金曜にイギリスでデビュー・アルバムが出るんだけど、久々に爽快感のあるロックンロールを聞かせるバンドです。初期パンクのエッジを残しながら、スケールの大きなメロディックさがあって。こういうのこそを聴きたいUKロックファンは結構多いんじゃないかな。今、BBCでこれ、かなりかかってます。

 

 

 

 

あと、時節柄、BBCの「Sound Of」の季節でもあるので、そこにある曲できになるものも入れてますね。北欧の、ちょっと天才入った感じのシグリッド。彼女とか、ビリー・アイリッシュあたりは「ポストLorde」的な流れで重宝されそうですね。このシグリッドの曲はかなり好きです。

 

 

 あとThe 1975の妹バンド的なペイル・ウェイヴスとか、日本人のオロノちゃんがヴォーカルのスーパーオルガニズムも。この2つ、どっちも最初のシングルが個人的にあんまり引っかからなかったんですけど、どっちも2枚目の曲でグッときましたね。

 

 

 

 

あと、スフィアン・スティーヴンスの、お騒がせスケーター、トーニャ・ハーディングに捧げたこの曲がとにかく美しい!ちょうど彼女の伝記映画が話題で、演じたマーゴット・ロビーがオスカーにノミネートされそうでもあるので、ナイス・タイミングです。

 

 

 そんな感じですかね。

 

 

 とにかくいろんな感じのものがあるので、ぜひ、聴いて確かめてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:Spotify, 12:12
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