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エミー賞2018のノミネートから伺えるもの

どうも。

 

 

 

 

エミー賞のノミネート、発表されましたね。今年も見所を見ていこうかと思います。

 

 

 屮押璽燹Εブ・スローンズ」対「ハンドメイズ・テイル」

 

 

 

ドラマ部門はディフェンディング・チャンピオンの「ハンドメイズ・テイル」が、1年のブランクを置いて戻ってきたそれまでのチャンピオン、「ゲーム・オブ・スローンズ」と直接対決することですね。GOTが22部門、ハンドメイズが20部門と、ノミネートの数もほぼ互角。どちらが勝つかはわかりません。ハリウッドの最近のポリティカル・コレクトの空気から行けば「Handmaids」の方が分があるような気もしますが、さあ、どうなるか。

 

 

◆屮▲肇薀鵐拭彗弌屮沺璽凜Д薀后Ε潺札后Ε瓮ぅ璽襦

 

 

 

コメディは、飛ぶ鳥落とす勢いのドナルド・グローヴァーの「アトランタ」なのか、それとも、「ギルモア・ガールズ」以来、鬼才女性クリエイターと目され、これでついに正当な評価がされるのではないかと見られているエイミー・シャーマン・パラディーノの「マーヴェラス・ミセス・メイゼル」の、これも真っ向からの争いですね。

 

 近年の黒人のライフスタイルや日常の問題を、時に突拍子もない独創的なエピソードも交えながら進行する自由な「アトランタ」に対し、「ひょんなことから生まれた、1950年代の女性コメディアンの走り」のヒロインを描いた脚本の力強さ(パラディーノの作品はいつもそう)が際立つ「ミセス・メイゼル」か。両方とも大好きな作品だけに、両方応援したいんですけどねえ。でも、今の気持ちだと、メイゼルかなあ。

 

「This Is Us」からマイロ・ヴェンティミリアがノミネート

 

 

NHKでも放送されている「This Is Us」から、予てから望まれていたお父さん役、ジャックを演じるマイロ・ヴェンティミリアがついにノミネートされました。しかも主演で、黒人の息子、ランドールを演じるスターリングKブラウンとともに受賞を争います。「This Is Us」のキャラクターは全員ノミネートされて欲しいんですが、今年はこの2人のみはちょっと寂しいですけどね。

 

ぅ灰瓮妊I門は、黒人作品が目白押し

 

 

 また、黒人社会をメインに描いたコメディは「アチランタ」だけではありません。エイティーズの黒人一家を底抜けに明るく描いた「現代のコスビー・ショー」こと「Black-ish」、そして、「黒人版ガールズ」ともいうべき、非常に洗練された現代の黒人女性の日常と本音を描いた、主演のイッサ・レイ自らが主演も務める「Insecured」。これも昨今の黒人カルチャーのクリエイティヴィティが評価された結果ですね。

 

 

ズ酩壁床舛うなぎ登りなサタディ・ナイト・ライヴ

 

 そして、ここ数年、トランプを揶揄したコントを始め、ポリティカルで社会的なジョークが冴えを見せて好評の「サタディ・ナイト・ライヴ」のノミネートが今年はすごいですね。

 

 

 まずは女性キャストが3人ノミネートですよ。エース格のケイト・マッキノンを筆頭に、ダミ声で非常にやかましい黒人オバサンのレスリー・ジョーンズ、そして、すごく愛らしいおデブちゃんキャラで、ここ最近、映画露出も増えてきているアイディ・ブライアント。最近の活躍から考えるに妥当な3人である上に、「レズビアン、中年黒人、肥満」という、それぞれにマイノリティな問題を抱えた3人でもあります。

 

 また男性では、もうキャストメンバー最長滞在記録を更新している陽気な黒人キャスト、キーナン・トンプソンと、レギュラーじゃないですけど、トランプ役がすっかり板についたアレック・ボールドウィンがノミネート。ヤツの在任中はアレック、ずっとノミネートされそうな気がします。

 

 

Εスカー争いの女優たちもノミネート

 

 

今年のオスカーで助演女優賞を争った2人、「アイ・トーニャ」のアリソン・ジャニーと「レディバード」でのお母さん役が印象的だったローリー・メトカルフはエミーでもノミネートです。ただ、部門は違っていて、アリソンはコメディの主演部門で「Mom」の演技でノミネート。以前、この賞、取ってますけどね。またローリーは、彼女のかつての当たり役で、今年、復活したものの、主演のロザンヌ・バーの人種発言問題で打ち切りになったコメディ「Roseanne」でのロザンヌの正反対の妹ジャッキー役でノミネートです。総スカンされた印象もあったこのコメディですが、彼女だけはノミネートされましたね。

 

 

Д汽鵐疋蕁Εーがアジア系で初めて主演女優にノミネート

 

 

 あと、ドラマの主演女優で、アジア系のサンドラ・オーがノミネートされましたね。彼女は「グレイズ・アナトミー」でツンデレ女医クリスティーナ・ヤンを演じて一躍有名になった人ですけど、さすがは当時から実力派と見られてましたからね。チャンスを見事に掴んだ感じですね。この「Killing Eve」ってドラマ、かなり評判もいいので、すごく見たいんですよね。

 

 

・・と、こんな感じでしょうか。今年のエミーは9月17日です。

 

author:沢田太陽, category:アワード, 12:46
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エミー賞2018 ノミネート速報

作品賞(ドラマ)
The Americans (FX)
The Crown (Netflix)
Game of Thrones (HBO)
The Handmaid’s Tale (Hulu)
Stranger Things (Netflix)
This Is Us (NBC)
Westworld (HBO)

 

 

作品賞(コメディ)
Atlanta (ABC)
Barry (HBO)
Black-ish (ABC)
Curb Your Enthusiasm (HBO)
GLOW (Netflix)
The Marvelous Ms. Maisel (Amazon)
Silicon Valley (HBO)
Unbreakable Kimmy Schmidt (Netflix)

主演男優賞(ドラマ)

ジェイソン・ベイトマン– “Ozark” (Netflix)
スターリングKブラウン– “This Is Us” (NBC)
エド・ハリス – “Westworld” (HBO)
マシュー・リュス – “The Americans” (FX)
マオイロ・ヴェンティミリア– “This Is Us” (NBC)
ジェフリー・ライト – “Westworld” (HBO)

 

 

主演女優賞(ドラマ)
クレア・フォイ– “The Crown” (Netflix)
タティアナ・マスレイニー – “Orphan Black” (BBC America)
エリザベス・モス– “The Handmaid’s Tale” (Hulu)
サンドラ・オー– “Killing Eve” (BBC America)
ケリ・ラッセル – “The Americans” (FX)
エヴァン・レイチェル・ウッド – “Westworld” (HBO)

 

 

主演男優賞(コメディ)
アンソニー・アンダーソン – “Black-ish”(ABC)
テッド・ダンソン– “The Good Place” (NBC)
ラリー・デヴィッド– “Curb Your Enthusiasm” (HBO)
ドナルド・グローヴァー– “Atlanta” (FX)
ビル・ヘイダー– “Barry” (HBO)
ウィリアムHメイシー – “Shameless” (Showtime)

 

 

主演女優賞(コメディ)

パメラ・アディオン – “Better Things” (F)
リリー・トムリン– “Grace & Frankie” (Netflix)
アリソン・ジャニー – “Mom” (CBS)
トレイシー・エリス・ロス– “Black-ish” (ABC)
イッサ・レイ– “Insecure” (HBO)
レイチェル・ブロスナハン – “The Marvelous Mrs. Maisel” (Amazon)

 

 

助演男優賞(ドラマ)
ニコライ・コスター・ワルドー Coster-Waldau – “Game of Thrones” (HBO)

マンディ・パティンキン– “Homeland” (Showtime)
マット・スミス– “The Crown” (Netflix)
ピーター・ディンクレージ – “Game of Thrones” (HBO)
デヴィッド・ハーバー– “Stranger Things” (Netflix)
ジョセフ・ファインズ– “The Handmaid’s Tale” (Hulu)

 

 

助演女優賞(ドラマ)
レナ・ヘディ – “Game of Thrones” (HBO)
ヴァネッサ・カービー – “The Crown” (Netflix)
アン・ダウド– “The Handmaid’s Tale” (Hulu)
サンディ・ニュートン – “Westworld” (HBO)
ミリー・ボビー・ブラウン– “Stranger Things” (Netflix)
アレクシス・ブレデール– “The Handmaid’s Tale” (Hulu)
イヴォンヌ・ストラホスキー – “The Handmaid’s Tale” (Hulu)

 

 

助演男優賞(コメディ)
ブライアン・タイリー・ヘンリー – “Atlanta” (FX)
ルイ・アンダーソン– “Baskets” (FX)
キーナン・トンプソン– “Saturday Night Live” (NBC)
タイタス・バージェス– “Unbreakable Kimmy Schmidt” (Netflix)
ヘンリー・ウィンクラー– “Barry” (HBO)
アレック・ボールドウィン– “Saturday Night Live” (NBC)
トニー・シャローブ– “The Marvelous Mrs. Maisel” (Amazon)

 

 

助演女優賞(コメディ)

ザジー・ビーツ– “Atlanta” (FX)

ローリー・メトカルフ – “Roseanne” (ABC)
レスリー・ジョーンズ– “Saturday Night Live” (NBC)
アレックス・ボーステイン “The Marvelous Mrs. Maisel” (Amazon)
ベティ・ギルピン – “GLOW” (Netflix)
アイディ・ブライアント– “Saturday Night Live” (NBC)
ケイト・マッキノン – “Saturday Night Live” (NBC)
メーガン・ムラリー– “Will & Grace” (NBC)

 

 

Outstanding Limited Series
Genius: Picasso (National Geographic)
Godless (Netflix)
Patrick Melrose (Showtime)
The Alienist (TNT)
The Assassination of Gianni Versace: American Crime Story (FX)

 

 

Outstanding Reality-Competition Program
The Amazing Race (CBS)
American Ninja Warrior (NBC)
Project Runway (Lifetime)
RuPaul’s Drag Race (VH1)
Top Chef (Bravo)
The Voice (NBC)

 

 

Outstanding Variety Talk Series
The Daily Show With Trevor Noah (Comedy Central)
Full Frontal With Samantha Bee (TBS)
Jimmy Kimmel Live! (ABC)
Last Week Tonight With John Oliver (HBO)
The Late Late Show With James Corden (CBS)
The Late Show With Stephen Colbert (CBS)

 

 

 

author:沢田太陽, category:アワード, 04:04
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是枝裕和がパルムドール!カンヌ映画祭2018結果

どうも。

 

 

すみません。全英チャートも書き上げてない状況でナンですが、ここでカンヌ映画祭の結果を。毎年日曜発表だったのに、繰り上がってますね。

 

 

で、これが大事なんですが

 

 

 

是枝裕和監督の「万引き家族」、パルムドール受賞です!

 

いやあ〜、遂にやりましたね〜。パルムドール受賞です。過去に「そして父になる」がスピルバーグが審査委員長の時に審査員特別賞をとってますけど、今回は最大賞にたどり着きました。日本人のパルムドールは今村昌平の「うなぎ」以来、21年ぶり。これは日本映画界にとっては明るいニュースですね。

 

 

 

他の賞も見てみましょう。2位に当たるグランプリには、スパイク・リーの「Black Klansman」が入りました。賛否両論は分かれていたんですが、少なくとも審査委員長のケイト・ブランシェットにはかなり刺さった、ということでしょう。カンヌは審査委員の意向が絶対なアワードですからね。これ、「ブラック・パンサー」、ベイチェラ、「This Is America」に次ぐ、ブラック・カルチャーの記念すべき年になること確実な2018年の世相を象徴するもう一つの出来事になりましたね。

 

 

3位相当の監督賞は、本命視もされていたポーランドの「Cold War」を監督したパヴェル・パウリコウスキーが受賞しました。

 

 

そして審査員特別賞はレバノンの美人監督ナディーン・ラバキの「Capernaum」が受賞です。

 

 

主演男優賞はイタリア映画「Dogman」のマルセロ・フォンテ

 

 

 

主演女優賞はロシア映画「Ayra」のサマル・エシラモワと読むのでしょうか。作品の写真で申し訳ないですが、彼女が受賞しています。

 

 

 

そして脚本賞は2作。イタリア映画「Happy As Lazzaro」、そして政府から映画活動を禁止されて戦い続けてきたことで有名なイランの戦う監督ジャハル・パナヒ監督の「3 Faces」が受賞しました。

 

 

 これらの映画が劇場公開されるのが今から楽しみです。

author:沢田太陽, category:アワード, 04:34
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不可解でツッコミどころ満載のグラミー賞2018

どうも。

 

 

ベスト&ワースト・ドレッサーも考えましたが、、昨日の今日で気持ちが熱いうちに言っておきたいと思うので、やっぱ言っておきます。

 

 

いや〜、それにしても

 

 

 

昨日のグラミー賞は変だった!

 

もちろん

 

 

せめて最優秀アルバムはケンドリックが取るべきだと思ってましたからね。

 

 

ぶっちゃけ言うとですね、今回のグラミー、「ケンドリックとジェイZとLordeの争い」だと思っていたんですよ。とりわけ、ケンドリックとLordeかな。この2人が何の年間ベスト見ても競うように年間ベスト・アルバムに輝いていたから。あとジェイZもすごく評判が良くて、ケンドリックと対抗させることでラッパーの「旧世代VS新世代」対決みたいな見せ方もできた。そこに加えて、エミー、ゴールデン・グローブをTVシリーズ「アトランタ」で受賞してきたチャイルディッシュ・ガンビーノことドナルド・グローヴァーが音楽でも頂点を狙うか、という見方も面白かった。

 

そういうこともあったので実はブルーノって、

 

 

視聴率を上げるための客寄せ的ノミネートだとばかり思ってたんです!

 

 

 実際の話、こういうデータもあります。この最優秀アルバムのノミネート作5作の発売時のレヴューの平均値をまとめたメタクリティック採点、実はこうだったんですよ。

 

 

Damn/Kendrick Lamar 95点

Melodrama/Lorde       91点

4;44/Jay Z  82点

Awaken My Love/Childish Gambino 77点

24K Magic/Bruno Mars 70点

 

と、このように、アルバムの一般的な批評家評価にこれだけの差があったんです。

 

 

 実際問題、ケンドリックというのは、こと、ラップのスキルに関して言えば、2010年代はもちろん、歴代でも最高クラスの実力者です。そんな実力者が、ゲットー・ライフでの現実社会や黒人の歴史を文学的に切り取って、トラックで実験的なことをやる、と言ったら、そりゃ評価も高くなるというものです。今作に関しては脱コンセプト的な次の境地も見せていたりもしました。加えて、今回のアルバムに関して言えば、批評的な評価にセールスも伴ってアルバムが1位、そしてロングヒットになったのみならず、「Humble」のような大ヒット曲まで出ていた。「プログレッシヴなこと」を流行の先端にできていた、非常に稀有な存在です。生前最後のデヴィッド・ボウイに「ケンドリックの音楽から刺激を受けた」とまで言わしめた実績だってあります。そういう人が、ヒップホップ部門だけの評価で終わっていいわけがありません!

 

 

 対してブルーノ・マーズは、声は抜群に良いと思います。僕はデビュー当時から、あの歌いっぷりは好きです。ただ、楽曲的には聞き心地の良さを求めるタイプで、別段、音楽的に新しいことはしない。そうしたことで、決して批評向きではない。それはデビュー当初から今まで変わっていません。

 

 今回のアルバムにしても、マーク・ロンソンとの「アップタウン・ファンク」で80sブラコン・ムードになって、それで勢いでそれっぽいオマージュ作品にはなっていたけど、あまりにそのまんますぎるというか、「これを今の時代に吸収・咀嚼して表現する」というのが今一つ見えてこなかった。ぶっちゃけ、そういうのが好きな人は無条件に好きなんだろうけど、ただ、それだけのアルバムで今一つ深みが感じられなかったんですよね。

 

 

 まあ、この前の年も、ロックやエレクトロの精鋭と組んで、これまでにない新しいR&B作ろうとしたビヨンセが、大成功した前作から冒険のない無難なアルバム作っただけのアデルに負けました。これもメタクリティック評価では、ビヨンセの92点に対し、アデルは75点だった。さらにその一つ前の年は、ケンドリックの「To Pimp A Buttefly」が、それこそ「ヒップホップの金字塔」的な評価を受けたアルバムだったのに、これもテイラー・スウィフトの現象的ヒットに負けた。この時はケンドリックが96点だったのに対し、テイラーは76点。この3年、「ガチな批評家評価」だったら何が勝つべきか、かなり明確だったんですよ!

 

 

 「グラミーは批評の賞ではない」。そういう反論もできるかもしれません。僕も、そうならそうで別に問題は本来ありません。それなりの筋さえ通してもらえば。でも

 

 

エド・シーランはなんで今回、主要部門から完全にシャットアウトされたの?

 

 

 だって、おかしいじゃないですか。人気者に勝たせたいなら、去年1年間で、アメリカも含め一番人気のあったの彼ですよ。実際、アルバムのリリース時には、彼のアルバムからの曲がシングル・チャートの上位独占するヒットになっていたし、今だってアルバム発売して10か月くらいになるのにアルバムはまだ上位につけてるし、エミネムやビヨンセとの共演の曲だって大ヒットしている。しかも、この前のアルバムは最優秀アルバムにノミネートもされていた。それなのに、主要部門にノミネートされないって、どう考えてもおかしいじゃないですか。

 

 

 だから、僕は、「ああ、今年のグラミーは批評よりになったんだな」と評価したんですよ。その方向性で行くなら、そりゃケンドリックが勝つべきで、エドと同じ「大衆性」に支えられたブルーノが勝つべきではない。そうじゃないと、筋が通らないじゃないですか。

 

 

 だいたい、今年といい去年といい、授賞式前の動きがキナ臭いのも嫌なんですよね。今年はLordeが数日前に「今年はパフォーマンスしない」ということが、主要部門にノミネートされた数少ない女性アーティストだったにもかかわらず一度もステージに立たない不可解さが報じられました。そしてジェイZには、今ひとつ意味のわからない「功労賞」なるものが授けられました。これも明らかに「今回他に賞はないけど、これで勘弁して」というコンソレーションに見えました。事実、LordeもジェイZもこの日、無冠でした。

 

 で、その前の年は、ドレイク、ジャスティン・ビーバー、フランク・オーシャンが「価値観が異なる」ことを理由にグラミーへの参加をボイコットしました。終わってみたら、ビヨンセがアデルに負けてました。

 

 なんか、「事前に結果、教えられてるだろ?」みたいなことを思わせて嫌なんですけどね。それで、ラストに嫌なサプライズつきでね。

 

 

 あと、今年はパフォーマンスも今ひとつでしたね。よかったと言えるのは、クリス・ステイプルトンとエミルー・ハリスの短いトム・ペティ・トリビュートとか、ゲイリー・クラークJRのファッツ・ドミノとチャック・ベリーのトリビュート、ロジックの自殺防止キャンペーン、カントリー・フェスの銃撃テロに対しての追悼パフォーマンス、そして世間一般で人気のあった

 

 

ケシャの「Time's Up」のパフォーマンスですね。これは、中途半端にテイラーあたりにやらせないで、プロデューサーのドクター・ルークとの間のデート・レイプに伴う契約解除を求めた裁判で5年くらい音楽活動ができなくなった彼女が代表して歌うことにすごく意義がありました。決して良いシンガーではないことと、緊張して声が震えてたこともあって、目つぶって聴いたらそこまでいいパフォーマンスだとは客観的には言い難いとこもあったんですけど、あまりに適役すぎたのと、がむしゃらに必死に歌っている姿は説得力あったし、強い共感を呼ぶのはすごく納得できましたね。これは成功だったと思います。

 

 

 ただなあ〜、あとは「かもなく、不可もなく」な凡庸なものが多かったですね。その原因を作ったのが

 

過剰な泣かせ演出

 

 これですね。

 

 とにかく、「熱唱バラードとか、ゴスペルばっかりなの、ちょっと勘弁して!」って感じでしたね。上にあげた「よかったもの」って、社会的な事件性も絡むものだから、演出上不可欠なものがあったのに、とにかくガガもPINKもサム・スミスも、なんかみんな揃ってそういう感じだったのにはちょっと食傷気味になりましたね。決して悪いパフォーマンスではなかったですけど、それがあまりにも同じような感じで続きすぎると、ちょっとね。

 

 

 あと、グラミーはベテランのロック勢をパフォーマンスの実力の貫禄上、起用することが多いんですけど、これ、今年は本当にダメだったね・・。

 

 

 このエルトン・ジョンとマイリー・サイラスの共演は意味不明だったし

 

 

このスティングとシャギーのパフォーマンスも、ただこの2人の共演アルバムのプロモーションに利用されただけにしか見えなかったし

 

 

 

このU2のパフォーマンスもなあ・・。こんな「自由の女神」の見えるところで、事前に録音された演奏の当て振り、とか、およそロックバンドとしての醍醐味のないことやらすより、会場で生演奏で熱いパフォーマンスとメッセージを聞きたかったよ!

 

 

 あと、あれだけヒップホップの強かった1年で、ヒップホップのノミネートもかなりあったのにパフォーマンスがケンドリックとロジックだけというのも寂しかったし、上に書いたようにロックのベテランが退屈なパフォーマンスをやるなら、コメディ部門とかミュージカルの関係削って、もう少し若いロックの人たちのパフォーマンスなんかもやってほしかったですよ。

 

 

 全体的に「お涙頂戴」な感情的なところばかり狙おうとしていて、そんなこと関係なしに音楽的に文句なしに素晴らしいアーティストの見事なパフォーマンスそのものをもっと見たかったですね。

 

 

 今回、これで視聴率、ガクンと落ちたみたいだけど、今年みたいなこういう受賞結果や面白みに欠けるパフォーマンスが続くようだと、この先、心配ですね。

 

 

 

author:沢田太陽, category:アワード, 11:02
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第60回(2018)グラミー賞速報生ブログ

始まりました。

 

 

最初のパフォーマンスはケンドリック・ラマーです。

 

いきなりU2との共演です!

 

途中で伝説的コメディアン、デイヴ・シャペルが合いの手を入れ、和太鼓との共演もありながら、怒涛のたたみかけラップが続いております。

 

曲は「XXX」  「American Soul」「DNA」。

 

今年の司会は、カープール・カラオケでおなじみのレイトナイト・ショーの司会、ジェイムス・コーデン。

 

 

続いてレディ・ガガがピアノの弾き語りで「Joanne」をプレイ。体調不良が伝えられていましたが、歌声は相変わらず力強いですよ。続いて「Million Reasons」。

 

 ジョン・レジェンドとトニー・ベネットがプレゼンター。トニー・ベネット、もう90歳ってのに元気すぎ!

 

Best Rap/Sung

Loyalty/Kendrick Lamar feat Rhianna

 

「歌われたラップ賞」って、こんなアワードで放送されるメジャーな部門になったのか??とりあえずケンドリック1勝。

 

 

ジェイZが特別功労賞見たいのをもらいました。髪伸びたね。

 

 

 続いてサム・スミス。ゴスペル隊を従え「Pray」。なんかあんまり響かないのは何故なんだろう。

 

ニック・ジョナスとケリー・クラークソンがプレゼンター。ケリー、40代半ばみたいに見えるぞ、

 

最優秀新人

アレシア・カラ

 

彼女の将来性は買ってるけど、新人賞??SZAだろ、これは!!

 

 

続いてカントリーからリトル・ビッグ・タウンがパフォーマンス。去年はそんなに話題になった印象なかったんだけど、カントリーも大概で話題なかったからね、去年。

 

ゲイリー・クラークJRとジョン・バティスティのコンボでファッツ・ドミノの「AInt That A Shame」の演奏です。続いてチャック・ベリーの「メイベリーン」。ロックンロール・レジェンドへの粋なトリビュートです。何気に今日、これが一番いいです。

 

 

最優秀ソロ・パフォーマンス

「The Shape Of You/エド・シーラン」

 

こんな中途半端な形で賞をあげるんだったら、やっぱ、主要部門はノミネートさせるべきだったんじゃないの?本人、欠席だしさ。

 

 

サラ・シルヴァーマンと黒人男性の方は、この人、存じ上げないな。

 

 

「デスパシート」、来た!生で歌うルイス・フォンシ、初めて見た。ダディ・ヤンキーどまりでビーバーはこないのかな?

 

 チャイルディッシュ・ガンビーノこと、ドナルド・グローヴァー、大型アワードでの初のパフォーマンス!歌、しっかりしてるじゃないか!バンド・アレンジもなかなか。曲は最優秀レコードにノミネートの「Redbone」ではなく「Terrified」。

 

 デイヴ・シャペルが最優秀ラップ・アルバムを発表。

 

最優秀ラップ・アルバム

Damn/ケンドリック・ラマー

 

これでジェイZに勝ったということは、今日はケンドリック・ナイトかな。

 

 続いてPINKがパフォーマンス。ブルー・ジーンズとブラウスのすごくシンプルな衣装で、髪型もすごく落ち着いたヴェリー・ショート。化粧もすごく薄いです。曲の「Wild Hearts Can't Be Broken」がバラードだからかな。ただ、ガガが同じようなバラード路線だったから、ちょっとくどいかな。

 

 

ジェイムス・コーデンがスティングとシャギーとニューヨークの地下鉄でカープール・カラオケ。「迷惑だ」とツッコミを受けてます。

 

 

ブルーノ・マーズとカーDH位Bの共演をなぜかケイティ・ホームズが紹介。曲はもちろん「Finesse」。

 

 

コメディ・セントラルのトレヴァー・ノアが最優秀コメディ・アルバムを発表。なんだこの展開!!

 

最優秀コメディ・アルバム

デイヴ・シャペル

 

シャペルが偉大なのはわかるけど、グラミーで祝うものなのか??

 

 

スティングが「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」を演奏。そしてシャギーが登場。明らかに共演アルバムのプロモーションであることが露骨!

 

 

続いてDJキャリドがフィーチャリングでリアーナ。なんで、この程度の曲でパフォーマンスやるかなあ。ブライソン・ティラーの生歌聞くのは初めてかな。だから、何かあるわけではないけど。

 

 

最優秀カントリー・アルバム

From A Room Volume One/クリス・ステイプルトン

 

これしかなかったっていう消去法的受賞だね。なんでミランダ・ランバートがノミネートもされなかったのかが不思議だけど。

 

 

あのラス・ヴェガスのカントリー・フェスの襲撃事件でのトリビュート・パフォーマンス。エリック・チャーチとマレン・モリスとブラザーズ・オズボーンでクラプトンの「Tears In Heaven」。ジェイソン・アルディーンはここでも現れず。やはり、目の前で惨劇が起きたトラウマからは逃れられないかな。

 

「タイムズ・アップ」のメッセージをジャネール・モネエが壇上で送りました。ケシャの紹介です。

 

 確かに、セクハラ訴訟で音楽活動まで何年もできなかったケシャの方が、地方DJ訴えた程度のテイラーの誇張された話よりは代表として歌う価値があるのは確かなんだけどね。

 

 カミーラ・カベーロがU2の紹介。あの女もキューバン・メキシカンであるバックグラウンドを語って、オーディエンスから拍手喝采。対トランプ・イベントは今年も続きます。

 

「Get Out Of Your Own Way」を自由の女神の見える位置で外で演奏。ってか、なんでそんな臨場感のない演出を。しかも演奏、歌以外は明らかに録音では?

 

 

最優秀ソング

That's What I Like/ブルーノ・マーズ

 

ロジックかな、と思ってたら意外なのに行ったな。

 

アナ・ケンドリックがエルトン・ジョンを紹介。「タイニー・ダンサー」を披露。だけどなんでマイリーとの共演なんだ??

 

ミュージカル・シンガーのベン・プラットが「ウェストサイド物語」の「Somewher」を独唱。

 

同じくミュージカル女優である、パティ・ルポーンによるアンドリュー・ロイド・ウェバーのトリビュート。「Don't Cry For Me Argentina」ですが、こんなコンサバ・テイストなグラミー、90年代思い出すな。

 

 

SZAが「Broken Clocks」をパフォーマンス。声のみずみずしさがいいよね。

 

最優秀レコード

24K Magic/ブルーノ・マーズ

 

・・マジで????

 

ヤバいな。ケンドリック独占楽勝と踏んでいたんだけど、アルバム取れなかったら、また大事だな。

 

これは良い共演。クリス・ステイプルトンとエミルー・ハリスがアKオースティックでデュエット。やっと、ここ数年のグラミーらしさがあるパフォーマンス。プレイしたのもトム・ペティの追悼で「Wildflower」。

 

 

 追悼コーナーでリンキン・パークのチェスター・ベニントンが終わったタイミングでロジックの1-800-273-8255。ここのつなぎはうまいと思います。

 

 

 死後のプレゼンターはボノとジ・エッジ。最優秀アルバムです。

 

最優秀アルバム

24 K Magic/ブルーノ・マーズ

 

ごめん。テレビ消した。

 

・・・ありえんだろ、これ・・・・。ある意味、去年よりひどくないか、これ・・・。

 

まさに

 

DAMN!!!

 

って感じだよ・・・。よりによって、2年前にテイラーに負けた時も納得いかなかったけど、今回の、もっとたち悪いよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:アワード, 09:31
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ゴールデン・グローブの話題を独占したオプラ・ウィンフリーの圧巻のスピーチ

どうも。

 

 

昨日はゴールデン・グローブだったわけですけど、今年はみんな黒い服を着て出たこと、そしてプロテストの意味を込めてそれだったので、レッドカーペットのファッション・チェックどころじゃなかったんですよね。それもあってか、今年のこのブログのゴールデン・グローブのアクセス、ちょうど例年、レッドカーペットの速報が稼ぐアクセス数の分だけ、そっくり落ちましたん。それはちょっと残念でしたけど、でも、こういう年もたまにあっても良いのかな、とは思いました。

 

 

 でも、その分、今年は、もうこれしかないですね。こんな素晴らしい体験もできました。

 

 

オプラ!!

 

功労賞のセシルBデミル賞を受賞した、かなり長いスピーチだったんですが、もう、これ、今まで僕が聞いた英語のスピーチの中でも感動のデカイものでしたね。

 

 

 これの後。「オプラ、大統領になった方がいいんじゃないか?」との呼び声まで今、本当にあがっているほど、それくらいパワフルなスピーチでした。これ、やっぱり、ちゃんと伝えた方がいいと思うので、ここに何を言ったか改めてわかりやすく書きますね。

 

 

 オプラの話はドラマ風のストーリー・テリングになっていて、そこが掴むんですけど、話はこんな感じで始まりました。

 

 

「1964年まだ幼かった私は、ミルウォーキーにある母の家で、テレビで第36回アカデミー賞の中継を見ていました。すると、アン・バンクロフトが主演男優賞を発表するために壇上に上がりました。彼女は封筒を開け、歴史的な瞬間を5文字で告げました。【The winner is Sidney Poitier(受賞者はシドニー・ポワチエです)】と」

 

 

 

 

「すると壇上に上がったのは、これまで私が見たことのないようなエレガントな男性でした。ネクタイの色は白かったものの、彼の肌の色はもちろん黒でした。私は今まで黒人男性がこのように賞賛を受けた瞬間を見たことがありませんでした。私は何度も、この瞬間が幼い少女にとっていかに大きな意味を持つものであったか説明しようとしました。ちょうどそれをオンボロの椅子に座って見てた時に、母親が他の人の家の掃除から疲れて帰ってきたんです。でも、その時の私に言うことができたことというのは、シドニーが受賞作の「谷間のユリ」で言ったように、ただ”アーメン” "アーメン”、それだけでした。」

 

 

「時は流れて1982年。シドニーはこのゴールデン・グローブでセシルBデミル賞を受賞しました。あの瞬間が私の中で消えたわけではなかったのだなと、今、本当に思います。なぜなら、それと全く同じ賞を、私が最初の黒人女性で受賞するのを、多くの少女がまさに今、見ているわけですから!」

 

 

 この瞬間にものすごい歓声が沸き起こりました。

 

 

 この後、やはり、今回のテーマである「真実の告白のために立ち上がった女性」を讃えるスピーチを行い、「今宵を伝説の夜にして語り継がれるようになろう」と言ったようなことを言ったのですが、その後にもう一つ大きな話を行います。

 

 

 

「私はここで、是非みなさんに知っていただきたい名前があります。それはリーシー・テイラーという人です」。

 

 

 

「1944年、リーシーは若い主婦でした。彼女はアラバマのアッベヴィルの教会から帰る途中、6人の武装した白人男性に誘拐され、強姦され、路上で目と手足を塞がれました。彼女は、このことを誰にも言わぬよう脅しも受けました。しかし彼女はこの件を全米黒人地位向上協会(NAACP)に通報し、若い協会員だったローザ・パークスが捜査担当を務めました。しかし、まだ(南部の人種差別的法律の)ジム・クロウ法の時代です。犯人たちが追及を受けることはありませんでした」

 

 

「そのリーシーが10日前に亡くなりました。もうすぐ98歳だったんですけどね。彼女も私たちと同じ、乱暴なまでにパワフルな男性たちに牛耳られる時代に生きてきました。そして女性たちが真実を言っても聞き入られないと思われていた時代が続きましたが、そんな時代は終わったのです!」

 

と、ここでまた、大団円となります。

 

 

「リーシーには、彼女の語った真実が、まだ生き続けていることを知ってこの世を去っていてもらいたいです。きっと、そうだったからこそ、11年後、ローザ・パークスはバスの白人専用席に座る決意をさせた(そして、それが公民権運動自体にも火をつけた)のだと思うのです。今、ここにいるすべての女性たちは"me too"と声を上げることをし、すべての男性たちはそれを聞くことを選んだのです!」

 

 このあたりはもう、大統領選のスピーチさながらの大興奮状態になっていましたね。

 

 

 いやあ〜、すごかった。

 

 

 オプラは、黒人や女性の偉人の話と歴史を絶妙なタイミングとコネクションでストーリーに盛り込み、そこから一つの大きな論旨を展開させるのが本当にうまいですね。これ、やろうたって、簡単にはできません。そこには一つ一つの事象に対する細やかで確かな理解が必要だし、それを作家のような話の運びで進めなければできないことですからね。僕も完全に脱帽でしたね。

 

 

 今日のアメリカの報道では「オプラを大統領に」という声も本当に出てきています。まあ、こういう話術と政治の世界はまた別の話だとは思うのですが、ただ、現状での大統領があの人ですからね。少なくとも人道的な面においては、その資格はすでに大いに上回っているので、出馬することが恥ずかしいことなんかでは決してないと思いますけどね。

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:アワード, 10:01
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