RSS | ATOM | SEARCH
映画「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」感想 フィギュア・スケート界最大のヒールの破綻しすぎな人生

どうも。

 

 

南半球に住んでるので忘れてたんですけど、ちょうど今、冬季オリンピックなんですよね。

 

ということで、この映画のレヴュー、行きましょう。

 

 

90年代のフィギュア・スケート界の最大のお騒がせ女王、トーニャ・ハーディングの伝記、「アイ、トーニャ」、このレヴュー、行きましょう。

 

これ、本当は昨日見たばかりだったので、もう少し後でレビューするつもりだったんですけど、冬季オリンピックやってる今が一番やるのがいいですよね。早速やってみたいと思います。

 

早速、あらすじから行きましょう。

 

 

 

 ストーリーは、トーニャ・ハーディングのドキュメンタリーのためのインタビューに、トーニャ本人(マーゴット・ロビー)や元夫のジェフ(セバスチャン・スタン)、トーニャの母ラヴォーナ(アリソン・ジャニー)などによる回想という形で話が進みます。

 

 

 

 話は1970年代半ばのオレゴン州。ラヴォーナは4歳のトーニャを女性スケートコーチに売り込みます。トーニャはこの頃からすでにフィギュア・スケートで天才的な才能を発揮していましたが、母親からは「アタシが全部金払ってるんだから絶対服従」「対戦相手は全部敵だ!」などという、メチャクチャな教育を施されます。トーニャはラヴォーンにとっての、なんと4番目の夫との間に生まれた娘で、この夫もトーニャが幼い時期に家を出て行きます。そんな教育を受けてしまったトーニャは、そのまんまな育ち方をしてしまい、フィギュアの世界では下品で審査員ウケは悪く、審査員に楯突くような態度までとります。

 

 

 

 そんなトーニャは15歳の時、スケートリンクでジェフ・ジルーリーと出会います。これまでスケートと母親しか知らなかったトーニャにとって、ジェフは新鮮な存在で、たちまち心の拠り所になります。

 

 

 

 ただ、あまりに盲目的に恋に落ちたためか、ジェフがどんなにDVを振るおうが、トーニャは一向に気にしません。それくらい、「早く母親の元を離れて自由になりたい」との思いの方が彼女には強かったのです。トーニャはあることがキッカケで母とは絶縁状態になり、1990年にジェフと結婚し、彼との破天荒な暮らしに身を投じますが、

 

 

 

 

 その矢先、1991年に彼女は、アメリカの女性選手として初となる、トリプル・アクセルを成功させます。

 

 

 ただ、1992年の冬季五輪には出場するも力が発揮できず。ただ、その次の冬季五輪が2年早まったことで、トーニャは張り切って練習に励みます。そんなトーニャを見て、「自分もなんとか力になりたい」と思ったジェフは、トーニャ最大のライバル、ナンシー・ケリガンに対して良からぬことを企み始めますが・・

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

 

トーニャ・ハーディングといえばですね

 

 

 若い人はご存じないかもしれませんが、ナンシー・ケリガンとの間に起きた事件は、1994年当時、日本でさえもある時期、毎日のように情報は入ってくるくらい、非常に大きなスキャンダルだったものです。その当時、この件に関して僕はそれほど知ろうともしていなかったのですが、それでも、この事件がどういうものだったかは、話を聞いて大まかに知っていたほど、それくらい有名だったものです。

 

 

 その当時から「ヒロイン=ナンシー、ヒール=トーニャ」のイメージで、さらにトーニャには「変人説」というのがついてきていたものです。そういうことも、大まかには知っていました。

 

 

 ただ、今回、改めてこの伝記映画を見てみたら

 

 

まあ〜、ビックリ(笑)!

 

 

 

いやあ、これまで聞いた、どんな「スポーツ・ロボット」の中でも、これは群を抜いてひどいですよ(笑)。まず、この親子関係ね。日本の有名なスポーツ・ロボット話として「巨人の星」というものがありますが、あれの星一徹という父親もかなり壊れたキャラクターではあるんですけど、まだ人情というか、人としての優しさはあったものですが、この母親、本当に自分の今年か考えてない、血も涙もない人ですからね(笑)。

 

 

 トーニャの場合、その母親に加えて

 

 

 夫までバカ野郎だったのでなおさらです。こんなメチャクチャな人たちが自分に一番近い人で、他の人たちのことをあまり知らずに育ったわけですから、そりゃ、間違った成長もしますよね。

 

そんなトーニャの姿を

 

 

マーゴット・ロビーが実にうまく演じていたと思います!

 

 

 彼女、1990年生まれで27歳とまだ若いんですけど、そうなると年齢的にこのスキャンダルは馴染みがないわけで、この配役を受けた時、「架空の人物の話だとばかりに思っていた」と語ったほどです(笑)。ただ

 

 

 

 彼女は演技が本当にうまいですね。「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で、どう見てもバカそうなんだけど案外しっか

りしている、レオナルド・ディカプリオ扮する成金の妻役を演じた時から気になってましたけど、DCコミックの「スーサイド・スクワッド」でハーレクイン演じた時の狂気じみた演技でさらに注目を集めたものです。あの、最高につまんなかった大コケ映画で唯一光ってたのが彼女でしたからね。

 

 

 彼女の場合、感情の起伏の激しい役をやらせたら、今、かなり上から数えた方が早いですね。同い年のジェニファー・ローレンスと比べても、その点では上だと思います。そのうちオスカーから声はかかるだろうとは思っていましたけど、今回見事、主演女優賞にノミネートされましたからね。

 

 

 そして

 

 

狂気の母親を演じたアリソン・ジャニーが、この役で助演女優賞をここまで圧勝しています。オスカーでも最有力候補です。

 

 

僕は彼女のことは「JUNO」のオモロいお母さんだったり、「ヘアスプレー」での堅物なヒロインの友人のお母さんやったりと、今、「お母さん」の役をやらせると非常に需要のある人で、それゆえにテレビ・シリーズ、その名も「Mom」でも、アナ・ファリスの母親役でエミー賞受賞してたりしましたけど、その意味ではこれ、すごい当たり役だったと思います。表情を完全に消して堅物な変人になる、というのも得意なところです。ただ今回は、僕的にはちょっとオーヴァー・アクティングで、「レディ・バード」のローリー・メトカルフとか、「シェイプ・オブ・ウォーター」のオクテイヴィア・スペンサーに比べるとやや好みではないんですが、それでも「らしい」演技はできています。まあ、彼女の場合は、もうそろそろ「ご褒美」としてオスカーが欲しいタイミングではありますけどね。

 

 

 この2人プラス、ジェフ役の人との3人のやりとり見てるだけで、基本的にそれだけで成立していて、十分楽しい映画ではあるんですけど、後半がちょっと、例のナンシー・ケリガン事件での、トーニャ側の真相のプロパガンダ映画っぽい印象が感じられて、そこはやや引っかかったかな。そこを批判する声は、実際に僕も聞いています。

 

 

 ただなあ、もうトーニャ自身がこの件で世間からもう散々悪役扱いされているし、社会的な制裁ももう受けた後だから、本人の言い分がどうであれ、「何を言っていようがもう別に良いのでは?」、とも思えますけどね。事件が起きたのは彼女が23歳の時でしたけど、もう、それと同じくらいの年月が流れてもいる訳だしね。

 

 

 

 実際に今回のこの映画でも、育ちや生き様の破天荒さを晒して、本来ならかなり恥ずかしい話だったりもする訳ですからね。トーニャ本人が図太そうなので、そこだけが救いなのも皮肉ですけどね。

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 12:40
comments(0), trackbacks(0), - -
映画「レディ・バード」感想 「インディの女王」が描く、個人的日常の中に潜むドラマ

どうも。

 

 

オスカー作品賞対象作、この映画も見たので、あと1本です。ということで、今回の映画レヴューはこれです。

 

 

 

この「レディ・バード」、こちらのレヴューをしましょう。この映画、当初、全くのどインディな配球の作品で、賞レースそのものも考えられていなかったんですが、評判が評判を呼んで遂には、全米映画批評家協会賞だったり、ゴールデン・グローブのミュージカル/コメディ部門で作品賞を受賞したり。今回のオスカーでも5部門にノミネートされています。一体、どんな映画なんでしょうか。

 

 

早速、あらすじから見てみましょう。

 

 

 舞台は2002年のカリフォルニア州のサクラメント。本名はクリスティーン、しかし、その名前が嫌いで自分をレディ・バード(シアーシャ・ローナン)と名乗るこのドラマのヒロインは高校の最終学年を迎えていました。彼女は街に退屈さを感じ、ニューヨークをはじめとした東海岸の大学に行きたがっていました。決して裕福ではない家庭で看護婦をして生計を立てている母マリオン(ローリー・メトカルフ)から、家庭の経済事情や先行きの不安、前年に起こった911のテロなどを理由に強く反対され、地元のカレッジに行くことを希望します。

 

 

 レディ・バードは、頼り甲斐はないけど、娘に強く理解を示す優しいパパ、さらに、メキシコ系の養子の兄と、その彼の謎のカノジョとともに生活していました。

 

 

 

 

レディ・バードは、規律の厳しいカトリック系の高校では、ちょっとした反抗児にも映ってましたが、優しくも口うるさいシスターともしばし対立します。

 

 

 

そんな彼女には、ちょっとずんぐりむっくりなジュリー(ビーニー・フェルドスタイン)という大親友街て、彼女と一潮に演劇部に入ります。

 

 

 

その演劇部でレディ・バードはダニー(ルーカス・ヘッジス)に惚れ、恋に落ちます。

 

 

(中略)

 

 

続いてレディ・バードは、学校のバンドでベースを弾いているロック少年のカイル(ティモシー・シャラメ)と恋に落ちます。保守的な環境は嫌いだけど、基本、根は良い子ちゃんなレディ・バードは、ちょっと不良っぽいカイルを前に、自分が自分らしくいられるかが微妙なシチュエーションとなります。その一方で、進路の選択の時は確実に迫り・・。

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

 

これはですね

 

 

元はと言えば、インディペンデント映画界隈で、今ちょっとした女王人気の女優グレタ・ガーウィッグの初監督映画作です。

 

彼女と言えば

 

 

 

日本のインディ映画のファンの間でも人気の高い映画ですね、「フランシス・ハ」の主演女優として有名です。これの監督のノア・バウムバックの私生活でのパートナーでもありました。

 

それから

 

 

去年公開された「20センチュリー・ウーマン」では、主人公の高校生の少年に、パンクロックの存在を教える、ニューヨークからLAに渡ってきたフォトグラファーの役でもかなり高い評価を受けていましたね。

 

 

 こうして、女優として期待値の高かった彼女が、34歳の若さにして、初の監督作品としてこれを作ったらたちまち大絶賛。ロットントマトーズでは100点満点という、ありえないすごい評価まで受け、「やはりインディの才女は違う」と唸らせていました。彼女はこの作品で、まだオスカーでは珍しい女性監督としてのノミネートをデビュー作で記録するという快挙も成し遂げました。

 

 

 で、この映画なんですが、僕の率直な感想は

 

 

実に彼女らしい!

 

 

 そういう感じでしたね。

 

 

 音楽にも通じることですけど、こういうインディペンデントな人って、「すべての表現は出し尽くされた」という言葉なんて信じずに、ただ、自分の表現したいものを表現している、ただ、それだけなんですね。だから、この映画、特殊な映像表現も、無理やりなプロットのひねりもありません。だけど、本人に描きたいものと、それに対するストーリー・テリングの熱意と説得力、それさえあれば脚本も映画も作れる!そういうことを証明したような映画ですね。

 

 そういう意味では、パンクロックというか、ローファイというか。そういったものに似たような感じがしたし、そうした「個人表現欲求」がある限り、映画とか音楽って、いつまでも作ることが可能なジャンルだな。そういうことを思わせてくれましたね。

 

 

 これ、特に、設定が2002年でしょ?しかも、グレタはサクラメントの出身です。ということは・・・

 

 

 

これ、彼女の実質上の自伝なんです!

 

 こういう風に、その頃の本人とシアーシャの劇中での写真を比較するものまであるくらいです。ちなみに、劇中でこの当時の彼女が好きだった音楽も明かされますが、まあ、「インディの女王」にはあまりふさわしくないものだったりします(笑)。そういうとこまで含めて、彼女の話だったんだなと。

 

 

 ただ、個人のお話ではあるんですけど、そこで描かれていることって、この年頃の女の子なら誰しもが体験すること、なんですよね。心配性の母親との将来のことでの対立とか、友情とか、保守的なものへの反発心とか、恋とか。そういう、「オール・アバウト18歳」みたいな要素が誇張なく、自然に作れているのもいいですね。勢い、アメリカのティーン・ムーヴィーって、いいんだけどコメディ要素を無理に強めようとするところもあるんだけど、この映画はそれを抑えめにして、クスッと笑えはするんだけど、極めて自然体な筆致で描かれているところがいいです。

 

 

 そんな、グレタの若き日の人生を

 

 

 

 

シアーシャ・ローナンが見事に演じてくれています!

 

 

 

彼女見事ですよね。その前の主演作「ブルックリン」も、極めて日常的な話だったのに、彼女の演技見ているだけで、結果が分かってるのに、なんか見ていてドキドキしてしまう。その場面ごとの演技に強いリアリティがあるから、結果的にそうなってしまうんですよね。これって、かなりの演技力がないとできないことですが、彼女、まだ23歳。これからがまだ非常に楽しみです。

 

 

そんな彼女の周りにいる周囲の人たちとのケミストリーも抜群でしたね。オスカーにもノミネートされたお母さん役のローリー・メトカルフに目が行きがちですが、お父さん役のトレイシー・レッツも良かったし、ベスト・フレンドのジュリー役のビーニー・フェルドスタイン

 

 

この子ですね。彼女がなかなか場面を作る演技したので、僕的に注目です。この子はセス・ローゲンのコメディ「The Neighbor 2」でクロエ・グレース・モレッツのベスト・フレンド役として出てくるんですが、その時から印象に残ってる人でした。

 

 

 

あと、ルーカス・へッジス、彼はここ2年で3作品がオスカーの作品賞にノミネートされていますね。去年の「マンチェスター・バイ・ザ・シー」、そして今年が「スリー・ビルボード」でのフランシス・マクドーマントの息子役、そしてこれ。彼も21歳とすごく若いんですけど、有望ですね。

 

 

そして

 

 

ティモシー君!

 

 彼の主演映画「君の名前で僕を呼んで」を僕は大絶賛していますが、それが日本で4月公開で、これが6月公開。もう、その頃には、かなり日本での人気に火が付いているんじゃないかな。ここでの役は、ちょっと嫌なタイプのものなんですが、主要作2作品の立て続けの公開で、そういう流れになりそうな気がします。

 

 

 この映画、オスカーはどうか、ということになると、正直難しいと思います。「シェイプ・オブ・ウォーター」や「スリー・ビルボード」ほど熱烈な支持者がいるとも思えないので。ただ、それでも、こういうインディの正道みたいな映画がちゃんと評価されることはすごくいいことだと思うし、グレタが、女優としても監督としても、今後カリスマ化していく契機を作るのには最適な映画であることは間違いありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 12:04
comments(1), trackbacks(0), - -
映画「スリー・ビルボード」感想 ”あの人”の影さえ感じなければ最高の映画なんだけど

どうも。

 

 

オスカー関係の映画鑑賞、大詰めに入ってます。今日の時点で作品賞ノミネート作は9作中8作みました。

 

今日はこちらの感想を。

 

 

この「スリー・ビルボード」ですね。

 

これは、今回は日本の方がブラジルより1週間早く公開されたんですよね。僕が見たとこ、どうやら日本でも映画ファンの間ではかなり話題を呼んでいるようですけどね。

 

 

そういう映画なので、ここではあえていつものようにはあらすじは語らず、あえて感想だけを書きますね。

 

まず、これ

 

 

脚本と演技的には文句のつけようがありません!

 

 これ、着眼点が素晴らしですよね。「もし、街中の広告に、娘をレイプで殺された母のメッセージが書かれたら」という、通常、ありえないことを「もしも」の状態にして、そこで起こりうることを追う、というアプローチ。なかなかこんなことないから、「どうなるんだろう」とこっちも予測できずにただストーリーを追っかけるしかない。この過程は自分でも楽しかったですね。

 

 

 そこにプラスして、本来、主人公の側に立てば同情したくなるような内容の看板なのに、「ああ、こういう書き方をしたら、相手に伝わらず逆に責められることになるのか」とか、パッとじゃ気がつかない側面もうつしだしたりね。

 

 

 「なるほど。でも、それにしたって、やっぱミッド・ウェストのアメリカ人って、どうしようもなく保守的じゃないか?」とこっちが思ったら脚本家側の勝ちですよね。

 

 

 そこを

 

 

ウディ・ハレルソンとサム・ロックウェルが絶妙に演じてましたね。「アメリカの古き良き保守」みたいな、ガンに侵された穏健な心あるハレルソンに、マザコンで酒浸り、モラル感覚も崩壊したミッドウェストの今時のバカ野郎のロックウェル。「ああ、今の共和党みたいだな」と見てて思いましたね。

 

 

 そして、全編に渡って表現される、舞台の郊外っぽさと、土臭さ。これも、「今のアメリカに間違いなく残る、いや、それどころか強力でさえある」一面を映し出していましたね。

 

 

 あと、人物描写もメインの登場人物一人一人のフォーカスがちゃんとしっかりしていて、ドラマを複合的にしていたのもよかったですね。

 

 ・・と、これだけのお嘘が揃ったら、普通、「文句なくオスカーだよ!」と言いたいところ

 

 

なんですが!

 

 

この映画、一つだけ致命的な問題点があります。それは

 

 

 

それって、思い切り、コーエン兄弟の映画なのでは・・・。

 

 別にストーリーの内容面に関してどこをパクってるとかってのはないんですけど、「描き方」、「主題意識の持ち方」が完全に一緒ですよね。しかもそれを常連女優のみならずジョエル・コーエンの奥さんであるフランシス・マクドーマント主演で作っているのがモロ過ぎます!

 

 これなあ、仮に主演女優が誰であれ、「コーエンっぽい」という評価になっていただろうに、それを彼女で作ってしまっているからなおのことそう見えるんですよね。

 

 

 なんか、音楽の世界に置き換えると、「この曲、ビートルズに似てるけどいいよね」「レッド・ツェッペリンに似てるけどいいよね」「U2に似てるけどいいよね」というものが世の中にたくさんありますが、この映画がまさに映画版のソレです!

 

 

まあ、音楽の場合は、曲がにてると言っても、「アルバム全部通して似てる」なんてことはそうはないわけじゃないですか。だけどこれは、約2時間、ずっと似てるわけでしょ?そうなると、ちょっと見てて、やっぱり引っかかってはしまうんですよね。「ちょっと表現がいくらなんでも借り物過ぎない??」とはどうしてもおもってしまうんですよね。

 

 

 だからなんでしょうね。

 

 

監督のマーティン・マクドノーがノミネートされなかったのは。

 

 不自然だと思ったんですよね。だって、作品賞で1、2位を争う有力候補だったのにノミネートされなかったのって。それはやっぱり、僕が気になったところがきになる人が多かったからでしょうね。実際にオスカーの作品賞経験があり、アメリカの映画関係者にシンパが多いコーエンでそれとなったら、やっぱり意識する人は多いでしょうからね。

 

 また、そうじゃなくても、うちのワイフみたいに、「これ、コーエン兄弟の新作でしょ?」と、間違った情報を信じてた人まで実際いましたからね(笑)。

 

 

 ただ、そうであっても

 

 

「ミルドレッド・ヘイズ」が映画史に残る強烈な女性キャラクターであるのは紛れもない事実です!

 

 

 フランシス・マクドーマントって、すでに「ファーゴ」の女性警察官マージ・ガンダーソンを映画史に残る強烈な女性キャラクターにしてましたけど、それに匹敵する新しい記憶に残るキャラを作り上げましたね。

 

 

 これも、「欠点や間違いはどう見たってある」、必ずしも正しくはない人間像ではあるし、ストーリーの中の行為だっておかしなことをしている時も多々ある。だけど正義感の強さと、人間臭さはすごくある。これも現在の、ポリコレに走りがちな公正さを求めてつんのめってる人たちの象徴な感じなんですよね。

 

 

 そこを御説教臭くならずに、ユーモアたっぷりに楽しませて見せてるのが彼女らしいというかね。「さすがは名女優だなあ」と思って見てたし、ハレルソンやロックウェルとの絡みもすごいケミストリーで絶妙だなとも思いましたけどね。あっ、でも、ブラック・ユーモアたっぷりのコミュニケーションもコーエンの産物そのものなんですけどね(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 13:10
comments(0), trackbacks(0), - -
映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」感想  真実を求める人たち

どうも。

 

今日も映画レビューですが、こちらです。

 

 

 

オスカーにもノミネートされています。スティーヴン・スピルバーグの新作「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」。こちらのレヴュー、行きましょう。ここのところ、ジャーナリスティックな題材多めのスピルバ−グですが、これはどうでしょうか。

 

 

早速、あらすじから見てみましょう。

 

 

 

 

1966年、軍事評論家のダニエル・エルスバーグはベトナム戦争に帯同し、その惨状を目の当たりにします。にもかかわらず、国防長官のロバート・マクナマラがベトナムからアメリカに帰る飛行機の中でリンドン・ジョンソン大統領にヌルいレポートを行っているのを目の当たりにした彼はその姿勢に幻滅します。

 

 

 その数年後、ランド研究所で働いていたエルスバーグは、そこに隠されていた第二次大戦後のトルーマン大統領から20数年に及ぶ大統領の機密文書を見つけ出し、それをニューヨーク・タイムスにリークします。

 

 

 

 その一方、タイムスのライバル紙、ワシントン・ポストではオーナーの交代劇が起こっていました。そもそものオーナーだった父、そしてそれを受け継いでいた夫の相次ぐ死で、キャサリン・グレアム(メリル・ストリープ)が回shを継ぐことになっていました。彼女は慣れない仕事で忙殺され、自分を見失いそうになっていました。

 

 

 

 一方、ポストの編集長のベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)はタイムスに負けまいと必死でした。ただ、その一方でマクナマラ国防長官はキャサリンの一家とは古い付き合いで、リークされた機密文書の報道に身が虫をつぶしていました。こういうこともあり、なかなか、機密文書の報道に踏み込めないでいました。しかし、そうしたマスコミの姿勢が世の不満を高めていたのも事実でした。

 

 

 するとある日、ポストのアシスタントのベン・バディカン(ボブ・オデンカーク)はエルスバーグを追跡することに成功。機密文書の秘密に迫ることになりますが・・・。

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

 

これはですね

 

 

1970年代初頭に、ペンタゴン・ペーパーズの真実に迫った報道を行ったワシントン・ポスト紙の裏側に迫ったドキュメンタリー的な内容を、ちょっとスリリングに味付けした映画ですね。

 

 

 これ、僕が面白いと思ったポイントはですね

 

 

 

こんな風に、自分に不利な報道していることに「フェイク・ニュース」と罵る情けない人がいるわけじゃないですか。こういう人に対して、「プロのマスコミがいかに真剣に真実を求めているか」を喉元に突きつけているようなことが感じられて、そこはすごく説得力がありましたね。

 

やはり、そこは

 

 

ヒューマニズムを徹底して描いてきたスピルバーグらしい意地ですね。それを強く感じました。こういう姿勢に難癖つける人もいるとは思うんですけど、彼の場合はもう何10年もこういう姿勢に関しては徹底しているし、今のご時世だからこそ、そういうのを緩めないでほしいとも思っています。

 

 あと、メリルが絡んでいることで

 

 

外面上の再現性も見事でしたね。

 

それから、スピルバーグのストーリーテリングで途中で見飽きることというのは基本的にないんですけど、最後まで見ごたえのあった話だとは思います。

 

が!

 

 

 

主役が彼である必然性はなかったかなあ〜。

 

トム・ハンクス、スピルバーグの前作の「Bridge Of Spies」でもそうでしたけど、ちょっと演技を抑えすぎですね。もう少しアピールしても良かったんじゃないかと。だから、なんかもう一つ映画に締まりがなかったというか。彼がもう少しアピールしてたら、この映画の評価ももう少し上がっていたような気がします。

 

 

その一方で

 

 

 

「ブレイキング・バッド」のソウルで知られるボブ・オデンカーク。彼は良かったですね。彼の演技に関しては助演男優賞の候補になってもおかしくはなかったかなあと思ってましたが、ライバルがちょっと今回は多すぎたかな。

 

ただ、いずれにせよ

 

 

 

 ちょっと淡々と描きすぎたのと、役者一人一人の熱量の不足ゆえに、一昨年のオスカー・ウィナーの「スポットライト」にはかなわない内容になってたかなあ。せっかく題材自体は素晴らしいのに、そこのところがもう一つ勿体無かったなと思います。

 

 

 スピルバーグ、ここのところ安定して佳作を出し続けているところは、彼のキャリアや年齢からしたらかなり立派なことですが、最後にもう一回オスカーで大輪咲かせたいなら、このあたりが課題かなと。

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 19:05
comments(0), trackbacks(0), - -
映画「シェイプ・オブ・ウォーター」感想 デル・トロでしかありえない!愛すべき表現の到達点

どうも。

 

では、映画レヴュー、行きましょう。今日はお待ちかねのこれです!

 

 

 

今年のオスカーの大本命ですね。最多13部門でノミネートされたギレルモ・デル・トロ監督の「シェイプ・オブ・ウォーター」、こちらのレヴュー、行きましょう。

 

 この映画、これだけのノミネートをもらう前からかなり話題を集めていましたが、どんな映画なのでしょうか。

 

 

早速、あらすじから見てみましょう。

 

 

 

舞台は1960年代初頭、主人公のエライザ(サリー・ホーキンス)は「耳は聞こえるけど、手話でしか話せない」女性で、ボルチモアの政府の研究所で用務員として働いていました。

 

 

 

彼女は身寄りもなく、首に大きな傷がありました。何かしらのトラウマを受けているようですが、そんな彼女には2人しか話し相手がいませんでした。一人は、写真や映像の時代に取り残されつつあったゲイの画家ジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)。彼は映画館の真上にあるエライザのアパートの隣の友人で、彼からはテレビでハリウッドの1930〜40年代のミュージカル映画をよく見せてもらっています。

 

 

 

そして、もう一人が研究所内部で唯一の親友、向こう気の強さと面倒見のいい姉御肌の黒人女性ゼルダ(オクテイヴィア・スペンサー)でした。

 

 

 

 

 ある日、研究所には、意地悪で乱暴な軍人のリチャード・ストリックランド(マイケル・シャノン)が南米から捕獲したという奇妙な生物を連れてきました。ストリックランドはこの生物を凶器を使って痛めつけますが、逆に襲われ、指を2本失ってもいました。

 

 

 

 エライザはこの生物、半魚人に最初、あわれみのようなものを抱きました。「これではかわいそう」とばかりに、彼女は半魚人に家で作ったゆで卵を与え始めますが、この優しさに気がついた半魚人は彼女に興味を抱きます。

 

 

 この半魚人ですが、この研究所に置かれているのは、この得体の知れない存在が、この当時、アメリカとソ連の間で進められていた宇宙開発競争のヒントになるのでは思われていたためです。

 

 

 

 エライザは、来る日も来る日もストリックランドに乱暴を受ける半魚人への同情心が強まり、彼との接近が強まります。そんな彼女を、ストリックランドは少し怪しむようになります。

 

 

 ただ、エライザと半魚人の間に愛が育まれていたことにまで気がついていたのは一人だけでした。

 

 

 

 それはロバート・ホフステラー。研究所に出入りしている科学者でした。実は彼はロシアのスパイでもありましたが、彼も半魚人に対して、その感情と理解の能力の高さから「保護したい」という欲求が高まるのでした。

 

 

 エライザは半漁人をストリックランドの手から逃したい気持ちが強まります。それにホフステラーが気がついたことで

 

 

・。と、ここまでにしておきましょう。

 

 

これはですね

 

 

デルトロ自身が大好きな映画でもある1954年のBムーヴィー「大アマゾンの半魚人」を彼なりに時代背景を計算して、よりロマンティックに、より深い人間ドラマにオリジナル作として発展させたものですけど

 

 

まあ〜、素晴らしい!!

 

 

 怪獣、怪人を使うのはデルトロにとってじゃスタンダードなアプローチなんですが、そこで心通わせ愛を育むには、やはり常識を超えたキャラクターでないと・・、ということで、一般常識とはかなりかけ離れた謎めいた女性エライザを、今のイギリスを代表する本当にいい女優さんですね、サリー・ホーキンスが熱演しています。彼女はマイク・リーの映画で注目されてウディ・アレンの「ブルー・ジャズミン」でオスカーの助演女優賞にノミネートされて今回が初の主演でのノミネートですね。

 

 

これだけでも十分見応えがあるんですが

 

 

 そのエライザを支える役として、2人とも過去にオスカーの助演での受賞経験があります、リチャード・ジェンキンス、オクテイヴィア・スペンサーが好助演を見せています。ともに1960年代だと、社会的には受け入れられないゲイや黒人というキャラクターが、心温まる演技でエライザを支える、という構図はうまかったですね。特にオクテイヴィアは、僕からしたら、彼女のキャリア・ベストだったような気がしてます。

 

加えて

 

 

このマイケル・シャノンの嫌な感じね(笑)。1950年代までの典型的な鼻に着く白人キャラクターを上手く演じていると思います。鬼気迫り方では去年彼が映画賞で絶賛された「ノクターナル・アニマル」での癌の警察官ほどではなかったですが、それでも立派でした。デルトロ作品では彼、 前々作の「パシフィック・リム」に続いての悪役でしたけどね。

 

 

 そして、60年代前半ってことで東西冷戦ももちろん入ってくるんですが、これ、特に、中南米目線で見た場合に絡ませ方が絶妙なんですよ。というのはこの時代の中南米って、キューバ革命が1959年に起きた直後だったので、アメリカはこれらの国が続々共産国になるのではないかとすごく恐れてたんですね。そこでアメリカは60年代に主に南米に右翼軍事政権を築いて、僕の住んでるブラジルなんかもそうだったわけですけど、ソ連に対するブロックを築いたわけなんですけど、その米ソの対立の間に翻弄される感じと、この痛めつけられる半魚人がダブって見えるのは「うまいなあ」と思ってみましたね。

 

 

ちなみにソ連のスパイも描かれる映画ではありますが、ソ連自体が好意的に描かれた映画では決してありません。ただ

 

 

スパイ科学者役のマイケル・スタールバーグもよかった。彼はこのアワードシーズンの収穫ですね。この人、「君の名前で僕を呼んで」ですごくハートウォーミングないい主人公のお父さん役で注目されてるんですけど、感情抑えながらも気持ちが伝わる味わい部内演技するんですよ。これから彼の需要が増えそうな気がします。

 

 

 そして、これ

 

 

 話の構図自体はデルトロの最高傑作「パンズ・ラビリンス」に似てますね。これも怪人と純真な少女の心の通い合いと、不公正で出口の見えない世の中の嫌な人たち(これのナチの軍人と今回のマイケル・シャノンが丸かぶり)の手から逃れていくか。この構図を時代青ずらしてアダルトにしたら・・という感じもありましたね。

 

 

 ただ、今回のこの映画、

 

「パンズ・ラビリンス」より良いかどうかはわかりません!

 

 話の進め方でちょっとツッコミの余地のある雑なところと、結局スルーして終わったポイントなんかもあるんですよね。そうしたところを気にする人はいるような気はします。さらに

 

 

 今回のオスカーでベストな作品かどうかもわかりません。

 

 

 少なくとも、僕の中では「君の名前で僕を呼んで」の完成度は超えていません。話の運びのスムースさや隙のなさでは正直負けてるとは思います。

 

 

が!

 

それでも、この映画は賞賛されてしかるべきです!

 

やはり、それは

 

 

ギレルモ・デル・トロという映画作家が、自分の表現をこだわり抜いた末にたどり着いた境地だから!!

 

だって、冷静に考えてもみてくださいよ。半魚人なんてキャラクター使った映画が、オスカーの最高賞に手の届くとこまで来てるんですよ(笑)!そんなこと可能にできるの、世界広しといえども、彼しかいませんよ。

 

 それもこれも、

 

 

 本来グロテスクなものを美しく見せるカメラワークと美術の卓越したセンスと、彼の中で息づくヒューマニズム。これがあるからですよ。このクライマックスのシーンでの海での抱擁。もう、これの美しさときたら!!これなんて

 

 

 

このクリムトの名画を思い出させる、息を呑むような美しさでしたけどね。この人、画才がすごいなと思いましたね。それでヒューマニズムとか言ったら、なんか世界のクロサワみたいでもありますけど、「怪獣、怪人」のフィルター取っ払ったら案外近いような気がします。

 

 それもこれも、誰に何と言われようが、彼が古くから、自分の描きたい世界観にこだわって映画を作ってきた成果だと思います。10年前に大絶賛されながらオスカーでは無視された「パンズ・ラビリンス」のことも加味して、今回は彼にたくさんのオスカーのトロフィーをあげていいと思います。もちろん作品賞も含めてね。とにかく「愛おしいったら、ありゃしない!」という感じの、ラヴリーな映画でもあります。

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 12:00
comments(1), trackbacks(0), - -
映画「The Disaster Artist」感想 これ、エド・ウッド超えてるかも(笑)

どうも。

 

締め切り終わりました。なので映画評行きましょう。今日はこれです。

 

 

 

 

僕的にすごく楽しみにしていた映画です。実材する奇人映画俳優、監督のトミー・ワイゾーの実態に迫った「The Disaster Artist」、これのレヴュー、行きましょう。これは、これまた怪優ジェイムス・フランコがこのカルト俳優を演じ

さらに監督したことでもかなり話題を呼びましたが、一体どんな映画なんでしょうか。

 

 

早速、あらすじから見てみましょう。

 

 

 

 

 話は1998年、サンフランシスコの演劇学校から始まります。当時19歳のグレッグ・セステロ(デイヴ・フランコ)は映画や演技への愛はあるものの、極度のあがり症で、セリフ一ついうのも困難になるほどでした。そこに、謎のロングヘアの男がステージに立ち、ただ、やたらと女性の名前を泣きわめかんばかりに叫ぶのみでした。

 

 

その男のなはトミー・ワイゾウ(ジェイムス・フランコ)。他の人は彼を奇人扱いしますが、ステージで大声で叫んで、誰もやらないようなクレイジーな演技ができるだけで、グレッグにとっては尊敬できる存在でした。一方、友達が誰もいなかったトミーにとっても、このグレッグの接近は嬉しいものでした。

 

 

 そして2人はハリウッド俳優を目指すべく、LAに上京しての2人暮らしをスタートさせます。グレッグはエージェントに登録することはできたものの、仕事はなし。一方のトミーは、「どう考えても19歳にはとても見えない風貌」「ニューオーリンズ出身だというものの、南部訛りとは言い難い、東欧出身者のような変なしゃべり方をする」ことが災いし、時には「オマエが出来る役なんてか怪獣くらいだ」など、プライドを傷つけられるようなひどいことも言われ続ける毎日を送ります。

 

 

 一方でグレッグはウェイトレスのアンバー(アリソン・ブリー)と恋仲に落ちますが、唯一の親友を失いたくないトミーからはそれはよく思われませんでした。

 

 

 来る日も来る日も仕事はなく、トミーの気持ちは萎えそうになっていました。その時、グレッグが「じゃあ、僕らで映画でも作ろうか」と軽いはずみで言います。

 

 

 トミーはこれを真に受けて、速攻で脚本を書き上げ、撮影をすべくスタジオと役者も決めます。明らかに未経験で交渉の際に言っていることも意味不明でしたが、なぜか小規模なスタジオを確保します。そして、いくらハリウッドに仕事がない役者が溢れていると言っても、次々と役者志望者が訪れ、まだ映画人として何も知られていないトミーの脚本の元で演技を行う準備を進めています。

 

 

 

 そしてトミーは自ら主演と監督を務める映画「The Room」をアドバイザーのサンディ(セス・ローゲン)をつけて作ることになりますが

 

 

 

 トミーのわがままと、本人自身が緊張してちゃんと演じられない、ひどい撮影コンディションにも気をつかわないなどの理由で撮影は大幅に遅れ、撮影所も不満でいっぱいになります。「これ、一体どんな映画なんだ?何を意味しているのか」。出演者の中にも不安が募り始めます。そんな中、親友だったグレッグの気持ちの中にも「この男を信じていいのか」の疑念が生まれてきて・・。

 

 

・・と、ここまでにしておきましょう。

 

これはですね。

 

 

このトミー・ワイゾーなる、本当に実在する人物が、映画「The Room」を製作する際に起きた本当のことを描いた映画なのですが、これ

 

 

 完全に現代版の「エド・ウッド」ですね。

 

いや、

 

 ある意味でそれ以上かもしれません(笑)!

 

 エド・ウッドの場合は、本人自身は決して悪い人じゃない、ただセンスが最悪な人なんですけど、ワイゾーの場合は、人が良いとは決して言えません(笑)。さらにエド・ウッドは役者ではなかったんですけど、ワイゾーは役者で、この演技っぷりが、まあ、笑うしかないというかですね。

 

 これをまあ〜

 

 

ジェイムス・フランコが巧みに演じてます(笑)!

 

このシーン見てもらえればわかるんですが、「えっ、なに、そのペットボトル?」でしょ(笑)。さらに「なに、その捨て方?で、そのあとのセリフ」でしょ?こういうことの理由がこの映画で描かれています。

 

 で、実際に映画になった映像がちゃんと残されてもいるんですが、この「The Room」という映画

 

 

 

実はこんな風に、「ロッキーホラー・ショウ」ばりに、深夜の映画館借りきっての特別上映が行われる程のカルト映画です。だから「知る人ぞ知る」の映画なわけですけど、映画内でも散々ツッコまれてますけど

 

これ、よく作れたね?

 

 

というのが最大の驚きの映画なんです(笑)。だって、「金はどうやって工面したんだ」「こんなメチャクチャな撮影で、スタッフよくやめなかったな」という疑問だらけなんですよ。でも、その理由は、当のこの映画作ったジェイムス・フランコ自身もわかってない(笑)。いや、あえてワイゾーにその真相を聞かなかった、ということでしょうね。

 

 

 

子の映画でフランコはゴールデン・グロ=ブのコメディ/ミュージカル部門で主演男優賞を受賞しましたが、ワイゾーとともにステージに上がっています。そしてワイゾーに話をさせませんでしたが、まあ、その方がいいでしょうね(笑)。

 

 

 そして、この映画、フランコ・ファンにはたまらない映画でもあります。

 

 

 

まず弟デイヴとの夢の共演が叶った映画でもあり

 

 

 

 

いつもながらのお約束の親友セス・ローゲンとの共演でもあります。

 

さらに

 

 

 デイヴにとっては嫁さん、アリソン・ブリーとの共演作でもあります。しかも恋人役で(笑)。アリソン・ブリーもネットフリックスの「GLOW」で去年主演もしましたが、コメディ畑で引っ張りだこの人です。かつては「マッドメン」にも出てましたけどね。

 

 

 こんな風に、コメディとして楽しめ、フランコ・ファンならなお楽しめること間違いない映画ではあるんですけど、それだけに

 

 フランコのセクハラ疑惑でのオスカー・ノミネート漏れは残念です。

 

 まあ、そのことに関しては今回は深く突っ込みませんが、「去年のケイシー・アフレックはもっとひどい疑惑だったのになあ」の気持ちがないといえば嘘になるかな。ただ、この変な映画のオチには結構あってる現実の結末のような気もしますけどね。

 

 

 

 

 

 

 

author:沢田太陽, category:映画レビュー, 12:09
comments(1), trackbacks(0), - -